1 / 21
喜志芸祭とオムライス
第一話 喜志芸祭とオムライス1
しおりを挟む
「ずっと俺のこと見ていてくれたんだね」
そう言って彼はわたしを抱きしめた。あたたかいぬくもり、彼の性格を表すようなやさしい香り。
「そうだよ。ずっと前から好きだったよ……」
わたしは彼の胸に顔を埋めた。これまでの道のりが、葛藤が、なにもかもが報われていく。そんな気がした。
「書けた~!」
わたしはベッドにゆっくり倒れこむ。
書ききるのに一か月もかかってしまった。長い戦いだった。恋愛小説書くなんて久しぶりだった。
これまでは、あえて恋愛じゃなくて、学校が舞台でも友情とか家族をテーマに書くのに重点を置いていた。
前に恋愛小説を書いたのは、高校一年生の頃だった気がする。友達に読んでもらったら、「真綾ってこんな恋愛に興味あるの~?」ってからわかれたのが恥ずかしくて、しばらく距離を置いていた。久しぶりに書いてみると、無理やりキュンとさせようとして書くセリフがクサくなってしまって、恥ずかしくて。きっと忘れてしまいそうだったから、高校を舞台にした作品は早めに書いておかなきゃと自分を奮い立せた。文化祭で行う出店のメニュー考案をきっかけに発展していく恋愛物語を書き上げた。
ここから、誤字脱字のチェックしなきゃだけど、掛け時計の針は深夜一時を指している。そろそろ寝ないと。メガネを外す。普段はコンタクトだから、メガネは家の中や近所のコンビニやスーパーに行くときくらいしかつけてない。メガネをかけている時は、執筆をする時のスイッチでもある。外すと、ぼやけた輪郭のない世界が広がる。
布団に入って目を閉じても、興奮でなかなか眠気が来ない。さっきまでパソコンに向かっていたこともあるけど、寝て起きたら、ずっと楽しみにしていたイベントがあるからだ。
着る服もハンガーにかけてある。首元と袖口が波打つデザインになっている白のハイネックトップス、その上から黒のキャミソールワンピースを着る予定だ。キャミソールワンピースならどれだけ食べてもお腹周りを圧迫して苦しくなったりしないし、食べたらぽっこりと出るお腹もカバーできるし。我ながら良いチョイスな気がする。
「良い一日になりますように」
そう思いながら、眠りについた。
十月二十九日、土曜日。天候は晴れ。気温は十九度。今日は急に気温が下がって、大判のストール羽織っても少し肌寒い。十月頭は半袖着てたのに、すっかり秋になったなぁ。
今日は喜志芸祭――わたしが通っている喜志芸術大学の大学祭へ。今日と明日の二日間行われるけれど、わたしは今日だけ参加する。一緒にまわる友達も、わたしも、バイトを休めるのがどちらか一日だけだったから。
大学入学から半年。初めての大学祭。楽しみすぎたわたしは待ち合わせ場所に十分以上前に到着してしまった。待ち合わせ場所は、所属している文芸学科棟の前だ。大学の玄関の真横にある建物で、入学してすぐの時でも迷わず行けたのはほんと助かったなぁ。
小学校低学年の時から両親は共働きで、学校から帰ったら、家事と弟の世話もしなきゃならなくて、気軽に友達と遊んだり出来なかった。そんなわたしの楽しみが本を読むことだった。本は読みたい時に開けば読める。学校じゃ教えてもらえない世界や人間模様をわたしに教えてくれる。椅子に座っているだけなのに、世界を冒険できる。没頭しすぎて、お鍋をふきこぼしたり、お魚を焦がしたりすることもあったけど。
中学の終わりくらいから、小説を書くことに目覚めて、自分でも物語を紡ぐことの楽しさを知った。高校時代には文芸部はあったものの、宿題がなにかと多い学校だったから断念した。勉強の合間を縫って書いた作品は読書好きの友達に読んでもらっていた。
「将来は小説家になる!」という強い気持ちはあまりなくて、でも、なりたくないわけじゃない。わたしの小説を読んで「楽しかった」とか「おもしろかった」って少しでも楽しんでもらえたらわたしも嬉しい。もしなれなかったとしても、お金はかかるけど自費出版もあるし、今はネットで気軽に公開できるサイトも多い。いろんな道がある。わたしに合う方法で、長く小説を書き続けたいと思っていた。
高校二年生の時に、大学進学を決めて、行きたい大学を調べていた時、喜志芸術大学という大学の存在を知った。美大だから絵とか音楽とかだけかなと思ったら、文章に特化した文芸学科を見つけた。その瞬間から「絶対にこの大学に入ろう!」と決めた。
一回生はまだ文芸学科独自の授業より、全学科共通の教養科目をメインに受けないといけない。だから、まだ文芸学科棟の教室での授業は少なくて、あまり立ち寄らない。早く文芸学科棟で本のことや文章について学ぶ授業をたくさん受けたい。そして、卒業するまでに今よりも文章を上手く書けるようになって、おもしろいって言ってもらえる作品が書けたらなぁ。そう、文芸学科棟の前に立つといつも思うのだ。
すると、
「すいませーん」
同い年くらいの若い男性二人組がこちらにやってきた。同じ文芸学科の一回生ではなさそうだし、服装も垢抜けててなんというか喜志芸生っぽくない……って言ったら、喜志芸生がダサいみたいだ……。うーん、そういう訳じゃなくて、雰囲気が違うんだよね。うまく説明できないけど……。わたし以外の誰かに声をかけてるのかなって思ったけど、周りには誰もいない。こちらが身構えると、
「そんな怖がらなくていいよ~」
「いやぁ、遠くから君を見つけて、とてもカワイイなって思って声かけたんだけど。君、喜志芸生?」
「はぁ……まぁ……」
「ボクら、喜志芸初めてで案内がてら一緒にまわってもらえないかなって」
「今、人を待ってるので」
「えぇー、そんなこと言わないでさぁ」
「来るまでのちょっとだけでもいいから」
手首を掴まれそうになって振り払って、ストールの端をぎゅっと掴む。それでも諦める様子はなく、再び手を伸ばしてきた。
その時、
「俺の恋人に何か用か?」
声の方を向くと、長い亜麻色の巻き髪を揺らし、一人の男性がこちらへとやってきた。
紺色地に細かなストライプが入った三つ揃えのスーツがスタイルの良さを際立たせる。シャツの胸元に着けてるリボンタイのビジューの飾りが太陽の光を反射してキラキラ光っている。一八〇センチを超す長身に見下ろされた男たちは、「あ、なんでもないです……」とそそくさと立ち去った。
そう言って彼はわたしを抱きしめた。あたたかいぬくもり、彼の性格を表すようなやさしい香り。
「そうだよ。ずっと前から好きだったよ……」
わたしは彼の胸に顔を埋めた。これまでの道のりが、葛藤が、なにもかもが報われていく。そんな気がした。
「書けた~!」
わたしはベッドにゆっくり倒れこむ。
書ききるのに一か月もかかってしまった。長い戦いだった。恋愛小説書くなんて久しぶりだった。
これまでは、あえて恋愛じゃなくて、学校が舞台でも友情とか家族をテーマに書くのに重点を置いていた。
前に恋愛小説を書いたのは、高校一年生の頃だった気がする。友達に読んでもらったら、「真綾ってこんな恋愛に興味あるの~?」ってからわかれたのが恥ずかしくて、しばらく距離を置いていた。久しぶりに書いてみると、無理やりキュンとさせようとして書くセリフがクサくなってしまって、恥ずかしくて。きっと忘れてしまいそうだったから、高校を舞台にした作品は早めに書いておかなきゃと自分を奮い立せた。文化祭で行う出店のメニュー考案をきっかけに発展していく恋愛物語を書き上げた。
ここから、誤字脱字のチェックしなきゃだけど、掛け時計の針は深夜一時を指している。そろそろ寝ないと。メガネを外す。普段はコンタクトだから、メガネは家の中や近所のコンビニやスーパーに行くときくらいしかつけてない。メガネをかけている時は、執筆をする時のスイッチでもある。外すと、ぼやけた輪郭のない世界が広がる。
布団に入って目を閉じても、興奮でなかなか眠気が来ない。さっきまでパソコンに向かっていたこともあるけど、寝て起きたら、ずっと楽しみにしていたイベントがあるからだ。
着る服もハンガーにかけてある。首元と袖口が波打つデザインになっている白のハイネックトップス、その上から黒のキャミソールワンピースを着る予定だ。キャミソールワンピースならどれだけ食べてもお腹周りを圧迫して苦しくなったりしないし、食べたらぽっこりと出るお腹もカバーできるし。我ながら良いチョイスな気がする。
「良い一日になりますように」
そう思いながら、眠りについた。
十月二十九日、土曜日。天候は晴れ。気温は十九度。今日は急に気温が下がって、大判のストール羽織っても少し肌寒い。十月頭は半袖着てたのに、すっかり秋になったなぁ。
今日は喜志芸祭――わたしが通っている喜志芸術大学の大学祭へ。今日と明日の二日間行われるけれど、わたしは今日だけ参加する。一緒にまわる友達も、わたしも、バイトを休めるのがどちらか一日だけだったから。
大学入学から半年。初めての大学祭。楽しみすぎたわたしは待ち合わせ場所に十分以上前に到着してしまった。待ち合わせ場所は、所属している文芸学科棟の前だ。大学の玄関の真横にある建物で、入学してすぐの時でも迷わず行けたのはほんと助かったなぁ。
小学校低学年の時から両親は共働きで、学校から帰ったら、家事と弟の世話もしなきゃならなくて、気軽に友達と遊んだり出来なかった。そんなわたしの楽しみが本を読むことだった。本は読みたい時に開けば読める。学校じゃ教えてもらえない世界や人間模様をわたしに教えてくれる。椅子に座っているだけなのに、世界を冒険できる。没頭しすぎて、お鍋をふきこぼしたり、お魚を焦がしたりすることもあったけど。
中学の終わりくらいから、小説を書くことに目覚めて、自分でも物語を紡ぐことの楽しさを知った。高校時代には文芸部はあったものの、宿題がなにかと多い学校だったから断念した。勉強の合間を縫って書いた作品は読書好きの友達に読んでもらっていた。
「将来は小説家になる!」という強い気持ちはあまりなくて、でも、なりたくないわけじゃない。わたしの小説を読んで「楽しかった」とか「おもしろかった」って少しでも楽しんでもらえたらわたしも嬉しい。もしなれなかったとしても、お金はかかるけど自費出版もあるし、今はネットで気軽に公開できるサイトも多い。いろんな道がある。わたしに合う方法で、長く小説を書き続けたいと思っていた。
高校二年生の時に、大学進学を決めて、行きたい大学を調べていた時、喜志芸術大学という大学の存在を知った。美大だから絵とか音楽とかだけかなと思ったら、文章に特化した文芸学科を見つけた。その瞬間から「絶対にこの大学に入ろう!」と決めた。
一回生はまだ文芸学科独自の授業より、全学科共通の教養科目をメインに受けないといけない。だから、まだ文芸学科棟の教室での授業は少なくて、あまり立ち寄らない。早く文芸学科棟で本のことや文章について学ぶ授業をたくさん受けたい。そして、卒業するまでに今よりも文章を上手く書けるようになって、おもしろいって言ってもらえる作品が書けたらなぁ。そう、文芸学科棟の前に立つといつも思うのだ。
すると、
「すいませーん」
同い年くらいの若い男性二人組がこちらにやってきた。同じ文芸学科の一回生ではなさそうだし、服装も垢抜けててなんというか喜志芸生っぽくない……って言ったら、喜志芸生がダサいみたいだ……。うーん、そういう訳じゃなくて、雰囲気が違うんだよね。うまく説明できないけど……。わたし以外の誰かに声をかけてるのかなって思ったけど、周りには誰もいない。こちらが身構えると、
「そんな怖がらなくていいよ~」
「いやぁ、遠くから君を見つけて、とてもカワイイなって思って声かけたんだけど。君、喜志芸生?」
「はぁ……まぁ……」
「ボクら、喜志芸初めてで案内がてら一緒にまわってもらえないかなって」
「今、人を待ってるので」
「えぇー、そんなこと言わないでさぁ」
「来るまでのちょっとだけでもいいから」
手首を掴まれそうになって振り払って、ストールの端をぎゅっと掴む。それでも諦める様子はなく、再び手を伸ばしてきた。
その時、
「俺の恋人に何か用か?」
声の方を向くと、長い亜麻色の巻き髪を揺らし、一人の男性がこちらへとやってきた。
紺色地に細かなストライプが入った三つ揃えのスーツがスタイルの良さを際立たせる。シャツの胸元に着けてるリボンタイのビジューの飾りが太陽の光を反射してキラキラ光っている。一八〇センチを超す長身に見下ろされた男たちは、「あ、なんでもないです……」とそそくさと立ち去った。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
女難の男、アメリカを行く
灰色 猫
ライト文芸
本人の気持ちとは裏腹に「女にモテる男」Amato Kashiragiの青春を描く。
幼なじみの佐倉舞美を日本に残して、アメリカに留学した海人は周りの女性に振り回されながら成長していきます。
過激な性表現を含みますので、不快に思われる方は退出下さい。
背景のほとんどをアメリカの大学で描いていますが、留学生から聞いた話がベースとなっています。
取材に基づいておりますが、ご都合主義はご容赦ください。
実際の大学資料を参考にした部分はありますが、描かれている大学は作者の想像物になっております。
大学名に特別な意図は、ございません。
扉絵はAI画像サイトで作成したものです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
ナツキス -ずっとこうしていたかった-
帆希和華
ライト文芸
紫陽花が咲き始める頃、笹井絽薫のクラスにひとりの転校生がやってきた。名前は葵百彩、一目惚れをした。
嫉妬したり、キュンキュンしたり、切なくなったり、目一杯な片思いをしていた。
ある日、百彩が同じ部活に入りたいといい、思わぬところでふたりの恋が加速していく。
大会の合宿だったり、夏祭りに、誕生日会、一緒に過ごす時間が、二人の距離を縮めていく。
そんな中、絽薫は思い出せないというか、なんだかおかしな感覚があった。フラッシュバックとでも言えばいいのか、毎回、同じような光景が突然目の前に広がる。
なんだろうと、考えれば考えるほど答えが遠くなっていく。
夏の終わりも近づいてきたある日の夕方、絽薫と百彩が二人でコンビニで買い物をした帰り道、公園へ寄ろうと入り口を通った瞬間、またフラッシュバックが起きた。
ただいつもと違うのは、その中に百彩がいた。
高校二年の夏、たしかにあった恋模様、それは現実だったのか、夢だったのか……。
17才の心に何を描いていくのだろう?
あの夏のキスのようにのリメイクです。
細かなところ修正しています。ぜひ読んでください。
選択しなくちゃいけなかったので男性向けにしてありますが、女性の方にも読んでもらいたいです。
よろしくお願いします!

包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~
吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。
結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。
何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。
ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?
春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。
しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。
美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……?
2021.08.13
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる