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Side - 184 - 15 - えめりーな -(挿絵あり)
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Side - 184 - 15 - えめりーな -
注意!暴力的な表現があります
注意!胸糞悪い展開があります
苦手な人は注意してくださいね
私の名前はロバート・シェルダン、現シェルダン家の当主だ。
今日分家の娘の訪問があり、 私に助けを求めてきた、話を聞くと妹が無理やり結婚させられそうだと言う、分家からそんな報告は受けていない。
確か・・・一目惚れして相手の家に押しかけたと聞いている、全部ウソなのか?、私は分家の婿養子に騙されたバカなのか?。
今すぐにでも確認しなくては!、私は執事と書記官、護衛2人を連れて相手の家に急いだ。
「これはこれはシェルダン閣下、わざわざご足労いただかなくてもお呼び出し下さればこちらから参りましたのに」
「いや、こちらの都合で来たのだ、気にするな」
噂では聞いていたが目が痛いな、内装も調度品も悪趣味過ぎるぞ、壁が金色ってどうなんだ?・・・。
私はアンジェちゃんの妹、リーナちゃんが連れて行かれた・・・いや滞在している貴族家、ナーリキーン家の当主と会っている、アンジェちゃんが帰ってすぐ訪問の先触れを出し、その直後に押しかけた形となってしまったが・・・。
「分家の娘が世話になっていると聞いた、少し会って話を聞こうと思ってな、用件は彼女の姉についてだ、身内の恥で申し訳ないが男と駆け落ちしたらしい、仲の良かった妹に話を聞きたい」
「おぉ、分家の当主様には話を聞いておりますぞ、いや、ご苦労されている様で・・・」
「・・・妹は姉の居場所を知っていて隠している可能性が出てきてね、・・・知っての通りうちは瞳水晶を所持していて今回持って来ている、使用の許可をお願いできるかな」
「えぇ、もちろん、エメリーナ嬢を呼んでまいりますので少しお待ちいただけますかな、それにしても瞳水晶を使われるとは・・・」
「あぁ、分家とはいえこれ以上家の恥を晒すことはできない、見境なく子でも作られたら面倒だから早急に連れ戻して処罰する・・・エメリーナは元気でやっているかな?」
「はい、それはもう・・・、私は妻を亡くして長かったもので・・・やはり女の子はいいですな、寂しかった家が明るくなりました、息子も毎日楽しそうにしておりますよ」
「そうか、それは良かった・・・」
コンコン・・・
「入りなさい」
・・・エメリーナちゃんが部屋に入って来た、涙目で顔色が悪いし怯えているな、まともな扱いを受けていないのだろう、かわいそうに。
「リーナちゃん大きくなったね、私を覚えているかい?」
「はい、おじさま・・・」
「君のお姉さんのアンジェリカについて聞きたい事がある、少し話を聞いていいだろうか」
「・・・はい」
「分家とはいえ問題のある娘を放っては置けない、今回の件を重く見て瞳水晶を使う、答えは簡潔に、嘘は吐かないでね」
「はい、わかりました・・・」
「では、こちらはうちの書記官だ、正式に文書にして王室に始末書を出す、見届け人としてナーリキーン殿とそちらの執事殿も同席願えるかな」
「はい、もちろんでございます」
・・・リーナちゃんに視線を送ったな、余計な事を喋るな・・・って表情だ、そんな芝居で私を誤魔化せたつもりか、軽く見られたものだ。
「シェルダン家専属書記官のキーロク・スルーゼと申します、では只今より会話を記録させていただきます、これは正式な証拠となりますので偽造のない事を確認くださいますよう」
「シェルダン家当主、ロバート・シェルダン、確認した」
「ナーリキーン家当主、メッチャー・ナーリキーン、確認しました」
「では始めるとしよう」
「エメリーナちゃん、君のお姉さん、アンジェリカが失踪したって聞いた、男と駆け落ちしたと報告を受けたが相手の男を知っているか?」
「知りません」
「青、真実」
「では、君のお姉さんが男と駆け落ちしたという話は信じるかね」
「信じません、姉は魔力量が多くて見た目が12歳ほどでしたので」
「青、真実」
「じゃぁ君のお姉さんはなぜ失踪したんだろう、知っている事はあるかい?」
「家が嫌になって逃げたのだと思います」
「青、真実」
「なぜ嫌になったと思うのかな、正直に言ってごらん」
「・・・私を、お金で売ると話しているのを聞いて、本家に報告しようとしたら見つかって、父に折檻されていました、命の危険を感じたのではないかと」
「青、真実」
「ちょっと待ってくれ!」
「ナーリキーン殿、今記録中です、邪魔をしないように!」
「君をどこに売ると言っていたのか知っているかい?」
「ここ、ナーリキーン家です、売ってくれという依頼を受けたと父から聞きました」
「青、真実」
「嘘だ!、余計な事を言うな!」
「・・・ナーリキーン殿、瞳水晶は青と出ているよ、警告する、次に口を挟んだら拘束する!」
「・・・ぐっ」
「君は・・・ナーリキーン家のご子息に一目惚れをしてここに押しかけたと聞いたが、それは本当かい」
「いいえ、ここに連れて来られるまで会った事は一度もありません」
「青、真実」
「じゃぁ、君のお父さんは私に嘘をついていたことになるね」
「はい」
「青、真実」
「君は一目惚れはしていない、ここに押しかけてもいない、だが半年前からこの家に居るそうだが、ここで何をしていたの」
「・・・ひぅ・・・は、・・・花嫁修行をしていました」
「赤、虚偽」
「嘘をつかないで、正直に」
「・・・ご子息に・・・お前はかわいい顔をしているから夜の相手をしろと・・・ぐすっ」
「青、真実」
「それで、どうしたの」
「拒否しました、嫌だって」
「青、真実」
「辛いだろうが正直に答えてね、それでここの息子は君に何をしたの?」
「私を部屋に監禁して、ベッドに押し倒されました・・・お前は金で買ったから俺のものだ、俺無しでは・・・生きていけない身体に・・・してやるって」
「青、真実」
「黙れ!」
「口を挟むなと言った筈だ!、アッツ―シーくん、拘束して口を閉じさせろ」
「はい」
「やめろ!、離せ!」
「もう少し我慢してね、他には何をされたのかな」
「少しでも抵抗したり・・・機嫌を損ねたら、背中を棒で叩かれたり、・・・蹴られたり・・・お尻に・・・うぐぅ・・・これ以上は許してください・・・恥ずかしくて・・・言えません」
「青、真実」
「ここを出てすぐにおうちに帰りたいかな」
「いえ、帰ったら父に殴られます・・・私、ここ以外居場所がないの・・・ひっく・・・」
「青、真実」
「じゃぁ本家に来るかな、歓迎するよ」
「・・・できません、迷惑がかかるから、・・・私、お腹に赤ちゃんが居るの・・・うぅ・・・嫌なのに・・・あんな奴の子供・・・」
「青、真実」
「迷惑じゃないよ、うちにおいで、おじさんに任せなさい・・・恥ずかしいのによく頑張って答えてくれたね、ありがとう・・・このまま続けて・・・ナーリキーン殿これはどういう事かな?、瞳水晶の前に来たまえ、水晶に手を乗せろ」
「離せ!、私は何も知らん!」
「赤、虚偽」
「知っている様だな、ナーリキーン殿、お前は金でうちの分家からエメリーナちゃんを買った、間違いないね」
「違う!」
「赤、虚偽」
「ならどうして息子に一目惚れをしていないリーナちゃんがこの家に居て妊娠までしているのかね?」
「分家の・・・この娘の父親と取引した、奴は金が要る、うちは仕事をさせる嫁が欲しい、お互い条件が合った取引・・・政略結婚だ!」
「青、真実」
「まぁ、この国じゃ政略結婚は違法じゃないし、あちこちで行われているがね、分家とはいえシェルダンの名を持つ娘に対してこの扱いは酷いと思わないかね?」
「誤解だ、この娘がいくら言っても素直に言う事を聞かないから教育をしたんだ」
「青、真実」
「その教育というのは、何をしたのかな?」
「体罰だ、常識の範囲内で」
「赤、虚偽」
「常識の範囲内の体罰っていうのは嘘と出ているが・・・、本当は何をしたのかな?、正直に言ってくれたら報復が軽くなるかもよ」
「息子の欲望の捌け口になるのを嫌がったから部屋に監禁した、ひどく抵抗して何度も逃げようとするから殴った、それでも言う事を聞かないから、背中に焼けた鉄の棒を押し当てた、3つ目でようやく泣きながら、・・・言う事を聞くから許してと懇願してきた」
「青、真実」
「酷いなぁ・・・虫唾が走るよ・・・で、リーナちゃんはバカ息子の夜の相手だけをしていたのかな」
「いや、領地の経営をやらせようと勉強させていた」
「青、真実」
「それは常識の範囲内での勉強かな?」
「そうだ」
「赤、虚偽」
「嘘だそうだが・・・いい加減にしろよ、これ以上私を怒らせないで欲しいな」
「・・・息子の相手が終わった朝から夕方まで私の仕事を全部押し付けていた、居眠りしたら殴り倒して飯を抜いた」
「青、真実」
「うぅ・・・ぐすっ・・・ひっく・・・」
「リーナちゃん辛かったね、もう大丈夫だから、泣かないで」
「妊娠してる子を朝から晩まで働かせて君は心が痛まなかったのかな?」
「かわいそうだとは思った」
「赤、虚偽」
「思ってないようだよ、さて、じゃぁ君はリーナちゃんにそこまでして領地経営を叩き込んで、将来は無能な息子じゃなく彼女にこの家の運営を任せるつもりだったのかな?、正直に!」
「いや、働かせて俺と息子はその金で遊ぼうと思った、子供もできて後継者も心配なくなったし放っておいてもあと2、3人は産むだろうからな」
「ふぅ・・・この辺で終わろうか、記録を止めてくれ」
「・・・はい」
「聞きたかった事はこんなものかな、これ以上続けたらこいつを殺してしまうかもしれん、・・・よく聞けよクズ野郎、うちの分家も処分するがこの家も無事で済むと思うなよ、リーナちゃんは連れて帰る、婚約は白紙だ!」
「アッツ―シーくん、リーナちゃんの部屋に行って荷物をまとめさせてくれないか、大事なものだけでいい」
「・・・ありません」
「リーナちゃん、おじさんものすごく嫌な予感がするんだが・・・」
「私のお部屋はありません、・・・あの男のお部屋で寝ていました、大事なものもありません・・・このお家に来て・・・持ってきたもの全部捨てられました、大したものは持ってきてなかったのですが・・・」
「全部って、お洋服もかい?」
「・・・はい・・・ぐすっ・・・俺の部屋では・・・ぜ・・・全裸で過ごせ・・・洗い替えを入れて2着で十分だって・・・ひっく・・・」
「少しリーナちゃんが居たお部屋を見せて欲しいのだが案内できるかな」
「い・・・今からですか?、でも・・・あの」
見せたくないものがあるのか?、リーナちゃんの近くに寄ると・・・この匂い、・・・こんな時間から致していたのか、クソ息子は・・・。
「じゃぁそこの執事殿、案内してもらえるかな」
「かしこまりました」
「リーナちゃんはここで待っていてね、こいつはうちの執事長のアッツ―シーくんだ、彼から離れないように」
「あわわ・・・わ・・・私も・・・行きますので」
私はこの家の執事の後について扉の前に来た・・・50歳前半くらいか・・・主人はアレだが有能そうな執事だな・・・扉を開けると。
「なんだこれは・・・」
「遅ぇぞコラ!、また殴られてぇのかよ!」
中を見た私はドン引きした、部屋の中には全裸の少年、壁一面の・・・写真か・・・金持ちだから写真の魔道具は持っている可能性があったが悪趣味だな。
・・・そこには致している最中の苦しそうな顔、惚けたような顔、恐怖に歪んだ顔、泣き顔、様々な角度から撮影されたリーナちゃんの写真が貼ってあった。
ここで寝泊まりしてたのか、地獄だろこれ・・・それに様々な拷問器具・・・男のアレの形をした模型、ムチ、首輪、拘束具・・・私のような凡人には使い方すら分からん道具が大量に・・・このガキとんでもない変態だな・・・。
「誰だお前・・・ぶっ!」
いかん・・・つい殴ってしまった、少年はベッドに吹き飛び気絶した・・・。
「うっく・・・ひっく・・・見られちゃったぁ・・・私の恥ずかしい写真・・・いっぱい・・・うぅ・・・恥ずかしいよぉ、・・・ぐすっ・・・ふぇぇ・・・嫌だって言ったのに、殴られて・・・無理やり・・・うぅ・・・」
「・・・そうか、来るのが遅くなってごめんな、・・・じゃぁお家に帰ろうか、・・・執事殿、この写真を剥がして一つにまとめておいてくれないか、証拠としてまた取りに来る、このガキは縛って部屋に転がしておいてくれ」
「かしこまりました」
「あ、それと執事殿、この写真はクソガキだけじゃ撮れない筈だ、誰が撮ったか分かるかね」
「私も・・・このような事になっているとは・・・、申し訳ありません、ですが・・・よくご子息様の友人という方達が夕方から翌朝にかけて遊びに来られている様子でした、男性と女性の2人組です」
驚いた表情、声が震えているな、拳に力が入っている、怒っているのか・・・、本当に今初めて知ったようだ・・・。
「分かった、ありがとう、後でその2人の素性が分かれば知らせてもらえるとありがたい」
「・・・かしこまりました」
エメリーナ・シェルダンさん
注意!暴力的な表現があります
注意!胸糞悪い展開があります
苦手な人は注意してくださいね
私の名前はロバート・シェルダン、現シェルダン家の当主だ。
今日分家の娘の訪問があり、 私に助けを求めてきた、話を聞くと妹が無理やり結婚させられそうだと言う、分家からそんな報告は受けていない。
確か・・・一目惚れして相手の家に押しかけたと聞いている、全部ウソなのか?、私は分家の婿養子に騙されたバカなのか?。
今すぐにでも確認しなくては!、私は執事と書記官、護衛2人を連れて相手の家に急いだ。
「これはこれはシェルダン閣下、わざわざご足労いただかなくてもお呼び出し下さればこちらから参りましたのに」
「いや、こちらの都合で来たのだ、気にするな」
噂では聞いていたが目が痛いな、内装も調度品も悪趣味過ぎるぞ、壁が金色ってどうなんだ?・・・。
私はアンジェちゃんの妹、リーナちゃんが連れて行かれた・・・いや滞在している貴族家、ナーリキーン家の当主と会っている、アンジェちゃんが帰ってすぐ訪問の先触れを出し、その直後に押しかけた形となってしまったが・・・。
「分家の娘が世話になっていると聞いた、少し会って話を聞こうと思ってな、用件は彼女の姉についてだ、身内の恥で申し訳ないが男と駆け落ちしたらしい、仲の良かった妹に話を聞きたい」
「おぉ、分家の当主様には話を聞いておりますぞ、いや、ご苦労されている様で・・・」
「・・・妹は姉の居場所を知っていて隠している可能性が出てきてね、・・・知っての通りうちは瞳水晶を所持していて今回持って来ている、使用の許可をお願いできるかな」
「えぇ、もちろん、エメリーナ嬢を呼んでまいりますので少しお待ちいただけますかな、それにしても瞳水晶を使われるとは・・・」
「あぁ、分家とはいえこれ以上家の恥を晒すことはできない、見境なく子でも作られたら面倒だから早急に連れ戻して処罰する・・・エメリーナは元気でやっているかな?」
「はい、それはもう・・・、私は妻を亡くして長かったもので・・・やはり女の子はいいですな、寂しかった家が明るくなりました、息子も毎日楽しそうにしておりますよ」
「そうか、それは良かった・・・」
コンコン・・・
「入りなさい」
・・・エメリーナちゃんが部屋に入って来た、涙目で顔色が悪いし怯えているな、まともな扱いを受けていないのだろう、かわいそうに。
「リーナちゃん大きくなったね、私を覚えているかい?」
「はい、おじさま・・・」
「君のお姉さんのアンジェリカについて聞きたい事がある、少し話を聞いていいだろうか」
「・・・はい」
「分家とはいえ問題のある娘を放っては置けない、今回の件を重く見て瞳水晶を使う、答えは簡潔に、嘘は吐かないでね」
「はい、わかりました・・・」
「では、こちらはうちの書記官だ、正式に文書にして王室に始末書を出す、見届け人としてナーリキーン殿とそちらの執事殿も同席願えるかな」
「はい、もちろんでございます」
・・・リーナちゃんに視線を送ったな、余計な事を喋るな・・・って表情だ、そんな芝居で私を誤魔化せたつもりか、軽く見られたものだ。
「シェルダン家専属書記官のキーロク・スルーゼと申します、では只今より会話を記録させていただきます、これは正式な証拠となりますので偽造のない事を確認くださいますよう」
「シェルダン家当主、ロバート・シェルダン、確認した」
「ナーリキーン家当主、メッチャー・ナーリキーン、確認しました」
「では始めるとしよう」
「エメリーナちゃん、君のお姉さん、アンジェリカが失踪したって聞いた、男と駆け落ちしたと報告を受けたが相手の男を知っているか?」
「知りません」
「青、真実」
「では、君のお姉さんが男と駆け落ちしたという話は信じるかね」
「信じません、姉は魔力量が多くて見た目が12歳ほどでしたので」
「青、真実」
「じゃぁ君のお姉さんはなぜ失踪したんだろう、知っている事はあるかい?」
「家が嫌になって逃げたのだと思います」
「青、真実」
「なぜ嫌になったと思うのかな、正直に言ってごらん」
「・・・私を、お金で売ると話しているのを聞いて、本家に報告しようとしたら見つかって、父に折檻されていました、命の危険を感じたのではないかと」
「青、真実」
「ちょっと待ってくれ!」
「ナーリキーン殿、今記録中です、邪魔をしないように!」
「君をどこに売ると言っていたのか知っているかい?」
「ここ、ナーリキーン家です、売ってくれという依頼を受けたと父から聞きました」
「青、真実」
「嘘だ!、余計な事を言うな!」
「・・・ナーリキーン殿、瞳水晶は青と出ているよ、警告する、次に口を挟んだら拘束する!」
「・・・ぐっ」
「君は・・・ナーリキーン家のご子息に一目惚れをしてここに押しかけたと聞いたが、それは本当かい」
「いいえ、ここに連れて来られるまで会った事は一度もありません」
「青、真実」
「じゃぁ、君のお父さんは私に嘘をついていたことになるね」
「はい」
「青、真実」
「君は一目惚れはしていない、ここに押しかけてもいない、だが半年前からこの家に居るそうだが、ここで何をしていたの」
「・・・ひぅ・・・は、・・・花嫁修行をしていました」
「赤、虚偽」
「嘘をつかないで、正直に」
「・・・ご子息に・・・お前はかわいい顔をしているから夜の相手をしろと・・・ぐすっ」
「青、真実」
「それで、どうしたの」
「拒否しました、嫌だって」
「青、真実」
「辛いだろうが正直に答えてね、それでここの息子は君に何をしたの?」
「私を部屋に監禁して、ベッドに押し倒されました・・・お前は金で買ったから俺のものだ、俺無しでは・・・生きていけない身体に・・・してやるって」
「青、真実」
「黙れ!」
「口を挟むなと言った筈だ!、アッツ―シーくん、拘束して口を閉じさせろ」
「はい」
「やめろ!、離せ!」
「もう少し我慢してね、他には何をされたのかな」
「少しでも抵抗したり・・・機嫌を損ねたら、背中を棒で叩かれたり、・・・蹴られたり・・・お尻に・・・うぐぅ・・・これ以上は許してください・・・恥ずかしくて・・・言えません」
「青、真実」
「ここを出てすぐにおうちに帰りたいかな」
「いえ、帰ったら父に殴られます・・・私、ここ以外居場所がないの・・・ひっく・・・」
「青、真実」
「じゃぁ本家に来るかな、歓迎するよ」
「・・・できません、迷惑がかかるから、・・・私、お腹に赤ちゃんが居るの・・・うぅ・・・嫌なのに・・・あんな奴の子供・・・」
「青、真実」
「迷惑じゃないよ、うちにおいで、おじさんに任せなさい・・・恥ずかしいのによく頑張って答えてくれたね、ありがとう・・・このまま続けて・・・ナーリキーン殿これはどういう事かな?、瞳水晶の前に来たまえ、水晶に手を乗せろ」
「離せ!、私は何も知らん!」
「赤、虚偽」
「知っている様だな、ナーリキーン殿、お前は金でうちの分家からエメリーナちゃんを買った、間違いないね」
「違う!」
「赤、虚偽」
「ならどうして息子に一目惚れをしていないリーナちゃんがこの家に居て妊娠までしているのかね?」
「分家の・・・この娘の父親と取引した、奴は金が要る、うちは仕事をさせる嫁が欲しい、お互い条件が合った取引・・・政略結婚だ!」
「青、真実」
「まぁ、この国じゃ政略結婚は違法じゃないし、あちこちで行われているがね、分家とはいえシェルダンの名を持つ娘に対してこの扱いは酷いと思わないかね?」
「誤解だ、この娘がいくら言っても素直に言う事を聞かないから教育をしたんだ」
「青、真実」
「その教育というのは、何をしたのかな?」
「体罰だ、常識の範囲内で」
「赤、虚偽」
「常識の範囲内の体罰っていうのは嘘と出ているが・・・、本当は何をしたのかな?、正直に言ってくれたら報復が軽くなるかもよ」
「息子の欲望の捌け口になるのを嫌がったから部屋に監禁した、ひどく抵抗して何度も逃げようとするから殴った、それでも言う事を聞かないから、背中に焼けた鉄の棒を押し当てた、3つ目でようやく泣きながら、・・・言う事を聞くから許してと懇願してきた」
「青、真実」
「酷いなぁ・・・虫唾が走るよ・・・で、リーナちゃんはバカ息子の夜の相手だけをしていたのかな」
「いや、領地の経営をやらせようと勉強させていた」
「青、真実」
「それは常識の範囲内での勉強かな?」
「そうだ」
「赤、虚偽」
「嘘だそうだが・・・いい加減にしろよ、これ以上私を怒らせないで欲しいな」
「・・・息子の相手が終わった朝から夕方まで私の仕事を全部押し付けていた、居眠りしたら殴り倒して飯を抜いた」
「青、真実」
「うぅ・・・ぐすっ・・・ひっく・・・」
「リーナちゃん辛かったね、もう大丈夫だから、泣かないで」
「妊娠してる子を朝から晩まで働かせて君は心が痛まなかったのかな?」
「かわいそうだとは思った」
「赤、虚偽」
「思ってないようだよ、さて、じゃぁ君はリーナちゃんにそこまでして領地経営を叩き込んで、将来は無能な息子じゃなく彼女にこの家の運営を任せるつもりだったのかな?、正直に!」
「いや、働かせて俺と息子はその金で遊ぼうと思った、子供もできて後継者も心配なくなったし放っておいてもあと2、3人は産むだろうからな」
「ふぅ・・・この辺で終わろうか、記録を止めてくれ」
「・・・はい」
「聞きたかった事はこんなものかな、これ以上続けたらこいつを殺してしまうかもしれん、・・・よく聞けよクズ野郎、うちの分家も処分するがこの家も無事で済むと思うなよ、リーナちゃんは連れて帰る、婚約は白紙だ!」
「アッツ―シーくん、リーナちゃんの部屋に行って荷物をまとめさせてくれないか、大事なものだけでいい」
「・・・ありません」
「リーナちゃん、おじさんものすごく嫌な予感がするんだが・・・」
「私のお部屋はありません、・・・あの男のお部屋で寝ていました、大事なものもありません・・・このお家に来て・・・持ってきたもの全部捨てられました、大したものは持ってきてなかったのですが・・・」
「全部って、お洋服もかい?」
「・・・はい・・・ぐすっ・・・俺の部屋では・・・ぜ・・・全裸で過ごせ・・・洗い替えを入れて2着で十分だって・・・ひっく・・・」
「少しリーナちゃんが居たお部屋を見せて欲しいのだが案内できるかな」
「い・・・今からですか?、でも・・・あの」
見せたくないものがあるのか?、リーナちゃんの近くに寄ると・・・この匂い、・・・こんな時間から致していたのか、クソ息子は・・・。
「じゃぁそこの執事殿、案内してもらえるかな」
「かしこまりました」
「リーナちゃんはここで待っていてね、こいつはうちの執事長のアッツ―シーくんだ、彼から離れないように」
「あわわ・・・わ・・・私も・・・行きますので」
私はこの家の執事の後について扉の前に来た・・・50歳前半くらいか・・・主人はアレだが有能そうな執事だな・・・扉を開けると。
「なんだこれは・・・」
「遅ぇぞコラ!、また殴られてぇのかよ!」
中を見た私はドン引きした、部屋の中には全裸の少年、壁一面の・・・写真か・・・金持ちだから写真の魔道具は持っている可能性があったが悪趣味だな。
・・・そこには致している最中の苦しそうな顔、惚けたような顔、恐怖に歪んだ顔、泣き顔、様々な角度から撮影されたリーナちゃんの写真が貼ってあった。
ここで寝泊まりしてたのか、地獄だろこれ・・・それに様々な拷問器具・・・男のアレの形をした模型、ムチ、首輪、拘束具・・・私のような凡人には使い方すら分からん道具が大量に・・・このガキとんでもない変態だな・・・。
「誰だお前・・・ぶっ!」
いかん・・・つい殴ってしまった、少年はベッドに吹き飛び気絶した・・・。
「うっく・・・ひっく・・・見られちゃったぁ・・・私の恥ずかしい写真・・・いっぱい・・・うぅ・・・恥ずかしいよぉ、・・・ぐすっ・・・ふぇぇ・・・嫌だって言ったのに、殴られて・・・無理やり・・・うぅ・・・」
「・・・そうか、来るのが遅くなってごめんな、・・・じゃぁお家に帰ろうか、・・・執事殿、この写真を剥がして一つにまとめておいてくれないか、証拠としてまた取りに来る、このガキは縛って部屋に転がしておいてくれ」
「かしこまりました」
「あ、それと執事殿、この写真はクソガキだけじゃ撮れない筈だ、誰が撮ったか分かるかね」
「私も・・・このような事になっているとは・・・、申し訳ありません、ですが・・・よくご子息様の友人という方達が夕方から翌朝にかけて遊びに来られている様子でした、男性と女性の2人組です」
驚いた表情、声が震えているな、拳に力が入っている、怒っているのか・・・、本当に今初めて知ったようだ・・・。
「分かった、ありがとう、後でその2人の素性が分かれば知らせてもらえるとありがたい」
「・・・かしこまりました」
エメリーナ・シェルダンさん
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