〜隻眼の令嬢、リーゼロッテさんはひきこもりたい!〜

柚亜紫翼

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Side - 25 - 2 - ごうもん -

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Side - 25 - 2 - ごうもん -

こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン25歳です。

「・・・ん、朝?」

レースのカーテン越しにお日様の光が顔に当たっていつもより早く目が覚めたのです、今日はとてもいい天気みたいですね、こんなに気持ちのいい朝なのですから、今日はきっと楽しい1日になるでしょう、そんな事を考えて起き上がると・・・。

「おはようございますお嬢様」

「ひぃっ・・」

セ・・・セバスチャンさんが私の背後で、とてもいい声で挨拶してきたのです!、何で居るの・・・この人、だって私いつもより早く起きたし、扉の鍵もかけてあるのに・・・。

・・・あ、危なかったのです、ちょっとだけ出ちゃったけど今日は何とか持ち堪えたのです!。

「・・・おはよう・・・ございます・・・セバスチャンさん・・・」

何度も私を失禁させる忌々しい執事長さんですが、この人は毎朝私に美味しい紅茶を淹れてくれたり、濡れたタオルを持ってきてくれたり、・・・とても親切にお世話してくれます、・・・笑顔なのに目が笑ってないし顔が怖いけど・・・、とりあえず感謝だけはしておいてやるのです!、でもいつか美女の生き血を啜ってる決定的瞬間を見つけてお父様に言いつけてやるのです!。

「ちょっとお手洗いに行ってくるのです・・・」

セバスチャンさんにそう言い、お手洗いに・・・、あー、大丈夫だと思ったのですがちょっとだけ滲みちゃってるのです、・・・これは下着変えないとダメなのです・・・、って思ってお手洗いを出ると。

「・・・お嬢様こちらをどうぞ」

ってセバスチャンさんが私の替えの下着を手に持ってお手洗いの前に立っていたのです!。

「ふぇぇ・・・もうやだぁ・・・」

朝ごはんの時間になって、私は食堂で朝食を食べています、お父様は隣の領地に出張中・・・私が空間転移魔法陣で送り届けました、2日後に連れ戻す予定なのです!・・・、お母様は昨日の夜会で帰りが遅くなったからまだ寝ているようですね、弟のコナンザと2人でお食事です、するとセバスチャンさんが。

「お嬢様、先ほど王城より女王陛下からの招集命令が入っておりました、こちらです」

「リィンちゃんから?、なんだろう?」

王城から転送されてきたメッセージが書かれた紙をセバスチャンさんから手渡されました、王都の貴族家にはメッセージのやりとりができる小さな魔法陣が設置されていて、緊急の呼び出しなどによく使われているのです、ちなみに開発者は博士、空間転移魔法陣の応用なのです!。

「えーと、「リーゼロッテ・シェルダン名誉魔法騎士に告ぐ、女王陛下からの王命により登城を命ずる、時刻は終刻の鐘が鳴りし時、女王陛下の私室にて話あり、王城内近衛騎士団控えの間にて迎えを待て」、「追伸!、リーゼロッテ嬢!、以下の内容を絶対に読む事!、再度念を押すが、行き先は謁見の間では無いぞ、女王陛下の私室の隣にある騎士団控えの間だぞ!、くれぐれも間違えるな!、直接陛下の私室に転移するなよ!、・・・それから、正装して行け!、私服はダメだぞ!、時間に遅れるな!、これは王命だから絶対に!、絶っ対に!、忘れずに行け!、分かっているだろうが陛下に失礼な事はするな!、あと、この前売ってもらった胃薬は素晴らしい効き目だった、追加で買いたいから次に騎士団本部に来る時に持って来てくれ」・・・なんだろう?、夕方、お仕事が終わった定時後にリィンちゃんのお部屋に来いと・・・追伸書いたのは魔法騎士団長さんかな、私が間違えて謁見の間に行かない様にって事だろうね、子供扱いしないで欲しいな、でも前に間違えちゃったからなぁ・・・文句は言えないか・・・」

うーん、せっかくいい1日になりそうな予感がしてたのに夕方からお仕事かぁ・・・、私みたいな引きこもりは1日の終わり頃に仕事が入ると昼間もソワソワして1日が楽しめないのです!。

なので今日は朝からお仕事をしまよう、魔法騎士団長さんの言ってた追加の胃薬を作って、オーニィ商会の収支報告を読んで、特許を出した魔道具の試作くらいは取りかかれるかなぁ。

・・・っていうことをやってるうちに夕方になりました。

私は空間転移魔法陣を使ってお城に行って、騎士団本部で仕事をしていた魔法騎士団長さんに胃薬を渡し、さっき追伸で書かれていた事をもう一度念を押されてお城の近衛騎士団控えの間に入りました。

しばらくするとメイドさんが呼びに来て、私はリィンちゃんの私室へ入ります、場所はいつも遊びに行っているお部屋なのですが、今日は王命で呼び出されているので主と家臣の立場なのです、服は魔法騎士団の正装である制服に黒地に金糸で刺繍された背中の国章がとてもかっこいいローブ。

そして・・・目の前でリィンちゃんがとても怖い顔をして立っています・・・・、いつもの優しいリィンちゃんとは別人のようです、何があったのでしょうか?、・・・え、どうして人払いをするのです?。

「そこの床に座りなさい!」

「・・・ひうっ」

「私は今、とても怒っています!、あなたに対して!、これから罰を与えるから覚悟しなさい!」

女王様モードのリィンちゃん怖いのです!、何故かとても怒っているのです!、不安で身体が震えるのです!、私はリィンちゃんの前で女の子座りをして泣きそうになりながら言いました。

「リィンちゃん?、・・・よく分かんないけど・・・ご・・・ごめんなさい・・・私・・・うぅ・・・ぐしゅっ・・・」

リィンちゃんが無言で右手を私の前に差し出しました、青い石の入った指輪がキラリと光ります・・・。

「ひぃっ!、・・・嘘・・・だよね・・・い・・・嫌!、・・・リィンちゃん・・・やめてよ・・・許して・・・・あう!」

リィンちゃんの魔力が指輪に通ると私の両手首に嵌められた腕輪が磁石のように左右ピッタリとくっつき、私の両腕をを拘束します、いくら抵抗しても腕輪の力が強過ぎて私の腕の力ではどうしようもありませんでした。

同時に魔力も封じられ、魔法が使えません、転移魔法で逃げることもできなくなりました・・・私はこれから起きるであろう地獄のような苦しみを想像して震えが止まりません・・・うぅ・・・涙が出て来ました。

「えっぐ・・・痛いのやだぁ・・・ぐすっ・・・リィンちゃん・・・なんで?・・・どうしちゃったの?、・・・怖いよぅ・・・お願いだから・・・やめて・・・」

普段のリインちゃんからは想像できないような冷たい目をして、私を見下ろしています、物凄く怒っています・・・。

「・・・私、痛いの嫌なの、・・・ひっく・・・リィンちゃん、これ・・・、どれだけ痛いか知らないから・・・こんな酷いことできるの・・・、死んじゃうくらい・・・痛いの・・・お願いやめて・・」

リィンちゃんがようやく口を開きました・・・。

「死んで詫びなさい!」

指輪から魔力が放たれ、私を激痛が襲います。

「いやぁ・・・痛い!、痛いの!、お願いやめてリィンちゃん、ぎゃぁぁ・・・いたぁい!、うぇぇん、・・・もうやだぁ・・・痛いの、苦しいの!、死んじゃうの!」

両手を拘束されたまま私は涙と鼻水を流しながら痛みでのたうち回ります、呼ばれる直前にもリィンちゃんから王命が出て、お手洗いに行くように言われたのですが、ここでようやく理由がわかりました、お手洗いを済ませていなければ痛みでお漏らしをしていたでしょう。

「ふぅ・・・」

ため息を吐いてリィンちゃんが魔力の放出をやめてくれました、でもまだ両手は拘束されたままなのです、・・・あぅ・・・痛かったのです・・・全身に針を刺されてるのかと思うくらい痛かったのです、・・・もう嫌なのです、・・・優しいリィンちゃんが何故私にこんな酷い事をするのか分かりません、・・・私、リィンちゃんに何か悪い事をしましたか?、・・・お友達なのに酷いのです・・・、私はリィンちゃんに聞きました。

「うぅ・・ふぇぇ・・・痛かったのです・・・ぐすっ・・・何でこんな酷い事をするの?、私、リィンちゃんのお友達なのに、・・・私、何かリィンちゃんを怒らせるような事・・・した?」

また指輪が光りました、リィンちゃんの魔力が私を襲います。

「ひぎぃ!・・・痛い!、痛いのです!、・・・嫌ぁ!・・・痛ぁい!」

また私は痛みでのたうち回ります、もう嫌なのです!、私に内緒で腕輪にこんな鬼畜な仕掛けを仕込んだ博士なんて大嫌いなのです!。

「まだ私にそんな事を聞くの?、本当に自分が何をしたか理解してないようね・・・」

「・・・うぇぇ・・・えぐえぐ・・・痛いのです・・・全然分かんないのです・・・私、何も悪い事してない・・・ひっく・・・」

また魔力が強くなりました!、痛いのです!。

「・・・いやぁ!・・・リィンちゃん・・・やめて・・・お願い・・・これ冗談になってない!、本当に死んじゃうよぉ・・・もしかして・・・人を痛めつけて悦ぶ趣味に目覚めたのですか?・・・あう!」

「やかましい!」

「ぎやぁぁぁぁ!、嫌ぁ!、痛い!、痛いのです!」








私の目の前には鬼のような顔をしたリィンちゃんが立っています、私の両腕はまだ拘束されたままなのです、私は痛みでダダ漏れになった涙と鼻水をローブの袖で拭きながらリィンちゃんの方を見ました・・・。

「自分が何をしたか思い出した?」

「うぅ・・・ぐすっ・・・はい、・・・ごめんなさいなのです・・・」

「もうしない?」

「・・・うん・・・ぐすっ」

「反省した?」

「・・・」

「お返事は!」

「はい!、なのです!」

「・・・なら今日のところは許してあげるわ、・・・でも次は無いと思いなさい!」

怖いのです!、リィンちゃんそんなに怖いと鬼の女王さまってみんなに呼ばれるのです!

「・・・何かいらない事を考えてるみたいだけど、4回目よ!、私もこんな酷い事はしたくないの!、でもあなた何度言っても分からないから身体に教えてあげることにしたのよ、私、言ったよね、絶対にダメだって!、次やったら許さないって!」

「・・・うぅ・・・だってぇ・・・」

「だって何!」

「・・・いえ!、なんでもないのです!」

「・・・ったく、もう一度だけ言うわよ、よく聞きなさい!、私は女王さまだから、夜会でケーキをバクバク食べられないの!、だからトリエラさんに言って美味しそうなやつ包んでお部屋に持って来てもらってたの!、そこにある保冷の魔道具の中にね!、夜中にゆっくり食べようと思って楽しみにしてたの!、夜会のお料理も美味しそうだったけど食べるのを控えていたわ!」

「でも昨日の夜にお茶の用意までして中を見たら空っぽだったの!、その時の私の気持ちあなたに分かる?、お腹減ってろくに寝られなかったわ!、もう何度厨房に余ったお料理漁りに行こうと思った事か!、全力で理性働かせて思い留まったわよ!」

「知ってると思うけどこれ鍵ついてるの!、開けられるのは私とスペアの鍵を持ってるトリエラさん、そしてこの魔道具作ったあなただけ!、トリエラさんは確かにケーキ7つ保冷の魔導具に入れたって言ってたわ、そりゃ彼女は日頃の行いがいいから信じるわよ、ならあなたしかいないじゃない!」

「トリエラさんがケーキを保冷の魔道具の中に入れて、私が夜会で強欲な貴族達の相手してクタクタになって戻って来るまでにここに来たんでしょ!、あなたこの前から数えてこれで4回目よ!、毎回叱ったよね!、私これのためにお仕事頑張ってるんだ!、って!、そりゃ怒るわよ!、これだけされて怒らなかったら私は聖女さまになれるわ!」

「だって・・・美味しそうだったんだもん・・・私だって・・・食べたい・・・」

「なら夜会に参加しようよ!、招待状届いてるでしょ!、いつもお腹痛いだの熱が出ただの理由つけて欠席してるのは誰よ?、っていうか一つくらい残しておこうと思わなかったの?、あなたには人の心が無いの?」

「だって・・・人がいっぱいで・・・怖いの・・・」

「いい歳して何言ってんの、あなたの男嫌いは有名だし、私が使いたくもない権力使って男はあなたに絶対近寄るなって国中の貴族家に命令出してんだから男どもは誰も寄って来ないでしょ!」

「それに・・・」

「それに?」

「・・・私、お友達として・・・、リィンちゃんが・・・太って豚さんみたいにならないようにって思って・・・それと今のリィンちゃん・・・側から見たら幼女を虐待して喜んでる悪い女王さまに見えるのです・・・」

「まだ反省してないのかぁ!」

「ぎゃー!、い・・・痛いのです!、・・・・分かったのです!、もうしないのです!」

「・・・本当にすごいよね、ドックさんがくれたこの特別製の青い指輪、私でもちゃんと効果あるし・・・最初は使う事なんて絶対無いって思ってたけど、もらっておいてよかったわ」
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