留めおきたい思い

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ブラインドの紐ここですよ

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わあ。お姉さん奇抜な格好
通りに面した窓側の席で
衝立はあれど外の視線が
チラチラチラチラ向いてくるみたい
よかったら、俺。ここにいます!

ティータイムも仕舞いの時間に
帰り支度の太陽が通る
赤い閃光 額に当たって
あっちいあっちいあっちくない?
直接みるのも目に良くないから
俺のここんとこ、引いてみて!

"ずびしっ!" 
"びろんっ"
こじ開ける指に
自慢のヒダヒダ折れる!曲がる!
目潰しくらいでめげないけどね
優しく使ってくれたら嬉しい

"くいっ、くいっ。"
裾引っ張られて
今度は何だろ子供の声で
"◯ー◯◯"
ん?「はーてん」?
あっ、"カーテン"か
うん。間違い……とも言い切れない

俺のこと呼ぶ小さなお子さま
日除け 目隠し 必要ないよね?
日差しも視線も届いていないし
"ぐぐいっ!"
おわっと。……嫌な予感が

がっしゃん、がっしゃん
しゃん、、しゃん、、しゃん、、
ぶんぶん、ぶんぶん
しゃん、、しゃん、、しゃん、、
動かす→音鳴る→面白いの順
加減 手加減 容赦無用の
俺。壊されちゃう、一歩手前
……保護者のオーダーまだ終わらない

オーナーの視線凍りついてる
俺ってまあまあお高い方なの?
捻れ、紐切れ、一台五万に
張りつめてるのは緊張の糸も

「はーてん!はーてん!」
気分高揚だ 最高潮だ
脚光を浴びた小さな演者に
束の間 舞台の幕を上げよう

遮光 間仕切り 機能性 より
楽器? 遊具? あやす道具を
怪我のないよう上手く使ってね
もしや俺今ブラインドじゃない?
紐操りのーーマリオネット。とかかな
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