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バックストリア編

43.学術都市バックストリア

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 バックストリアは、王国の中心部から見て北西に位置する。周囲を「カウク沼」を中心する湿地帯と、「ミストゥラの森」及び「アンダサイの森」という植生の違う二大森林に囲まれた、魔素の豊かな土地だ。特に「アンダサイの森」は、遠く「マーガン原生林」にまで繋がる王国でも屈指の巨大森林地帯である。

 ヤーマディスからは北に45マルン(約67.5キロ)程のところに位置している。街周辺は足場が悪いため強化魔法を受けた馬車が使えず、実際に向かうとなると余分に時間がかかる。

 湿地帯を灌漑かんがいし、大きな馬車道を通そうという計画が持ち上がったこともあったが、バックストリア大学の強い反対にあって、実現しなかった。

 周囲の湿地帯や森林は、多くの魔素を蓄える貯蔵庫のようなもの。そういう環境であるからこそ、この土地に魔道士が集まり、ひいては王国唯一の大学が設置されるほどの魔法研究の中心地として発達していった。バックストリア大学の学者たちは、そういう理解をしている。彼らにとって、「カウク沼」は魔法の母なのである。



 ザゴスたちは、ヤーマディスから「カウク湿地帯」の手前、30マルンまでは馬車で行き、そこからは湿地帯をひたすらに歩いた。

「バックストリアまで直通の馬車があればいいのに」

 湿地帯の中に作られた古びた木道の上を歩きながら、エッタはうんざりとボヤく。

「これぐらいでへばってんのか。これだから魔道士はよぉ……」
「魔道士は繊細にできていますのよ。岩のようなあなたと一緒にしないでくださいまし!」

 嘲笑われるように言われ、エッタは反論した。

「少し休むか?」
「いいえ、お気になさらず。あと少しですもの」

 気遣わしげなフィオの言葉には、エッタは余裕を装って応じる。湿地帯の、人の背丈よりも高く生い茂った草々の向こうに、バックストリアの白い城壁が見えていた。

 結局、街についたのは日が西にかなり傾いてからであった。王家より発行された手形を見せ、ザゴスたちは街の中に入る。

 バックストリアは、南北に長い長方形の街だ。上空から見れば、「ミストゥラの森」と「アンダサイの森」の間に、ぽっかり空いた四角い穴のようであった。街の北側3分の1程がバックストリア大学の敷地キャンパスとなっており、大学の巨大な建物がいくつも並んでいる。

 その中でも、ひときわ高い塔をザゴスは指差した。

「あの塔がアレか、『エクセライの研究塔』ってヤツか?」
「いえ、あれはバックストリアの時計塔、大学のシンボルですわ」

 方尖柱オベリスク型の塔の天辺近くには、12の動物が描かれた丸い板が取り付けられている。アドニス王国では、それぞれの動物が神の使いとして時間や季節を司っているとされており、時間ごとに担当する動物の絵が光ることで時間を知らせている。

「魔法技術の粋を凝らした時計塔、有名ですけどご存知なくって?」
「無知で悪かったな」

 憮然とするザゴスをなだめ、フィオは尋ねる。

「研究塔は大学の敷地内にあるのか?」
「いいえ。森の方です」

 エッタが指を指した先は、バックストリアの城壁の向こう、鬱蒼と暗緑色の木々が茂る「ミストゥラの森」であった。確かに、木々の向こうに人工物らしきものがちらちら見えている。

「街の中じゃねぇのかよ!」
「失礼なことをおっしゃいますわね。ちょっと中心から外れているだけですわ」

 アドニス王国の魔法学の主流派は、ガンドール家である。ガンドール家は王国建国当時からの譜代の臣で、大学の要職や宮廷魔道士のポストも、その血筋や弟子が占めている。

 一方のエクセライ家は、300年前の魔王との戦いで勇者と共に戦った「五大聖女」の一人、魔道士グリム・エクセライが祖となった「新参者」である。300年前の時点で、既にエクセライ家が割って入る余地はなかった。当時の宮廷魔道士長グスタフ・ガンドールも、勇者の仲間である「三賢人」の一人であったから、「五大聖女」の家系であるという事実も優位に働かない。

「エクセライ家は元々、『マーガン原生林』の辺りに住んでいた少数民族がルーツだと聞いています。王国の民ですらなかったのですから、仕方がないことかもしれませんね」
「仕方がない、なんて敗北主義だ。サイラス師の言い分か、それは?」

 フィオの言葉にはトゲがある。フィオにしてみれば、エクセライ家も自家のように「戦の女神」を祀らなかったがために没落したと思えるのだろう。そのことに対して「仕方がない」と諦めを漏らすのが、信じがたいことなのかもしれない。

「わたくしの感想です」

 エッタは笑って応じた。

「もっとも、エクセライの本家の人たちにしてみたって、どちらでもいいのかもしれませんね。領地に引きこもってらっしゃいますし」

 魔王討伐の功により、エクセライ家は貴族の身分と、領地として王国の北端である「スアン高原」周辺を与えられた。以後は、そこで独自に魔法研究を続けている。「スアン高原」は非常に険しい土地であり、エクセライ家の魔法の力を恐れたガンドール家が、彼らを半ば追放するためにその地を与えた、とも噂されている。

 険しい土地に「引きこもっている」、エクセライ家への数少ない窓口が、このバックストリアにある「エクセライの研究塔」であった。

「サイラス先生は、数少ない領地の外にいるエクセライ家の人間なんですよ。他は、例の『五大聖女』の風習で、冒険者になった跡取りの方ぐらいではないですかね」

 勇者ヒロキ・ヤマダの子孫たち、とりわけその家を継いでいく嫡子は、フィオのように一度は冒険者になるという慣習があった。

「そう言えば聞いたことがないな。エクセライ家の嫡子の噂は……」

 魔法の名家であるエクセライ家の嫡子ならば、強力な魔道士として人々の口に上ってもおかしくないはずだが、とフィオはザゴスに「知らないか?」と目をやる。

「いや、俺も知らねぇなぁ。クサンなら聞いたことあるかもしれんが」

 ザゴスはアドイックの街で組んでいた、情報通の探索士スカウトの名を挙げた。

「おや、そんな方がいらしたのね。だったら、連れてきてくれたらよかったのに」

 エッタの言葉に、ザゴスは真顔で首を横に振った。

「お前、クサンとか連れてきてたら、絶対俺に『何であんなの連れてきたんだ』ってさんざん言ってると思うぜ」
「そうだな。そしてボクは、君がクサンに対して攻撃魔法を撃つのを止めないだろう」

 フィオまでそう言うので、エッタは「一体、どんな方なんです……?」と戸惑った。



 そんな話をしながら、一行はバックストリアの市街地を抜ける。大学の正門を西に曲がり、奥の小路をしばらく行くと、城門の端に小さな門が見えてくる。鍵のかかっていないその門を押し開けると、そこはもう「ミストゥラの森」であった。

 舗装されていない、土を踏み固めた森の中の細い道を進むと、木々の間ににょっきりと生える円柱状の建造物が見えてくる。時計塔よりも背は低いが、年代物のようだ。石造りの壁面には、苔がこびりつき無数の蔓が這っている。

「街はずれっつーか、やっぱり街の外じゃねぇか!」

 人々の喧騒よりも、鳥の鳴き声がよく聞こえる。えらいところに押し込められてんな、とザゴスは塔を見上げた。

「この塔は、元々街周辺の魔素の状況を観測するために、グリム・エクセライが建てたとされています。押し退けられたのではなく、必然性のある立地ですわよ」

 300年前から休むことなく、塔は「ミストゥラの森」や「アンダサイの森」の魔素状況を観測し、記録し続けているという。

「静かな環境で、集中できていいものですわよ。あなたのような馬鹿でかい声の野蛮人もおりませんしね」

 皮肉っぽくエッタは言って、塔の鉄扉についたノッカーを叩く。

「サイラス先生! ヘンリエッタです! サイラス先生!」

 そのザゴスに負けないくらいの大声で呼ばわるが、返事がない。中で人が動く気配すらも感じられなかった。

「留守かな?」
「ドアは……おや、開いていますわね……」

 なるほど留守ではないらしい、と三人は塔の中へ入ることにした。


 塔の中は薄暗く、また天井が低かった。あれだけ高い塔なのに、とザゴスは少し屈んだ。

 玄関を入って正面に二つのドアがあり、片方には「ヘンリエッタ」という名札がかかっている。ここでエッタは寝起きしていたようだ。

「もう一つの方はキッチンですけど……」

 覗いてみるが、人の姿はない。洗い場に乱雑に皿や鍋が積まれている。よく見ると、食器棚の中にも書物や、魔法道具らしきガラクタが無造作に突っ込まれていた。

「もう、またグチャグチャにして……」

 片付けようとするエッタを、フィオは「またにしてくれ」と押しとどめる。これだけの物を整理しようとすれば、一日仕事になってしまう。

「では、二階ですかね」

 玄関を入って左手側に、塔の壁に沿った回転形の階段がある。エッタはさっさとそれを上っていく。

「角が引っかかるな、こりゃ……」

 ザゴスは兜を脱ぎ、屈んでエッタとフィオの後に続いた。

 二階は全体が広い一室になっていた。一階よりは天井が高く、ザゴスは少し安心する。

 壁際にぐるりと並んだ本棚には、ぎっしりと書物が詰まっており、そこに入りきらなかったであろう分は床に積まれている。

 部屋の奥には何に使うのか判然としない装置が鎮座していた。ザゴスの背丈ほどはあろうという巨大なフラスコが金属製の台に据え付けられており、いくつもの管がそこから伸びている。フラスコの中には濁った緑色の液体が泡を立てており、中に何かの影があるようだが、判然としない。

 その怪しい装置の前で、安楽椅子に腰かけて壮年の男が熱心に書物を読んでいた。

 髪を後ろになでつけ、彫りの深い顔に立派な黒い髭を蓄えている。青いコーンハットとマントが壁にかかっていた。

 この人物が、サイラス・エクセライのようだ。

「先生! ただいま戻りましたわ」

 エッタは進み出てそう声をかけた。

「……ん」

 サイラスは書物から目を上げずにそう返事する。

「サイラス・エクセライだな。初めてお目にかかる。ボクはフィオラーナ・フレドリック・ヤマダ・ダンケルス」

 フィオも挨拶をするが、サイラスは「……うん」と言ったきり、顔を上げない。

 何だこのおっさんは、とザゴスが思った時、エッタが「先生!」と怒鳴って書物を取り上げた。

「……む?」

 サイラスは驚いた様子で青い瞳を瞬かせ、ようやくエッタの方を向いた。

「ヘンリエッタ、帰っていたのか……もう『太陽祭』の時期か?」
「違います! 今日はお願いがあって参ったのです!」

 エッタはフィオを振り向いて「ごめんなさいね、こういう方なの」と謝る。そこで、ようやくサイラスは、フィオとザゴスに気付いた様子であった。

 二人を見比べて、サイラスは「まさか……」と立ち上がる。そして素早く、安楽椅子の後ろに隠れた。

「貴様ら、取り立て屋か?」

 椅子の背から目の辺りまでをのぞかせて、警戒した様子のサイラスに、フィオとザゴスはたじろいで顔を見合わせる。

「……ボクらは取り立て屋ではない」
「取り立て屋はみんなそう言うものだ。私を見くびるな!」

 見くびるな、って。フィオは今度はエッタを見やる。サイラスもエッタの方を向いて、非難がましくまくし立てた。

「ヘンリエッタ、どうしてこいつらを入れた!? 取り立て屋を塔に入れるなと、いつも言っていただろう!」
「違いますわ、先生! わたくしの冒険者仲間です!」

 話を聞いてください! と叫ぶエッタと言い争う様に、このおっさん大丈夫か、とザゴスは呆れ、フィオは大きなため息を吐いた。
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