15 / 30
15
しおりを挟む
実際、付き合っていればすることになる行為だ。一方的に別れたいと言われて、納得できなかったから伊織に詰め寄ったけれど、続けるのならば、そういう行為も含まれてくるだろう。
男とどうこう、なんて考えてなかったのに、キスも触り合うのも平気だった。気持ち悪いとか嫌だとも思わなかったし、したことがないから断言はできないけれど、できないこともないかもしれない。
(いけそうな気がする、……うん)
なんとなく想像して、伊織を見上げた。
「いいよ。伊織がしたいようにして」
「は?」
雄大を見下ろしている伊織は目を見開いたまま動かない。口も開いたままだ。
「伊織?」
「わ、悪い。ちょっとついていけてない……。なんて?」
声をかけたら、伊織の動きが戻った。ぱちりと瞬きした伊織に聞かれて、答える。
「だーかーらー、してもいいけどって言った」
「マジで?」
「うん。マジ。……っていっても、さすがに今日は無理だけど」
「そりゃ、そう……」
「ってことで、別れんのなしな。あ、伊織、今日暇なんだろ? 飯行こう、飯。オレ腹減っちゃってさあ……」
言いながら、雄大は立ち上がった。
「ちょ、雄大! 待てって!」
玄関に向かって歩き出した雄大を伊織が追ってくる。
(試したことないけど、悪くなさそう。……だって、伊織の色んな顔見れる)
「ふっ、あはは……」
「何笑ってんだよ」
「なんでもなーい」
楽しみだなと思って笑ったら、後ろから伊織の声が聞こえた。
***
男とどうこう、なんて考えてなかったのに、キスも触り合うのも平気だった。気持ち悪いとか嫌だとも思わなかったし、したことがないから断言はできないけれど、できないこともないかもしれない。
(いけそうな気がする、……うん)
なんとなく想像して、伊織を見上げた。
「いいよ。伊織がしたいようにして」
「は?」
雄大を見下ろしている伊織は目を見開いたまま動かない。口も開いたままだ。
「伊織?」
「わ、悪い。ちょっとついていけてない……。なんて?」
声をかけたら、伊織の動きが戻った。ぱちりと瞬きした伊織に聞かれて、答える。
「だーかーらー、してもいいけどって言った」
「マジで?」
「うん。マジ。……っていっても、さすがに今日は無理だけど」
「そりゃ、そう……」
「ってことで、別れんのなしな。あ、伊織、今日暇なんだろ? 飯行こう、飯。オレ腹減っちゃってさあ……」
言いながら、雄大は立ち上がった。
「ちょ、雄大! 待てって!」
玄関に向かって歩き出した雄大を伊織が追ってくる。
(試したことないけど、悪くなさそう。……だって、伊織の色んな顔見れる)
「ふっ、あはは……」
「何笑ってんだよ」
「なんでもなーい」
楽しみだなと思って笑ったら、後ろから伊織の声が聞こえた。
***
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
イケメンリーマン洗脳ハッピーメス堕ち話
ずー子
BL
モテる金髪イケメンがひょんな事から洗脳メス堕ちしちゃう話です。最初から最後までずっとヤってます。完結済の冒頭です。
Pixivで連載しようとしたのですが反応が微妙だったのでまとめてしまいました。
完全版は以下で配信してます。よろしければ!
https://www.dlsite.com/bl-touch/work/=/product_id/RJ01041614.html
エレベーターで一緒になった男の子がやけにモジモジしているので
こじらせた処女
BL
大学生になり、一人暮らしを始めた荒井は、今日も今日とて買い物を済ませて、下宿先のエレベーターを待っていた。そこに偶然居合わせた中学生になりたての男の子。やけにソワソワしていて、我慢しているというのは明白だった。
とてつもなく短いエレベーターの移動時間に繰り広げられる、激しいおしっこダンス。果たして彼は間に合うのだろうか…
体育倉庫で不良に犯された学級委員の話
煉瓦
BL
以前撮られたレイプ動画を材料に脅迫された学級委員が、授業中に体育倉庫で不良に犯される話です。最終的に、動画の削除を条件に学級委員は不良の恋人になることを了承します。
※受けが痛がったりして結構可哀想な感じなので、御注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる