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本編
Module_027
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「うっ、ぐぁ~……結構時間がかかったなぁ」
日が西の空に沈み、辺りが暗闇に包まれていくなか、セロたちはギルドの建物を後にした。
結局、鎧獅子を含めた魔物買取り依頼に対する清算は後日となってしまったことから、セロは街に入る際の金と併せてカラクから宿泊費を借りることとなった。
(まぁあれだけの量だし、その日に清算できなかったのは仕方がない。あのギルドマスターは色々忙殺されるだろうケド……うん、見なかったことにしようか)
セロはギルド会館から去る際、「うああああああ……ギルドの資金がああああ……」などとガリガリと頭を掻いて呻くグロースの姿に、心の中で小さく合掌しながら呟く。
「あ~、色々とスマン。また借りることになって……」
「あぁ、気にすることはないよ。後でギルドから報酬が支払われたら、そこから差し引いてもらえばいいから」
「そうだよ。結構な量の魔物を買取り依頼に出していたし、それなりの報酬は見込めるだろうからね」
申し訳なさそうに頭を下げるセロに、カラクとミランがフォローの言葉をかける。
「それにしても、イルネさんは凄かったですねぇ。無事に鎧獅子の検分が終わったと思ったら、セロ君に猛烈な勧誘してましたからね」
「ハハッ、大人気だな。坊主は。まぁ俺たちの精霊武具を短時間でメンテナンスできるほどの腕があるんだ。イルネの姐さんの気持ちも分からんでは無いがな」
気持ちを切り替えるように呟いたアルバの言葉に、グランが笑いながら口を開く。
「にしても、本当に断ってよかったのか? イルネさん、結構ガックリきてたぞ?」
「でも、仕方がないだろう、こればっかりは。俺は機巧師のライセンスが無いんだから」
グランの言葉を受けたキールがセロに訊ねると、当の本人はややゲンナリしつつ言葉を返した。
(はぁ……ったく、本当にしつこかったな。どうにかライセンスが無いってことで一旦は引いてもらえたケド……また面倒なことにならなきゃいいが……)
セロはそっと心の中にため息とともにそんな言葉を零す。だが、実際にそうまで言わなければセロがこうして解放されなかったのも事実であり、セロは「アレ、絶対目をつけられたよなぁ……」と気が重かった。
「ったく、どこかの誰かがメンテナンスしたことを言わなければこんなことにはなってなかったのに……」
セロは恨みがましい目でカラクを見やる。ジロリと睨む彼の視線を受けたカラクは、「あはは……」と誤魔化すように乾いた笑いで流しつつ、口を開いた。
「まぁ、確かに気の毒だとは思うよ。しかし、遅かれ早かれ私たちの武具について『誰かがメンテナンスした』という事実は知られてしまうだろう? 私たちの武具はこの街ち着いたらメンテナンスに出すつもりだったしね」
「それに、あのイルネの姐さんは『クラウン』を構成する一人だしな。耳聡くて行動力のあるあの人のことだ。嗅ぎつけられたらそれこそギルドの前で張って突撃してくるぞ」
カラクの言葉を補足するように、グランがニヤニヤと笑いながら説明する。
「……クラウン?」
グランの口から出た耳慣れない言葉に、セロは首を傾げつつ反射的に問い返す。
「まぁ初めてこの街に来たから知らないのも無理ないか。クラウンっていうのは、簡単に言えば『この街で絶対に敵に回しちゃいけない人たち』のことだよ」
「何なんだ、その突っ込みどころ満載の説明は……」
ミランの言葉に、セロが呆れたような口調で返すと、カラクが苦笑を浮かべながら付け加える。
「まぁミランの言葉は大雑把過ぎるけど……詳しくは宿を取ってから話そうか。ちょっと長くなるかもしれないしね」
丁度目的地である宿――「満月亭」に到着したカラクは、中へと続く扉を開けながらセロに提案する。
「そうしてもらえると助かる。長らくギルドにいたせいか、腹も減ったし」
「あはは、だろうと思ってこのグリムの中でも料理が美味しいところを選んでおいたよ」
この街をよく知るカラクたちの選定に異を唱えられるはずもないセロは、静かに頷いて満月亭の中へと入っていった。
満月亭の女将に滞在の旨と料金を支払い、各自の部屋へと荷物を降ろした後、一階に設けられた食堂でセロたちは落ち合った。
「さて、先ほどの話だけれど……クラウンというのは、この街での有力者たちを総称する言葉なんだよ。クラウンの構成員には、この街のマフィアを取り纏める『トリーネ』のトップであるイルゼヴィル=フォルナ、『セントルーガ』のトップであるレン=ホークス、『アヴァロス』のトップであるカイン=ディアロスの3名に、精霊武具の製造・販売を担う『デラキオ商会』の会頭・フェルメド=デラキオ、『マレーン商会』の会頭・イルネ=ヴィルヴィアの2名からなる」
「まさか……そのイルネって――」
「そうさ。君がしつこく勧誘を受けたあの人だよ」
カラクは手元にあった水の入ったグラスを傾け、喉を潤す。セロもまた彼に倣うようにグラスを傾けると、わずかに眉間に皺を寄せつつ訊ねた。
「でも、何で俺なんかをしつこく勧誘したんだ? この街にだって機巧師は他にもいるだろう?」
セロの問いに、カラクはわずかに身を乗り出し、声のトーンを落としながら答えた。
「これはまだ噂程度の話なんだけどね……どうやらマレーン商会は追い詰められているみたいなんだ」
「はっ? どういうことだ?」
「詳しい事情は私たちもよく分からないが、今のマレーン商会には機巧師が会頭のイルネさんを含めて片手で数えるほどの人数しかいない。少し前にはそれなりの人員がいたんだが……どうやら大勢の機巧師がデラキオ商会に移籍したらしい。そのため、少しでも見込みのある人材は確保したいようだね」
その時、セロたちのテーブルに料理が運ばれ、カラクは再び席に着く。
「なるほど。あの勧誘の裏にはそんな事情があったのか」
「まぁそれと同時に君とイルネさんを引き合わせたかったという私の思惑も少なからずあったけどね」
「それは何故?」
運ばれたパンを手でちぎり、口の中に放り込んだセロは、咀嚼しつつ訊ねる。
「主に二つの理由だね。一つはさっきミランが言ったように、クラウンは『敵に回しちゃいけない』人だということさ。君はこの街に来たのは初めてだろう? なら、この街の掟を最初の段階で教えておくのは有益なことだと考えたからだね。そして二つ目は――」
「二つ目は?」
「ーー君の技術は自分が思っている以上に高いということを認識して欲しかったからだよ」
カラクの口から出た言葉に、セロは手をピクリと止める。発言したカラクはセロのわずかに見せた反応を視界に捉えつつ、話を続ける。
「ギルドへの報告の際、イルネさんに君がメンテナンスした私の精霊武具を見せたんだ。そうしたら……」
一旦言葉を切ったカラクは、その目をミランに向ける。
「まるで子どもみたいにはしゃいで興奮してたねぇ~。私は専門外だからその感覚は分からないケド」
「でしたねぇ……」
ミランの言葉にアルバが苦笑混じりに同調する。
「まぁ、この二人の言葉からも分かるように、君の技術は自分が思っている以上に高い。君はごくごく普通に私たちの武具をメンテナンスしたと思うけど、それは同じ技術者であるイルネさんから見ても断言できるほどの高い技術なんだよ」
「そうなのか……あまり実感が無いけどな」
セロはカラクの言葉に返答しつつ、再びパンをちぎって口に放り込む。
「まぁ今は実感がないからそう思うかもしれないが……いずれ君の持つ技術は多くの人の目を引くだろう。そうなった時――」
「俺の身が危うくなるってか?」
ゴクリと咀嚼したパンを呑み込んだセロは、カラクの発言を先回りして口を開いた。カラクはやや驚きを見せつつも、やがて彼の発言を肯定して小さく頷く。
「君の持つ知識と技術は、やがては自らの身を危うくさせるかもしれない。この街の機巧師からすれば、ライセンスを持たずして精霊武具のメンテナンスを行える君の存在は脅威になり得る。人は自分よりも高い技術を持つ者を憧れ、そして嫉妬するからね」
「まさかそれを言うために俺のことを話したのか?」
「そんな言い草はないだろう? 君よりも年上の、先輩冒険者からの忠告ということだよ。ただ……君の場合、襲い来る火の粉は自分で払いのけると思うけどね」
カラクはセロが鎧獅子を討伐した時のことを思い返しながら呟いた。
「……良くお分かりで」
セロはカラクの言葉に、ニヤリと思わせ振りな笑みを見せながら答える。
「さて。小難しい話もこれで終わりだ。今日は新たな冒険者が誕生した日だ。私たちで盛大に祝おうじゃないか!」
「だな。確かにカラクの言う通りだ」
カラクに同調するグランの言葉を合図に、テーブルの上でいくつものジョッキがぶつかり合った。
日が西の空に沈み、辺りが暗闇に包まれていくなか、セロたちはギルドの建物を後にした。
結局、鎧獅子を含めた魔物買取り依頼に対する清算は後日となってしまったことから、セロは街に入る際の金と併せてカラクから宿泊費を借りることとなった。
(まぁあれだけの量だし、その日に清算できなかったのは仕方がない。あのギルドマスターは色々忙殺されるだろうケド……うん、見なかったことにしようか)
セロはギルド会館から去る際、「うああああああ……ギルドの資金がああああ……」などとガリガリと頭を掻いて呻くグロースの姿に、心の中で小さく合掌しながら呟く。
「あ~、色々とスマン。また借りることになって……」
「あぁ、気にすることはないよ。後でギルドから報酬が支払われたら、そこから差し引いてもらえばいいから」
「そうだよ。結構な量の魔物を買取り依頼に出していたし、それなりの報酬は見込めるだろうからね」
申し訳なさそうに頭を下げるセロに、カラクとミランがフォローの言葉をかける。
「それにしても、イルネさんは凄かったですねぇ。無事に鎧獅子の検分が終わったと思ったら、セロ君に猛烈な勧誘してましたからね」
「ハハッ、大人気だな。坊主は。まぁ俺たちの精霊武具を短時間でメンテナンスできるほどの腕があるんだ。イルネの姐さんの気持ちも分からんでは無いがな」
気持ちを切り替えるように呟いたアルバの言葉に、グランが笑いながら口を開く。
「にしても、本当に断ってよかったのか? イルネさん、結構ガックリきてたぞ?」
「でも、仕方がないだろう、こればっかりは。俺は機巧師のライセンスが無いんだから」
グランの言葉を受けたキールがセロに訊ねると、当の本人はややゲンナリしつつ言葉を返した。
(はぁ……ったく、本当にしつこかったな。どうにかライセンスが無いってことで一旦は引いてもらえたケド……また面倒なことにならなきゃいいが……)
セロはそっと心の中にため息とともにそんな言葉を零す。だが、実際にそうまで言わなければセロがこうして解放されなかったのも事実であり、セロは「アレ、絶対目をつけられたよなぁ……」と気が重かった。
「ったく、どこかの誰かがメンテナンスしたことを言わなければこんなことにはなってなかったのに……」
セロは恨みがましい目でカラクを見やる。ジロリと睨む彼の視線を受けたカラクは、「あはは……」と誤魔化すように乾いた笑いで流しつつ、口を開いた。
「まぁ、確かに気の毒だとは思うよ。しかし、遅かれ早かれ私たちの武具について『誰かがメンテナンスした』という事実は知られてしまうだろう? 私たちの武具はこの街ち着いたらメンテナンスに出すつもりだったしね」
「それに、あのイルネの姐さんは『クラウン』を構成する一人だしな。耳聡くて行動力のあるあの人のことだ。嗅ぎつけられたらそれこそギルドの前で張って突撃してくるぞ」
カラクの言葉を補足するように、グランがニヤニヤと笑いながら説明する。
「……クラウン?」
グランの口から出た耳慣れない言葉に、セロは首を傾げつつ反射的に問い返す。
「まぁ初めてこの街に来たから知らないのも無理ないか。クラウンっていうのは、簡単に言えば『この街で絶対に敵に回しちゃいけない人たち』のことだよ」
「何なんだ、その突っ込みどころ満載の説明は……」
ミランの言葉に、セロが呆れたような口調で返すと、カラクが苦笑を浮かべながら付け加える。
「まぁミランの言葉は大雑把過ぎるけど……詳しくは宿を取ってから話そうか。ちょっと長くなるかもしれないしね」
丁度目的地である宿――「満月亭」に到着したカラクは、中へと続く扉を開けながらセロに提案する。
「そうしてもらえると助かる。長らくギルドにいたせいか、腹も減ったし」
「あはは、だろうと思ってこのグリムの中でも料理が美味しいところを選んでおいたよ」
この街をよく知るカラクたちの選定に異を唱えられるはずもないセロは、静かに頷いて満月亭の中へと入っていった。
満月亭の女将に滞在の旨と料金を支払い、各自の部屋へと荷物を降ろした後、一階に設けられた食堂でセロたちは落ち合った。
「さて、先ほどの話だけれど……クラウンというのは、この街での有力者たちを総称する言葉なんだよ。クラウンの構成員には、この街のマフィアを取り纏める『トリーネ』のトップであるイルゼヴィル=フォルナ、『セントルーガ』のトップであるレン=ホークス、『アヴァロス』のトップであるカイン=ディアロスの3名に、精霊武具の製造・販売を担う『デラキオ商会』の会頭・フェルメド=デラキオ、『マレーン商会』の会頭・イルネ=ヴィルヴィアの2名からなる」
「まさか……そのイルネって――」
「そうさ。君がしつこく勧誘を受けたあの人だよ」
カラクは手元にあった水の入ったグラスを傾け、喉を潤す。セロもまた彼に倣うようにグラスを傾けると、わずかに眉間に皺を寄せつつ訊ねた。
「でも、何で俺なんかをしつこく勧誘したんだ? この街にだって機巧師は他にもいるだろう?」
セロの問いに、カラクはわずかに身を乗り出し、声のトーンを落としながら答えた。
「これはまだ噂程度の話なんだけどね……どうやらマレーン商会は追い詰められているみたいなんだ」
「はっ? どういうことだ?」
「詳しい事情は私たちもよく分からないが、今のマレーン商会には機巧師が会頭のイルネさんを含めて片手で数えるほどの人数しかいない。少し前にはそれなりの人員がいたんだが……どうやら大勢の機巧師がデラキオ商会に移籍したらしい。そのため、少しでも見込みのある人材は確保したいようだね」
その時、セロたちのテーブルに料理が運ばれ、カラクは再び席に着く。
「なるほど。あの勧誘の裏にはそんな事情があったのか」
「まぁそれと同時に君とイルネさんを引き合わせたかったという私の思惑も少なからずあったけどね」
「それは何故?」
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「二つ目は?」
「ーー君の技術は自分が思っている以上に高いということを認識して欲しかったからだよ」
カラクの口から出た言葉に、セロは手をピクリと止める。発言したカラクはセロのわずかに見せた反応を視界に捉えつつ、話を続ける。
「ギルドへの報告の際、イルネさんに君がメンテナンスした私の精霊武具を見せたんだ。そうしたら……」
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「でしたねぇ……」
ミランの言葉にアルバが苦笑混じりに同調する。
「まぁ、この二人の言葉からも分かるように、君の技術は自分が思っている以上に高い。君はごくごく普通に私たちの武具をメンテナンスしたと思うけど、それは同じ技術者であるイルネさんから見ても断言できるほどの高い技術なんだよ」
「そうなのか……あまり実感が無いけどな」
セロはカラクの言葉に返答しつつ、再びパンをちぎって口に放り込む。
「まぁ今は実感がないからそう思うかもしれないが……いずれ君の持つ技術は多くの人の目を引くだろう。そうなった時――」
「俺の身が危うくなるってか?」
ゴクリと咀嚼したパンを呑み込んだセロは、カラクの発言を先回りして口を開いた。カラクはやや驚きを見せつつも、やがて彼の発言を肯定して小さく頷く。
「君の持つ知識と技術は、やがては自らの身を危うくさせるかもしれない。この街の機巧師からすれば、ライセンスを持たずして精霊武具のメンテナンスを行える君の存在は脅威になり得る。人は自分よりも高い技術を持つ者を憧れ、そして嫉妬するからね」
「まさかそれを言うために俺のことを話したのか?」
「そんな言い草はないだろう? 君よりも年上の、先輩冒険者からの忠告ということだよ。ただ……君の場合、襲い来る火の粉は自分で払いのけると思うけどね」
カラクはセロが鎧獅子を討伐した時のことを思い返しながら呟いた。
「……良くお分かりで」
セロはカラクの言葉に、ニヤリと思わせ振りな笑みを見せながら答える。
「さて。小難しい話もこれで終わりだ。今日は新たな冒険者が誕生した日だ。私たちで盛大に祝おうじゃないか!」
「だな。確かにカラクの言う通りだ」
カラクに同調するグランの言葉を合図に、テーブルの上でいくつものジョッキがぶつかり合った。
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