留めおきたい思い

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右往か左往か

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別に
一匹狼、なんて
狙ってた訳じゃない。

右か左か、
今ある派閥のどちらにも
共感出来なかっただけ。

抗う若さは残っていなくて、

かと言って、

全てに頷けるほど諦めが良くもない。

"ぶち壊してやる"
古き善きは悪しき習慣、と。

旗を掲げる少数の
過激な言動に胆が冷える。

ーーけど
"成す為に、俺がいる"
その台詞には……少し痺れた。

もう一方。
逆らわない集団は、

"右のものを左にずらすな"
マニュアル外には全て報告、
事あるごとに顛末書。
(これ、仕事にならなくないか)

まぁ、機械的に。
決められたことをやるだけだし、
楽なものだ、考えなければ。

顛末書アレの時間はただの苦行。
進まない仕事に、
溜まる書類とストレスを抱える。

何もない日は楽なんだけど、
心因性か? 不調を来して
交代で休む職員達。

それを見てても
"ぶっ壊す"覚悟は今日も出来ない。
壊したいんじゃないから。

(どうせなら楽しくやりましょう)

壊さず、いがみ合わず、助け合いたい。

問題は、その労力の大きさだったーー

つまり。ぼっちの俺に、その役目は重過ぎたみたいで……。

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