61 / 119
第二章、戦争
第五十八話:国境付近にてⅡ(目覚めし者)
しおりを挟む
とある暗い場所。
暗いとはいえ、近くにある巨大な縦長の水槽からは光が漏れているので、真っ暗というほどではない。
ごぽっ、と縦長の水槽の中にいたモノから呼吸した際に出るような泡が、モノの口から漏れ出る。
「ん?」
その部屋にいた人物の一人が気づく。
「まさか……目覚めた、のか?」
――目覚めるとは、どういうこと?
縦長の水槽の中にいたモノは、内心首を傾げながら、そっと目を開く。
――それに、ここはどこ?
ガラス越しに見える者たちは白衣を着ているのだが、彼らのような者がいる場所に来たことはあっただろうか。
薄ぼんやりとする視界を上下左右、あちらこちらへと向ける。
――私がいるのは、狭い、場所?
閉じ込められたというより、入れられているといった方が近いのだろう。
そして、自身を見てみれば、何一つ身に着けておらず、あられもない姿をしていた。
――つまり私は、この者たちにずっと素肌を晒していたということか。
記憶や人格が少しずつ戻ってきたことで、何となく、自分がされていたことが分かってきた。
――とりあえず、ここから出ないと。
その後は、白衣を着ている彼らに話を聞く必要がある。
ずっと眠っていたとはいえ、何とか思った通りに身体を動かせるらしい。
『次に会うなら、平和な時代に会いたいわね』
そう言った金髪の好敵手は、今どうしているのだろうか。
――まあ、いいわ。
目先の目的を達成してからでも遅くない。
――それじゃ、外に出ましょうか。
それが数週間前のことなのだから、自分の能力なども含め、いろんな意味で恐ろしい、とその時のことを思い出していた女は思う。
「出るのか?」
笑みを浮かべながら女が立ち上がれば、近くにいた男がそう尋ねる。
何歳も年下のはずなのに、彼女の目の前にいる男の方が年上に見えるのは、それぞれの見た目のせいか。
「ああ。もしかしたら、捜し物が見つかるかもしれない」
捜し物? と不思議そうな顔をする男を余所に、彼女は当時得意としていた武器を手にすると、天幕から出て行く。
(さあ、私のことを感じ取ったのなら、早くこの地へ来るがいい)
私は逃げも隠れもしないのだから、と彼女は不敵に笑みを浮かべ、戦場へと身を投じるのだった。
☆★☆
「何だ?」
相も変わらず、剣と魔法のぶつかり合う音と化学兵器の放たれる音、そして、臭いがその場を占めていたのだが、異変が起きたのは唐突だった。
ノークらも休息しては戦うのを繰り返していたのだが、どうも自分たちの方の戦いと雰囲気が違い、さらに騒がしかった。
ノークが空間魔法で見てみれば――
「何だ、あれ……」
簡単に言えば、圧倒的な力による蹂躙。
ノークは呆然とした。
あんな奴がこの世の中にいるのかと。
(いや、そうじゃない。問題はそこじゃない)
問題は、『そこ』に『誰』が『いたのか』、だ。
「……い。おい、ノーク。大丈夫か?」
「っ、悪い」
イアンに話し掛けられ、正気に戻れば、再び帝国騎士たちと対峙しては倒していく。
「こういう時にぼーっとするなんて珍しいな。そんなにヤバそうな奴がいたのか?」
「ヤバいどころじゃない」
レオンが背を向けながら尋ねれば、ノークは肯定も否定もしなかった。
「というか、お前ら。戦時中の歴史上の人物、覚えてるか?」
「何だよ、いきなり」
「覚えてるが……どうした?」
ノークの問いに、イアンとレオンがそれぞれ返す。
「何かさ。そっくりさんとか、その人の系譜の人とかだと思いたいんだけどさ」
勿体振るような言い方をするノークに、二人は疑問符を浮かべながらも、急かすようなことはせずに、大人しく聞き役に徹していた。
「でも、俺の勘がそうじゃないって、言ってるんだ」
ノークは二人へと問う。
「居ただろ。戦時中にこの国の剣姫と一緒にその名を轟かせた奴が」
「ちょっと待て」
ノークの言葉に、イアンがストップを掛ける。
「お前が、こういう状況下で嘘を吐くような奴じゃないことは、俺たちもよく知ってる。けど、今のは、冗談でも質が悪いぞ」
「俺だって、嘘だと思いたい。でも、あそこまでそっくりだと――」
ノークの言葉は、最後まで続かなかった。
隣に、吹き飛ばされた味方を見てしまったから。
イアンたちも、ノークにどうした、とは問えなかった。
自分たちの目を、一瞬でも信じられなかったのだから。
「あ……」
「三人とも、硬直している場合じゃないでしょ!」
その声とともに暴風と激流が、三人の横から彼らの視線の先に向かっていく。
気づいていなかったのか、または気づいていながら敢えて受けたのかは不明だが、暴風と激流を放ったエルシェフォードとアクアライトは、二人の攻撃を受けた彼女を険しい表情で見ていた。
「とりあえず、三人とも下がりなよ。相手は僕たちがするから」
「けどっ……!」
アクアライトの言葉に、反論しようとしたノークが口を開くのだが――
「ノーク」
「君は、あの子を一人にするつもりか?」
「それは……」
アクアライトの問いに、ノークは黙ってしまう。
もし、無理に対峙して負けてしまっては、それこそキソラとの約束を破棄することになってしまう。
「そして、君が死んだ場合、あの子が取る行動を予想できないわけじゃないだろ?」
「ですが、それは、お二人にも言えることではないですか!」
ノークの言い分も尤もだった。
自分に近ければ近い人物ほど、その人物に何かあれば、キソラの取る行動には危険が付いて回る。
もし、誰かに殺害されたとなれば、その犯人を自ら囮にしてまで捕まえようとするのだろう。
「でも、君ほど彼女が暴走する要因はないだろ?」
「っ、」
「ノーク、諦めろ。二人の言っていることは、間違ってない」
否定できずにいたノークに、レオンが追い討ちを掛ける。
「おい、レオン……」
「たとえ俺たちだけ戻っても、今の彼女はお前がいない原因を追求すると思うがな」
イアンの制止も聞かずにそう告げるレオンに、誰も何も返さない。
「話は終わった?」
「――っつ!?」
エルシェフォードとアクアライトが身体の向きや視線のみを変え、ばっとノークたち三人が身構える。
それに対し、声を掛けてきた彼女は、不敵に笑みを浮かべている。
それが示すのは、何なのか。
「誰を生かすか生かさないかを話し合っていたみたいだけど、私が全員倒すからムダ」
「全員倒す、ねぇ……」
彼女――女の台詞に、エルシェフォードが呟くようにして返す。
「悪いけど、多分それは無理」
「もしこっちが全滅したら、うちの妹分が黙ってないだろうからな」
エルシェフォードが笑顔で却下し、恐ろしい、と口にするアクアライトがだから、と続ける。
「今ここで死ぬわけにはいかない」
それぞれの相棒を手に、二人は女と対峙する。
「私を嘗めない方がいい」
「そっくりそのまま返してあげる。私たちを嘗めないで」
とりあえず、今の目標としては、死なずにキソラたちと合流、だ。
(その前に、無事に勝たなきゃね)
エルシェフォードは内心で気合いを入れると、隣にいるアクアライトに目を向けるのだが、それに気づいた彼が、小さく頷き返す。
そんな二人に、女は剣を手にしたまま、笑みを浮かべるだけだった。
「どうやら、ちょうどいい準備運動相手になりそうね」
そう口にしながら。
だが、彼女――女は知らない。
「ふふっ……さあ、存分に暴れるがいい!」
自身を目覚めさせた者により、彼女自身を利用し、手のひらの上で踊らされているということを――
暗いとはいえ、近くにある巨大な縦長の水槽からは光が漏れているので、真っ暗というほどではない。
ごぽっ、と縦長の水槽の中にいたモノから呼吸した際に出るような泡が、モノの口から漏れ出る。
「ん?」
その部屋にいた人物の一人が気づく。
「まさか……目覚めた、のか?」
――目覚めるとは、どういうこと?
縦長の水槽の中にいたモノは、内心首を傾げながら、そっと目を開く。
――それに、ここはどこ?
ガラス越しに見える者たちは白衣を着ているのだが、彼らのような者がいる場所に来たことはあっただろうか。
薄ぼんやりとする視界を上下左右、あちらこちらへと向ける。
――私がいるのは、狭い、場所?
閉じ込められたというより、入れられているといった方が近いのだろう。
そして、自身を見てみれば、何一つ身に着けておらず、あられもない姿をしていた。
――つまり私は、この者たちにずっと素肌を晒していたということか。
記憶や人格が少しずつ戻ってきたことで、何となく、自分がされていたことが分かってきた。
――とりあえず、ここから出ないと。
その後は、白衣を着ている彼らに話を聞く必要がある。
ずっと眠っていたとはいえ、何とか思った通りに身体を動かせるらしい。
『次に会うなら、平和な時代に会いたいわね』
そう言った金髪の好敵手は、今どうしているのだろうか。
――まあ、いいわ。
目先の目的を達成してからでも遅くない。
――それじゃ、外に出ましょうか。
それが数週間前のことなのだから、自分の能力なども含め、いろんな意味で恐ろしい、とその時のことを思い出していた女は思う。
「出るのか?」
笑みを浮かべながら女が立ち上がれば、近くにいた男がそう尋ねる。
何歳も年下のはずなのに、彼女の目の前にいる男の方が年上に見えるのは、それぞれの見た目のせいか。
「ああ。もしかしたら、捜し物が見つかるかもしれない」
捜し物? と不思議そうな顔をする男を余所に、彼女は当時得意としていた武器を手にすると、天幕から出て行く。
(さあ、私のことを感じ取ったのなら、早くこの地へ来るがいい)
私は逃げも隠れもしないのだから、と彼女は不敵に笑みを浮かべ、戦場へと身を投じるのだった。
☆★☆
「何だ?」
相も変わらず、剣と魔法のぶつかり合う音と化学兵器の放たれる音、そして、臭いがその場を占めていたのだが、異変が起きたのは唐突だった。
ノークらも休息しては戦うのを繰り返していたのだが、どうも自分たちの方の戦いと雰囲気が違い、さらに騒がしかった。
ノークが空間魔法で見てみれば――
「何だ、あれ……」
簡単に言えば、圧倒的な力による蹂躙。
ノークは呆然とした。
あんな奴がこの世の中にいるのかと。
(いや、そうじゃない。問題はそこじゃない)
問題は、『そこ』に『誰』が『いたのか』、だ。
「……い。おい、ノーク。大丈夫か?」
「っ、悪い」
イアンに話し掛けられ、正気に戻れば、再び帝国騎士たちと対峙しては倒していく。
「こういう時にぼーっとするなんて珍しいな。そんなにヤバそうな奴がいたのか?」
「ヤバいどころじゃない」
レオンが背を向けながら尋ねれば、ノークは肯定も否定もしなかった。
「というか、お前ら。戦時中の歴史上の人物、覚えてるか?」
「何だよ、いきなり」
「覚えてるが……どうした?」
ノークの問いに、イアンとレオンがそれぞれ返す。
「何かさ。そっくりさんとか、その人の系譜の人とかだと思いたいんだけどさ」
勿体振るような言い方をするノークに、二人は疑問符を浮かべながらも、急かすようなことはせずに、大人しく聞き役に徹していた。
「でも、俺の勘がそうじゃないって、言ってるんだ」
ノークは二人へと問う。
「居ただろ。戦時中にこの国の剣姫と一緒にその名を轟かせた奴が」
「ちょっと待て」
ノークの言葉に、イアンがストップを掛ける。
「お前が、こういう状況下で嘘を吐くような奴じゃないことは、俺たちもよく知ってる。けど、今のは、冗談でも質が悪いぞ」
「俺だって、嘘だと思いたい。でも、あそこまでそっくりだと――」
ノークの言葉は、最後まで続かなかった。
隣に、吹き飛ばされた味方を見てしまったから。
イアンたちも、ノークにどうした、とは問えなかった。
自分たちの目を、一瞬でも信じられなかったのだから。
「あ……」
「三人とも、硬直している場合じゃないでしょ!」
その声とともに暴風と激流が、三人の横から彼らの視線の先に向かっていく。
気づいていなかったのか、または気づいていながら敢えて受けたのかは不明だが、暴風と激流を放ったエルシェフォードとアクアライトは、二人の攻撃を受けた彼女を険しい表情で見ていた。
「とりあえず、三人とも下がりなよ。相手は僕たちがするから」
「けどっ……!」
アクアライトの言葉に、反論しようとしたノークが口を開くのだが――
「ノーク」
「君は、あの子を一人にするつもりか?」
「それは……」
アクアライトの問いに、ノークは黙ってしまう。
もし、無理に対峙して負けてしまっては、それこそキソラとの約束を破棄することになってしまう。
「そして、君が死んだ場合、あの子が取る行動を予想できないわけじゃないだろ?」
「ですが、それは、お二人にも言えることではないですか!」
ノークの言い分も尤もだった。
自分に近ければ近い人物ほど、その人物に何かあれば、キソラの取る行動には危険が付いて回る。
もし、誰かに殺害されたとなれば、その犯人を自ら囮にしてまで捕まえようとするのだろう。
「でも、君ほど彼女が暴走する要因はないだろ?」
「っ、」
「ノーク、諦めろ。二人の言っていることは、間違ってない」
否定できずにいたノークに、レオンが追い討ちを掛ける。
「おい、レオン……」
「たとえ俺たちだけ戻っても、今の彼女はお前がいない原因を追求すると思うがな」
イアンの制止も聞かずにそう告げるレオンに、誰も何も返さない。
「話は終わった?」
「――っつ!?」
エルシェフォードとアクアライトが身体の向きや視線のみを変え、ばっとノークたち三人が身構える。
それに対し、声を掛けてきた彼女は、不敵に笑みを浮かべている。
それが示すのは、何なのか。
「誰を生かすか生かさないかを話し合っていたみたいだけど、私が全員倒すからムダ」
「全員倒す、ねぇ……」
彼女――女の台詞に、エルシェフォードが呟くようにして返す。
「悪いけど、多分それは無理」
「もしこっちが全滅したら、うちの妹分が黙ってないだろうからな」
エルシェフォードが笑顔で却下し、恐ろしい、と口にするアクアライトがだから、と続ける。
「今ここで死ぬわけにはいかない」
それぞれの相棒を手に、二人は女と対峙する。
「私を嘗めない方がいい」
「そっくりそのまま返してあげる。私たちを嘗めないで」
とりあえず、今の目標としては、死なずにキソラたちと合流、だ。
(その前に、無事に勝たなきゃね)
エルシェフォードは内心で気合いを入れると、隣にいるアクアライトに目を向けるのだが、それに気づいた彼が、小さく頷き返す。
そんな二人に、女は剣を手にしたまま、笑みを浮かべるだけだった。
「どうやら、ちょうどいい準備運動相手になりそうね」
そう口にしながら。
だが、彼女――女は知らない。
「ふふっ……さあ、存分に暴れるがいい!」
自身を目覚めさせた者により、彼女自身を利用し、手のひらの上で踊らされているということを――
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
心の声が聞こえる私は、婚約者から嫌われていることを知っている。
木山楽斗
恋愛
人の心の声が聞こえるカルミアは、婚約者が自分のことを嫌っていることを知っていた。
そんな婚約者といつまでも一緒にいるつもりはない。そう思っていたカルミアは、彼といつか婚約破棄すると決めていた。
ある時、カルミアは婚約者が浮気していることを心の声によって知った。
そこで、カルミアは、友人のロウィードに協力してもらい、浮気の証拠を集めて、婚約者に突きつけたのである。
こうして、カルミアは婚約破棄して、自分を嫌っている婚約者から解放されるのだった。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる