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Side - 15 - 83 - まほうきしいれいなーさんのさいなん -(挿絵あり)
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Side - 15 - 83 - まほうきしいれいなーさんのさいなん -
「へ・・・」
こんにちは、私の名前はイレイナー・ジャニィー、ラングレー王国魔法騎士団の団長です。
今私は女王陛下の執務室に居て陛下の前でしちゃいけない顔をして固まっています、
「だから、イレイナーちゃんもリィンちゃんの大陸横断巡業・・・じゃなかった各国訪問に同行して欲しいのよ」
「わ・・・私がですか?」
「うん」
「理由をお聞きしても?」
「今度レオーネ王国からルナちゃんの婚約者をお招きするのは知ってるよね」
「はい、レオーネ国王陛下からお話があったと聞いております」
「そう、友好国としてレオーネ王国上級貴族のご子息と縁を結ぶ事になったわ、それでお互いの相性を見る為に顔合わせがしたいと言って来てるの、向こうにうちの国まで来いって言うのもアレだからルナちゃんを連れてちょっと行って来てもらえるかな」
「王女殿下を・・・ですか?、それは護衛という事ですね」
「そう、ちょうどローゼリア騎士団がリィンちゃんを護衛してレオーネにも行くからそれに乗っかれば護衛も少なくて済むし、ルナちゃんも国外に出た事が無いからいい社会勉強にもなるでしょ、それに各国にラングレーはこんなにローゼリアと親密なんだぞーって思わせたいの」
「ローゼリア王国の了承は得られているのでしょうか、他国の王女様を守る負担とか・・・」
「エルヴィスちゃん・・・向こうの国王陛下に話を通してあるわ、それからローゼリア王国にも招待されたからレオーネ王国との顔合わせの後でローゼリアにも寄る事になってるの、リィンちゃん達とも仲良くなってくれたら嬉しいかな」
「移動距離が結構ありますね、王女殿下がお疲れにならないでしょうか」
「ローゼリアでの歓迎式典が終わったらリゼちゃんが転移魔法陣でラングレーの王城まで送ってくれるって言ってたわ、だから帰りは一瞬よ」
「はい・・・承りました」
「あ、それから「リーゼ」からの依頼で各国に子供向けの運動着を宣伝したいから宜しくお願いしますって言われてるの、だから移動や式典の時は新しい制服を着てね」
「ひぃっ・・・あ・・・あぅ・・・」
「どうしたのイレイナーちゃん、顔色が悪いわ」
「いえ!、なんでもありません!・・・新しい制服で・・・行くのですね・・・分かりました」
・・・新しい制服・・・あのえっちな服を着て大陸各国を回る事になってしまいましたぁ!。
「・・・というわけで、お父様から連絡があったんだけど、ラングレー王国のルナ王女殿下と護衛のイレイナーさんが今回の旅に同行する事になりましたぁ」
「そうなのです?」
「うん、レオーネ王国の婚約者と初顔合わせして、その後ローゼリアの歓迎式典に参加するの」
「護衛はイレイナーさんだけ?」
「護衛騎士様がイレイナーさん入れて5人、専属メイドさんが3人くらいだって聞いてるよ、お父様がうちの騎士団が責任を持って守るから少なくていいよって言ったら本当に小編成だったって」
「わぁ・・・」
こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン15歳・・・もうすぐ16歳なのです!。
今日はラングレー王国の王城に転移して、明日からエテルナ大陸各国を回る旅に出発するリィンちゃんとお話ししています。
「でね、リゼちゃんもいろんな国に転移できた方がいいでしょ」
「何が「でね」なのです?、リィンちゃん何を企んでるの?、いろんな国に転移できるようになったら余計に忙しくなる気がするから遠慮しておくのです」
「そんなこと言わないでよー、お気に入りの国に自由に転移できたら便利だよ、それにお父様も「それは便利そうだな是非そうしてもらえ」って」
「もう陛下にまで話が伝わってるの?、また他国の王城に転移して大騒ぎにする気?、今回で懲りたんじゃなかったの?」
「大丈夫だよ、これから行く国には護衛騎士としてリゼちゃんが時々転移して来るよって通達してるから大騒ぎにはならないよ」
「何で私が転移する前提で話進めてるの!、私は忙しいのです!、博士の依頼で呪いで苦しんでる娘の対応もしなきゃだし、オーニィ商会のお仕事やコルトのお店もあるの!」
「呪いで苦しんでる娘?、呪いの被害者への治療、何かできるようになったって事?」
「わぁぁぁ、今の無し!、忘れて欲しいのです!」
「・・・リゼちゃん、私に何か隠してない?」
「あぅ・・・隠してない・・・よ」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・まぁいいわ、お父様に「リゼちゃんが呪いの被害者への対策何かしてるようだー」って言っちゃうから」
「ぎゃぁぁ、リィンちゃんお願いやめて・・・」
「じゃぁ話してくれる?、秘密にして欲しいなら黙ってるけど」
「・・・」
「私リゼちゃんの親友なのに信用されてないんだぁ・・・悲しいなぁ」
「分かったのです、言うけど本当に黙っててね」
「うん」
「実はね・・・」
「わぁ・・・凄いよリゼちゃん、その技術が普及したら今呪いで苦しんでる人達みんな助かるじゃない」
「だから今説明したみたいに、数を用意出来ないの、今の試作品は5日おきにスーツを交換するとして、1着作るのに2日かかるの、材料を用意して着せるところまでやるともっとかかるかも、一人分でも私が徹夜して作ってるのに被害者全員分なんて作ってたら私過労で死んじゃうの!」
「そうかぁ・・・残念」
「分かってると思うけど陛下に言っちゃダメだからね、そんなの聞かれたら絶対できるだけ対応しろって言われるに決まってるの、私の寝る時間を削らないで欲しいの!」
「天井裏に居る影の人にも言っておかないとお父様に伝わるかも」
「ひぃぃぃ!・・・か・・・影の人!、絶対言っちゃダメなのです!、お願いだから黙ってて欲しいの!」
コツン・・・
ガタッ・・・
しゅたっ!
「わひゃぁぁ!」
「わぁ・・・影さん、初めて見たよ、しかも女性だ」
「王女殿下、姿を見せる非礼お許し下さい、影3号でございます、ですがどうしてもお願いしたい事が・・・」
「なぁに」
「私の愛する息子が呪いの刃で苦しんでおりまして、親として見ていられないのです、どうか・・・、どうか私の息子の分も融通して頂けないでしょうかぁ!」
「わーん!、こんな事になるから言いたくなかったのです!」
「でも私が黙ってたってどこかからバレたらすぐに王国中に広がるよ、全員分は絶対に無理だって理由を説明したらお父様味方になってくれると思う・・・噂が広まりそうになったらお父様の力で握り潰してもらった方がいいよ」
「うぅ・・・だってぇ・・・全員分なんて無理・・・私倒れちゃう・・・ぐすっ」
「影の人の息子さんの分はどうしようか」
キラキラ・・・
「覆面してるけどそんなキラキラした目で見られたら断れないのです、・・・その子の傷の位置と身体の大きさを正確に教えてもらったら・・・徹夜して作ってあげるのです、一度会って診察したいからお家の場所を教えて」
「はい!、ありがとうございます!、このご恩は必ずお返しします!、では!」
しゅっ・・・
「わぁ・・・天井裏に戻った・・・」
「でもそんなに作るのに手間がかかるの?」
「うん、スーツは日本で買うけど細かな改造や魔法陣の書き込みは全部私の手作業、身体に塗るお薬の素材もまだ量が用意出来ないし、元々は私の傷が痛まないようにしたくて作った試作品だけど博士に知られちゃって、お友達の娘さんの為にって頼まれたの」
「他の人には作れないの?」
「膨大な魔力を注ぎながら魔法陣を正確に描けば出来るかも、でもそんな人魔法騎士団長くらいしか居ないでしょ、今度は騎士団長さんが倒れちゃうの」
コンコン・・・
「あ、誰か来た・・・」
トリエラさんが対応する為に扉に歩いて行きました。
「姫様、イレイナーさんがいらっしゃいました」
「どうぞー」
「失礼します、明日からの移動にご一緒させてもらう事になりましたので挨拶を・・・」
「うん、聞いてるよー、よろしくお願いします!」
「わぁ・・・イレイナーさん、「リーゼ」で作った制服・・・似合ってるのです」
フルフル・・・
「す・・・少し身体の線が目立って恥ずかしいのですが・・・着心地は良いです・・・」
「別に恥ずかしくはないと思うけどなぁ・・・」
「そうでしょうか?、他の騎士と違うので目立ってしまって・・・」
「じゃぁトリエラさんも新しい制服着てもらおうよ、同じデザインだって聞いたしお揃いで可愛いかも、リゼちゃん、うちの騎士団用制服もう出来てるよね」
「うん、出来てるのです、納品予定日まで「リーゼ」の倉庫で保管してると思うのです」
「ひぃっ・・・ひ・・・姫様!・・・まさか私もこの恥ずかしい・・・いえ!、新しい制服を着て護衛・・・するのでしょうか・・・」
「そうだよ、かっこいいでしょ」
「あぅ・・・」
「どうしたのトリエラさん、顔色悪いよ」
「・・・いえ、なんでもありません・・・」
「ちょっと待ってて、確かトリエラさん用のは初回分に入ってたから・・・初回の納品は王城に行った時に渡そうと思って私のお家にあるから持って来るのです」
しゅっ・・・
ぱぁっ・・・
「うわ眩しっ」
「はい、洗い替えも入れて3着あるからね、それから式典用のリィンちゃん専用騎士服も出来てるから一緒に持ってきたよ」
がさがさ・・・
「トリエラさん着てみてもらえる?」
「あぅ・・・はい」
あれ、嬉しくなさそう・・・もしかして気に入らなかったのかな?。
「わぁ、私のもあるんだ、色違いで2種類!」
「そうだよ、王族用だから刺繍も沢山入ってるし、着心地もいいと思うよ、リィンちゃんはこういうの好きだろうなって思ったから作ってみたの!」
「わーい、私もこれ着て移動しようかな」
リィンちゃんは予想通りとても嬉しそうですね。
「うん、機能性を重視してるから動きやすくて快適だと思う、下のレギンスは女王陛下と一緒にイレイナーさん専用にデザインしたんだけど、かっこいいからリィンちゃんとトリエラさんの制服は後で女王陛下に見せに行くって条件で同じものを使わせてもらったんだぁ」
「・・・姫様・・・着替えました・・・あの・・・これ下半身が無防備ですごく恥ずかしくて・・・」
「わぁ!、トリエラさんすごく似合ってる!、かっこいい!」
「内側に魔法陣を刻んであって耐水、耐衝撃機能を持たせてるから無防備って事は無いと思うのです!」
「いや、そういう意味じゃなくてですね・・・」
コンコン・・・
「はーい」
「失礼します、トリエラに少し話が・・・ふぉぉぉっ!」
ムッツリーノさんがお部屋に入って来ました、新しい制服を着たトリエラさんをガン見しているのです。
「ちょうどよかった、ムッツリーノさん、明日から私達と一緒に行動するイレイナーさん・・・魔法騎士団長が挨拶に来てるよ、・・・イレイナーさん、知ってるかもしれないけど私のもう一人の専属護衛騎士でムッツリーノ・ヒルシャーさん」
「あ・・・ラングレー王国魔法騎士団長のイレイナーです、よろしくお願いしま・・・」
「ひぃぁぁぁ!、見ないで!、見ないでくださぁぁい!」
「トリエラ・・・なんだそのエロい格好・・・いや、なんでもない!」
「わぁぁん!」
トリエラさんが蹲って泣き出しました、そしてムッツリーノさんは顔を赤くしてまだトリエラさんをガン見しています、放置されているイレイナーさんはちょっと泣きそうになってますね。
「なんて事言うのムッツリーノさん!、トリエラさん泣いちゃったし!」
イレイナー・ジャニィーさん(新制服)
トリエラ・ガンスリングさん(旧制服)
トリエラ・ガンスリングさん(旧制服+スカート+ツインテール)
トリエラ・ガンスリングさん(新制服)
トリエラ・ガンスリングさん(新制服 帽子&靴無し)
トリエラ・ガンスリングさん(色違い新制服+スカート)
リィンちゃん(式典用騎士服)
リィンちゃん(色違い式典用騎士服)
「へ・・・」
こんにちは、私の名前はイレイナー・ジャニィー、ラングレー王国魔法騎士団の団長です。
今私は女王陛下の執務室に居て陛下の前でしちゃいけない顔をして固まっています、
「だから、イレイナーちゃんもリィンちゃんの大陸横断巡業・・・じゃなかった各国訪問に同行して欲しいのよ」
「わ・・・私がですか?」
「うん」
「理由をお聞きしても?」
「今度レオーネ王国からルナちゃんの婚約者をお招きするのは知ってるよね」
「はい、レオーネ国王陛下からお話があったと聞いております」
「そう、友好国としてレオーネ王国上級貴族のご子息と縁を結ぶ事になったわ、それでお互いの相性を見る為に顔合わせがしたいと言って来てるの、向こうにうちの国まで来いって言うのもアレだからルナちゃんを連れてちょっと行って来てもらえるかな」
「王女殿下を・・・ですか?、それは護衛という事ですね」
「そう、ちょうどローゼリア騎士団がリィンちゃんを護衛してレオーネにも行くからそれに乗っかれば護衛も少なくて済むし、ルナちゃんも国外に出た事が無いからいい社会勉強にもなるでしょ、それに各国にラングレーはこんなにローゼリアと親密なんだぞーって思わせたいの」
「ローゼリア王国の了承は得られているのでしょうか、他国の王女様を守る負担とか・・・」
「エルヴィスちゃん・・・向こうの国王陛下に話を通してあるわ、それからローゼリア王国にも招待されたからレオーネ王国との顔合わせの後でローゼリアにも寄る事になってるの、リィンちゃん達とも仲良くなってくれたら嬉しいかな」
「移動距離が結構ありますね、王女殿下がお疲れにならないでしょうか」
「ローゼリアでの歓迎式典が終わったらリゼちゃんが転移魔法陣でラングレーの王城まで送ってくれるって言ってたわ、だから帰りは一瞬よ」
「はい・・・承りました」
「あ、それから「リーゼ」からの依頼で各国に子供向けの運動着を宣伝したいから宜しくお願いしますって言われてるの、だから移動や式典の時は新しい制服を着てね」
「ひぃっ・・・あ・・・あぅ・・・」
「どうしたのイレイナーちゃん、顔色が悪いわ」
「いえ!、なんでもありません!・・・新しい制服で・・・行くのですね・・・分かりました」
・・・新しい制服・・・あのえっちな服を着て大陸各国を回る事になってしまいましたぁ!。
「・・・というわけで、お父様から連絡があったんだけど、ラングレー王国のルナ王女殿下と護衛のイレイナーさんが今回の旅に同行する事になりましたぁ」
「そうなのです?」
「うん、レオーネ王国の婚約者と初顔合わせして、その後ローゼリアの歓迎式典に参加するの」
「護衛はイレイナーさんだけ?」
「護衛騎士様がイレイナーさん入れて5人、専属メイドさんが3人くらいだって聞いてるよ、お父様がうちの騎士団が責任を持って守るから少なくていいよって言ったら本当に小編成だったって」
「わぁ・・・」
こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン15歳・・・もうすぐ16歳なのです!。
今日はラングレー王国の王城に転移して、明日からエテルナ大陸各国を回る旅に出発するリィンちゃんとお話ししています。
「でね、リゼちゃんもいろんな国に転移できた方がいいでしょ」
「何が「でね」なのです?、リィンちゃん何を企んでるの?、いろんな国に転移できるようになったら余計に忙しくなる気がするから遠慮しておくのです」
「そんなこと言わないでよー、お気に入りの国に自由に転移できたら便利だよ、それにお父様も「それは便利そうだな是非そうしてもらえ」って」
「もう陛下にまで話が伝わってるの?、また他国の王城に転移して大騒ぎにする気?、今回で懲りたんじゃなかったの?」
「大丈夫だよ、これから行く国には護衛騎士としてリゼちゃんが時々転移して来るよって通達してるから大騒ぎにはならないよ」
「何で私が転移する前提で話進めてるの!、私は忙しいのです!、博士の依頼で呪いで苦しんでる娘の対応もしなきゃだし、オーニィ商会のお仕事やコルトのお店もあるの!」
「呪いで苦しんでる娘?、呪いの被害者への治療、何かできるようになったって事?」
「わぁぁぁ、今の無し!、忘れて欲しいのです!」
「・・・リゼちゃん、私に何か隠してない?」
「あぅ・・・隠してない・・・よ」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・まぁいいわ、お父様に「リゼちゃんが呪いの被害者への対策何かしてるようだー」って言っちゃうから」
「ぎゃぁぁ、リィンちゃんお願いやめて・・・」
「じゃぁ話してくれる?、秘密にして欲しいなら黙ってるけど」
「・・・」
「私リゼちゃんの親友なのに信用されてないんだぁ・・・悲しいなぁ」
「分かったのです、言うけど本当に黙っててね」
「うん」
「実はね・・・」
「わぁ・・・凄いよリゼちゃん、その技術が普及したら今呪いで苦しんでる人達みんな助かるじゃない」
「だから今説明したみたいに、数を用意出来ないの、今の試作品は5日おきにスーツを交換するとして、1着作るのに2日かかるの、材料を用意して着せるところまでやるともっとかかるかも、一人分でも私が徹夜して作ってるのに被害者全員分なんて作ってたら私過労で死んじゃうの!」
「そうかぁ・・・残念」
「分かってると思うけど陛下に言っちゃダメだからね、そんなの聞かれたら絶対できるだけ対応しろって言われるに決まってるの、私の寝る時間を削らないで欲しいの!」
「天井裏に居る影の人にも言っておかないとお父様に伝わるかも」
「ひぃぃぃ!・・・か・・・影の人!、絶対言っちゃダメなのです!、お願いだから黙ってて欲しいの!」
コツン・・・
ガタッ・・・
しゅたっ!
「わひゃぁぁ!」
「わぁ・・・影さん、初めて見たよ、しかも女性だ」
「王女殿下、姿を見せる非礼お許し下さい、影3号でございます、ですがどうしてもお願いしたい事が・・・」
「なぁに」
「私の愛する息子が呪いの刃で苦しんでおりまして、親として見ていられないのです、どうか・・・、どうか私の息子の分も融通して頂けないでしょうかぁ!」
「わーん!、こんな事になるから言いたくなかったのです!」
「でも私が黙ってたってどこかからバレたらすぐに王国中に広がるよ、全員分は絶対に無理だって理由を説明したらお父様味方になってくれると思う・・・噂が広まりそうになったらお父様の力で握り潰してもらった方がいいよ」
「うぅ・・・だってぇ・・・全員分なんて無理・・・私倒れちゃう・・・ぐすっ」
「影の人の息子さんの分はどうしようか」
キラキラ・・・
「覆面してるけどそんなキラキラした目で見られたら断れないのです、・・・その子の傷の位置と身体の大きさを正確に教えてもらったら・・・徹夜して作ってあげるのです、一度会って診察したいからお家の場所を教えて」
「はい!、ありがとうございます!、このご恩は必ずお返しします!、では!」
しゅっ・・・
「わぁ・・・天井裏に戻った・・・」
「でもそんなに作るのに手間がかかるの?」
「うん、スーツは日本で買うけど細かな改造や魔法陣の書き込みは全部私の手作業、身体に塗るお薬の素材もまだ量が用意出来ないし、元々は私の傷が痛まないようにしたくて作った試作品だけど博士に知られちゃって、お友達の娘さんの為にって頼まれたの」
「他の人には作れないの?」
「膨大な魔力を注ぎながら魔法陣を正確に描けば出来るかも、でもそんな人魔法騎士団長くらいしか居ないでしょ、今度は騎士団長さんが倒れちゃうの」
コンコン・・・
「あ、誰か来た・・・」
トリエラさんが対応する為に扉に歩いて行きました。
「姫様、イレイナーさんがいらっしゃいました」
「どうぞー」
「失礼します、明日からの移動にご一緒させてもらう事になりましたので挨拶を・・・」
「うん、聞いてるよー、よろしくお願いします!」
「わぁ・・・イレイナーさん、「リーゼ」で作った制服・・・似合ってるのです」
フルフル・・・
「す・・・少し身体の線が目立って恥ずかしいのですが・・・着心地は良いです・・・」
「別に恥ずかしくはないと思うけどなぁ・・・」
「そうでしょうか?、他の騎士と違うので目立ってしまって・・・」
「じゃぁトリエラさんも新しい制服着てもらおうよ、同じデザインだって聞いたしお揃いで可愛いかも、リゼちゃん、うちの騎士団用制服もう出来てるよね」
「うん、出来てるのです、納品予定日まで「リーゼ」の倉庫で保管してると思うのです」
「ひぃっ・・・ひ・・・姫様!・・・まさか私もこの恥ずかしい・・・いえ!、新しい制服を着て護衛・・・するのでしょうか・・・」
「そうだよ、かっこいいでしょ」
「あぅ・・・」
「どうしたのトリエラさん、顔色悪いよ」
「・・・いえ、なんでもありません・・・」
「ちょっと待ってて、確かトリエラさん用のは初回分に入ってたから・・・初回の納品は王城に行った時に渡そうと思って私のお家にあるから持って来るのです」
しゅっ・・・
ぱぁっ・・・
「うわ眩しっ」
「はい、洗い替えも入れて3着あるからね、それから式典用のリィンちゃん専用騎士服も出来てるから一緒に持ってきたよ」
がさがさ・・・
「トリエラさん着てみてもらえる?」
「あぅ・・・はい」
あれ、嬉しくなさそう・・・もしかして気に入らなかったのかな?。
「わぁ、私のもあるんだ、色違いで2種類!」
「そうだよ、王族用だから刺繍も沢山入ってるし、着心地もいいと思うよ、リィンちゃんはこういうの好きだろうなって思ったから作ってみたの!」
「わーい、私もこれ着て移動しようかな」
リィンちゃんは予想通りとても嬉しそうですね。
「うん、機能性を重視してるから動きやすくて快適だと思う、下のレギンスは女王陛下と一緒にイレイナーさん専用にデザインしたんだけど、かっこいいからリィンちゃんとトリエラさんの制服は後で女王陛下に見せに行くって条件で同じものを使わせてもらったんだぁ」
「・・・姫様・・・着替えました・・・あの・・・これ下半身が無防備ですごく恥ずかしくて・・・」
「わぁ!、トリエラさんすごく似合ってる!、かっこいい!」
「内側に魔法陣を刻んであって耐水、耐衝撃機能を持たせてるから無防備って事は無いと思うのです!」
「いや、そういう意味じゃなくてですね・・・」
コンコン・・・
「はーい」
「失礼します、トリエラに少し話が・・・ふぉぉぉっ!」
ムッツリーノさんがお部屋に入って来ました、新しい制服を着たトリエラさんをガン見しているのです。
「ちょうどよかった、ムッツリーノさん、明日から私達と一緒に行動するイレイナーさん・・・魔法騎士団長が挨拶に来てるよ、・・・イレイナーさん、知ってるかもしれないけど私のもう一人の専属護衛騎士でムッツリーノ・ヒルシャーさん」
「あ・・・ラングレー王国魔法騎士団長のイレイナーです、よろしくお願いしま・・・」
「ひぃぁぁぁ!、見ないで!、見ないでくださぁぁい!」
「トリエラ・・・なんだそのエロい格好・・・いや、なんでもない!」
「わぁぁん!」
トリエラさんが蹲って泣き出しました、そしてムッツリーノさんは顔を赤くしてまだトリエラさんをガン見しています、放置されているイレイナーさんはちょっと泣きそうになってますね。
「なんて事言うのムッツリーノさん!、トリエラさん泣いちゃったし!」
イレイナー・ジャニィーさん(新制服)
トリエラ・ガンスリングさん(旧制服)
トリエラ・ガンスリングさん(旧制服+スカート+ツインテール)
トリエラ・ガンスリングさん(新制服)
トリエラ・ガンスリングさん(新制服 帽子&靴無し)
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