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本編
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わたしたちはエリザベスを連れて邸に戻った。リンハルトはわたしと叔父様たちが信頼できる人間を同行させて家に帰した。わたしたちからの手紙は確実に届くだろう。前回の手紙にはなかった慰謝料について驚くかもしれない。
目の前にはお父様とエリザベスとその母親。わたしは別邸であったことやリンハルトの家に慰謝料を請求したことをお父様に告げる。
「エリザベスはようやく結婚が決まったのだぞ。姉の結婚を喜ばずにその結婚相手に慰謝料を請求するなんて妹として恥ずかしくないのか」
「お父様はなぜお姉様の結婚がこれまで決まらなかったか本当におわかりにならないのですか?」
「エリザベスは美しいにもかかわらず奥ゆかしい。それにわたしの長女であるにもかかわらず当主になれないからだろう? 皆リアーネならば……と言うからな」
ほんとうに残念な人……。お姉様のどこが奥ゆかしいのか。奥ゆかしいという言葉の認識にずれがあるのかしら。
「お姉様はたしかに美人ですが、奥ゆかしいなんてことはありません。そもそも侯爵家の人間にふさわしい振る舞いはできていません。いろんな男性と関係を持っているお姉様のよろしくない評判は社交界ではわりと有名みたいですよ?」
「姉に対してなんてことを言うんだ。むしろ羽を伸ばしているのはリアーネのほうだろう? 結婚すると遊べなくなるからと外で楽しんでいるそうではないか。優しいエリザベスは目をつぶるように言っていたぞ」
「お父様……、わたくしのどこに遊んでいる時間がありましたか? わたくしはお姉様よりも早起きですし日々勉強や仕事をこなしていましたけど……」
「仕事はルドルフたちにまかせていたのだろう? エリザベスは慣れない環境で頑張ってきた」
どうしてわかってくれないのだろうか。同じ娘なのに……。
「お父様はなぜ、そんなにお姉様に肩入れするのですか? この家に呼んでからもずいぶん甘やかしてきましたよね」
「それはあたりまえだろう。エリザベスたちとは長い間一緒に暮らせなかったんだ。それまでしてやれなかったことをしてやりたいと思うのは当然だ。お前は生まれたときからすべて持っていただろう」
「お話になりませんね……。お姉様は小さな頃の教育が足りず、この家に来てからもとくに真面目に取り組んで来なかったため、社交界では笑われていますよ。それに加えてお姉様は侯爵家の名前を出して派手に遊んでいました。わたくしの名前を語っていたようですが、皆さん真実をご存じです。だからたくさんの方に縁談お断りされるのですよ」
「姉のことをそんな風に言うもんじゃない!」
たしかにわたしは恵まれた生まれだったかもしれない。お母様や叔父様たち、尊敬できる人や助けてくれる人はたくさんいた。けれど、遊んできたわけじゃない。この家にふさわしい人間になるために、自分の立場を固めるために必死で努力してきた。お姉様も努力すればよかったのだ。
「これ以上の会話は難しいようですね。お父様には当主代理を降りていただきます。お母様と離婚されている以上、この家とは無関係の人間です。残念ですが、早々に出て行ってください」
「父親を追い出すというのか?」
「えぇ、残念ですが……。お父様はすでに別の方と再婚されているではありませんか。それに、お父様は長年にわたって侯爵家の財産を私的なことに流用してきましたよね」
わたしはお父様に書類を突きつける。
「私的なことというが大半はエリザベスたちのためではないか」
「それは私的なことでしょう? お父様が私財を使って援助するのは構いません。ですが、侯爵家の財産となれば話は別です。なぜ、侯爵家で認めていない愛人とその娘にお金が流れているのですか」
「義母と姉に対してなんてことをいうんだ!」
「お父様、わたくしのお母様はアンネローゼお母様ただ一人です。それに、このお金の流れはお母様が存命の時からではありませんか。わたくしやお母様にとってはただの愛人とその娘です」
「どうしてお前は家族に思いやりをもてないのか」
「思いやりとはどういったものでしょうか。真に思いやるならばお父様もお姉様に対してきちんと教育を行うべきでした。外で生ませた子どもならなおさらです。笑われて困るのはお姉様なんですよ」
お父様はエリザベスが世間からどう思われているのかまったくわかっていない。愛人の子というのは知られてしまっているのだから文句を言わせないだけの振る舞いを身につけさせなければいけなかったのに。
「再婚前からずいぶんと支援をなさってきたようですね。それにご自身の損失もこっそりと埋めているようですし……。お父様が当主代理になってからずいぶんと我が家の資産を減らしています。そのような方に当主代理はお任せできません。ただの代理である方がわたくしを追い出して次の当主を指名するなんてあってはいけないこと」
「わたしに当主代理を降りろというがこの家はどうなるのだ」
「どうもなりません。ルドルフがいれば問題ありませんし、わたくしが正式な当主になるだけです」
「次の当主は第一子であるエリザベスだ」
「そうよ、次の当主はエリザベスよ! エリザベスはこの家の長女。わたしたちの方が愛されているの。ほんとうに昔から忌々しい」
エリザベスの母親は暴言を吐いてくる。
「皆さん、勘違いなさってるようですけれど、すでにこの家の当主はわたくしですよ? お母様の第一子はわたくしで、わたくしがお母様から全て相続していますもの。お父様はお母様から何も相続していないではありませんか。お父様は侯爵家の人間ではありませんし、エリザベスお姉様は侯爵家の血を引いていません。お姉様に何を継がせるのでしょうか」
「お母様、お父様、リアーネがわたしは当主になれないと言うの。わたしがリンハルト様と結婚して次の当主になるんじゃないの?」
「前にも言いましたけど、お姉様にはその資格はありません。まだおわかりにならないのですか? わたくしがすでに当主でわたくしに子どもがいない場合は叔父様やその子どもに継承権があります。教育が足りないから基本的なこともご存じないのですね」
「なっ」
エリザベスは顔を赤くする。
「どうして皆さん、勘違いなさっているのかしら……。お父様、信じられないようでしたらこちらの書類をご確認なさってください」
お父様は書類をみて「そんな馬鹿な……」と顔を青くしている。
「ほんとうに重要な書類は当主代理には触れられないようにしていたからな。父上からも姉上からもいろいろと託されている。隠し子が発覚したとき姉上は全てを許したわけじゃない。間違ってもこの家がお前や愛人たちのものにならないように考えていた。ちゃんとリアーネを大切にしていればよかったものを……。お前はもう侯爵家とは関係のない人間だ。今後のこの家とは関わらないように」
「三人にはすぐに家を出て行っていただきます。お姉様がリンハルト様と結婚なさるようでしたらご自由にどうぞ。この侯爵家は関知いたしません。荷物はすぐに準備できるものだけで十分ですよね。もともとこの家のものですし。さすがに服はないと困るでしょうから服を中心に荷造りされると良いと思います。これまで散在なさった宝石類は置いていってくださいね」
わたしが三人に荷造りするように告げると、ルドルフがさっと鞄を三つだしてきた。
「リアーネ様、すでに荷造りはすんでおります。こちらが三人の荷物です」
さすがは優秀なルドルフ。すぐに追い出せるようにすでに荷造りは終わっているらしい。
「お父様、わたしたちはどうなるの? わたし、五日後に夜会があるのよ」
「今は夜会どころではないだろう。とりあえず別邸に移動してから考えよう」
「何を馬鹿なことを言ってるんだ。お前たちはもう侯爵家の人間ではない。この侯爵家から出て行くということがわかっていないのか。別邸は侯爵家のものだ。どうしてそこにいけると思うのか」
「大丈夫よ、エリザベス。わたしのお父様がなんとかしてくれるわ」
「バルベ子爵は君たち親子は無関係の人間だといっていたぞ。家にいれてくれることはないだろうな」
叔父様が言う。
「そんなことがあるわけないわ」
「行ってみると良い。追い返されるだけだと思うが」
「追い返さないと子爵家がなくなってしまいますものね」
叔母様がさらに追い打ちをかけた。
「そんな……」
「大丈夫だ、わたしの実家に行こう。しばらく疎遠になっていたがなんとかしれくれるだろう」
「それは難しいのではないかしら。まぁ行ってみればわかると思いますけれど」
「……」
「皆さん、お元気で」
わたしたちは笑顔でお父様たちを送り出した。
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「エリザベスはようやく結婚が決まったのだぞ。姉の結婚を喜ばずにその結婚相手に慰謝料を請求するなんて妹として恥ずかしくないのか」
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ほんとうに残念な人……。お姉様のどこが奥ゆかしいのか。奥ゆかしいという言葉の認識にずれがあるのかしら。
「お姉様はたしかに美人ですが、奥ゆかしいなんてことはありません。そもそも侯爵家の人間にふさわしい振る舞いはできていません。いろんな男性と関係を持っているお姉様のよろしくない評判は社交界ではわりと有名みたいですよ?」
「姉に対してなんてことを言うんだ。むしろ羽を伸ばしているのはリアーネのほうだろう? 結婚すると遊べなくなるからと外で楽しんでいるそうではないか。優しいエリザベスは目をつぶるように言っていたぞ」
「お父様……、わたくしのどこに遊んでいる時間がありましたか? わたくしはお姉様よりも早起きですし日々勉強や仕事をこなしていましたけど……」
「仕事はルドルフたちにまかせていたのだろう? エリザベスは慣れない環境で頑張ってきた」
どうしてわかってくれないのだろうか。同じ娘なのに……。
「お父様はなぜ、そんなにお姉様に肩入れするのですか? この家に呼んでからもずいぶん甘やかしてきましたよね」
「それはあたりまえだろう。エリザベスたちとは長い間一緒に暮らせなかったんだ。それまでしてやれなかったことをしてやりたいと思うのは当然だ。お前は生まれたときからすべて持っていただろう」
「お話になりませんね……。お姉様は小さな頃の教育が足りず、この家に来てからもとくに真面目に取り組んで来なかったため、社交界では笑われていますよ。それに加えてお姉様は侯爵家の名前を出して派手に遊んでいました。わたくしの名前を語っていたようですが、皆さん真実をご存じです。だからたくさんの方に縁談お断りされるのですよ」
「姉のことをそんな風に言うもんじゃない!」
たしかにわたしは恵まれた生まれだったかもしれない。お母様や叔父様たち、尊敬できる人や助けてくれる人はたくさんいた。けれど、遊んできたわけじゃない。この家にふさわしい人間になるために、自分の立場を固めるために必死で努力してきた。お姉様も努力すればよかったのだ。
「これ以上の会話は難しいようですね。お父様には当主代理を降りていただきます。お母様と離婚されている以上、この家とは無関係の人間です。残念ですが、早々に出て行ってください」
「父親を追い出すというのか?」
「えぇ、残念ですが……。お父様はすでに別の方と再婚されているではありませんか。それに、お父様は長年にわたって侯爵家の財産を私的なことに流用してきましたよね」
わたしはお父様に書類を突きつける。
「私的なことというが大半はエリザベスたちのためではないか」
「それは私的なことでしょう? お父様が私財を使って援助するのは構いません。ですが、侯爵家の財産となれば話は別です。なぜ、侯爵家で認めていない愛人とその娘にお金が流れているのですか」
「義母と姉に対してなんてことをいうんだ!」
「お父様、わたくしのお母様はアンネローゼお母様ただ一人です。それに、このお金の流れはお母様が存命の時からではありませんか。わたくしやお母様にとってはただの愛人とその娘です」
「どうしてお前は家族に思いやりをもてないのか」
「思いやりとはどういったものでしょうか。真に思いやるならばお父様もお姉様に対してきちんと教育を行うべきでした。外で生ませた子どもならなおさらです。笑われて困るのはお姉様なんですよ」
お父様はエリザベスが世間からどう思われているのかまったくわかっていない。愛人の子というのは知られてしまっているのだから文句を言わせないだけの振る舞いを身につけさせなければいけなかったのに。
「再婚前からずいぶんと支援をなさってきたようですね。それにご自身の損失もこっそりと埋めているようですし……。お父様が当主代理になってからずいぶんと我が家の資産を減らしています。そのような方に当主代理はお任せできません。ただの代理である方がわたくしを追い出して次の当主を指名するなんてあってはいけないこと」
「わたしに当主代理を降りろというがこの家はどうなるのだ」
「どうもなりません。ルドルフがいれば問題ありませんし、わたくしが正式な当主になるだけです」
「次の当主は第一子であるエリザベスだ」
「そうよ、次の当主はエリザベスよ! エリザベスはこの家の長女。わたしたちの方が愛されているの。ほんとうに昔から忌々しい」
エリザベスの母親は暴言を吐いてくる。
「皆さん、勘違いなさってるようですけれど、すでにこの家の当主はわたくしですよ? お母様の第一子はわたくしで、わたくしがお母様から全て相続していますもの。お父様はお母様から何も相続していないではありませんか。お父様は侯爵家の人間ではありませんし、エリザベスお姉様は侯爵家の血を引いていません。お姉様に何を継がせるのでしょうか」
「お母様、お父様、リアーネがわたしは当主になれないと言うの。わたしがリンハルト様と結婚して次の当主になるんじゃないの?」
「前にも言いましたけど、お姉様にはその資格はありません。まだおわかりにならないのですか? わたくしがすでに当主でわたくしに子どもがいない場合は叔父様やその子どもに継承権があります。教育が足りないから基本的なこともご存じないのですね」
「なっ」
エリザベスは顔を赤くする。
「どうして皆さん、勘違いなさっているのかしら……。お父様、信じられないようでしたらこちらの書類をご確認なさってください」
お父様は書類をみて「そんな馬鹿な……」と顔を青くしている。
「ほんとうに重要な書類は当主代理には触れられないようにしていたからな。父上からも姉上からもいろいろと託されている。隠し子が発覚したとき姉上は全てを許したわけじゃない。間違ってもこの家がお前や愛人たちのものにならないように考えていた。ちゃんとリアーネを大切にしていればよかったものを……。お前はもう侯爵家とは関係のない人間だ。今後のこの家とは関わらないように」
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「お父様、わたしたちはどうなるの? わたし、五日後に夜会があるのよ」
「今は夜会どころではないだろう。とりあえず別邸に移動してから考えよう」
「何を馬鹿なことを言ってるんだ。お前たちはもう侯爵家の人間ではない。この侯爵家から出て行くということがわかっていないのか。別邸は侯爵家のものだ。どうしてそこにいけると思うのか」
「大丈夫よ、エリザベス。わたしのお父様がなんとかしてくれるわ」
「バルベ子爵は君たち親子は無関係の人間だといっていたぞ。家にいれてくれることはないだろうな」
叔父様が言う。
「そんなことがあるわけないわ」
「行ってみると良い。追い返されるだけだと思うが」
「追い返さないと子爵家がなくなってしまいますものね」
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「そんな……」
「大丈夫だ、わたしの実家に行こう。しばらく疎遠になっていたがなんとかしれくれるだろう」
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