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とうとう奴が現れた
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「いいか? これが目的の薬草、"モウダメ草”だ」
森の奥へと進み込み、草木が多く茂る中、オリビアはその中のひとつを選んで見せた。
「えーと、そこら辺の草との違いがいまいち分からんのだが……」
「特徴としては、この葉っぱ全部が下を向いていて今にも枯れそうな感じがしないか?
周りの草は、青々と生い茂っている中なのに、だ」
言われて見れば、その選んだ草だけが元気がなくて枯れそうだ。
なるほど、だから"モウダメ草”ってことか。
これなら何とか他の草と判別出来そうである。
「では、ここからは三人、離れてこいつを採取しよう。
その方が効率が良い」
そうオリビアに言われて俺は、急に不安になった。
「なあ、オリビア。この森におっかないモンスターとか出ないよね?」
「うーん、それはどうだろうか。
森と言っても、これだけ町に近いのだから大した魔物は出ないと思うがな。
まあ、何かあったら私を呼べばいい。
なにせ私は、『雷撃の魔剣姫』だからな」
その雷撃が出せなくなって、今では『半裸の露出狂』と言った方がいいけど今は、黙っておこう。だって、また殴られちゃうからね。
三人、バラバラに別れて探し始めてから直ぐ、あることに気が付いた。
この"モウダメ草”、中々に生えてない上、本当に枯れそうな草との違いを判別するのが難しいのだ。
俺達は、知らず知らずのうちにお互いに目の届く位置から徐々に離れて行った。
一時間過ぎた頃。
俺は貧相な収穫しかなかったが、二人からはぐれてしまわないようにそろそろ元の場所へ戻ろうとした時だった。
ガサリ
何かが枯葉を踏むような音が鳴り、俺の前の草むらが動いたように見える。
俺は、恐怖しその場から離れようとしたがひと足遅かった。
ボヨ~ン
草むらから俺の方に向かって何かが飛び出して来る。
高さは俺の膝ぐらい。プルップルンの表皮に包まれた丸みのあるゼリー状でできた歪な球体。
実物を見るのは初めてだったが、すぐに何かは理解した。
俺が、直ちにオリビアを呼ぼうと息を吸ったまさにその時、そいつは元気にこう言った。
「はいっ! どーもー!
骨もないけど、人気もない! 意外にプリンが大っ嫌い!
モリモリモーリ(森)のスライムですっ!!!」
森の奥へと進み込み、草木が多く茂る中、オリビアはその中のひとつを選んで見せた。
「えーと、そこら辺の草との違いがいまいち分からんのだが……」
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周りの草は、青々と生い茂っている中なのに、だ」
言われて見れば、その選んだ草だけが元気がなくて枯れそうだ。
なるほど、だから"モウダメ草”ってことか。
これなら何とか他の草と判別出来そうである。
「では、ここからは三人、離れてこいつを採取しよう。
その方が効率が良い」
そうオリビアに言われて俺は、急に不安になった。
「なあ、オリビア。この森におっかないモンスターとか出ないよね?」
「うーん、それはどうだろうか。
森と言っても、これだけ町に近いのだから大した魔物は出ないと思うがな。
まあ、何かあったら私を呼べばいい。
なにせ私は、『雷撃の魔剣姫』だからな」
その雷撃が出せなくなって、今では『半裸の露出狂』と言った方がいいけど今は、黙っておこう。だって、また殴られちゃうからね。
三人、バラバラに別れて探し始めてから直ぐ、あることに気が付いた。
この"モウダメ草”、中々に生えてない上、本当に枯れそうな草との違いを判別するのが難しいのだ。
俺達は、知らず知らずのうちにお互いに目の届く位置から徐々に離れて行った。
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「はいっ! どーもー!
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