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005 - にぃと -(挿絵あり)
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005 - にぃと -
あれから12日、ホテルでの生活はすごく快適でした。
でも、ずっとホテルに居るのは退屈だったのでステーションの中を歩いていると行き交う人々の視線が突き刺さって、・・・時には露骨に避けられたり、注文した食べ物がわざと出されなかったり・・・。
お馴染みの出来事に心をすり減らしていると、おじさんから宇宙船の改修が終わったと連絡がありました。
早く一人になりたい、・・・そう思って滞在していたホテルに迎えに来たリムジンシャトルに乗り込み、ドックに向かうとそこには新品のようになった宇宙船がありました・・・これ、僕の・・・だよね?・・・。
「おぅ、来たか、どうだ綺麗になっただろう」
「・・・はい、外装を全取り替えしたように見えるんだけど・・・」
「そうだぞ、老朽化が酷くてな、この状態で宇宙に出たらそのまま棺桶になりそうだったから全改修したんだ、もちろん元の船の良さは可能な限り残してる、気に入ったか?」
「はい、凄いです・・・まるで新品の船みたい・・・」
「喜んでくれておじさんも嬉しいぞ、船内も見てくれ」
おじさんに案内されて恐る恐る船に入ると・・・。
「え、嘘、汚かった通路も、倉庫も、管制室も・・・すっごい綺麗!、壁の塗装が明るくなって全体的に上品でおしゃれになってる!」
「この内装はうちの会社の女性デザイナーにやってもらった、豪華客船も手掛けてる優秀な奴だが、こういう洒落た内装も得意としてる、それから、これを見ろ」
「わぁ・・・壊れてたニート2000・・・「N.I.T.T.システム」、直ってる!」
「人工知能を使った操舵サポートシステム、古いプログラムだが当時のままの性格を残してある」
「誰にお願いしても修理出来ないって言われて諦めてたのに・・・」
「俺も昔はこいつと喋った事があってな、ムカつく奴だったが・・・これは俺が修理するように技術者に強く要求した、嫌なら電源を切っておけば大人しくしてるだろ、使うか使わないかはお前の自由だ」
「いえ、ありがとうございます、僕が小さい頃この宇宙船に忍び込んでよくお喋りしてたの、その時はもう宇宙を飛んでなかったけど、お父さんと一緒にした冒険のお話、いっぱいしてくれたんだぁ」
「そうか、じゃぁ電源入れるぞ」
ピッ・・・フォーン・・・フォーン・・・
「おはようシエル、久しぶりじゃねぇか、相変わらずシケた面してやがんな」
目の前のスピーカーから懐かしい声が聞こえてきました、思わず涙が溢れそうになるのを我慢して・・・。
「本当にニートだ・・・、久しぶりだねニート、僕は父さんと同じハンターになったんだよ、これから一緒にいっぱい冒険しようね」
「チッ・・・仕方ねぇから付き合ってやらぁ・・・、さっさとマスター登録しやがれこのノロマ」
「うん!、網膜と血液の二重認証だね、唇を噛んで・・・、これでいいかな」
「あぁ、上出来だ、昔みてぇにぐずぐず泣いてっと宇宙に放り出すから覚悟しやがれ」
「ふふっ・・・よろしくね」
「それからそこに居るエッシャーのクソ野郎、しばらく見ねぇ間に老けやがったな、俺様を復活させてくれた事だけは褒めてやるぜ」
「こいつ・・・相変わらず口悪いし腹立つ奴だな」
エッシャーのおじさんはニートと仲が良さそう、この船に乗った事があるのはどうやら本当みたいです。
「じゃぁ、・・・お世話になりました・・・」
「あぁ、・・・本当に宇宙船を傷つけちまった事、悪かったな、何か困った事があれば連絡先を登録してあるから遠慮なく俺を頼れ」
「はい、ありがとうございます」
がこっ・・・
ひゅいぃぃぃん・・・ぃぃぃん・・・
「行っちまったか・・・あんな良い子放っておいて、お前達は今どこで何やってんだよ・・・」
「さて、これから急いで・・・って言ってもまだ到着期限には余裕あるね、荷物を届けて、・・・急げば僕の誕生日までにリンちゃんの所・・・ローゼリアのステーションに戻れるけど・・・どうしようかなぁ」
「・・・おい」
「お仕事が終わったら少し遠回りして隣の星系まで足を伸ばそうかな」
「シエル、その左目はどうした、誰にやられた?」
「・・・え、これはちょっと・・・ね」
「誤魔化すなよ、今お前をスキャンした、やばそうなのが身体の中に居るじゃねぇか」
スキャンって・・・そんな機能もあったんだ、凄いなニート・・・。
「実はね・・・」
「・・・なるほど、よく分かった、これからベンダル・ワームを片っ端から殺しに行くぞ」
「何でそうなるのさ!、あれがどれくらいの数居ると思ってるの?、それに荷物を運ぶお仕事が先だよ!」
「じゃぁ急いで運んじまってそれから殺しに行くか?」
「ダメ!、次のお仕事があるの」
「シエルは働き者だな」
「働かなきゃ生活できないの、運良くこの船は修理してもらったけど、生きていくには沢山お金が必要なの」
「エッシャーのクソ野郎が腐るほど金持ってるだろ、あいつに養ってもらおうぜ」
「それもダメ!、これ以上迷惑かけられないよ」
「俺様はあいつの命を何度も救ってやったし弱みも握ってる、ちょっと脅せば・・・」
「わぁぁ!、なんて事言うの!、・・・ニート、前より性格悪くなってない?」
「まだガキだったお前に本性出さなかっただけだぞ」
「ふふっ・・・」
「何がおかしいんだよ」
「いや・・・今まで一人で宇宙を旅してたから誰かとお話しするの楽しいな・・・って」
「通信記録を見たがローゼリアのステーションとよく通話してるじゃねぇか、なんて言ったか・・・あのガキ・・・リン?、そいつと話してるだろう」
「リンちゃんはお友達だけど・・・、通信料を気にしながら通話するから言いたい事も全部言えないし、長時間お話できないし・・・、とにかく今みたいに気軽に誰かとお喋りするのが楽しいの!、目覚めてくれて本当にありがとうね、ニート」
「・・・お・・・おう」
あの日突然電源が落ちて二度と起動しなくなったニート、お父さんやお母さんが居なくなって、慰めてもらおうと久しぶりに宇宙船に潜り込み、電源を入れてすぐの出来事でした、ニートの最後の言葉は「おい、何で泣いてんだシエル」・・・だったかな?。
「両親に続いてニートまで・・・本当に家族がみんな居なくなっちゃった・・・悲しくてその日はずっと船の中で泣いてたっけ・・・」
「それにしても凄いよ、操縦席も新品だしモニターだって前より一回り大きい・・・よくこの中に収まったよね・・・」
前のボロボロだった操縦席と比べて見違えるように綺麗になったシートや機材を見渡します、これ全部僕のもの・・・欲しかったけど買えなくて我慢してた機材やモニターが目の前に・・・、嬉しくて顔が緩みます。
「操縦席は前に付いてた奴の同規格品だとよ、だから・・・こんな事も出来る」
「ひゃぁ!・・・足と腕が開いて・・・いやぁぁ!」
「ふふふ、ベンダルの宿主は身体が敏感だとデータベースにあった、俺様が気持ち良くしてやろう、楽しみにしておくんだな」
「気持ち良くって・・・やだ!、機械なのに何でそんな事知ってるの!」
「昔、シエルの母親がプログラムを組んで俺様に入れてこっそり楽しんでた、お前が生まれてしばらくして・・・こんなの娘に見つかったら恥ずかしくて死ねると言って消しやがったが・・・俺様を修復したエンジニアが復元してくれたようだな、喜べ、早速役に立ちそうだ」
「わーん、そんな話聞きたくなかったよ!」
「正直お前の母親はド変態の痴女だった、普段は上手く隠してたが・・・、そうだ、ちょっとだけ試運転しようぜ、お前だってもう大人だから隠れてしてるよな、正直に言え、気持ち良い事は好きだろ?」
うぃぃぃん・・・わきわき・・・うねうね・・・ぶうぅぅぅん・・・
両腕と両足を大きく広げられた僕のお股に向かってロボットアームが近付いて来ました・・・いやちょっと待ってよ!。
「待ってニート、いやぁぁ!」
「落ち着いたか?」
「はぁ・・・はぁ・・・ぐすっ・・・酷いよニート」
「すまん、楽しくてやり過ぎた、だがシエルだって気持ち良さそうにしてたじゃないか」
「・・・うぅ・・・確かに今まで体験した事の無い感覚で気持ち良か・・・いやいや!、何言わせるの!」
「ご希望なら毎日してやるぞ、俺様はただの機械でプログラムだ、人間じゃないから恥ずかしがらなくてもいいだろ」
「・・・」
酷い目に遭いました・・・気持ちよかったけど・・・、汗もかいたし濡れちゃったから服の中洗浄しなきゃ、僕はロックを外して操縦席から降り、ふらつく足取りで管制室から洗浄機のあるお部屋に向かいます。
ピッ・・・シャワールーム、ロックを解除します。
「ドアの開閉音声も新しくなってるし・・・このお部屋はまだ見てなかったなぁ・・・え?」
・・・
「なんじゃこりゃぁ!」
そこには最新式の洗浄機・・・一流メーカーの最上級モデルが設置されていたのです。
「え?・・・貼り紙?」
「えーと・・・」
(驚いたか!、これは俺からのプレゼントだ、まだどこの星にも出回っていない最新型で脅威の5回洗浄、使用済み洗浄液を元素分解して再利用できる俺の会社の超高級品だぞ、今後の開発の参考にしたいから使った感想を送ってくれ、・・・エッシャー・レベルス)
「何これ、こんな凄いの貰えないよぅ・・・」
「おぅ、おかえりシエル、洗浄機の使い心地はどうだったよ?」
「見てたの?」
「あぁ、この船の中ならどこに隠れてようが全部俺様に丸見えだぜ」
「そうなんだ、うん、すごく快適だったよ、でもあんな高級品貰っていいのかなぁ・・・」
「遠慮するな、エッシャーの物は俺様の物、俺様の物も全部俺様の物だ、何も問題無いぞ」
「・・・」
「何だよ」
「いや・・・ニート、いい性格してるなぁって思っただけ、さて次の転送ゲートに向かおうか」
「・・・シエル・・・力が欲しいか?」
「え?、いや別に欲しくないけど、・・・どちらかというとお金が欲しいかな、急にどうしたのさニート」
「お前にこの船の本当の力を教えてやるからありがたく思え」
「何かな?、・・・普通の民間小型宇宙船だよね」
「今まで気付かなかったのかよ!、当時最新鋭だった武装と時空転移機能を搭載したこの俺様の本当の姿・・・」
「は?、何それ・・・武装?、時空?・・・ニート大丈夫?、壊れてない?」
「手頃な小惑星砕いて見せねぇと信用ならないってか、上等だ、やってやらぁ、・・・どれをぶっ壊せばいい!」
「そんな事したら僕捕まっちゃうよぉ!」
「その時は任せろ、俺様が宇宙の果てまで逃がしてやらぁ!」
「・・・ふふっ・・・、じゃぁ捕まりそうになったらお願いしようかな、でも預かってる荷物を先にランサー星系まで届けないと、よろしくねニート」
「信じてないな・・・まぁいいだろう・・・、出発するぞ、マイマスター」
シエルさんの宇宙船
シエルさんの宇宙船(内部)
あれから12日、ホテルでの生活はすごく快適でした。
でも、ずっとホテルに居るのは退屈だったのでステーションの中を歩いていると行き交う人々の視線が突き刺さって、・・・時には露骨に避けられたり、注文した食べ物がわざと出されなかったり・・・。
お馴染みの出来事に心をすり減らしていると、おじさんから宇宙船の改修が終わったと連絡がありました。
早く一人になりたい、・・・そう思って滞在していたホテルに迎えに来たリムジンシャトルに乗り込み、ドックに向かうとそこには新品のようになった宇宙船がありました・・・これ、僕の・・・だよね?・・・。
「おぅ、来たか、どうだ綺麗になっただろう」
「・・・はい、外装を全取り替えしたように見えるんだけど・・・」
「そうだぞ、老朽化が酷くてな、この状態で宇宙に出たらそのまま棺桶になりそうだったから全改修したんだ、もちろん元の船の良さは可能な限り残してる、気に入ったか?」
「はい、凄いです・・・まるで新品の船みたい・・・」
「喜んでくれておじさんも嬉しいぞ、船内も見てくれ」
おじさんに案内されて恐る恐る船に入ると・・・。
「え、嘘、汚かった通路も、倉庫も、管制室も・・・すっごい綺麗!、壁の塗装が明るくなって全体的に上品でおしゃれになってる!」
「この内装はうちの会社の女性デザイナーにやってもらった、豪華客船も手掛けてる優秀な奴だが、こういう洒落た内装も得意としてる、それから、これを見ろ」
「わぁ・・・壊れてたニート2000・・・「N.I.T.T.システム」、直ってる!」
「人工知能を使った操舵サポートシステム、古いプログラムだが当時のままの性格を残してある」
「誰にお願いしても修理出来ないって言われて諦めてたのに・・・」
「俺も昔はこいつと喋った事があってな、ムカつく奴だったが・・・これは俺が修理するように技術者に強く要求した、嫌なら電源を切っておけば大人しくしてるだろ、使うか使わないかはお前の自由だ」
「いえ、ありがとうございます、僕が小さい頃この宇宙船に忍び込んでよくお喋りしてたの、その時はもう宇宙を飛んでなかったけど、お父さんと一緒にした冒険のお話、いっぱいしてくれたんだぁ」
「そうか、じゃぁ電源入れるぞ」
ピッ・・・フォーン・・・フォーン・・・
「おはようシエル、久しぶりじゃねぇか、相変わらずシケた面してやがんな」
目の前のスピーカーから懐かしい声が聞こえてきました、思わず涙が溢れそうになるのを我慢して・・・。
「本当にニートだ・・・、久しぶりだねニート、僕は父さんと同じハンターになったんだよ、これから一緒にいっぱい冒険しようね」
「チッ・・・仕方ねぇから付き合ってやらぁ・・・、さっさとマスター登録しやがれこのノロマ」
「うん!、網膜と血液の二重認証だね、唇を噛んで・・・、これでいいかな」
「あぁ、上出来だ、昔みてぇにぐずぐず泣いてっと宇宙に放り出すから覚悟しやがれ」
「ふふっ・・・よろしくね」
「それからそこに居るエッシャーのクソ野郎、しばらく見ねぇ間に老けやがったな、俺様を復活させてくれた事だけは褒めてやるぜ」
「こいつ・・・相変わらず口悪いし腹立つ奴だな」
エッシャーのおじさんはニートと仲が良さそう、この船に乗った事があるのはどうやら本当みたいです。
「じゃぁ、・・・お世話になりました・・・」
「あぁ、・・・本当に宇宙船を傷つけちまった事、悪かったな、何か困った事があれば連絡先を登録してあるから遠慮なく俺を頼れ」
「はい、ありがとうございます」
がこっ・・・
ひゅいぃぃぃん・・・ぃぃぃん・・・
「行っちまったか・・・あんな良い子放っておいて、お前達は今どこで何やってんだよ・・・」
「さて、これから急いで・・・って言ってもまだ到着期限には余裕あるね、荷物を届けて、・・・急げば僕の誕生日までにリンちゃんの所・・・ローゼリアのステーションに戻れるけど・・・どうしようかなぁ」
「・・・おい」
「お仕事が終わったら少し遠回りして隣の星系まで足を伸ばそうかな」
「シエル、その左目はどうした、誰にやられた?」
「・・・え、これはちょっと・・・ね」
「誤魔化すなよ、今お前をスキャンした、やばそうなのが身体の中に居るじゃねぇか」
スキャンって・・・そんな機能もあったんだ、凄いなニート・・・。
「実はね・・・」
「・・・なるほど、よく分かった、これからベンダル・ワームを片っ端から殺しに行くぞ」
「何でそうなるのさ!、あれがどれくらいの数居ると思ってるの?、それに荷物を運ぶお仕事が先だよ!」
「じゃぁ急いで運んじまってそれから殺しに行くか?」
「ダメ!、次のお仕事があるの」
「シエルは働き者だな」
「働かなきゃ生活できないの、運良くこの船は修理してもらったけど、生きていくには沢山お金が必要なの」
「エッシャーのクソ野郎が腐るほど金持ってるだろ、あいつに養ってもらおうぜ」
「それもダメ!、これ以上迷惑かけられないよ」
「俺様はあいつの命を何度も救ってやったし弱みも握ってる、ちょっと脅せば・・・」
「わぁぁ!、なんて事言うの!、・・・ニート、前より性格悪くなってない?」
「まだガキだったお前に本性出さなかっただけだぞ」
「ふふっ・・・」
「何がおかしいんだよ」
「いや・・・今まで一人で宇宙を旅してたから誰かとお話しするの楽しいな・・・って」
「通信記録を見たがローゼリアのステーションとよく通話してるじゃねぇか、なんて言ったか・・・あのガキ・・・リン?、そいつと話してるだろう」
「リンちゃんはお友達だけど・・・、通信料を気にしながら通話するから言いたい事も全部言えないし、長時間お話できないし・・・、とにかく今みたいに気軽に誰かとお喋りするのが楽しいの!、目覚めてくれて本当にありがとうね、ニート」
「・・・お・・・おう」
あの日突然電源が落ちて二度と起動しなくなったニート、お父さんやお母さんが居なくなって、慰めてもらおうと久しぶりに宇宙船に潜り込み、電源を入れてすぐの出来事でした、ニートの最後の言葉は「おい、何で泣いてんだシエル」・・・だったかな?。
「両親に続いてニートまで・・・本当に家族がみんな居なくなっちゃった・・・悲しくてその日はずっと船の中で泣いてたっけ・・・」
「それにしても凄いよ、操縦席も新品だしモニターだって前より一回り大きい・・・よくこの中に収まったよね・・・」
前のボロボロだった操縦席と比べて見違えるように綺麗になったシートや機材を見渡します、これ全部僕のもの・・・欲しかったけど買えなくて我慢してた機材やモニターが目の前に・・・、嬉しくて顔が緩みます。
「操縦席は前に付いてた奴の同規格品だとよ、だから・・・こんな事も出来る」
「ひゃぁ!・・・足と腕が開いて・・・いやぁぁ!」
「ふふふ、ベンダルの宿主は身体が敏感だとデータベースにあった、俺様が気持ち良くしてやろう、楽しみにしておくんだな」
「気持ち良くって・・・やだ!、機械なのに何でそんな事知ってるの!」
「昔、シエルの母親がプログラムを組んで俺様に入れてこっそり楽しんでた、お前が生まれてしばらくして・・・こんなの娘に見つかったら恥ずかしくて死ねると言って消しやがったが・・・俺様を修復したエンジニアが復元してくれたようだな、喜べ、早速役に立ちそうだ」
「わーん、そんな話聞きたくなかったよ!」
「正直お前の母親はド変態の痴女だった、普段は上手く隠してたが・・・、そうだ、ちょっとだけ試運転しようぜ、お前だってもう大人だから隠れてしてるよな、正直に言え、気持ち良い事は好きだろ?」
うぃぃぃん・・・わきわき・・・うねうね・・・ぶうぅぅぅん・・・
両腕と両足を大きく広げられた僕のお股に向かってロボットアームが近付いて来ました・・・いやちょっと待ってよ!。
「待ってニート、いやぁぁ!」
「落ち着いたか?」
「はぁ・・・はぁ・・・ぐすっ・・・酷いよニート」
「すまん、楽しくてやり過ぎた、だがシエルだって気持ち良さそうにしてたじゃないか」
「・・・うぅ・・・確かに今まで体験した事の無い感覚で気持ち良か・・・いやいや!、何言わせるの!」
「ご希望なら毎日してやるぞ、俺様はただの機械でプログラムだ、人間じゃないから恥ずかしがらなくてもいいだろ」
「・・・」
酷い目に遭いました・・・気持ちよかったけど・・・、汗もかいたし濡れちゃったから服の中洗浄しなきゃ、僕はロックを外して操縦席から降り、ふらつく足取りで管制室から洗浄機のあるお部屋に向かいます。
ピッ・・・シャワールーム、ロックを解除します。
「ドアの開閉音声も新しくなってるし・・・このお部屋はまだ見てなかったなぁ・・・え?」
・・・
「なんじゃこりゃぁ!」
そこには最新式の洗浄機・・・一流メーカーの最上級モデルが設置されていたのです。
「え?・・・貼り紙?」
「えーと・・・」
(驚いたか!、これは俺からのプレゼントだ、まだどこの星にも出回っていない最新型で脅威の5回洗浄、使用済み洗浄液を元素分解して再利用できる俺の会社の超高級品だぞ、今後の開発の参考にしたいから使った感想を送ってくれ、・・・エッシャー・レベルス)
「何これ、こんな凄いの貰えないよぅ・・・」
「おぅ、おかえりシエル、洗浄機の使い心地はどうだったよ?」
「見てたの?」
「あぁ、この船の中ならどこに隠れてようが全部俺様に丸見えだぜ」
「そうなんだ、うん、すごく快適だったよ、でもあんな高級品貰っていいのかなぁ・・・」
「遠慮するな、エッシャーの物は俺様の物、俺様の物も全部俺様の物だ、何も問題無いぞ」
「・・・」
「何だよ」
「いや・・・ニート、いい性格してるなぁって思っただけ、さて次の転送ゲートに向かおうか」
「・・・シエル・・・力が欲しいか?」
「え?、いや別に欲しくないけど、・・・どちらかというとお金が欲しいかな、急にどうしたのさニート」
「お前にこの船の本当の力を教えてやるからありがたく思え」
「何かな?、・・・普通の民間小型宇宙船だよね」
「今まで気付かなかったのかよ!、当時最新鋭だった武装と時空転移機能を搭載したこの俺様の本当の姿・・・」
「は?、何それ・・・武装?、時空?・・・ニート大丈夫?、壊れてない?」
「手頃な小惑星砕いて見せねぇと信用ならないってか、上等だ、やってやらぁ、・・・どれをぶっ壊せばいい!」
「そんな事したら僕捕まっちゃうよぉ!」
「その時は任せろ、俺様が宇宙の果てまで逃がしてやらぁ!」
「・・・ふふっ・・・、じゃぁ捕まりそうになったらお願いしようかな、でも預かってる荷物を先にランサー星系まで届けないと、よろしくねニート」
「信じてないな・・・まぁいいだろう・・・、出発するぞ、マイマスター」
シエルさんの宇宙船
シエルさんの宇宙船(内部)
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