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【黒の創造召喚師 ―Closs over the world―】
第029話 逆鱗に触れた者の末路⑤
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「ウソぉ……」
目にも留まらぬ速さで相手の懐に入り、ワンパンで次々と倒すツグナは、まさに鎧袖一触との表現が当て嵌まる。
そんな彼を、未だ状況が呑み込めずにいる茜が呆けた顔で見つめていた。
「……大丈夫?」
ペタリと地べたに腰を下ろしていた茜に、ソアラの声がかかる。ふと声のした方に顔を向けると、そこにはクスクスと笑いながらツグナのジャケットを羽織るソアラがいる。
「大丈夫……って、それはこっちのセリフだよ。ソアラの方こそ大丈夫なの? あの男に殴られてたでしょ? 私を守るために」
「あはは……バレたか」
ソアラは照れ臭そうにポリポリと頬を掻きながら、ぎこちない笑みを浮かべる。
「バレたか、じゃないよ! ねぇ、どうして? ソアラにとって、私は赤の他人でしょ!? 放っておいてもいいハズなのに……」
緊張から解放された茜が、未だ痛々しい傷痕を残すソアラに向かって激しい口調で問いただす。そう、まだ茜とソアラは出会ってそれほど日が経っていない、浅い付き合いだ。
ソアラならば、一人で逃げることもできただろうということは、茜も容易に想像できた。何せ、この区域で恐れられているあの九条武治の攻撃を受けても平然とできるほどなのだから。
「まぁ、確かにそれはそうだよね。だけど、なんとな~く言われてるような気がしたんだよ――『助けて』って」
「――っ!?」
あっけらかんと笑いながら呟かれたソアラの言葉に、茜の目からポロポロと涙が流れ落ちる。
「怖かったね」
「う゛ん……」
「もう、大丈夫だから」
「あ゛りがど……」
前が見えないほどの涙で顔をぐしゃぐしゃにする茜を、膝をついたソアラがそっと包み込むように抱える。
やがて、ひとしきり泣いてスッキリした茜が見たのは、それまで自分を辱めようとしていた者たち全員が四肢を伸ばしてだらしなく倒れる光景と、その中でただ一人「スッキリしたぁ~!」とかいてもいない汗を拭いながら爽やかな笑みを浮かべるツグナの姿だった。
――この日「警察すら手を焼く」と囁かれていた不良集団「アリゲーターバイト」は、たった一人の少年によって一夜にして崩壊したのだった。
◆◇◆
廃工場での一幕から数日後のこと。
アリゲーターバイトのボスであった九条武治は、ツグナとの戦いに敗れた後、ほどなくして病院へ送致された。重傷ではあったものの、命に別状はないことから、回復を待って事情聴取が行われることとなったのだが――警察が事情聴取する前に九条武治は病室から忽然と姿を消した。「敗北がショックで武者修行に出たのでは?」などという噂が飛び交ったものの、真偽のほどは誰も分からなかった。
併せて、ツグナが倒した他のメンバーも軒並み病院送りとなり、警察の事情聴取を受ける羽目になった。彼にとって幸運だったのは、その場に「佐伯継那」の名前を知る人物がいなかったことだ。
また、多くのメンバーが「高校生のガキにやられた」と答えたものの、聴取した警察の担当者は「高校生がこれほどの数を相手に、たった一人で立ち回るのは不可能だろう」とまともに取り合わなかったことも幸いし、ツグナが不用意に注目を浴びることは回避できた。
ただ一点、この日を境にツグナの周りにちょっとした変化が起きる。
昼休み――ツグナの所属する「普通科」のクラスに、ソアラやリーナをはじめとしたいつものメンツが集まっていた。当初は物珍しそうな視線が向けられることもあったものの、それも数日のうちに落ち着きを取り戻し、今ではキリアやアリアも他の生徒と同じように昼食を楽しんでいる。
彼女たちがわざわざ離れたクラスに集まるのは、ツグナの持つ「お弁当」にある。この日も机を4つ合わせた中心に、彼は風呂敷に包んだ「お弁当」をドカッと乗せ、その包みを開けた。
解かれた風呂敷包みの中から姿を現したのは、5段重ねの重箱である。
「うは~っ、凄いですね……これ全部継那さんが作ったんですか?」
ツグナの周りに起きた「ちょっとした変化」。それはソアラのクラスメイトである茜の存在だ。アリゲーターバイトがツグナの手により崩壊した日の翌日以降、いつものようにツグナの教室でランチをするメンツに茜が加わった。最初は「渦中の美人軍団」の輪に入ることに緊張していた茜だったが、同じクラスメイトであるソアラの存在もあってか、今ではキリアやリーナ、アリアともスムーズにコミュニケーションがとれている。
「まぁな。さすがに全部を朝の限られた時間で仕上げることはできないから、一部は前の日に作っておいたものを入れてるけど」
パカッと重箱の蓋を開け、順々にそれぞれの段を机の上に並べていく。中には綺麗に整えられた俵型のおにぎりに、稲荷寿司、根菜の煮付けに焼き魚など、そのままショーケースで陳列されても不思議ではないほどの完成されたお弁当が茜たちの前に並ぶ。
「いやいやいや、それでも凄いですよ。見た目も鮮やかですし、バランスも良さそう。というより、普通にデパートとかで売ってそうなくらいのレベルですよね、コレ」
「フッフッフッ……甘いわよ茜。ツグナのお弁当はその見た目もさることながら、その味も絶品なの。この稲荷寿司はもう最高なのよ!」
「う、うん。そりゃあ何回か食べたことがあるから、料理上手なのは知ってるけど……」
茜はぐっと拳を握りながら稲荷寿司を猛烈にプッシュするソアラに気圧され、若干引き攣った笑みを浮かべながら言葉を返す。
(稲荷寿司推しって、そりゃそうだろうな。何せ狐人族だし……)
ソアラと茜の会話を耳にしながら、ツグナは狐耳を生やしたソアラが嬉しそうに油揚げを咥えている構図を反射的にイメージしていた。
目にも留まらぬ速さで相手の懐に入り、ワンパンで次々と倒すツグナは、まさに鎧袖一触との表現が当て嵌まる。
そんな彼を、未だ状況が呑み込めずにいる茜が呆けた顔で見つめていた。
「……大丈夫?」
ペタリと地べたに腰を下ろしていた茜に、ソアラの声がかかる。ふと声のした方に顔を向けると、そこにはクスクスと笑いながらツグナのジャケットを羽織るソアラがいる。
「大丈夫……って、それはこっちのセリフだよ。ソアラの方こそ大丈夫なの? あの男に殴られてたでしょ? 私を守るために」
「あはは……バレたか」
ソアラは照れ臭そうにポリポリと頬を掻きながら、ぎこちない笑みを浮かべる。
「バレたか、じゃないよ! ねぇ、どうして? ソアラにとって、私は赤の他人でしょ!? 放っておいてもいいハズなのに……」
緊張から解放された茜が、未だ痛々しい傷痕を残すソアラに向かって激しい口調で問いただす。そう、まだ茜とソアラは出会ってそれほど日が経っていない、浅い付き合いだ。
ソアラならば、一人で逃げることもできただろうということは、茜も容易に想像できた。何せ、この区域で恐れられているあの九条武治の攻撃を受けても平然とできるほどなのだから。
「まぁ、確かにそれはそうだよね。だけど、なんとな~く言われてるような気がしたんだよ――『助けて』って」
「――っ!?」
あっけらかんと笑いながら呟かれたソアラの言葉に、茜の目からポロポロと涙が流れ落ちる。
「怖かったね」
「う゛ん……」
「もう、大丈夫だから」
「あ゛りがど……」
前が見えないほどの涙で顔をぐしゃぐしゃにする茜を、膝をついたソアラがそっと包み込むように抱える。
やがて、ひとしきり泣いてスッキリした茜が見たのは、それまで自分を辱めようとしていた者たち全員が四肢を伸ばしてだらしなく倒れる光景と、その中でただ一人「スッキリしたぁ~!」とかいてもいない汗を拭いながら爽やかな笑みを浮かべるツグナの姿だった。
――この日「警察すら手を焼く」と囁かれていた不良集団「アリゲーターバイト」は、たった一人の少年によって一夜にして崩壊したのだった。
◆◇◆
廃工場での一幕から数日後のこと。
アリゲーターバイトのボスであった九条武治は、ツグナとの戦いに敗れた後、ほどなくして病院へ送致された。重傷ではあったものの、命に別状はないことから、回復を待って事情聴取が行われることとなったのだが――警察が事情聴取する前に九条武治は病室から忽然と姿を消した。「敗北がショックで武者修行に出たのでは?」などという噂が飛び交ったものの、真偽のほどは誰も分からなかった。
併せて、ツグナが倒した他のメンバーも軒並み病院送りとなり、警察の事情聴取を受ける羽目になった。彼にとって幸運だったのは、その場に「佐伯継那」の名前を知る人物がいなかったことだ。
また、多くのメンバーが「高校生のガキにやられた」と答えたものの、聴取した警察の担当者は「高校生がこれほどの数を相手に、たった一人で立ち回るのは不可能だろう」とまともに取り合わなかったことも幸いし、ツグナが不用意に注目を浴びることは回避できた。
ただ一点、この日を境にツグナの周りにちょっとした変化が起きる。
昼休み――ツグナの所属する「普通科」のクラスに、ソアラやリーナをはじめとしたいつものメンツが集まっていた。当初は物珍しそうな視線が向けられることもあったものの、それも数日のうちに落ち着きを取り戻し、今ではキリアやアリアも他の生徒と同じように昼食を楽しんでいる。
彼女たちがわざわざ離れたクラスに集まるのは、ツグナの持つ「お弁当」にある。この日も机を4つ合わせた中心に、彼は風呂敷に包んだ「お弁当」をドカッと乗せ、その包みを開けた。
解かれた風呂敷包みの中から姿を現したのは、5段重ねの重箱である。
「うは~っ、凄いですね……これ全部継那さんが作ったんですか?」
ツグナの周りに起きた「ちょっとした変化」。それはソアラのクラスメイトである茜の存在だ。アリゲーターバイトがツグナの手により崩壊した日の翌日以降、いつものようにツグナの教室でランチをするメンツに茜が加わった。最初は「渦中の美人軍団」の輪に入ることに緊張していた茜だったが、同じクラスメイトであるソアラの存在もあってか、今ではキリアやリーナ、アリアともスムーズにコミュニケーションがとれている。
「まぁな。さすがに全部を朝の限られた時間で仕上げることはできないから、一部は前の日に作っておいたものを入れてるけど」
パカッと重箱の蓋を開け、順々にそれぞれの段を机の上に並べていく。中には綺麗に整えられた俵型のおにぎりに、稲荷寿司、根菜の煮付けに焼き魚など、そのままショーケースで陳列されても不思議ではないほどの完成されたお弁当が茜たちの前に並ぶ。
「いやいやいや、それでも凄いですよ。見た目も鮮やかですし、バランスも良さそう。というより、普通にデパートとかで売ってそうなくらいのレベルですよね、コレ」
「フッフッフッ……甘いわよ茜。ツグナのお弁当はその見た目もさることながら、その味も絶品なの。この稲荷寿司はもう最高なのよ!」
「う、うん。そりゃあ何回か食べたことがあるから、料理上手なのは知ってるけど……」
茜はぐっと拳を握りながら稲荷寿司を猛烈にプッシュするソアラに気圧され、若干引き攣った笑みを浮かべながら言葉を返す。
(稲荷寿司推しって、そりゃそうだろうな。何せ狐人族だし……)
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