41 / 208
Side - 15 - 15 - わるだくみ -
しおりを挟む
Side - 15 - 15 - わるだくみ -
「例の彼女の身を守る・・・、常時発動の防御結界?だったかな、その魔道具はもう完成したのかね?」
「・・・はっ、王立魔法研究所の所長であるドック・フューチャが制作中であります、奴隷の首輪の技術を応用した腕輪になっており、左右1個づつ、それを嵌めた者の魔力量に比例した強さの防御結界を全身に発動させると聞いております」
「その魔道具の効果は?」
「彼女の魔力量があまりにも膨大である為、推測になりますが・・・外部からの物理、魔法、毒、呪いの全てに対して効力を発揮、ドラゴンのブレスを浴びても1日は耐えられるかと、・・・そう報告を受けております」
「・・・凄まじいな、そうなると彼女には誰も傷一つ付けられないという事になるね」
「その通りでありますが・・・何か?」
「問題があると思わないかね?」
「・・・何か問題でも?」
「もし、彼女が王国に牙を剥いた時、誰にも止められない、国に対して脅威になる・・・とは思わないかね?」
「それは・・・」
「化け物には首輪を付けるべきだとは思わないか、そしてその鎖をこちら側で握れたら・・・」
「・・・報告によると、その魔道具の腕輪は一度嵌めたら一生外せないのだとか、これは奴隷の首輪の技術を応用している為のもので、装着者の魂と魔力に深く融合するので外す事ができなくなると・・・」
「それはいいな、その腕輪に安全装置を付けさせろ、王家に歯向かった時に無力化、・・・できれば殺せるような仕掛けを仕込め、奴隷の首輪にはそれがあるだろう、同じものでいい」
「ですが・・・ドック・フューチャが我々の命令に素直に従うか・・・」
「従わせろ、奴を脅してもいいし、金で抱え込んでもいいからやらせろ、それがあれば彼女を我々の奴隷にできる、永遠にな」
「・・・どうだった」
「・・・ドック・フューチャを呼び出し、最初は渋っておりましたが、彼女が将来暴走した時の危険性を指摘し、抑止機能を付けるという名目で了承させました・・・、向こうの出した条件は白金貨1000枚」
「想定の倍か・・・欲深いな、だが弟子を溺愛しているという噂だったが、金の力には抗えなかったか、で、こちらの条件は全て飲んだのだろうな」
「はい、魔道具に奴隷の首輪と同様の機能を付ける、魔力を腕輪装着者に流すと苦しみ始め、更に流し続けると死亡します、但し魔力を流す人間は王家の血縁者のみ、且つ、対となる魔道具の指輪を装着した人間に限定されます、この仕様に関してだけはこちらがいくら説得しても譲りませんでした、また、この件は王家以外への口外は厳禁、これも約束させました、この条件を飲ませる時に白金貨200枚を上乗せされましたが・・・」
「彼が弟子可愛さにこの約束を破る可能性は?」
「彼は魔法研究の権威です、現存する全ての攻撃魔法を熟知しています、そしてあの魔力量・・・力で俺を脅すのなら騎士団全員連れて来いと言われまして・・・、金で言う事を聞かせました、彼も馬鹿ではありません、我々と敵対してまで弟子に義理立てする事はないでしょう、それに魔道具が完成した後にはこちらの魔道具師に動作を確認させるので偽装も不可能かと」
「よくやった、指輪は複数作らせて今の王位継承権を持つ人間全員に配れ、彼女を好きに使うことが出来ればこちらの勢力にとって大きな武器となる、それに第一王女殿下と親友というのも都合がいい、彼女を人質にして王女殿下にもこちらの勢力に付いてもらう」
「ですが・・・、王家の血族は他にも多くいらっしゃいます、その連中を裏切ってまで彼女はこちらの勢力に付くでしょうか」
「まぁ、その辺はこちらの駆け引きと手腕によるな、殺せない化け物を相手にするよりは遥かに楽だ、やりようもある」
「そうですか・・・、では私はこれで・・・」
「あぁ、ご苦労だった、礼は用意してある、帰りに持って行くといい」
バタン・・・
「ふふっ・・・彼女は可愛い、・・・私の好みだ・・・、虐めてやりたい、・・・私の配下になったら身体中を舐め回してやろう、・・・どんな泣き声を聴かせてくれるのか、今から楽しみだよ」
「こちらをお納めください」
「ありがとう、では、あのお方によろしく」
バタン・・・
「ふぅ、いい小遣い稼ぎになったか・・・あのお方も考えが足りないな、いやバカと言ったほうがいいか、あのお方が自信満々だった「駆け引きと手腕」とやらを楽しませてもらいますか、それに・・・彼女を奴隷にする・・・か、いざとなれば時空転移魔法陣を使い、歴史に干渉して腕輪を付けない事にさえできる怪物を相手によく言えたものだね、・・・それにドック・フューチャ、・・・あいつは彼女以上の化け物だ」
「例の彼女の身を守る・・・、常時発動の防御結界?だったかな、その魔道具はもう完成したのかね?」
「・・・はっ、王立魔法研究所の所長であるドック・フューチャが制作中であります、奴隷の首輪の技術を応用した腕輪になっており、左右1個づつ、それを嵌めた者の魔力量に比例した強さの防御結界を全身に発動させると聞いております」
「その魔道具の効果は?」
「彼女の魔力量があまりにも膨大である為、推測になりますが・・・外部からの物理、魔法、毒、呪いの全てに対して効力を発揮、ドラゴンのブレスを浴びても1日は耐えられるかと、・・・そう報告を受けております」
「・・・凄まじいな、そうなると彼女には誰も傷一つ付けられないという事になるね」
「その通りでありますが・・・何か?」
「問題があると思わないかね?」
「・・・何か問題でも?」
「もし、彼女が王国に牙を剥いた時、誰にも止められない、国に対して脅威になる・・・とは思わないかね?」
「それは・・・」
「化け物には首輪を付けるべきだとは思わないか、そしてその鎖をこちら側で握れたら・・・」
「・・・報告によると、その魔道具の腕輪は一度嵌めたら一生外せないのだとか、これは奴隷の首輪の技術を応用している為のもので、装着者の魂と魔力に深く融合するので外す事ができなくなると・・・」
「それはいいな、その腕輪に安全装置を付けさせろ、王家に歯向かった時に無力化、・・・できれば殺せるような仕掛けを仕込め、奴隷の首輪にはそれがあるだろう、同じものでいい」
「ですが・・・ドック・フューチャが我々の命令に素直に従うか・・・」
「従わせろ、奴を脅してもいいし、金で抱え込んでもいいからやらせろ、それがあれば彼女を我々の奴隷にできる、永遠にな」
「・・・どうだった」
「・・・ドック・フューチャを呼び出し、最初は渋っておりましたが、彼女が将来暴走した時の危険性を指摘し、抑止機能を付けるという名目で了承させました・・・、向こうの出した条件は白金貨1000枚」
「想定の倍か・・・欲深いな、だが弟子を溺愛しているという噂だったが、金の力には抗えなかったか、で、こちらの条件は全て飲んだのだろうな」
「はい、魔道具に奴隷の首輪と同様の機能を付ける、魔力を腕輪装着者に流すと苦しみ始め、更に流し続けると死亡します、但し魔力を流す人間は王家の血縁者のみ、且つ、対となる魔道具の指輪を装着した人間に限定されます、この仕様に関してだけはこちらがいくら説得しても譲りませんでした、また、この件は王家以外への口外は厳禁、これも約束させました、この条件を飲ませる時に白金貨200枚を上乗せされましたが・・・」
「彼が弟子可愛さにこの約束を破る可能性は?」
「彼は魔法研究の権威です、現存する全ての攻撃魔法を熟知しています、そしてあの魔力量・・・力で俺を脅すのなら騎士団全員連れて来いと言われまして・・・、金で言う事を聞かせました、彼も馬鹿ではありません、我々と敵対してまで弟子に義理立てする事はないでしょう、それに魔道具が完成した後にはこちらの魔道具師に動作を確認させるので偽装も不可能かと」
「よくやった、指輪は複数作らせて今の王位継承権を持つ人間全員に配れ、彼女を好きに使うことが出来ればこちらの勢力にとって大きな武器となる、それに第一王女殿下と親友というのも都合がいい、彼女を人質にして王女殿下にもこちらの勢力に付いてもらう」
「ですが・・・、王家の血族は他にも多くいらっしゃいます、その連中を裏切ってまで彼女はこちらの勢力に付くでしょうか」
「まぁ、その辺はこちらの駆け引きと手腕によるな、殺せない化け物を相手にするよりは遥かに楽だ、やりようもある」
「そうですか・・・、では私はこれで・・・」
「あぁ、ご苦労だった、礼は用意してある、帰りに持って行くといい」
バタン・・・
「ふふっ・・・彼女は可愛い、・・・私の好みだ・・・、虐めてやりたい、・・・私の配下になったら身体中を舐め回してやろう、・・・どんな泣き声を聴かせてくれるのか、今から楽しみだよ」
「こちらをお納めください」
「ありがとう、では、あのお方によろしく」
バタン・・・
「ふぅ、いい小遣い稼ぎになったか・・・あのお方も考えが足りないな、いやバカと言ったほうがいいか、あのお方が自信満々だった「駆け引きと手腕」とやらを楽しませてもらいますか、それに・・・彼女を奴隷にする・・・か、いざとなれば時空転移魔法陣を使い、歴史に干渉して腕輪を付けない事にさえできる怪物を相手によく言えたものだね、・・・それにドック・フューチャ、・・・あいつは彼女以上の化け物だ」
0
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
〜マリアンヌさんは凶悪令息のお気に入り〜
柚亜紫翼
恋愛
裕福な貴族令嬢マリアンヌ・ボッチさんはお裁縫が趣味の16歳。
上級貴族の令息と政略によって半ば強制的に婚約者にさせられていました、見た目麗しい婚約者様だけど性格がとても悪く、いつも泣かされています。
本当はこんな奴と結婚なんて嫌だけど、相手は権力のある上級貴族、断れない・・・。
マリアンヌさんを溺愛する家族は婚約を解消させようと頑張るのですが・・・お金目当ての相手のお家は簡単に婚約を破棄してくれません。
憂鬱な毎日を送るマリアンヌさんの前に凶悪なお顔の男性が現れて・・・。
投稿中の
〜隻眼の令嬢、リーゼロッテさんはひきこもりたい!〜
https://www.alphapolis.co.jp/novel/652357507/282796475
に登場するリーゼロッテさんのお母様、マリアンヌさんの過去話です。
本編にも同じお話を掲載しますが独立したお話として楽しんでもらえると嬉しいです。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
スペースシエルさんReboot 〜宇宙生物に寄生されましたぁ!〜
柚亜紫翼
SF
真っ暗な宇宙を一人で旅するシエルさんはお父さんの遺してくれた小型宇宙船に乗ってハンターというお仕事をして暮らしています。
ステーションに住んでいるお友達のリンちゃんとの遠距離通話を楽しみにしている長命種の145歳、趣味は読書、夢は自然豊かな惑星で市民権とお家を手に入れのんびり暮らす事!。
「宇宙船にずっと引きこもっていたいけど、僕の船はボロボロ、修理代や食費、お薬代・・・生きる為にはお金が要るの、だから・・・嫌だけど、怖いけど、人と関わってお仕事をして・・・今日もお金を稼がなきゃ・・・」
これは「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」に投稿している「〜隻眼の令嬢、リーゼロッテさんはひきこもりたい!〜」の元になったお話のリメイクです、なので内容や登場人物が「リーゼロッテさん」とよく似ています。
時々鬱展開やスプラッタな要素が混ざりますが、シエルさんが優雅な引きこもり生活を夢見てのんびりまったり宇宙を旅するお話です。
遥か昔に書いたオリジナルを元にリメイクし、新しい要素を混ぜて最初から書き直していますので宇宙版の「リーゼロッテさん」として楽しんでもらえたら嬉しいです。
〜隻眼の令嬢、リーゼロッテさんはひきこもりたい!〜
https://www.alphapolis.co.jp/novel/652357507/282796475
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる