4 / 30
第一章 再び動き出す季節
第四話 再び動き出す季節4
しおりを挟む
「失礼しまーす」
「あー! 木村ちゃん、ホントに来てくれた!」
バンド名がカタカナでデカく書かれた黄色のTシャツに、ハーフパンツ姿の綾女さんが出迎えてくれた。
「綾女さん、チケットありがとうございました」
「源太でいいよ。俺らのバンド、カッコよかったでしょ」
「ま、そうっすね」
「でしょでしょ~? 気に入ってくれたならこれからも応援してもらえると嬉しいんだけど。ちなみにボーカルとギターのソウタは正真正銘、俺の息子」
「そうなんすか!」
「目元とか髪のくせ毛具合とか似てない?」
「うーん、言われてみればどことなく……」
「俺に似てカッコよく、嫁に似て可愛さある子に育っちゃってさ~」
「オヤジ、まーた自分のバンドかのように紹介してんのか?」
そこへやってきたのはソウタ。綾女さんと同じTシャツ、細身のデニムに、黒いパーカーを羽織っている。ステージで歌ってた時は、オーラがあったけど、こうして近くで見ると、ごくごく普通の二十代男性って感じ。
「大切な息子がメインのバンドだからさぁ。サポートドラマーでも嬉しくって」
「オヤジがいないと困るのは困るんだけど、最近我が物顔でMCに突っ込んでくるからやりにくい~」
「草太~、そう言わずに仲良くやろうぜ~」
「あー! 気色悪い! 肩に手、まわしてくんなよ」
ソウタが源太さんの手を振り払っていると、
「オヤジさん、そちらの女性は?」
スキンヘッドでベース弾いてた……確かコウノさんって呼ばれてたっけ。ハンチング帽を被りながらこちらへ歩いてくる姿は、威圧感があって少しビビった。
「まさか彼女とかですか」
「こら、コウノくん! 俺は麗子一筋だっての! こちらの女性は、喜志芸祭の時に道案内してくれた女神!」
「ああ!」と、ソウタとコウノさんがハモる。
「すいません、あの日はウチのオヤジが大変お世話になりました!」
「全機材持ってくるオヤジさんがあれ以上迷ってたらホントヤバかったんで……。本当にありがとうございました!」
めちゃくちゃ頭を下げられた。
「まぁ、困った時はお互い様っていうかなんて言うか。こんな感謝されるとは思わなかったっす」
そう言いながら、アタシの意識は他のところにあった。部屋を見渡してもあのキーボードの男性がいないのだ。
「そういや、タイスケどこいった?」
「いつもみたいに廊下で寝てんじゃないか?」
「タイはどこでも寝るからなぁ。起こしに行くかな」
とコウノさんが迎えに行こうとした瞬間、ドアが開いた。
オーバーサイズにしてもサイズが大きすぎる半袖Tシャツ。首元がヨレヨレで、左側にずり落ちてて、鎖骨から肩が見えている。ズボンは先ほどのライブで履いてた黒のスキニーにスニーカーのまま。
「おい、タイスケどこ行ってたんだよー」
「コーラ買った帰り、途中で眠くなって階段のとこでちょっと寝てた」
「あんな短い距離で眠くなんなよ……」
「ホント、タイはマイペースだなぁ」
近くで見れば見るほどダダに似ている。そう思いながら見ていると、突っ立ってるアタシに向こうも気づいた。彼はゆっくり口を開き、何か言おうとしてやめる。アタシを通り過ぎて、長机に置いてあった細縁のメガネをかけて、手にしてたコーラを飲みはじめた。
人違いか。きっと再会したって、一年くらいしか話してないし、アタシのことなんて。源太さんに挨拶も済ませたし、もう帰ろう。
「じゃあ、アタシはこれで――」
「ねぇ、キムキムだよね」
メガネ越しの瞳がアタシを見ていた。ヒールを履いているアタシよりも背が十センチは高いから、見下ろされる形になっている。
「やっぱ、ダダなの?」
「そう呼んでくれるの、やっぱりキムキムだ。久しぶり」
そう言うと、少し眉が下がった。キムキムってあだ名で呼ぶのはダダだけだ。
「え⁉ タイスケ、知り合いなの?」
「うん。同級生」
「木村ちゃんもそういうことなら早く言ってくれよ~!」
「いや、あの、アタシもここに来るまで知らなくて……」
お互い視線は合ってるけれど、黙り込む。震える手をぎゅっと強く握りこむ。なんか言わなきゃ、どうしよう。会えて嬉しい。でも、それを言葉にしてしまうと、泣いてしまいそう。
「感動の再会なのに、二人とも落ち着いてんね?」
「まぁ、タイスケが泣くなんてことないもん。ですよね、コウノさん」
「タイが泣いてるのは見たことないなぁ。ソウタはすぐ泣くけど」
「そこは言わないでくださいよ……! で、二人は何年ぶりの再会?」
「ええっと、高校卒業以来っす」
「俺とタイスケは同い年だから……七年ぶりとかじゃん。え、連絡先交換してねぇの?」
「してない。オレ、高校の時、スマホ持ってなかったし」
「だから、交換したくても出来なかったっていうか」
「そうなんだ⁉ 木村ちゃん、タイちゃん。せっかくだし、連絡先交換したらいいじゃん! もうタイちゃんだってスマホ持ってるんだし」
「……ダダがいいなら」
「交換する。スマホどこだろ」
「いつものクソデカリュックの中じゃね?」
「まったく……手伝ってやるよ」
「ありがとコウノさん」
ダダとコウノさんがスマホを探しはじめると、ソウタが近づいてきた。
「ちょっと気になってたんだけど、さっきからダダって呼んでるけど、それってタイスケのあだ名?」
「そうだけど? カネダ ダイスケの真ん中の二文字とって、ダダ。皆さんこそ、タイスケって呼んでるのは芸名だからっすよね?」
「ん?」と残りの三人が眉をひそめる。
「え? なんすか?」
「木村さん、コイツの名前、ダイスケじゃなくてタイスケ」
立てた親指でダダを指しながら、コウノさんは笑いはじめる。
「え? そうなの?」
「実はそう」
「実はそう、じゃなくない? なんで最初に訂正しないの⁉ ありえなくない⁉」
「ダダってあだ名、良かったから」
「なにそれ~」
力抜けるわ。他の三人も「なんかタイスケらしい」と笑っている。その間にダダはスマホを見つけだした。
気を取り直して、メッセージアプリのIDを交換する。ホントだ、『金田 太介(カネダ タイスケ)』って表示されてるわ。
「キムキム、なんで『木村(店長)』って出るの?」
「そりゃあ、アタシ、今、雑貨屋の店長してるから」
「ふーん」
訊いておいてそんな返答かよ……まぁ、いいけど。たくさん話したいことがある。でも、何から話せばいいのかとオロオロしていると、
「すいません! そろそろ退室お願いしまーす!」
とスタッフが呼びに来た。
「わっ、もうそんな時間か。木村ちゃん、今日は来てくれてありがとうね。またタイちゃん経由でも遊びに来て」
「あざます~。じゃ、失礼しまーす」
「キムキム」
廊下に出て、ドアを閉めようとしたアタシをダダは呼び止めた。無表情で、こちらに小さく手を振る。
「またね」
「うん。……またね」
アタシも手を振り返し、その日は別れた。
電車の中でメッセージアプリを起動して、新しく登録された『金田 太介(カネダ タイスケ)』という文字を眺める。アイコンは初期設定のまま、灰色一色。でも、彼は存在している。何度も何度も確認しては満足し、舞い上がってしまって、通話はおろかメッセージをこちらから送ることはなかった。というか、出来なかったと言ったほうがいい。これをきっかけに、もう一度仲良くできるかもしれない。だけど、また疎遠になるのが怖かった。それなら連絡先交換しただけで良いんじゃないかと結論をだしたのだ。ダダからも連絡が来ることはなかったけど、あの一瞬、元気でいることがわかった、それでいい。アタシはダダと再会する前の、日常へすんなりと戻って行った。
「あー! 木村ちゃん、ホントに来てくれた!」
バンド名がカタカナでデカく書かれた黄色のTシャツに、ハーフパンツ姿の綾女さんが出迎えてくれた。
「綾女さん、チケットありがとうございました」
「源太でいいよ。俺らのバンド、カッコよかったでしょ」
「ま、そうっすね」
「でしょでしょ~? 気に入ってくれたならこれからも応援してもらえると嬉しいんだけど。ちなみにボーカルとギターのソウタは正真正銘、俺の息子」
「そうなんすか!」
「目元とか髪のくせ毛具合とか似てない?」
「うーん、言われてみればどことなく……」
「俺に似てカッコよく、嫁に似て可愛さある子に育っちゃってさ~」
「オヤジ、まーた自分のバンドかのように紹介してんのか?」
そこへやってきたのはソウタ。綾女さんと同じTシャツ、細身のデニムに、黒いパーカーを羽織っている。ステージで歌ってた時は、オーラがあったけど、こうして近くで見ると、ごくごく普通の二十代男性って感じ。
「大切な息子がメインのバンドだからさぁ。サポートドラマーでも嬉しくって」
「オヤジがいないと困るのは困るんだけど、最近我が物顔でMCに突っ込んでくるからやりにくい~」
「草太~、そう言わずに仲良くやろうぜ~」
「あー! 気色悪い! 肩に手、まわしてくんなよ」
ソウタが源太さんの手を振り払っていると、
「オヤジさん、そちらの女性は?」
スキンヘッドでベース弾いてた……確かコウノさんって呼ばれてたっけ。ハンチング帽を被りながらこちらへ歩いてくる姿は、威圧感があって少しビビった。
「まさか彼女とかですか」
「こら、コウノくん! 俺は麗子一筋だっての! こちらの女性は、喜志芸祭の時に道案内してくれた女神!」
「ああ!」と、ソウタとコウノさんがハモる。
「すいません、あの日はウチのオヤジが大変お世話になりました!」
「全機材持ってくるオヤジさんがあれ以上迷ってたらホントヤバかったんで……。本当にありがとうございました!」
めちゃくちゃ頭を下げられた。
「まぁ、困った時はお互い様っていうかなんて言うか。こんな感謝されるとは思わなかったっす」
そう言いながら、アタシの意識は他のところにあった。部屋を見渡してもあのキーボードの男性がいないのだ。
「そういや、タイスケどこいった?」
「いつもみたいに廊下で寝てんじゃないか?」
「タイはどこでも寝るからなぁ。起こしに行くかな」
とコウノさんが迎えに行こうとした瞬間、ドアが開いた。
オーバーサイズにしてもサイズが大きすぎる半袖Tシャツ。首元がヨレヨレで、左側にずり落ちてて、鎖骨から肩が見えている。ズボンは先ほどのライブで履いてた黒のスキニーにスニーカーのまま。
「おい、タイスケどこ行ってたんだよー」
「コーラ買った帰り、途中で眠くなって階段のとこでちょっと寝てた」
「あんな短い距離で眠くなんなよ……」
「ホント、タイはマイペースだなぁ」
近くで見れば見るほどダダに似ている。そう思いながら見ていると、突っ立ってるアタシに向こうも気づいた。彼はゆっくり口を開き、何か言おうとしてやめる。アタシを通り過ぎて、長机に置いてあった細縁のメガネをかけて、手にしてたコーラを飲みはじめた。
人違いか。きっと再会したって、一年くらいしか話してないし、アタシのことなんて。源太さんに挨拶も済ませたし、もう帰ろう。
「じゃあ、アタシはこれで――」
「ねぇ、キムキムだよね」
メガネ越しの瞳がアタシを見ていた。ヒールを履いているアタシよりも背が十センチは高いから、見下ろされる形になっている。
「やっぱ、ダダなの?」
「そう呼んでくれるの、やっぱりキムキムだ。久しぶり」
そう言うと、少し眉が下がった。キムキムってあだ名で呼ぶのはダダだけだ。
「え⁉ タイスケ、知り合いなの?」
「うん。同級生」
「木村ちゃんもそういうことなら早く言ってくれよ~!」
「いや、あの、アタシもここに来るまで知らなくて……」
お互い視線は合ってるけれど、黙り込む。震える手をぎゅっと強く握りこむ。なんか言わなきゃ、どうしよう。会えて嬉しい。でも、それを言葉にしてしまうと、泣いてしまいそう。
「感動の再会なのに、二人とも落ち着いてんね?」
「まぁ、タイスケが泣くなんてことないもん。ですよね、コウノさん」
「タイが泣いてるのは見たことないなぁ。ソウタはすぐ泣くけど」
「そこは言わないでくださいよ……! で、二人は何年ぶりの再会?」
「ええっと、高校卒業以来っす」
「俺とタイスケは同い年だから……七年ぶりとかじゃん。え、連絡先交換してねぇの?」
「してない。オレ、高校の時、スマホ持ってなかったし」
「だから、交換したくても出来なかったっていうか」
「そうなんだ⁉ 木村ちゃん、タイちゃん。せっかくだし、連絡先交換したらいいじゃん! もうタイちゃんだってスマホ持ってるんだし」
「……ダダがいいなら」
「交換する。スマホどこだろ」
「いつものクソデカリュックの中じゃね?」
「まったく……手伝ってやるよ」
「ありがとコウノさん」
ダダとコウノさんがスマホを探しはじめると、ソウタが近づいてきた。
「ちょっと気になってたんだけど、さっきからダダって呼んでるけど、それってタイスケのあだ名?」
「そうだけど? カネダ ダイスケの真ん中の二文字とって、ダダ。皆さんこそ、タイスケって呼んでるのは芸名だからっすよね?」
「ん?」と残りの三人が眉をひそめる。
「え? なんすか?」
「木村さん、コイツの名前、ダイスケじゃなくてタイスケ」
立てた親指でダダを指しながら、コウノさんは笑いはじめる。
「え? そうなの?」
「実はそう」
「実はそう、じゃなくない? なんで最初に訂正しないの⁉ ありえなくない⁉」
「ダダってあだ名、良かったから」
「なにそれ~」
力抜けるわ。他の三人も「なんかタイスケらしい」と笑っている。その間にダダはスマホを見つけだした。
気を取り直して、メッセージアプリのIDを交換する。ホントだ、『金田 太介(カネダ タイスケ)』って表示されてるわ。
「キムキム、なんで『木村(店長)』って出るの?」
「そりゃあ、アタシ、今、雑貨屋の店長してるから」
「ふーん」
訊いておいてそんな返答かよ……まぁ、いいけど。たくさん話したいことがある。でも、何から話せばいいのかとオロオロしていると、
「すいません! そろそろ退室お願いしまーす!」
とスタッフが呼びに来た。
「わっ、もうそんな時間か。木村ちゃん、今日は来てくれてありがとうね。またタイちゃん経由でも遊びに来て」
「あざます~。じゃ、失礼しまーす」
「キムキム」
廊下に出て、ドアを閉めようとしたアタシをダダは呼び止めた。無表情で、こちらに小さく手を振る。
「またね」
「うん。……またね」
アタシも手を振り返し、その日は別れた。
電車の中でメッセージアプリを起動して、新しく登録された『金田 太介(カネダ タイスケ)』という文字を眺める。アイコンは初期設定のまま、灰色一色。でも、彼は存在している。何度も何度も確認しては満足し、舞い上がってしまって、通話はおろかメッセージをこちらから送ることはなかった。というか、出来なかったと言ったほうがいい。これをきっかけに、もう一度仲良くできるかもしれない。だけど、また疎遠になるのが怖かった。それなら連絡先交換しただけで良いんじゃないかと結論をだしたのだ。ダダからも連絡が来ることはなかったけど、あの一瞬、元気でいることがわかった、それでいい。アタシはダダと再会する前の、日常へすんなりと戻って行った。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!

【完結】カワイイ子猫のつくり方
龍野ゆうき
青春
子猫を助けようとして樹から落下。それだけでも災難なのに、あれ?気が付いたら私…猫になってる!?そんな自分(猫)に手を差し伸べてくれたのは天敵のアイツだった。
無愛想毒舌眼鏡男と獣化主人公の間に生まれる恋?ちょっぴりファンタジーなラブコメ。
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる