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気付き始めたトキメキ
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「あ。ローズ先輩。どうしたんですか?顔赤いですよ?」
私を覗き込むようにコリンが見る。
「ぇ・・・っ、いや!なんでもないわ! 窓拭きやりましょうか!」
私は熱い顔を見られないように慌ててバケツに入った雑巾を手に取り、壁に立て掛けていた梯子を登る。
するとコリンが慌てて梯子を掴んできた。
「あ。危ないんで俺が」
「大丈夫よ!慣れてるから。コリンも他を掃除して。」
私はコリンに梯子を離させて他の窓を拭かせた。
私は窓を拭き始めるコリンをみて梯子の一番上まで登っていく。
それにしても・・・本当に、旦那様とパティはどうなるのかしら。
そんな事を考えていたら、うっかりお仕着せのスカートの裾を踏んでしまい足が梯子に上手くかからず滑ってしまった。
「あっ!!」
「危ないっ!!!」
コリンの慌てた声が聞こえてきた。
落ちる衝撃に備えて目を瞑る。
だけど一向にその衝撃はこない・・・
「痛たっ・・・くない。って!コリン!?ごめんなさい!!」
「・・・ローズ先輩。大丈夫ですか?」
私はコリンに横抱きで受け止められていた。
思わずドキッとしてしまう・・・
私を軽々と抱き上げるコリン。
腕が、身体が逞しくて、自分と異なる性別だと改めて感じてしまった。
コリンは私をゆっくりと降ろしてくれた。
「怪我してないですか?」
「私は大丈夫・・・コリンは?」
「俺は大丈夫です。」
「ごめんなさい。私ったら。」
恥ずかしいのと、急にコリンに男性らしさを感じてしまい、また顔が熱くなる。
「先輩に怪我がなくて本当に良かったです。上は俺がするんで、ローズ先輩は下の窓拭き。お願いしますね。」
乱れた髪がメイドキャップから出てきていたのか、私の耳にかけてくれるコリンの指が、手が実は骨ばって大きい事に気付いてドキドキと心臓が高鳴る。
どうしてかしら、助けてくれたせい?
コリンが急に弟のように見れなくなった。
「はぃ・・・。コリン、ありがとう」
そう言うのが精一杯で、私は下の窓拭きを始めた。
「そういえば、旦那様とパティ姉ちゃんどうでしたか?」
今一番聞かれたくなかった事なんだけど、それを聞かれても仕方がないわよね。
さっきの事をまた思い出してしまった。
どうしよう・・・何か言わないと・・・
「ローズ先輩?」
何かあったのかと心配そうな声で聞いてくる。
ダメ・・・絶対顔が赤いはず、コリンの顔が見れない。
「ぁ・・・、大丈夫そう、だったわ・・・」
それ以上の言葉が出てこなくて、やっと振り絞った。
私の様子がおかしいと気付いたのかコリンはわたしのおでこに手を当ててきた。
「うー・・・ん。熱はないですね。体調悪くなったなら、休んでいいですよ?俺が任された仕事ですし。」
そう言いながら手を離すコリンに一緒に窓拭きする事を伝えていつものように働く。
頭の中ではさっきの旦那様とパティの事がぐるぐると回っているけど。
どうしよう。
パティに聞くわけにはいかないし・・・
というか!旦那様ったらいつの間にパティの事?
あぁあ・・・っ!
もう、わからない!!
それよりわからないのはコリンよ!
なんであの弟のようだと思っていたコリンにドキドキしてるの私!
さっき抱きとめられた時の腕の力とか・・・
思い出してキュンと胸が甘く苦しくなる。
知らない知らないこんな感情。
「当たって砕けてみようかな・・・」
突然コリンがボソッと話し出した。
「・・・?何か言った?」
何が当たって砕けるんだろ・・・。
私がコリンに聞くと顔を真っ赤にして慌て出した。
急にどうしたんだろう。
なんだかよくわからない・・・
1枚1枚丁寧にそして迅速に窓拭きしていると、急にコリンがよしっ!と言って私に話しかけてきた。
「ローズ先輩!俺!頑張ります!!」
「? えぇ。頑張って!・・・?」
何が何だか分からないけれど、すごく気合が入ってるから多分窓拭きを頑張るんだろう。
案の定、コリンは窓をあっという間に拭き上げてしまった。
コリンは私にお礼を言い、私達はまた別の仕事に移った。
あれから夕食の準備をしているとパティが2階から降りてきた。
他の侍女達がパティが元気がないのをみて旦那様にキツく叱られたのかと聞いていた。
パティは、そんなんじゃないです。大丈夫です。と言っていたけど、みんなが部屋で休むように言ってパティは部屋へ戻っていった。
私も声をかけたかったけど配膳係だし、話してる途中に旦那様とパティの事が頭にチラつきそう。
というか、私はこれから旦那様へお食事を配膳しなければならないんだから、どちらにしてもチラつきそうよね・・・。
そして、パティが降りてきて暫くすると旦那様が降りてきた。
それはもう幸せそうな満面の笑みで。
旦那様はテーブルの前に来て椅子に座るとキョロキョロと辺りを見回す。
「あれ?パティは?」
旦那様は私に声をかけてきた。
「パティなら、すこし疲れた様子でしたので部屋で休ませました。」
そう言うと、少し照れたような困ったような微笑みをされ
「あ・・・あぁ、そうだね。うん。休んだ方が良さそうだ。僕が悪かったからね。」
そう言って、食事を始めました。
その後、旦那様が食後のお茶を飲んでいると侍女長がやってきた
「旦那様・・・」
「なんだい?ルーベル」
「パティをお叱りになるのであれば、一度私にご相談くださいませ。侍女の教育は私に責任が御座いますので!」
旦那様に毅然とした態度で物申している。
「え? 僕がパティを叱る?」
「はい、侍女や執事達が皆口を揃えて言っておりました。旦那様がお怒りの表情でパティを連れて2階へ上がられたと。」
それを聞いた旦那様のお顔は赤くなったり青くなったりと忙しい。
「ええっ!いやっ・・・あの。そのだねっ。」
慌てふためく旦那様とお怒りの侍女長という、普段では絶対に見る事が出来ない光景を私や他の侍女・執事が見ていた。
最後は、執事長が侍女長を止めて終わったけれど、旦那様は後ほど2人に部屋に来るようにと言っていた。
旦那様がお部屋へ戻られて、侍女や執事等、家に仕える者達の食事スペースが厨房の隣にあり、私もそこで食事をとっているとコリンが隣に座ってきた。
私を覗き込むようにコリンが見る。
「ぇ・・・っ、いや!なんでもないわ! 窓拭きやりましょうか!」
私は熱い顔を見られないように慌ててバケツに入った雑巾を手に取り、壁に立て掛けていた梯子を登る。
するとコリンが慌てて梯子を掴んできた。
「あ。危ないんで俺が」
「大丈夫よ!慣れてるから。コリンも他を掃除して。」
私はコリンに梯子を離させて他の窓を拭かせた。
私は窓を拭き始めるコリンをみて梯子の一番上まで登っていく。
それにしても・・・本当に、旦那様とパティはどうなるのかしら。
そんな事を考えていたら、うっかりお仕着せのスカートの裾を踏んでしまい足が梯子に上手くかからず滑ってしまった。
「あっ!!」
「危ないっ!!!」
コリンの慌てた声が聞こえてきた。
落ちる衝撃に備えて目を瞑る。
だけど一向にその衝撃はこない・・・
「痛たっ・・・くない。って!コリン!?ごめんなさい!!」
「・・・ローズ先輩。大丈夫ですか?」
私はコリンに横抱きで受け止められていた。
思わずドキッとしてしまう・・・
私を軽々と抱き上げるコリン。
腕が、身体が逞しくて、自分と異なる性別だと改めて感じてしまった。
コリンは私をゆっくりと降ろしてくれた。
「怪我してないですか?」
「私は大丈夫・・・コリンは?」
「俺は大丈夫です。」
「ごめんなさい。私ったら。」
恥ずかしいのと、急にコリンに男性らしさを感じてしまい、また顔が熱くなる。
「先輩に怪我がなくて本当に良かったです。上は俺がするんで、ローズ先輩は下の窓拭き。お願いしますね。」
乱れた髪がメイドキャップから出てきていたのか、私の耳にかけてくれるコリンの指が、手が実は骨ばって大きい事に気付いてドキドキと心臓が高鳴る。
どうしてかしら、助けてくれたせい?
コリンが急に弟のように見れなくなった。
「はぃ・・・。コリン、ありがとう」
そう言うのが精一杯で、私は下の窓拭きを始めた。
「そういえば、旦那様とパティ姉ちゃんどうでしたか?」
今一番聞かれたくなかった事なんだけど、それを聞かれても仕方がないわよね。
さっきの事をまた思い出してしまった。
どうしよう・・・何か言わないと・・・
「ローズ先輩?」
何かあったのかと心配そうな声で聞いてくる。
ダメ・・・絶対顔が赤いはず、コリンの顔が見れない。
「ぁ・・・、大丈夫そう、だったわ・・・」
それ以上の言葉が出てこなくて、やっと振り絞った。
私の様子がおかしいと気付いたのかコリンはわたしのおでこに手を当ててきた。
「うー・・・ん。熱はないですね。体調悪くなったなら、休んでいいですよ?俺が任された仕事ですし。」
そう言いながら手を離すコリンに一緒に窓拭きする事を伝えていつものように働く。
頭の中ではさっきの旦那様とパティの事がぐるぐると回っているけど。
どうしよう。
パティに聞くわけにはいかないし・・・
というか!旦那様ったらいつの間にパティの事?
あぁあ・・・っ!
もう、わからない!!
それよりわからないのはコリンよ!
なんであの弟のようだと思っていたコリンにドキドキしてるの私!
さっき抱きとめられた時の腕の力とか・・・
思い出してキュンと胸が甘く苦しくなる。
知らない知らないこんな感情。
「当たって砕けてみようかな・・・」
突然コリンがボソッと話し出した。
「・・・?何か言った?」
何が当たって砕けるんだろ・・・。
私がコリンに聞くと顔を真っ赤にして慌て出した。
急にどうしたんだろう。
なんだかよくわからない・・・
1枚1枚丁寧にそして迅速に窓拭きしていると、急にコリンがよしっ!と言って私に話しかけてきた。
「ローズ先輩!俺!頑張ります!!」
「? えぇ。頑張って!・・・?」
何が何だか分からないけれど、すごく気合が入ってるから多分窓拭きを頑張るんだろう。
案の定、コリンは窓をあっという間に拭き上げてしまった。
コリンは私にお礼を言い、私達はまた別の仕事に移った。
あれから夕食の準備をしているとパティが2階から降りてきた。
他の侍女達がパティが元気がないのをみて旦那様にキツく叱られたのかと聞いていた。
パティは、そんなんじゃないです。大丈夫です。と言っていたけど、みんなが部屋で休むように言ってパティは部屋へ戻っていった。
私も声をかけたかったけど配膳係だし、話してる途中に旦那様とパティの事が頭にチラつきそう。
というか、私はこれから旦那様へお食事を配膳しなければならないんだから、どちらにしてもチラつきそうよね・・・。
そして、パティが降りてきて暫くすると旦那様が降りてきた。
それはもう幸せそうな満面の笑みで。
旦那様はテーブルの前に来て椅子に座るとキョロキョロと辺りを見回す。
「あれ?パティは?」
旦那様は私に声をかけてきた。
「パティなら、すこし疲れた様子でしたので部屋で休ませました。」
そう言うと、少し照れたような困ったような微笑みをされ
「あ・・・あぁ、そうだね。うん。休んだ方が良さそうだ。僕が悪かったからね。」
そう言って、食事を始めました。
その後、旦那様が食後のお茶を飲んでいると侍女長がやってきた
「旦那様・・・」
「なんだい?ルーベル」
「パティをお叱りになるのであれば、一度私にご相談くださいませ。侍女の教育は私に責任が御座いますので!」
旦那様に毅然とした態度で物申している。
「え? 僕がパティを叱る?」
「はい、侍女や執事達が皆口を揃えて言っておりました。旦那様がお怒りの表情でパティを連れて2階へ上がられたと。」
それを聞いた旦那様のお顔は赤くなったり青くなったりと忙しい。
「ええっ!いやっ・・・あの。そのだねっ。」
慌てふためく旦那様とお怒りの侍女長という、普段では絶対に見る事が出来ない光景を私や他の侍女・執事が見ていた。
最後は、執事長が侍女長を止めて終わったけれど、旦那様は後ほど2人に部屋に来るようにと言っていた。
旦那様がお部屋へ戻られて、侍女や執事等、家に仕える者達の食事スペースが厨房の隣にあり、私もそこで食事をとっているとコリンが隣に座ってきた。
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