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カモフラージュ
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妻は、呆れたように笑いながら、俺のスマホを操作する。
←美味しいお店見つけました。明日、ご一緒にランチしませんか?
すぐに既読になり、程なくして返信がきた。
→あら嬉しい。でもお断りします。ランチだけとは言え、何度もとなると奥様に悪いですから。
返信を見て、妻は爆笑した。
「あんたって、本当に小心者というか、度胸がないというか、甲斐性者というか。」
翌朝、妻と一緒にスーパーへ行く。妻が、彼女に挨拶した。彼女は、今暇だからと言って、レジを休止中に変えると一旦バックヤードへ消えた。
程なくして、エプロンを外して戻ってきた。店長に許可を貰って、一時的に休憩にしてもらったそうだ。
レジの端で、妻と彼女が楽しそうに談笑する。この二人、気が合うのかも知れない。
店は、二人しかいないレジ番の内、彼女が一時的に抜けたせいで、若い女の子が一人でさばいている。時々、女の子がこちらに恨めしそうな表情で視線を向ける。
一人で働かされていれば当然の視線だ。しかし、その視線にはもうひとつの意味があることを俺は知っている。
俺は、その女の子に視線を向け、目が合った瞬間にウィンクをした。すると、女の子は頬を赤らめた。
その女の子のエプロンにつけられた名札には、高橋 悠里 と書かれている。
母親の女手一つで育てられた悠里は、父親のような男を求めている。
妻はまだ知らない。昨日俺に叩きつけた離婚届。残りの半分も記載されて、今、俺の机の引き出しに入っていることを。
俺は、高橋さんと浮気は、していない。
そして高橋 清美さんも知らない。
娘の高橋 悠里さんと俺の本気の隠し事を。
←美味しいお店見つけました。明日、ご一緒にランチしませんか?
すぐに既読になり、程なくして返信がきた。
→あら嬉しい。でもお断りします。ランチだけとは言え、何度もとなると奥様に悪いですから。
返信を見て、妻は爆笑した。
「あんたって、本当に小心者というか、度胸がないというか、甲斐性者というか。」
翌朝、妻と一緒にスーパーへ行く。妻が、彼女に挨拶した。彼女は、今暇だからと言って、レジを休止中に変えると一旦バックヤードへ消えた。
程なくして、エプロンを外して戻ってきた。店長に許可を貰って、一時的に休憩にしてもらったそうだ。
レジの端で、妻と彼女が楽しそうに談笑する。この二人、気が合うのかも知れない。
店は、二人しかいないレジ番の内、彼女が一時的に抜けたせいで、若い女の子が一人でさばいている。時々、女の子がこちらに恨めしそうな表情で視線を向ける。
一人で働かされていれば当然の視線だ。しかし、その視線にはもうひとつの意味があることを俺は知っている。
俺は、その女の子に視線を向け、目が合った瞬間にウィンクをした。すると、女の子は頬を赤らめた。
その女の子のエプロンにつけられた名札には、高橋 悠里 と書かれている。
母親の女手一つで育てられた悠里は、父親のような男を求めている。
妻はまだ知らない。昨日俺に叩きつけた離婚届。残りの半分も記載されて、今、俺の机の引き出しに入っていることを。
俺は、高橋さんと浮気は、していない。
そして高橋 清美さんも知らない。
娘の高橋 悠里さんと俺の本気の隠し事を。
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