留めおきたい思い

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君ありての終い方

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セ氏零度 雪が舞う
地面にくだり アスファルトに溶く

何と理想のしまい方か

そうそう零下にならぬ気温に
ひとときのみの残像を

まるで夢であったかのように
ひとつの名残も遺さぬように

こんな風に終えられたら
もう いつ死んでもいい

少し前から考え始めた

一人残るは耐えきれないし
君なら強く生きるのだろうか

俺がいないと
使える時間が増えるだろう

都合で都会に呼び寄せたけど
人生 どうか楽しんで欲しい

やりたいことを 残らず全て
出来る範囲の やれることを

「親より長く」を気にはしてる

自ら命を断つことはないし
その時が来ても困らないようにと

ただ普通にそう思っている

墓守のいない いのちの果ては
見知らぬ土地で 他人と棲まう

俺が先んじ 共同墓地にも
しっかり基盤をつくっておこう

君はゆっくり後からおいで

願わくは
稀雪まれゆきをあと何回 二人きりで




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