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起こりうる受難
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つるが巻きついた片足の両端を、セシル様とキルがナイフで切ろうとしてくれている。しかし、足を傷つけないようにと慎重に切ってくれているので、つるの再生力と切るスピードが同じなため、一向に終わる気配がなかった
「まじで何の植物だよ。これ…」
「切っても切っても再生してくるね。こんな植物植えられていた覚えもないし…」
2人は私を助けようと懸命に作業してくれているが、実は私には他に考えてしまっていることがあった。それは、
(ちょっと!このつるなんでスカートの部分まで入ってこようとしてるの!?)
あと少し上に行けばスカートの中に入ってしまい切ってもらうためにはスカートをめくらなければいけないと言う事態に陥ってしまうのである。ただでさえ生足を差し出していると言う。恥ずかしい状況なのに、それ以上に恥ずかしい事はしたくないと思っているが、一向に終わる気配がないため、私は羞恥心と戦っているのである
(いくら色事に疎いと言われる私であっても、年頃の女性に、このシチュエーションは辛いし、やっぱり恥ずかしい。こんなことなら私もナイフを持ってくるべきだった…私だったら、こんなもの一気に、一気、、あ!)
「あのぉ、丁寧にしてくれるのはありがたいのですがこのままだと終わりが見えないので、一気にザクっとつるを切ってしまって構いませんよ」
「しかし、クローネ嬢の足に傷がつく可能性が…」
「け、剣術の時に付いた傷もあるので大丈夫です!(そりゃあ、剣使う時についた傷は今回のために今は魔能力で隠してるから見えないだけで…今はこの状態が恥ずかしい////)」
「「……」」
「あまり、身体を痛めつけない方がいいですよ…」
「一応女なんだから大切にした方がいいぞ…」
何故か呆れと苛立ちを混ぜたような感情を向けられている気がする…
「まぁこのままだと埒が開かないのは確かだしな」
「そうだねぇ…じゃあ "せーの" で切ろう。キルは右からね」
「りょかーい」
少し位置を動かして2人が屈んで、ナイフをつるの一番上に引っ掛けた、ナイフの部分が、自分の皮膚に当たり少しひんやりとした感触が左右から伝わってくる。良い位置に、当てたら刃の先端をつるに食い込ませて、
「いくよ、せーのっ」
掛け声をかけたセシル様とともに、キルも、一気にナイフを振り下げた。すると左右からの攻撃によってなのか、つるはパラパラと灰となって消え去っていった。いつの間にか全てが消え去っていたのを見て、消えたことに私は安堵した
「ありがとう。二人と、も?」
「…」
お礼を言おうとしたが、なぜか2人は恐怖と驚きが入り混じったような目で私の足を見ていたので、私も目線を下に下げると、
片足が黒い紋章のようなものが浮かび上がっている。しかも、それはつるが侵入してきたところまで伸びているため片足を覆っている。それを目視した瞬間、片足から、もう一つの片足へ、腹、心臓、顔と体全体を駆け巡るような熱を感じた。
(あつい、あつい、いやでもかゆい…かゆい?どう、なって。そんなことより何かを出したい、この熱を出したい、熱い、暑い、あつい、あつい、、、)
「あ、 つ ぃ」
まるで体の中から血が沸騰しているような、撫でられてるような、そんな奇妙な感覚にとらわれながらも、早く体の中から熱を追い出したいと言う欲求だけが頭の中を巡った。平衡感覚が保たれなくなって立つことさえ危うく座り込んでしまう。地面が冷たくて気持ちいいように思えて。でも、倒れたくなくて、とっさに、手をついて体を支えた。
「おい、メル!どうした」
「今医者に指令を送ったからもうすぐ来るはずだよ。クローネ嬢暑いの?」
顔を上げると、視界があやふやながらぼんやりと2人が心配してくれているのが見えたが、それに応えようとするも、とっさに声が出なかった
(あつい、この熱をあげたい、あげる、だれ、か、)
視界と脳が混濁していく中で思考がまとまらず、冷静に分析すると言う理性など残っていなかった。
心配そうにして片足をついて、私の頬に手を沿わせて体温の確認をしつつ、上を向かせていたセシル様が目に入った。それを数行間、ボケと見続けていた
ゆったりと動いて、そっと近づき
「んっ、」
できるだけ熱がセシル様に渡って欲しいと思い自分の腕を、彼の首に回して強くキスをした。
「まじで何の植物だよ。これ…」
「切っても切っても再生してくるね。こんな植物植えられていた覚えもないし…」
2人は私を助けようと懸命に作業してくれているが、実は私には他に考えてしまっていることがあった。それは、
(ちょっと!このつるなんでスカートの部分まで入ってこようとしてるの!?)
あと少し上に行けばスカートの中に入ってしまい切ってもらうためにはスカートをめくらなければいけないと言う事態に陥ってしまうのである。ただでさえ生足を差し出していると言う。恥ずかしい状況なのに、それ以上に恥ずかしい事はしたくないと思っているが、一向に終わる気配がないため、私は羞恥心と戦っているのである
(いくら色事に疎いと言われる私であっても、年頃の女性に、このシチュエーションは辛いし、やっぱり恥ずかしい。こんなことなら私もナイフを持ってくるべきだった…私だったら、こんなもの一気に、一気、、あ!)
「あのぉ、丁寧にしてくれるのはありがたいのですがこのままだと終わりが見えないので、一気にザクっとつるを切ってしまって構いませんよ」
「しかし、クローネ嬢の足に傷がつく可能性が…」
「け、剣術の時に付いた傷もあるので大丈夫です!(そりゃあ、剣使う時についた傷は今回のために今は魔能力で隠してるから見えないだけで…今はこの状態が恥ずかしい////)」
「「……」」
「あまり、身体を痛めつけない方がいいですよ…」
「一応女なんだから大切にした方がいいぞ…」
何故か呆れと苛立ちを混ぜたような感情を向けられている気がする…
「まぁこのままだと埒が開かないのは確かだしな」
「そうだねぇ…じゃあ "せーの" で切ろう。キルは右からね」
「りょかーい」
少し位置を動かして2人が屈んで、ナイフをつるの一番上に引っ掛けた、ナイフの部分が、自分の皮膚に当たり少しひんやりとした感触が左右から伝わってくる。良い位置に、当てたら刃の先端をつるに食い込ませて、
「いくよ、せーのっ」
掛け声をかけたセシル様とともに、キルも、一気にナイフを振り下げた。すると左右からの攻撃によってなのか、つるはパラパラと灰となって消え去っていった。いつの間にか全てが消え去っていたのを見て、消えたことに私は安堵した
「ありがとう。二人と、も?」
「…」
お礼を言おうとしたが、なぜか2人は恐怖と驚きが入り混じったような目で私の足を見ていたので、私も目線を下に下げると、
片足が黒い紋章のようなものが浮かび上がっている。しかも、それはつるが侵入してきたところまで伸びているため片足を覆っている。それを目視した瞬間、片足から、もう一つの片足へ、腹、心臓、顔と体全体を駆け巡るような熱を感じた。
(あつい、あつい、いやでもかゆい…かゆい?どう、なって。そんなことより何かを出したい、この熱を出したい、熱い、暑い、あつい、あつい、、、)
「あ、 つ ぃ」
まるで体の中から血が沸騰しているような、撫でられてるような、そんな奇妙な感覚にとらわれながらも、早く体の中から熱を追い出したいと言う欲求だけが頭の中を巡った。平衡感覚が保たれなくなって立つことさえ危うく座り込んでしまう。地面が冷たくて気持ちいいように思えて。でも、倒れたくなくて、とっさに、手をついて体を支えた。
「おい、メル!どうした」
「今医者に指令を送ったからもうすぐ来るはずだよ。クローネ嬢暑いの?」
顔を上げると、視界があやふやながらぼんやりと2人が心配してくれているのが見えたが、それに応えようとするも、とっさに声が出なかった
(あつい、この熱をあげたい、あげる、だれ、か、)
視界と脳が混濁していく中で思考がまとまらず、冷静に分析すると言う理性など残っていなかった。
心配そうにして片足をついて、私の頬に手を沿わせて体温の確認をしつつ、上を向かせていたセシル様が目に入った。それを数行間、ボケと見続けていた
ゆったりと動いて、そっと近づき
「んっ、」
できるだけ熱がセシル様に渡って欲しいと思い自分の腕を、彼の首に回して強くキスをした。
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