グリムの精霊魔巧師

幾威空

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本編

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「う……ん」

 突然プツリと糸が切れたように失っていた数馬の意識が、徐々に戻っていく。それに伴い、閉じられていた瞼がゆっくりと開いていった。

「ここ、は……」

 未だはっきりしない頭で小さく呟かれた言葉と視界に映る景色。どこかの部屋だと認識はできるものの、見慣れない景色に疑問が無意識のうちに口を突いて出る。ベッドからのそりと上体を起こすと、少し離れた部屋の入り口でチラチラとこちらの様子を窺っていた見知らぬ幼い少年少女が、ベッドを取り囲むようにわらわらと集まって来た。

 まるで仔猫や仔犬のように、興味と怯えを混ぜた表情を見せながら集まって来る子どもたちは、いずれも白の無地のシャツに、同色の長ズボンかスカート姿で統一されている。また、その年齢層は、下は三~四歳程度から上は十に歳程度と見受けられる子どもたちだ。

「……おっ、気が付いたか。いやぁ、丸三日寝ていたみたいだからさぁ。さすがに心配したが……もう大丈夫そうだな。俺はロッソって言うんだ。よろしくな」

 その中の一人、ロッソと名乗った栗色の短髪に褐色の瞳を持った少年がニヤッと口角を吊り上げて笑いながら話しかけた。溌溂とした彼の表情と発せられた言葉を合図に、集まった子どもたちもそれぞれホッと安堵の表情を見せる。

 だが、対照的に先ほど気が付いた当の本人は、未だに自分が置かれた状況が把握できずに、キョロキョロと周囲を窺っては「俺は……一体」とブツブツ呟いていた。

「ったく……『心配してくれてありがとう』ぐらいねぇのかよ。こっちは本気で心配したんぞ? まさか『死んじまったのか?』って思っていたんだからな」
 まるで自分の話を聞いていない様子に、ロッソは若干呆れた調子で言葉を発する。それに思わず目が覚めた数馬は、ハッとした様子で訊ねた。

「そ、そうだよ! 俺は……俺は死んだはずなんだ。あの日、仕事から帰る途中で列車に――というか、ここどこだ?」
 ぐるぐると思考が纏まらないまま呟かれた言葉に、傍にいたロッソが素っ頓狂な声を上げると、次にはケタケタと笑いながら返答する。
「はぁ? 『死んだはず』って……何バカなこと言ってんだよ。死んだっつうなら、お前はとうに墓の下だろ? それに列車って、何わけ分かんねぇこと聞いてんだ。ここは――『楽園エデン』だろ? 来る前にここの説明聞かなかったのか?」

「エ、デン……?」
「そうさ。それが俺たちが今いるこの場所の名だ。ここには親や兄弟を失い、行き場のない子どもたちが集まっている。雨風を凌げるし、三食キッチリ食べられる。加えてあったかいベッドも完備の至れり尽くせりな場所さ。なっ? まさに『楽園』だろ?」
「はぁ……」
 ドヤ顔で告げるロッソに要領の得ない返事をしつつ、数馬はサッと周囲に目を走らせる。確かに彼の言う通り、この建物で雨風を凌げるだろうし、部屋にはベッドもあった。

 集まった子どもたちが身につけているのは、どれも質素な白の半そでに同色の長いズボンという服ではあったが、確かにロッソの言う通り、目の前にいる子どもたちはどれも血色のいい顔色をしている。これはきちんと栄養が摂れる環境にあることを物語る証左でもあった。
「俺たちみたいな身寄りが無く行き場のない子どもには、ここがどれだけ恵まれた環境にあるかが理解できる。もしここへ来ることがなければ、今頃どこかで飢え死にしているだろうからな」

 数馬は未だ自分の身に起きた出来事を把握しきれないながらも、ロッソの言葉に耳を傾けた。その声音からは、彼がこれまで歩んできたわずかな人生で目にした凄惨な光景が滲み出ているようでもあった。
 その言葉を耳にしながら、意識を取り戻した数馬は自分の両手をしげしげと見つつそっと心の内に呟いた。

(いや、待て待て。そもそも俺はどうして生きているんだ? あの時目にした光景、そしてこの身体に受けた衝撃は気のせいなんかじゃない。俺は……確かにあの日、駅のホームから落下して迫る列車に――)

 そして自分の両手を見つめる数馬は、その違和感に気が付いた。

(手が――小さい・・・? それに……俺の声ってこんなに高かったっけか?)

 改めて気づいたのは自分の手だけではない。足も小さくなっている。そして先ほどから口を突いてでる言葉のトーンにも数馬は違和感を覚えた。

「おいおい、急に黙ってどうしたんだよ? まだ起きたばかりで気分でも悪いのか? ……まいったな。院長先生から『治療』を受けてたって聞いたんだが……まさか記憶が飛ぶほどの重傷だったのか?」
 頭を掻きながら困惑気味に呟いたロッソの言葉。その言葉を耳にした瞬間、数馬の頭が軋むようにズキリと痛みを訴えた。

「ち、治療? それって――うっ!? ぐっ……」
 鋭い痛みに思わず数馬は頭を抱えて苦悶の表情を浮かべる。だが、その痛みに刺激され、脳裏に薄っすらとある光景が浮かんできた。

 ――それは彼の頭の片隅にあった記憶の断片。

 辺り一面が焼け野原となった見覚えのない景色。そんな中でたった一人、自分だけが残され、消し炭と化した両親と思しき遺体を前に呆然と立ち尽くしていた。

 周囲を見渡せば、両親だけではない。
 自分よりもまだ幼い子供も含め、目の前には多数の犠牲者が瓦礫と共に陽の光を浴びている。

 住む場所を失い、両親を失い、行き場のない孤児となった記憶の中の自分は、ほどなくして商人に拾われ、そしてその二束三文でその身を売られた。買われた先にこの場所に連れてこられ――そして訳も分からぬまま薬を打たれた。

(い、今のは一体何だ……? どうしてこんな記憶が……?)

「お、おぃ……大丈夫か?」
 ロッソは心配そうに呻く数馬へ訊ねつつ様子を窺う。その声に「あぁ、大丈夫だ」と生返事をすると、そばに寄って来たある少女が恐る恐る言葉をかけた。

「お兄ちゃん、汗びっしょりだよ? 顔でも洗う?」
「あ、あぁ……そうさせてもらうよ」
「うん。こっち……」

(ここは日本とは違う国……なのか? いや、でも……どうして俺に身に覚えのない記憶があるんだ? ったく、一体どうなってんだ? 楽園って言っていたが……そもそもそんな場所なんて聞いたことが無い。マジでどこなんだ?)

 未だ鈍い頭痛にわずかに表情を歪めるものの、先を行く少女に余計な心配はかけるべきではないと思い、ベッドを出る。床に足をつき立ち上がると、さらに自分の身に襲い来る違和感が増した。立ち上がると目線が低く、身体が小さくなっているのが否応にも分かる。

 また、周囲の光景からも、それまで慣れ親しんだ部屋の様子とは異なり、自分が今どこにいるのかも皆目見当がつかない。先ほど傍に寄って来た少女の申し出に、数馬は軽く頷くと、彼女の先導に従い部屋を出てすぐの場所にあった洗面台へと向かう。

 鏡と言っても、眼前に設置されていたのは辛うじて自分の顔が確認できる金属板である。歴史の教科書などで目にする、「銅鏡」に近い粗悪な代物で、その表面は辛うじて自分の顔が映っているのが分かる程度しかない。だが、そんな違和感は洗面台に設置された鏡に映る「自分」の顔を見たことで、それまで抱いていた謎が一気に氷解した。

 これまで何百、いや何千回も見たことのあるはずの自分の顔――のはずなのだが、

(嘘……だろ……)

 そこに映し出されていたのは、これまで飽きるほど見た三十路目前の本宮数馬の顔――ではなく、雪のように真っ白な髪に、ルビーにも似た深紅の瞳を持つあどけない少年の顔であった。

(これが……俺、なのか?)

 雪のように白い髪は細く、その一本一本がまるで上等な糸のようでもある。そして印象的なのはその白に映える真っ赤な瞳であった。鏡に映る赤い瞳は左眼のみで、右眼は白い髪に隠れてはいるものの、明らかに別人だろうと容易く判別できるほどの変貌ぶりだ。

 ペタペタと両手で頬や髪を触っては、目の前の現実を前に唖然として固まる数馬。そんな彼の脳裏に、以前にネット小説やアニメで見聞きした「輪廻転生」などという言葉がふとよぎる。

(まさか……本当に?)

 当時は単なるネタだと思っていたことが、現実に自分の身に降りかかったことに、数馬は困惑の表情をさらに濃くする。

(俺は……一度死んで、地球とは異なる世界の、別の人間に宿ったとでも言うのか? 一体何故……?)

 しばらくの間自分の顔をしきりに触っていたからか、彼の隣では様子を窺う他の子どもたちが小首を傾げては「どうしたんだろう?」とヒソヒソ声で訊ね合う。

「あ、ありがとう」
 
 その小さな声にハッとした数馬は、慌てて井戸から汲み上げた水を桶の中に移し、バシャバシャと手早く顔を洗う。多少なりともスッキリと爽快な気分を得た数馬は、連れてきてくれた少女に礼を述べる。

「……にしても、お前も災難だったよなぁ。ここに着いて早々寝込んじまう羽目になるなんてさ」
 タオルが無いため、仕方なく着ていた上着で顔を拭く数馬に、やや後方から眺めていたロッソと自己紹介した少年が呟く。

「そう、だな。しかし……ここは? 見れば大勢の子どもがいるようだけど」
 言葉の端々から妙な疑いを掛けられないよう気を付けながら、数馬は話を合わせる。

「お前……話を聞いてなかったのかよ。言ったろ? ここは『楽園』だってさ。まぁ、初めて来た奴はみんな戸惑うよな。まぁそんなうまい話があるのかって疑うのも無理はないけどな。だが、事実だぜ? 俺たちみたいな身寄りのない子どもが、ここにはたくさんいる。お前も追々分かって来るだろ。さて、それじゃあ改めて挨拶と行こうじゃないか」
 ロッソは呆れを混ぜながらも、ニッと口角を吊り上げ、含ませた笑みを浮かべながら告げる。

「改めて、ようこそ――楽園エデンへ。俺たちはお前を歓迎する!」

 彼の言葉を合図に、周囲にいた子どもたちから弾けるような拍手と歓声が沸いた。

◆◇◆

「まぁ施設内の詳しい説明は後でゆっくりしてやるよ。それよりも、だ!」
 ――しきり語ったロッソは、ずいっと数馬に顔を近づける。

「な、何だよいきなり……」
「お前の名前は?」
「はっ? 藪から棒に何だよ」

 顔を近づけたロッソに対し、数馬はその迫力に押されて一歩後退して呟く。

「だから、名前だよ。お前の名前。来て早々『治療』のために大人たちに連れていかれたお前とは、こうしてまともに会話もできなかったからな。ようやく目覚めた寝ぼすけの新入り君は、まず自己紹介からってのが筋だろ?」
「治療……?」
「違うのか? 俺たちはそう聞いたけど?」
「あぁ……って、その大人たちから聞いたんじゃないのか?」
 数馬はふと湧いた疑問をそのまま口に出したものの、その指摘にロッソが首を横に振って否定する。
「残念ながら、ここの大人たちは俺たちのことを番号で管理してるらしくてな。名簿上にも名前は書かれてないんだと。何でも、似たような名前が多くて把握できないってのと、下手に感情移入して依怙贔屓にならないように……なんだとさ」

 ロッソは発せられた疑問に「番号で管理されるってのはいい気分じゃないケドな」と苦笑交じりに同情を寄せる言葉を呟きながら、軽く肩を叩いた。

 そんなことを言ってたっけか、とロッソの話に耳を傾けた数馬は、反射的に名前を告げようとしたものの、言葉にする直前でギュッと口を噤んだ。
「……どうした?」
 訊ねても返ってこない答えに、ロッソは訝し気な声を上げる。

(どうする……ここで「本宮数馬」なんて名乗ったら、「変な名前」と言われて……下手したら転生? したことがバレる恐れもあるよな……)

 数馬は未だに自分が転生を果たしたとは実感できてはいない。だが、再び目を覚ましたこの場所で転生を果たした、などと露見するのはマズイ事態を引き起こしかねないとはなんとなく理解できた。転生の事実が露見すれば、ここの大人たちの格好の玩具にされることぐらいは容易に想像できる。
 図らずも第二の人生を歩み始めた数馬だが、自分の人生を他人の手で歪められるのは勘弁願いたかった。

(ここは取り敢えず安全みたいだが、転生したことがバレることから生じる余計な面倒は避けるべきだろうな。さっきの会話からは、どうやらここには俺のような子ども以外に施設を管理する大人たちも何名かいるようだし……下手を打って「人体実験」なんてされたら目も当てられない……)
 スッと左右に目を走らせ周囲の状況を確認した数馬はそう心の中に結論付けた。
 だから――

(こういうことは得意じゃないんだが……仕方がないか)
 小首を傾げてこちらを見つめるロッソに、数馬はポツリと呟いた。

「――わからない」

◆◇◆

「わから、ない……? オイオイ、どういうことだよ?」
 オウム返しに呟くロッソに、数馬はそっと頭に手を宛がいながら言葉を返した。

「だから、わからないんだ。自分の名前が思い出せない……」
 両手で頭を抱えるように俯く数馬に、ロッソはハッとしてさらに訊ねる。
「もしかして……連れていかれた先でやられた『治療』の影響とかか?」
「『治療』? そういえば、さっきも同じことを聞かされたが……俺はここに来る前に怪我でもしてたのか?」
 ぼそりと呟いたロッソの言葉に思わず訊き返す数馬。だが、彼の問いかけに対し、ロッソは頭を横に振って答えた。

「分からん。怪我をしているかどうか見る暇も無く連れていかれたからな。ただ、先生……あー、ここを管理している大人が『治療』が必要だからって言ってただけだ。詳しいことは俺には分からねぇよ」
 だが、数馬はロッソの指摘に頭を横に振って答えた。
「そう、なのか……でも、やっぱり分からないんだ。それが原因と考えるのが一番自然だけど……本当にそうなのか、証拠はどこにもない」
「そうか。思い出せないのは名前だけか?」
「……いや、どうやらここで目が覚める前の記憶もだ。生まれた場所や両親のことも含めて……全部だ」
 数馬は顎に手を当てながらポツポツと口を開く。その答えにロッソはどこか悲し気な表情を滲ませながら呟いた。
「そうか……」
 わずかに目線を数馬から外したロッソ。そんな様子を見せる彼に、数馬はハッキリと告げた。

「だから――お前がつけてくれ。俺の名前を」

◆◇◆

(ちょっと悪いことしたかな……)

 転生したという事実を伏せることに僅かばかりの罪悪感を抱きつつも、数馬は「名前を付けてくれ」と依頼されて目を見開くロッソにさらに言葉を続ける。
「俺には何もない。自分が生まれた故郷の事も、両親の事さえも思い出せない。記憶を失った俺だが、今もこうして生きている。さすがに『名無し』でいるわけにもいかないだろ?」
「まぁそうだよな。だが……本当に俺でいいのか?」
 ロッソの言葉に、数馬は頷きながら言葉を続ける。
「あぁ。俺は今までの記憶が無いからどんな名前がいいかなんて判断付かないし、どこのだれとも知れないヤツに名付けられるのも嫌だからな。それならロッソに頼んだ方がいい」
「なるほど。それもそうか」
 やっと名前を呼んでくれたことに指で鼻を擦りながら照れ隠しをしたロッソは、「名前か……」と小さく呟きながら、今度は腕を組んで唸り始める。
 そしてちらりと数馬の方に目を向け、そっと「記憶が無い、か……」と呟いた後に口を開いた。

「なら――『セロ』ってのはどうだ?」

「セロ?」
「あぁ。お前は記憶が無いんだろ? どこで見聞きしたのかは忘れたが、何も無いっつうのを『ゼロ』って言うんだと。ただ、そのままだと無駄にかっこよすぎるし、あまり名前として聞いたことが無いからな。『゛』を取って名前っぽくしてみた。これまでの記憶が無いっていうお前にはピッタリな名前じゃないか?」
「セロ……か」
 告げられた名前を頭の中で反芻しながら、数馬は初めて相好を崩した。
「いいな。ロッソの言う通り、記憶が無いっていう俺にピッタリだ。それに、『無い』というのは何も悪いことじゃない。これからいくらでも可能性を広げられるってことだ」
「そうか。それじゃ、改めて――」
 本宮数馬――いや、セロの返答に微笑を浮かべたロッソは、すっと右手を差し出しながら告げる。
「よろしくな、セロ」
「あぁ、こちらこそ」
 差し出された手を掴んだセロは、こうして再び訪れた人生を歩み始めた。
 だが、まだこの時彼は知らなかった。

 転生を果たしたこの世界の現実を。
 そして――今いるこの場所がどれほど過酷なのかを。
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