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Side LU - 531 - 2 - きょうもむだにかわいい -(挿絵あり)
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Side LU - 531 - 2 - きょうもむだにかわいい -
バタン・・・
お部屋に入り、お外に出る時少し肌寒かったから肩にかけていたショールを外して姿見の前に立ちます。
「うん、今日も無駄に可愛い・・・」
鏡の前でくるりと一回転、背中まである艶やかな長い銀髪、少し垂れた目、青に近い灰色の瞳、左目の下に小さなホクロ、唇は薄く鼻は小さい、どこから見てもお人形のような美少女、全体的に華奢で強く掴むと折れそうな腕や足・・・当然お胸はぺったんこ、動きやすい淡い緑色のワンピースには髪の色と同じ銀色の刺繍入り、これが今の僕の姿です。
幼少の頃から徹底的に女性としてのマナーを叩き込まれたから・・・とは言っても優しく丁寧に、だけどね・・・仕草は貴族女性のもの、お義母様にも綺麗な立ち居振る舞いだと褒められたんだぁ・・・でも心は、どうなんだろう・・・女性でも男性でもない、・・・どちらでもない・・・かな?。
男性の誰かと結婚して・・・っていうのは想像できない、絶対に嫌!、無理!、だって・・・おちんちんは無いけどお胸もないし、身体は・・・女性的だけど本物の女性じゃない、なら女性と恋愛関係に・・・ってなるのもありえない、立場上でも気持ち的にも無理!。
「・・・はぁ・・・僕って、将来どうなるんだろう・・・」
今のところお兄様達みたいに婚約者の話も、将来の・・・お仕事の事も何も言われてないし、政略結婚の必要なんて無いくらい僕のお家はお金と権力を持ってるの、「ルシアちゃんはずっとこのお家にいていいんだよ」ってお父様も言ってくれてる・・・、幸い頭は良かったみたいだから、お父様やお兄様達のお仕事のお手伝い・・・僕にこんなに良くしてくれたお家の役に立ちたい、・・・でも・・・、ベッドの脇に置いてある一冊の本が目に止まります。
「白銀の大魔導士様・・・」
我がシェルダン一族の英雄、白銀の大魔導士様、・・・お話を聞いたり本を読んだり・・・知れば知るほどかっこいい!、でも僕はまだ一度もお会いしてない、・・・あー会いたいなぁ・・・憧れるなぁ・・・魔法騎士・・・いいなぁ・・・。
僕はタニタさんの言葉も忘れて本を胸に抱えてベッドに横になり、足をバタバタさせてあっちにゴロゴロ、こっちにゴロゴロ・・・いつからだろう、白銀の大魔導士様に憧れるようになったのは・・・僕もあんな風になりたいな・・・。
ピッ・・・
「・・・ん?・・・なんだろう・・・通信?」
僕は机の上にある端末に向かい照魔鏡を装着、同じ机の上にある水晶モニタァには登録したニュースサイトからの新着メッセージ・・・、この世界中の人達が持つ膨大な情報を一つにする画期的な大規模大陸間通信網、「エンタァ・ネトゥ」を開発し、整備したのも・・・むふ・・・偉大な白銀の大魔導士様、・・・尊敬する僕の大伯母様・・・ふふっ・・・。
「王宮通信の最新ニュース・・・わぁ!、・・・白銀の大魔導士様、新王都移転200年記念式典に参列!、公式な場に姿を現すのは約80年ぶり、大魔法を披露か?」
嘘!、式典いつだっけ?、半年後!・・・チケットは!。
「照魔鏡に映った情報を瞳で動かしチケットセンターへ・・・わーん!、売り切れ!、ニュースが出てすぐなのにぃ!、みんな行動早過ぎ!・・・うぅ・・・諦めない、僕は諦めないぞ!・・・ぐぬぬ・・・こうなったら」
バタン・・・パタパタ・・・
コンコン、バタン!
「お兄様ぁ!」
「おわっと・・・ルシアちゃん、どしたの、女の子なんだからそんなに走っちゃダメでしょ、相変わらずいい香りして抱き心地いいけど・・・」
「アルベルトお兄様!、大好きなお兄様!、かっこいいお兄様!」
「ふふふ、なんだよ急に、褒めても何も出ないよ」
「もっと褒めるから出して欲しいの!、お願いがあるの!、ルシア一生のお願い!」
「一生のお願いは去年聞いてあげたじゃん、最新型の照魔鏡付き水晶モニタァ欲しい!、買って!、って言うから・・・」
「わーん、お兄様の意地悪!」
「わぁ、そんな肩掴んで揺らすなよ!・・・じゃぁ、お願い聞いてあげるから・・・今度お兄様と一緒にレストランにお食事に行こう、二人でデートだ!、良いかな?」
「うん!、行く!、行くからルシアのお願い聞いて!」
「・・・もしかして、・・・これが欲しいのかな?」
「わぁぁ!、記念式典のチケット!、どうしてルシアが欲しい物分かったの、そうか!、お兄様ルシアが好きすぎて僕の心が読めるんだ!」
「いや読まなくても分かるって、白銀の大魔導士様が式典に出るってなったら、ルシアちゃんがこうなる事くらい誰でも分かるよ」
「それ・・・僕にくれるの?、くれるよね、お願い・・・欲しいの・・・」
「分かったよ、はい2枚、お友達と行っておいで・・・何?、急に表情が曇ったけど・・・」
「僕、・・・お友達居ないの・・・ぐす・・・」
「分かってるよ、冗談だから泣かないで、タニタちゃん誘って行ってきな、当日までチケット失くすなよ・・・」
ルシーア・シェルダンさん
(家族と居る時・スカート)
ルシーア・シェルダンさん
(家族と居る時・スカート)
バタン・・・
お部屋に入り、お外に出る時少し肌寒かったから肩にかけていたショールを外して姿見の前に立ちます。
「うん、今日も無駄に可愛い・・・」
鏡の前でくるりと一回転、背中まである艶やかな長い銀髪、少し垂れた目、青に近い灰色の瞳、左目の下に小さなホクロ、唇は薄く鼻は小さい、どこから見てもお人形のような美少女、全体的に華奢で強く掴むと折れそうな腕や足・・・当然お胸はぺったんこ、動きやすい淡い緑色のワンピースには髪の色と同じ銀色の刺繍入り、これが今の僕の姿です。
幼少の頃から徹底的に女性としてのマナーを叩き込まれたから・・・とは言っても優しく丁寧に、だけどね・・・仕草は貴族女性のもの、お義母様にも綺麗な立ち居振る舞いだと褒められたんだぁ・・・でも心は、どうなんだろう・・・女性でも男性でもない、・・・どちらでもない・・・かな?。
男性の誰かと結婚して・・・っていうのは想像できない、絶対に嫌!、無理!、だって・・・おちんちんは無いけどお胸もないし、身体は・・・女性的だけど本物の女性じゃない、なら女性と恋愛関係に・・・ってなるのもありえない、立場上でも気持ち的にも無理!。
「・・・はぁ・・・僕って、将来どうなるんだろう・・・」
今のところお兄様達みたいに婚約者の話も、将来の・・・お仕事の事も何も言われてないし、政略結婚の必要なんて無いくらい僕のお家はお金と権力を持ってるの、「ルシアちゃんはずっとこのお家にいていいんだよ」ってお父様も言ってくれてる・・・、幸い頭は良かったみたいだから、お父様やお兄様達のお仕事のお手伝い・・・僕にこんなに良くしてくれたお家の役に立ちたい、・・・でも・・・、ベッドの脇に置いてある一冊の本が目に止まります。
「白銀の大魔導士様・・・」
我がシェルダン一族の英雄、白銀の大魔導士様、・・・お話を聞いたり本を読んだり・・・知れば知るほどかっこいい!、でも僕はまだ一度もお会いしてない、・・・あー会いたいなぁ・・・憧れるなぁ・・・魔法騎士・・・いいなぁ・・・。
僕はタニタさんの言葉も忘れて本を胸に抱えてベッドに横になり、足をバタバタさせてあっちにゴロゴロ、こっちにゴロゴロ・・・いつからだろう、白銀の大魔導士様に憧れるようになったのは・・・僕もあんな風になりたいな・・・。
ピッ・・・
「・・・ん?・・・なんだろう・・・通信?」
僕は机の上にある端末に向かい照魔鏡を装着、同じ机の上にある水晶モニタァには登録したニュースサイトからの新着メッセージ・・・、この世界中の人達が持つ膨大な情報を一つにする画期的な大規模大陸間通信網、「エンタァ・ネトゥ」を開発し、整備したのも・・・むふ・・・偉大な白銀の大魔導士様、・・・尊敬する僕の大伯母様・・・ふふっ・・・。
「王宮通信の最新ニュース・・・わぁ!、・・・白銀の大魔導士様、新王都移転200年記念式典に参列!、公式な場に姿を現すのは約80年ぶり、大魔法を披露か?」
嘘!、式典いつだっけ?、半年後!・・・チケットは!。
「照魔鏡に映った情報を瞳で動かしチケットセンターへ・・・わーん!、売り切れ!、ニュースが出てすぐなのにぃ!、みんな行動早過ぎ!・・・うぅ・・・諦めない、僕は諦めないぞ!・・・ぐぬぬ・・・こうなったら」
バタン・・・パタパタ・・・
コンコン、バタン!
「お兄様ぁ!」
「おわっと・・・ルシアちゃん、どしたの、女の子なんだからそんなに走っちゃダメでしょ、相変わらずいい香りして抱き心地いいけど・・・」
「アルベルトお兄様!、大好きなお兄様!、かっこいいお兄様!」
「ふふふ、なんだよ急に、褒めても何も出ないよ」
「もっと褒めるから出して欲しいの!、お願いがあるの!、ルシア一生のお願い!」
「一生のお願いは去年聞いてあげたじゃん、最新型の照魔鏡付き水晶モニタァ欲しい!、買って!、って言うから・・・」
「わーん、お兄様の意地悪!」
「わぁ、そんな肩掴んで揺らすなよ!・・・じゃぁ、お願い聞いてあげるから・・・今度お兄様と一緒にレストランにお食事に行こう、二人でデートだ!、良いかな?」
「うん!、行く!、行くからルシアのお願い聞いて!」
「・・・もしかして、・・・これが欲しいのかな?」
「わぁぁ!、記念式典のチケット!、どうしてルシアが欲しい物分かったの、そうか!、お兄様ルシアが好きすぎて僕の心が読めるんだ!」
「いや読まなくても分かるって、白銀の大魔導士様が式典に出るってなったら、ルシアちゃんがこうなる事くらい誰でも分かるよ」
「それ・・・僕にくれるの?、くれるよね、お願い・・・欲しいの・・・」
「分かったよ、はい2枚、お友達と行っておいで・・・何?、急に表情が曇ったけど・・・」
「僕、・・・お友達居ないの・・・ぐす・・・」
「分かってるよ、冗談だから泣かないで、タニタちゃん誘って行ってきな、当日までチケット失くすなよ・・・」
ルシーア・シェルダンさん
(家族と居る時・スカート)
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