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ヘンリエッタ編

188.月夜に舞う風花

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 城門の前では、武器を打ち合わせる金属音が響き渡っていた。

 シーエはその素早い身のこなしを活かし、バジルに対してヒットアンドアウェイを繰り返し、四方八方から攻撃を仕掛けている。

 バジルは動かず、ジッと耐えている。背中にトモテらをかばっているためか、動けないのかもしれない。

 一見、バジルが攻め込まれているようだが、焦りを感じているのはシーエの方であった。

 正面と見せかけて左、右と見せかけて後ろ、上段と見せかけて下段、虚実を織り交ぜた全ての攻撃を、バジルは見切っているようだった。現に、彼の短い小太刀を掻い潜って刃をその体に当てることさえ叶っていない。

 対するバジルは、憎らしいほどに冷静に見えた。当たり前のように実だけに反応して止めている。シーエの動きや思考を完全に読み取っているかのようだ。

 これも、さっき見せた魔法を無効にする技に関係があるのか? そもそも、こいつ自身が攻撃の当たらない影や煙のような存在ではないか。そんな気さえしてきていた。

「ふむ……」

 息つく暇さえないはずの剣戟の嵐のなかで、バジルがそうため息をつく。

「君の動きは、大体理解できた」

 何を、とシーエが得物を薙いだ。バジルは瞬時に小太刀を逆手に持ち替えるとそれを受け、三日月状の刃に沿うように体を回転させる。舞うような動きに、一瞬シーエの思考が止まった。

 次の瞬間、背中に走る鋭い痛み。悲鳴を噛み殺し、シーエは振り向いて二撃目を受ける。

「ぬぐぅ……!」

 傷を受けたせいか、シーエは大きく押し込まれた。武器の重量は優っているはずなのに、すごい圧力だ。

「受けられたか。安易な攻めを謝罪しよう」

 慇懃にも取れる言葉を言い放つバジルの顔を見て、シーエは身の毛のよだつ感覚を覚える。

 笑っている。この男、笑っているのだ。

 命のやりとりの最中に、触れれば斬れる刃を前に、これ以上楽しいことはないと笑っているのだ。

「こちらも……、よくわかった……」

 押し込まれながら、シーエは何とか言葉を紡ぐ。

「お前は、強い……」

 こいつは、まともに相手にしてはいけない。いや、そもそも相手にする必要がない。

 シーエは思考を切り替えた。向こうが攻め手に回り背後を取ったことで位置関係が逆転している。背中にかばっていた標的に、すぐ手が伸びるではないか。

「だが、こちらの勝ちだ――!」

 シーエは両手を剣の柄にかけ、押し返す。それを狙っていたとばかりに、バジルがカタナを引いた。支えを失ったようにシーエはつんのめるところだが――。

「む……!」

 ガシャリと音を立てて、シーエの剣が落ちる。いや、剣だけではない。柄を持ったまま左腕の前腕が脱落している。

 飛び退ったシーエの左肘からは鋭利な刃が生えていた。魔法を吸い取る左腕は義手で、この仕込み刀の鞘の役割をしていたのだ。

 シーエはバジルに背を向けて地を蹴った。刃を振り上げ、狙うは当然トモテ王子の首だ。標的をかばう兵士どもは脆弱、動揺して動けないでいる。ガオイをかわせば、簡単に――。



 相手の腕が脱落したことに、バジルは一瞬驚いた。そこまで刃が届いたのかと思い、暗器の登場に違ったかと思い直す。

 自らの勝負に背を向け、相手はトモテを狙ってその刃を振り上げる。根っからの暗殺者だな、とバジルは感心する。

 だが、甘い。

 小太刀を一度鞘に収め、腰だめに構えた。一度眼を閉じ、闘気を集中させる。

 闘気を全身に巡らせ、身体能力を「拡張」する。これを闘術と呼ぶ。

 バジルは、これをシュンジンでカマチという刀工から学んだ。滞在期間は短かったが、有意義な時間であった。

 刀工カマチは、ヒロキの差していたカタナを打った、伝説的刀工の弟子筋に当たる人物だった。穏やかな人物で、およそ戦いには向かない性格の彼だったが、闘気の運用方法とその修行については詳しく、剣聖討魔流の元になったという「討魔ノ業とうまのわざ」のこともよく知っていた。

(魔法が使えるアドニス人には、闘気の運用はできないよ。というか、ヒロキくんの言うように、闘気を使わなくても魔法があるんだから。それにあなた、充分強いでしょう……)

 そう渋るカマチに、バジルは何度も頭を下げて修行をせがんだ。

 途中、何故かグレースがやってきて戦いにもなったし、結婚式を挙げることにもなったが、そんなことはバジルにとってはどちらでもよかった。

 グレースとの関係性がどんな形になろうとも、剣聖討魔流を身に付けたかった。

(そこまで言うなら……、方法はなくはないけど……)

 懇願し続けて二週間、遂にカマチは折れ、取り出してきたのがこの小太刀だった。

(この小太刀は、ヒロキくんが差している『スミゾメ』の兄弟刀のうちの一振りさ。つまり、剣聖ゼノンの『セツゲツカ』の刀身から作られたものだ)

 シュンジンには魔法はないが、それに類する鬼術きじゅつと呼ばれる力がある。修練で身に付ける前出の闘術や魔法とは違って、血筋に依存した力であった。

 の伝説的刀工は、自分の血統に伝わる鬼術を「セツゲツカ」から作られた三つ子刀に込めたという。「墨黒すみぐろとし」というその鬼術は、精神器官プネウマのはたらきを阻害し、肉体器官サルクスを活性化させる――平たく言えば、魔法を封じ込めて闘気の巡りを強める力があった。

(シュンジンの民は精神器官プネウマが弱いから、単純な強化になるんだけど、アドニス人の君ならば、持っている間は魔法が使えなく代わりに闘気が使えるようになると思うよ)

 今は使うものもいないこの小太刀を、バジルはありがたく頂戴することにした。そして、闘気の運用方法を記した巻物を手に、マグナ大陸へ修行に赴くことにしたのだ。

 魔法を斬れねば、剣聖討魔流を身に付ける意味はない。それがバジルの考えであったから。

 修行を経て、バジルの闘気の運用と剣聖討魔流の力は高まり、砂漠ではブキミノヨルの群れを全滅させ、この戦いでは手裏剣の魔法操作を無効化した。

 素晴らしい。「プロクシフォス」も自分にぴったりの剣であったが、この小太刀もバジルのためにあるような武器に思えた。

 何よりも、バジルはこの小太刀の銘を気に入っていた。

 「カザハナ」――風に舞う雪を意味するその銘は、「氷の微笑」の異名を持つ最愛の人のことを思わせてくれる。

 バジルはカッと目を見開いた。

 今正に、「三日月」と呼ばれた暗殺者が左腕から生えた刃を振りかざし、トモテの命を奪わんとしている。バジルの立つ場所からは距離があり、駆けても間に合う距離ではない。

 だが、今の彼には十分に間合い••••••だ。

「はッッ!!」

 気合一閃、バジルは小太刀を振り抜く。斬撃の軌跡は刃となって、暗殺者の背へ飛んだ。

 シュンジンに伝わる闘術「イアイ」の秘伝。飛ぶ斬撃・翔空剣の一撃である。

「ぎゃっ!?」

 空中で背を斬り裂かれ、地面に落ちる。トモテの正面、1スイ(※約3センチ)もの隙間もない程にまでその凶刃は迫っていた。正に、紙一重の時機であった。



「君の敗因は大きく二つだ」

 左腕の暗器を取り外され、神兵隊士たちに拘束された「三日月」――シーエに近づき、バジルは2本の指を立てた。

 覆面を外されたシーエは、意外や女性であった。どこか虚ろな目でバジルを見上げる。

「一つ目は、易々と自分の得意技を捨ててしまったことだ。手裏剣投げに比べれば、白兵戦の経験は乏しいのだろう?」

 無論、それはバジルが魔法攻撃を封じたからである。虚ろな目にどこか苛立ちが宿ったように見え、縛られた体をシーエは揺すった。

「バジル殿、あまり挑発はされぬように」

 見かねてシナオサが注意するが、バジルは譲らない。

「シナオサ聖、そうは言うがこれは厳然たる事実だ。私が魔法を封じたならば、魔法に頼らず自力で投擲すればよかった。普段からその修練を積んでいないのならば、備えが足りなかったと言わざるを得ない」

 二つ目は、とバジルは指を折った。

「戦いの最中にこちらに背を向けてしまったことだ。標的を何が何でも狙おうという姿勢は賞賛に値する。だが、私もそれを許すほど甘くはないのさ。そのことに気付くべきだった」
「……まさか、『三日月』と位置を入れ替えたのは、殿下を狙いやすくし、隙を作るためだったと?」

 バジルの物言いに引っ掛かりを感じたのか、今度はガオイが口を挟んだ。

「ええ、その通りです。さすがは軍務卿殿だ」

 しれっとバジルはうなずいた。

「それはつまり、殿下を囮にしたということではないか!」

 何を考えとるんだこやつは、とガオイはシナオサを振り返る。

「いや、わしに言われても……」
「勝ったのだからそれでいいでしょう。シナオサ聖を責めるべきではありません」
「自分で言うでないわ! そういう態度だろうと思ったからシナオサ聖に言うておるのだ!」
「ガオイ卿、もういい。確かに助かったのだから、それで十分だ……」

 凶刃が後少しのところまで迫ったためか未だ少し顔の青いトモテが、そう取りなした。

「お前が……」

 不意に地の底から響くような声がした。

 シーエだった。縛られ、俯いた彼女の口から怨嗟の声が紡がれる。

「お前が死んでさえいれば、殺せてさえいれば、ユーワン様を喜ばせられたのに――」

 シーエは歯を強く噛み、トモテをすくい上げるような目でにらんだ。

「……引っ立てろ」

 ガオイはかぶりを振って神兵隊士たちに声をかける。

「少し待ってくれ」

 両脇から抱え、引きずり立たされたシーエの正面にトモテは回った。

「シーエと言ったか。お前はユーワン師といかなる関係だ?」
「ユーワン様は、自分にとってすべてだ……」

 虚ろだった目に炎が灯っていた。

「ユーワン様は、自分に総てを与えてくれた! だから、自分もあの方に総てを捧げるのだ! 総てを捧げ、あの方の大願を成就させる! 貴様も、そのためにいたはずだ……! ユーワン様の目的を遂げるために!」

 トモテの喉に噛みつかんばかりに身を乗り出そうとするシーエを、神兵隊士らが苦労して押さえつける。

 猛るシーエを前にして、トモテは落ち着き払っていた。刃を向けられた時とは比べ物にならないほどに。シーエが縛り付けられているせいだけではないだろう。

「そうか……。お前も、ユーワン師のことを母親のように思っていたのだな……」
「殿下、そろそろ……」

 ガオイは神兵隊士に目配せをし、シーエを引きずっていかせた。

「変わらないな……」

 トモテは引っ立てられていくシーエを見つめて、ぽつりと言った。

「私もあの者も、ユーワン師にすがっていたということは……」

 その眼差しは、どこか自分に刃を向けた暗殺者を悼むようにも見えた。

「殿下」
「わかっている。私もこの先は母のいないこの国の御し方を考えねばなるまい」

 行こう、とトモテがガオイらを見回した時だった。足元から突き上げるような振動が彼らを、いやリオットの街を襲ったのは。

「何だ!?」
「まさか、また造魔獣キメラが……」

 不安げなガオイやシナオサをしり目に、バジルは冷静に城の方を見上げる。

「エッタくんらだろう」

 戦いが始まったらしい。視線の先では、あの巨大造魔獣キメラが緑がかった靄の向こうで不気味に蠢いている。

「バジル殿」

 剣士の背中越しに、トモテは悍ましい造魔獣キメラの姿をにらむ。

「私を、あの造魔獣キメラの下へ連れて行ってくれないか」
「殿下! いけません! あなたの身に何かあったら……!」
「そうです、危険ですぞ!」

 聞きとがめて、ガオイとシナオサが反対するが、トモテはきっぱりと言い返した。

「それでも、だ。モウジ神国をこれから背負っていくのならば、この戦いの終わりを見届けねばならない。叔父上がいれば、きっと同じことを言うだろう」
「――わかりました」

 バジルは深くうなずいた。

「かすり傷一つ負わせず送り届けましょう」
「頼んだ、バジル殿」

 そう応じるのを見て、バジルは先に立って走り出した。トモテもその後ろを追う。

 二人は、緑の霧のかかる王城の方へと向かっていった。
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