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Side - 184 - 18 - しあわせになれるかな -

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「・・・お父様・・・」

お部屋に手足を縛られた男の人が運ばれてきました、お姉ちゃんがいなくなったのも、私の身体がこんなになったのも、元はと言えば全てこの男のせい・・・。

「エメリーナ・・・お前!」

「とても実の娘を見るような目ではないね」

アーノルド様が怖いお顔をしてお父様に話しかけられました。

「・・・待て、エメリーナに何を言われたのか知らないが、これは両家が納得した上で行われた政略結婚で・・・」

ドン!

シルベスター様が机を叩きます、丈夫な丸い机なので折れてはいません。

「いやもうそういうのいいから、全部分かってるんだよ、本家を騙してた事、お前、妻に仕事を押し付けて遊び歩いてたんだってね、その妻も殺しちゃってるし、姉の方が男と駆け落ちした?、見た目12歳くらいの子なのに無理があり過ぎるだろ、それに、本家に助けを求めた来たのはエメリーナちゃんじゃなくて、アンジェリカちゃんだ」

「瞳水晶をここに・・・」

ロバートおじさまが執事さんに命じて水晶を持って来させました。

「言い訳があるなら聞いてあげよう、そのまま殺しても良かったんだけどね、色々と聞きたい事もあるし、場合によっては命だけは助けてやってもいい」

お父様はまだ私たちを睨んでいます、あぁ、この人たち物凄く怒ってるのにそんな態度、・・・アホなのでしょうか?。



「ではまず、お前は妻、ユミリア・シエルダンを殺したか」

「殺してない!」

「赤、虚偽」

「殺してるようだね、じゃぁ義母のレミリア・シエルダンは殺したかな」

「殺していない」

「赤、虚偽」

ダン!

エミリアお祖母様が怒りでまた丸机を殴りました、あ、手を押さえて痛がっています。

「嘘をつくな・・・、何度も言うようだが正直に喋れば命だけは取らないでおいてやろう」

「・・・うっく、・・・ひっく・・・お母様ぁ・・・お祖母様ぁ・・・うぅ・・・」

また悲しくて涙が出てきました・・・。

「では質問を続ける、娘のアンジェリカに暴行を加えたか」

「あぁ、殴った・・・だが・・・」

「青、真実」

「彼女が本当の事を本家に告げ口しようとしたから殴ったんだよな、次・・・エメリーナを金でナーリキーン家に売ったかな」

「・・・売った」

「青、真実」

「まぁ、その金は遊びにでも使ったんだろう、調べはついてる・・・、次、お前は妻ユミリア・シエルダンを呪術で操っていたか」

「なぜそれを、・・・いや知らん!」

「赤、虚偽」

「操っていたようだな、いつからだ」

「・・・」

「正直に話した方がいいぞ、これ以上我々の機嫌を損ねたら・・・生まれてきた事を後悔するだろうな」

「・・・結婚前、彼女が王都の店から出てくる時一目惚れを、・・・求婚したが断られたから・・・その場で操った」

「青、真実」

「どんな術を使った」

「我が家に伝わる呪術だ、・・・詳細は言えない」

「青、真実」

「ほう、・・・術が切れる事は無いのか」

「・・・時々掛け直さないと切れる、切れた時はひどい言葉で泣きながら罵られた」

「青、真実」

「一目惚れしたのならなぜ大事にしなかったんだ、操って夫婦になったにしても一緒に仕事をしたり・・・」

「俺は仕事は嫌いだ、能無しと言われて育った、領地経営も最初はやろうとしたがあいつに任せた方が効率が良かった、殺したのは・・・単純に飽きたからだ」

「青、真実」

「救いようの無いクズだな、・・・まだお前の家について聞きたいところだが、それはまた明日ゆっくり地下牢で聞いてやろう、何か言い訳でもあれば聞くが・・・」

「・・・」

「無いか・・・そりゃあれだけやらかしたんだ、覚悟はできてるかな、・・・そうだね、例えば・・・君は一族の事を喋ろうとすると死ぬ呪いを、・・実家でかけられてる・・・っていう事はないかな?」

「なぜそれを知っている!」

「ははは、呪術師の家系だろ、しかも巧妙に秘匿されている、そりゃそんな事くらいはしてるだろうなって思うよ」

「カマをかけたのか・・・」

「そう、それで、我々としては君に死んでほしい、だから君に実家のことを聞く、それで死ぬか・・・頭がおかしくなるか、どんな呪いがかかってるかは分からんが、・・・そうだね、新聞社に情報を提供して大陸中に公表しようか、シェルダン家の当主が瞳水晶を使って、虚偽では無い事を証明した後で、君の家が呪術師の家系である事、そうだね・・・後ろに・・・ある高位の貴族が居て・・・厳重に秘匿されていたから今まで公にされていなかった・・・、我が家を長い間騙して、分家の令嬢達の人生をめちゃめちゃにした・・・、それから、実家の事について聞いていたら君が喋ろうとして・・・呪いを受けて死んだ・・・と、・・・こんな筋書きでどうだい?、大騒ぎになるとは思わないかね」

「そんな事をして宰相が黙ってはいないぞ」

「ははは、君アホだね、そうか宰相か・・・そんな気はしてた・・・宰相か・・・そうじゃなきゃ陛下だろうとね・・・、これだけ我が家をコケにされたんだ、たとえ相手が陛下であろうとも赦しはしない、それだけの力が我が一族にはあるんだよ、じゃぁ今日はこの辺にしておこうか、明日また詳しく話を聞かせてもらうとしよう」

お父様・・・いえ、あの男が部屋から連れ出されました、・・・そして入れ替わるように2人の男が部屋に・・・。







「離せ、こんな事して只では済まないぞ!」

「何すんだ!、こんなところに連れてきて・・・、おい!エメリーナ助けろ!、お前、もう俺が居ないと生きていけない身体になってるよな、助けてくれたらまた毎晩可愛がってやるよ」

あの2人がお部屋に連れて来られました、私にひどいことを叫んでいます、こんなに人がいるのに・・・恥ずかしくて消えてしまいたい、・・・目を瞑って俯いていると・・・お部屋の中に2人の体臭が漂います、・・・あれからお風呂に入れてもらってないのでしょうか、酷い匂いです・・・。

「う・・・嘘、・・・嫌ぁ・・・」

あの地獄のようなお屋敷で、毎日のように責められ、教え込まれ・・・2人の体臭を刷り込まれた私の身体は、・・・多分覚えていたのでしょう・・・、身体が疼いて・・・切なくて・・・熱い、・・・足をもじもじさせると・・・付けられた金属リングの感触・・・、い・・・嫌だ!、何かの間違い・・・頭の中で一瞬、・・・あの男達に、・・・「して欲しい」なんて思ってしまった・・・。

それだけじゃなくて・・・頭と身体に刻み込まれた欲望が・・・次々に、・・・「殴られたい」「入れて欲しい」「汚されたい」、・・・絶対に嫌な筈なのに!、・・・汚くて気持ち悪いのに!。

・・・私は、・・・ほんの半年前まで・・・何も知らない子供だったのに、・・・恥ずかしくて・・・悲しくて・・・涙が止まりません、・・・何とか欲望に耐えようと握りしめた掌に・・・爪が食い込んで血が滲みます、・・・うぅ・・・痛いよぉ、・・・何で・・・私がこんな目に・・・。

「・・・うぅ・・・ぐすっ・・・ごめんなさい、・・・おじさま・・・もうダメみたいです、・・・私・・・お部屋・・・帰る・・・ひっく・・・」

「あぁ・・・エマさん、・・・悪いけどリーナちゃんを部屋までお願いできるかな」

「かしこまりました」

「ひぅっ!、・・・んっ!・・・んくっ!、・・・やだ!・・・だめぇ!・・」

壁際に控えていたエマさんが私を支えようと肩に触れ、立ち上がらせてくれた時、身体がビクッと跳ね上がり、私は我慢の限界を超えました。

嫌だ!、待って!、恥ずかしい!、こんなにいっぱい人が見てるのに!、何度も身体が痙攣して、立っていられなくなって・・・膝をついた私のスカートからポタポタと・・・、ふと、あの人達の方を見ると・・・いやらしく歪んだ表情・・・。

「ハハハ、何もされてないのに言葉だけでイってやんの、とんだド変態だな!、まぁ、嫌がるお前を押さえつけて身体が反応するように仕込んでやったんだけどな!、20日くらい過ぎた頃からはお前も涎流しながらすげぇ気持ちよさそうにしてただろ!、「ご主人さまぁ、気持ちいいの!」ってな、グズグズしてねぇで早くこいつらに言って俺たちを解放しろ!」

「うぐぅ・・・ちが・・・それは、・・・無理矢理・・・言えって、・・・ぐすっ・・・ふぇぇん・・・恥ずかしい・・・恥ずかしいよぅ、・・・お願い・・・もう言わないで、・・・見ないで・・・やだ・・・もうやだぁ、・・・うわぁぁん!」

頭を掻き毟りながら泣き崩れた私の身体を隠すように、エマさんが優しく抱き抱えてお部屋の外に連れ出してくれました・・・、向こうでおじさまがあの男を殴っています。

「うぅ・・・ぐすっ・・・ふぇぇ、・・・恥ずかしい・・・もうやだぁ・・・」

お部屋に戻ってソファに座ると、エマさんが隣に来て私の頭を撫でてくれています、身体に力が入らない、下着がぐちょぐちょに濡れて気持ち悪い、・・・それにソファを汚しちゃう・・・。

「大丈夫ですか、お嬢様、怖かったですね・・・よしよし」

「エマさん・・・私・・・」

恥ずかしいけど・・・誰かに言って、・・・元の身体に戻せる方法があるなら・・・戻りたい・・・。

「・・・あの人達・・・見たら・・・思い出して、・・・怖かったり、痛かったりした記憶、・・・でも・・・気持ち良かったのも・・・思い出して、・・・私・・・嫌なのに・・・またあの人達に、「して欲しい」って思っちゃった、・・・下着も濡れて・・・私の身体、どうなっちゃったの?、・・・怖い・・・誰か・・・助けて、・・・もうやだ・・・恥ずかしいの・・・元に・・・戻してよ・・・うわーん」

エマさんは何も言わず、泣いている私を抱きしめてくれました・・・、そして優しく手のひらの傷の手当てをしてくれたのです・・・。

「気持ちいいと感じる事は・・・いけないことではありませんよ、・・・多くの女性は・・・、成長し、いずれ大切な人に出会って・・・愛し、・・・そして子を産み育てるのです、お嬢様は運悪く・・・本当に不幸で悲しい事に、・・・初めてのお相手が愛する人ではなく、あのクズどもだったというだけでございます、これからお嬢様は幸せに暮らすのですよ、これまで不幸だった分、誰よりも幸せに・・・、皆が優しく、温かい場所で・・・」

「・・・ないの」

「え?」

「・・・消えないの・・・私の身体、あいつらの所有物だって、刺青を彫られて、・・・いくら洗っても・・・引っ掻いても、・・・どうしても消えないの、・・・もう・・・誰にも肌を・・・見せたくない、・・・子供も・・・産まない・・・産みたくない、・・・怖いの・・・私の身体の中に、・・・誰かの種が注がれて・・・何かが育つのは、・・・嫌なの・・・お願いだから、・・・もう私を・・・そっとしておいて欲しい・・・ぐすっ・・・」

そして今日一日、思っていた以上に精神的に消耗したのでしょう、・・・エマさんの腕の中で泣き疲れて眠ってしまいました。

翌日のお昼過ぎ、ベッドの上で目が醒めました、その日はエマさんが付いていてくれて・・・お話ししたり、お茶を飲んだり、穏やかな一日を過ごしました、・・・まだ心の中は恥ずかしさと、悲しさでいっぱいでしたが・・・。

そして次の朝、おじさまからは辛い事を思い出させてしまって、・・・それから恥をかかせてしまった事について謝罪されました、それから・・・お父様は会議の時に言っていた通り、シルベスター様が尋問し、実家のことを聞かれた時、苦しみ始めてそのまま息を引き取りました、・・・この様子は全て記録され数日後に新聞社に送られるようです。

あの2人は・・・予定通り、ギャラン・ローゼリアのシェルダンのお屋敷に領地経営を学ぶために旅立ちました、私とあの男は書類上だけで結婚を済ませ、男の方が分家のシェルダンに婿入り、ナーリキーン家はシェルダンに統合、結婚式は行わず、お父様のことが明るみに出る前に王宮の戸籍課に婚姻届けを出すそうです。

それが受理されれば、・・・あとはお父様と・・・野盗に連れて行かれる予定のあの男達のお葬式を済ませて、・・・私があの家の女当主に・・・それまではゆっくりと心と身体の傷をこの家で癒してね・・・と、おじさまは優しく私に言ってくださいました、・・・私は、・・・こんなに汚されてしまった私は、・・・本当に幸せになれるでしょうか。

お姉ちゃんに、・・・会いたいな・・・。






「ではこちらへ・・・」

「・・・はい」

私の名前はエマ、この家でメイドをしております、まぁ副業も持っているのですがそれはまた別の機会に・・・。

今朝から私はナーリキーン家に仕えていたメイド達全員の個別面接をしております、最優先事項として、まだお嬢様が恥ずかしがって話されていない事があれば聞き出し、心のケアをしなければ・・・。

・・・それからここに来たメイドたちの今後の希望を聞き取り、必要があれば紹介状を作成する、・・・はぁ、お嬢様に親切にしていたメイドと、クソ野郎に従ってお嬢様に酷い事をしたメイドの洗い出しもしなければいけません、あぁ・・・忙しいな。

「あなたはお嬢様の・・・いえ、クソ息子のお部屋の掃除を担当されていましたね、お嬢様がどのような事をされていたのか、知っていることを全部話してください」

「はい、・・・私どもは坊っちゃんのお部屋を交代で毎日掃除していました、6人が二人組になり、3交代・・・3日に一度というローテーションでお掃除を、・・・それで、お部屋なのですが、毎日ベッドは酷く乱れており、体液も多量に付着、・・・シーツはおろかその下のマットも洗わなければいけませんでした、なのでマットは同じものが3つ、お布団も3組用意しておりました、ベッドだけではなく、お部屋は全体的に散らかっておりました、それと・・・お嬢様の・・・その、・・・生理の時はお部屋の隣にあるお風呂場で過ごされていたようで、・・・その期間はお風呂もひどく汚れておりました、ただそこで過ごされていただけではなく・・・その、・・・激しく性行為をされていたようで、お掃除は大変でした、綺麗にお掃除してはいたのですが、汚れが残っていると呼び出されて殴られました・・・、それから・・・お嬢様への酷い行いを・・・執事殿や他の部署のメイドに漏らすな、・・・と厳命されておりました、もし・・・他の人間がここで行われていることを知っていたら・・・私どもが漏らしたと判断して、全員お嬢様と・・・同じ目に遭わせてやると・・・脅されておりました、なので誰もお部屋での出来事は他言していないと思います、執事殿には・・・私どもが細心の注意をして隠しておりましたし、お嬢様も隠しておられて・・・それに執事殿は毎日とても忙しくされていましたから、おそらく気付かれていなかったと思います」

「時折、朝お掃除に伺うと、お嬢様は気絶しておられることがありました、・・・あの・・・全てお話ししても?・・・、お嬢様からは・・・言わないでって」

「すべて話してください、お嬢様が恥ずかしがって口にされない事も私たちは知りたいのです」

「・・・はい、何日かに一度は・・・首輪と手枷足枷をつけられたお嬢様がベッドの上で拘束されたまま気絶、お尻と・・・その・・・女の子の大切な所に・・・道具が挿入されて・・・私達はお掃除の前にお嬢様をお風呂場に運んで綺麗に身体を洗っておりました、それからお洋服の準備と、身だしなみを整えて・・・お仕事・・・執事殿に領地経営を教わっておられたので、・・・執事殿のいらっしゃる執務室に向かわれておりました、お屋敷に来られた最初の頃に一度だけ・・・私と、パートナーの子に、お願いだから屋敷から逃がして欲しい・・・このままじゃ私の身体、壊れちゃうって・・・泣きながら頼まれました、もちろん・・・そんな事をしたら私たちがどんな目に遭わされるか・・・申し訳ありませんってお断りしました、・・・私は、あのお屋敷をクビになったら行く場所がありませんから・・・気の毒だとは思いましたが・・・」

「・・・なんという・・・いえ、すみません、続けてください」

「しばらく経った頃、お嬢様の言動が・・・少しおかしくなられた事がありました、心が壊れ始めていたのかなって・・・思ったのですが、当主様が、お前が死んだり使い物にならなくなったら、行方不明の姉を探し出して、お前の代わりにするって言われた時・・・お嬢様は床に頭を擦り付けて、それだけはやめて欲しいと懇願されていました、それからはあまりおかしな言動はされなくなりました、・・・それから、坊ちゃんは時折遊びに出られるのですが、帰宅された後、体をすべて舐めて綺麗にしろと命令されていました、首や胸、お尻の穴や足の指も・・・最初は泣きながら拒否されていたのですが、何度も殴られているうちに何も言わずに従うようになられました、・・・私が見たのは以上です」

「あのクソガキ・・・私の予想以上のド変態だったようですね・・・旦那様にお願いして、今からでも野盗の一味に加えて頂きましょう・・・、握りつぶして切り落として・・・さて・・・どうしてやろうか・・・」
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