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保健室同盟(仮)と前期図書委員
第18話
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翌朝、僕は朝早く起きて休みの母さんを起こさないように、そっと身支度をしてアパートを出た。
ちょっと曇ってる感じの空に、傘やカッパを持って行こうか躊躇したけど、今日は放課後に荷物が多くては困る…いざという時の為に財布を開いて、多めなのを確認して、そのまま自転車に乗った。
今朝の天気予報でも降水確率は高くなかったしな。
自分で自分を納得させてペダルを漕いだ。
とりあえず、朝の保健室にて神谷先輩に樹さんから得られた情報を伝えて、また屋上に上がろう。
来週からは僕が図書室の監視役だから、今週いっぱいは早川さんの動向に注視したい。
ま、宮地がいればそれに越したことはない。
一石二鳥!
情報はあればあるだけいい!
朝早くの人通りの少ない道を、スイスイと漕いで学校を目指した。
学校に到着後、自転車の鍵をしっかり掛けて、辺りに誰も居ないのを確認しつつ、校内に入った。
バタバタと急ぎめの足取りで廊下を進み、保健室へ入ると、加納先生がカーテンを開けていた。
「おはよう…ございます。加納先生。」
「おや、早いですね。
おはようございます。有村君。」
「あ、ここのところ…神谷先輩と朝話しがありまして。」
「思ったより、活発な活動で何よりですよ。
部活とは行かないまでも、同好会レベルで楽しんでいるようですし。
大野先生も興味津々でしたし。」
「大野先生と話したんですか?」
「話した…というより、話しかけられました。
久々にワクワクする生徒達だなってね。
最近の生徒達に青春を感じる事が少なくなりましたから、見ていて好奇心が湧いて来るんでしょう。」
「好奇心…。
確かに、ワクワクしてる表情してましたね。」
僕は大野先生の顔を思い出してクスリと笑った。
先生方も退屈してたってわけだな。
森園先輩問題があるって言ってたから、職員室内のピリピリムードに先生もストレスを溜めていたんだろう。
なるほど…僕等は退屈しのぎで始めた、この保健室同盟(仮)も結構存在感を増してきたんだな。
これなら、森園先輩が登校してきても、きっと楽しませる事が出来る。
僕はちょっと、自分達の活動に自信が出てきて、照れくさくなって鼻の下を人差し指で擦った。
ガラガラ…。
「あ、加納先生…おはようございます。
いらっしゃったんですね。
おはよう有村君。」
「おはようございます。神谷先輩。」
「おはよう、神谷君。
僕はそろそろ、職員室に行かなきゃ。
朝のミーティングが始まるからね。
実は、朝のお茶汲みの仕事は女の子にやらせるとセクハラ扱いだから、僕がやる事になってるんだ。
けど…、パワハラって訳じゃないから、複雑な気分だよ。
では、ごゆっくり。
朝のホームルームに遅れないで下さいね。」
加納先生は軽く手を振りながら、神谷先輩と入れ違いに保健室を出て行った。
「イジメや弾かれるなんて、学生時代だけじゃないって事かな。
大人の世界も色んな意味で、似たような事はあるんだなぁ。
結局、弱肉強食!この世は不条理!」
「ま、それでも生きなきゃならないんですよ。
生まれたからにはね。
神谷先輩と出逢えたっていう、いい事もたまにありますし、人生ってたまのご褒美が生きる糧なのかもしれません。」
「あははは!
面白い事言うね、有村君。
でも、納得だよ。
まずは、座って話そう。」
僕と神谷先輩はイスを窓辺に並べて向かい合わせで座った。
ちょっと曇ってる感じの空に、傘やカッパを持って行こうか躊躇したけど、今日は放課後に荷物が多くては困る…いざという時の為に財布を開いて、多めなのを確認して、そのまま自転車に乗った。
今朝の天気予報でも降水確率は高くなかったしな。
自分で自分を納得させてペダルを漕いだ。
とりあえず、朝の保健室にて神谷先輩に樹さんから得られた情報を伝えて、また屋上に上がろう。
来週からは僕が図書室の監視役だから、今週いっぱいは早川さんの動向に注視したい。
ま、宮地がいればそれに越したことはない。
一石二鳥!
情報はあればあるだけいい!
朝早くの人通りの少ない道を、スイスイと漕いで学校を目指した。
学校に到着後、自転車の鍵をしっかり掛けて、辺りに誰も居ないのを確認しつつ、校内に入った。
バタバタと急ぎめの足取りで廊下を進み、保健室へ入ると、加納先生がカーテンを開けていた。
「おはよう…ございます。加納先生。」
「おや、早いですね。
おはようございます。有村君。」
「あ、ここのところ…神谷先輩と朝話しがありまして。」
「思ったより、活発な活動で何よりですよ。
部活とは行かないまでも、同好会レベルで楽しんでいるようですし。
大野先生も興味津々でしたし。」
「大野先生と話したんですか?」
「話した…というより、話しかけられました。
久々にワクワクする生徒達だなってね。
最近の生徒達に青春を感じる事が少なくなりましたから、見ていて好奇心が湧いて来るんでしょう。」
「好奇心…。
確かに、ワクワクしてる表情してましたね。」
僕は大野先生の顔を思い出してクスリと笑った。
先生方も退屈してたってわけだな。
森園先輩問題があるって言ってたから、職員室内のピリピリムードに先生もストレスを溜めていたんだろう。
なるほど…僕等は退屈しのぎで始めた、この保健室同盟(仮)も結構存在感を増してきたんだな。
これなら、森園先輩が登校してきても、きっと楽しませる事が出来る。
僕はちょっと、自分達の活動に自信が出てきて、照れくさくなって鼻の下を人差し指で擦った。
ガラガラ…。
「あ、加納先生…おはようございます。
いらっしゃったんですね。
おはよう有村君。」
「おはようございます。神谷先輩。」
「おはよう、神谷君。
僕はそろそろ、職員室に行かなきゃ。
朝のミーティングが始まるからね。
実は、朝のお茶汲みの仕事は女の子にやらせるとセクハラ扱いだから、僕がやる事になってるんだ。
けど…、パワハラって訳じゃないから、複雑な気分だよ。
では、ごゆっくり。
朝のホームルームに遅れないで下さいね。」
加納先生は軽く手を振りながら、神谷先輩と入れ違いに保健室を出て行った。
「イジメや弾かれるなんて、学生時代だけじゃないって事かな。
大人の世界も色んな意味で、似たような事はあるんだなぁ。
結局、弱肉強食!この世は不条理!」
「ま、それでも生きなきゃならないんですよ。
生まれたからにはね。
神谷先輩と出逢えたっていう、いい事もたまにありますし、人生ってたまのご褒美が生きる糧なのかもしれません。」
「あははは!
面白い事言うね、有村君。
でも、納得だよ。
まずは、座って話そう。」
僕と神谷先輩はイスを窓辺に並べて向かい合わせで座った。
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