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続編幕前話 ――Before the curtain――
《Before the curtain06》 掃討戦
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――1,000を超える魔物の大群に立ち向かう、ツグナ率いるレギオン「ヴァルハラ」。しかしながら、その人員はたったの5名しかいない。通常ならば、およそ200倍の陣容を誇る相手を前に、絶望感に苛まれるだろう。圧倒的な物量差は、そのまま戦況の優劣を左右してしまうからだ。誰であれ、敗色が濃厚な戦場に嬉々として挑む者などいるはずもない。
だが、オークの群れが目と鼻の先までに迫り、圧倒的な劣勢とも思われる状況下にあるものの、それを迎えるツグナたちの表情に悲壮感は欠片もなかった。
「……よし、それじゃあ陣形の確認だ」
他のレギオンメンバーを率いて里の入り口にやって来たツグナは、後方から向けられるレイラたちの視線を背に受けながらも、あくまでも普段通りに落ち着いた声音で呟く。
「まずは前衛――これはソアラとアリアで頼む。一番戦闘が激しくなる場所だが……イケるな?」
「うん! 任せて!」
「了解だよ、ツグ兄っ!」
ツグナの言葉を受け、装着したグローブ越しに両拳を打ち付けるソアラに、ビシッと親指を立てて笑うアリア。彼女らの力強い返答を受け、ツグナはさらに続ける。
「アリアはとにかく手数重視で頼む。森の中は思っている以上に間合いが狭いからな。大振りな攻撃は木が邪魔して上手く発動できない場合があるってことを念頭に動いてくれ。ソアラは逆にこういった場所の方がトリッキーな『魔鋼糸術』が生きてくる。それに、この森はいわばソアラの庭みたいなもんだろ? 思う存分やってやれ。俺もここの防衛体制が整い次第、戦線に加わる」
「分かったよツグ兄!」
「うん。思いっきりやってみる!」
ツグナのアドバイスを受けた二人は、返事もそこそこに足早にポイントへと向かっていった。
「ソアラとアリアの後方、中衛の担当はキリアだ。補助系統魔法で前方のソアラとアリアを支援しつつ、二人が取りこぼした魔物の排除を頼む」
「了解よ。まぁ、あのやる気に満ちた二人が仕留めそこなう魔物っていないと思うけれど、留意しておくわね」
くすりと笑いながらもツグナの指示に従い、キリアは前を走る二人を追うように森の中へと消えていった。
「さて、と。残るリーナは、ここで里の防衛を頼む」
「はい、承知しました。しかし……兄さん。私が防衛に回るとして、兄さんはどうするのです?」
ツグナの指示に頷きながらも、リーナはふと湧いた疑問をそのまま口にする。
「俺は遊撃だな。さっき前衛の二人にも言ったが、ここの防衛体制が整い次第、戦線に加わる。前衛のフォローに回りつつ、キリアが討ち損ねた魔物を潰す」
「……なるほど。ですが、防衛が私一人では少々弱いのではないですか? 魔物だって馬鹿じゃありません。おそらくは私の見えない場所から密かに内部に侵入を試みる者も出てくるかと」
「あぁ、分かってるよ。だから、こうした拠点防衛にうってつけのヤツを呼ぶのさ」
ニシシ、と悪戯っぽい笑みを浮かべたツグナは、リーナの指摘にそう返すと徐に左腕から魔書を引き抜いた。
ツグナの腕から本が引き抜かれる光景は、リーナは何度も目にしたことがあったが、後方から事態を見守っていたレイラを始めとした里の狐人族たちは皆一様にギョッと目を見開き、ある者は「ヒィッ……!?」と小さな悲鳴を挙げている。
「さて出番だ。力を貸してくれ――比奈菊、フラン」
彼の呼び声に応じ、開かれた魔書から青白い燐光が立ち昇り、やがてその燐光は二つの柱となってツグナの眼前に現れる。
そして、その燐光が消え去るとそこには――
「主ぃ~! 敵情分析ならこのフラン様にまっかせなさ~い☆」
「うん……防衛は得意」
白衣姿に背中からコウモリにも似た羽を生やした少女――フランネルと、白色の単衣に紅色の袴姿、濃紺の長い髪を金と銀の鈴がついた髪留めで一つに結えた少女――比奈菊が顕現する。
「比奈菊。早速で悪いが、里全体を覆う結界の生成を頼む。フランは結界の中から敵の戦力を分析してくれ」
「「了解っ!」」
「それじゃあ、早速生成する。囲え――無廟陣」
ツグナからの指示を受け、比奈菊は早速彼女の持つ固有スキル「幾何方陣」の一つ、無廟陣を展開し、狐人族の里全体を覆う半球状の結界が形成される。
「なっ!? こ、これは……こんな大きな結界を、いとも簡単に!?」
突如として現れた巨大な結界に、レイラはポカンと口を開けながらそれを見つめる。
(この里を覆うほどの巨大な結界ともなれば、その発動には相応の時間と魔力が必要になるはず。けれども、あの子はそれをほんのわずかな時間で成し遂げた。しかも、魔力の消費による疲労感は微塵も感じさせていない……)
あたかも「それが当然」だと告げるように、飄々とした態度で驚くべきことを成し遂げる比奈菊に、レイラは思わず顔を引き攣らせる。
しかし、彼女の驚きは、ここで終わらなかった。
「さぁ~て、このフランネル様が……まるっとグリッと解析しちゃうよぉ~☆」
続いて片眼鏡の縁をキラリと輝かせたフランが、固有スキル「詳細情報解析」を発動させ、里めがけて押し寄せるオークの大群の戦力を詳らかにする。
「ふぅむ……主。解析した限りだと、どうやらあの群れには『王』はいないようだ。だが、あの中にはキングの上位である『皇帝』がおるようだぞ? それに、『将軍』は4、『精鋭』は20だな。それに――」
フランが言葉を切ると同時に、展開されたばかりの結界に突然、無数の氷の針が襲いかかる。
「うわあああぁぁぁっ!!」
襲来した氷の針に、思わず結界の中にいた狐人族の人たちは咄嗟にその場に蹲ってしまうが、恐れていた痛みは待てどもやって来る気配は無い。「どうしたんだ?」と思い、恐る恐る顔を上げて様子を窺うと――
「むぅ……いきなりは卑怯。だから、ここは『お返し』させてもらう」
わずかに頬を膨らませた比奈菊が、スッと手を前に掲げると、結界に突き立てられた氷の針が、ぐるりとその向きを反転させ、来た道を戻るように彼方へと飛んでいく。
「あぁ、スマンな主。あの群れには希少種と呼ばれる『オーク・メイジ』が10体、その周囲に展開していた通常種のオーク20体の合わせて30体が今ので倒れたゾ」
「……うむ。今日も絶好調、なり」
クスクスと笑いながら呟くフランに、フンスと軽く鼻息を吐いた比奈菊が言葉を発する。
「あー、そう言えば比奈菊の張った結界は、攻撃をそのまま撥ね返せるんだったな。それにしてもオーク・メイジか。希少種なら、ギルドに持ち込めば高く買い取ってくれるかね? 物は試しで買取依頼を出してみるか。『オークはランクが上がるほど、その肉は美味い』って聞いた記憶があるんだけど……後でちょっと料理してみるってのもアリかな?」
二人の発言に、ツグナは頭を掻きながらボソッと独り言を呟く。
その発言を逃さず耳にした比奈菊・フラン・リーナの目がギラリと鋭さを帯びた。
「オーク……肉……」
「主の、美味なる料理……」
「兄さんの手料理。しかも、極上の素材――っ!!」
そして、居合せた三名は、図らずも一致した思いに、ただ顔を見合わせて大きく頷く。
そして、彼女らの「思い」は、リーナの装備した「星夜の腕輪」による念話によって他のメンバーに伝播した。
「皆さん。戦いの直前ですが、これだけは。今、こちらに襲来しているオークの群れ。そこには超希少種たる『エンペラー』を始め、ジェネラルやエリートなどの上位種も存在しているとのこと。また……ここからが本題ですが――『オークから獲れる肉は、ランクが上がるほど美味い』との情報もあります。つまり、この極上たる素材に、兄さんの卓越した料理スキルが合わされば……もうお分かりですね?」
静かに、しかしハッキリと告げられたリーナの念話。その発言を契機に、この戦いの意味合いはガラリと一変する。
単なる魔物討伐から――「肉狩り」の戦いへと。
リーナの発言に感化されたソアラ・アリア・キリアの三名は、各々の手にした武具を強く握り締めて「笑う」。
彼女らの浮かべた笑みは、普段見せる華やかで可憐なものではない。どちらかと言えば、茂みからじっと獲物を見つめる狩人のそれだ。
間もなく、先頭に立つアリアとソアラは押し寄せるオークの群れと鉢合わせる。
しかし、彼女らの頭には彼我の物量差などどうでもよく、むしろ確定事項となった「オーク肉祭り」に、「誰が一番戦果を上げられるか?」ということに意識が向けられている。
(これじゃあどっちが脅威か分かりゃしねぇな……)
ツグナはわずかばかりの同情を、向かって来るオークたちに寄せる。
そして――それから程なくして戦いの火蓋は切られたのだった。
====================================================
以下、アトガキ。
・肉は正義
だが、オークの群れが目と鼻の先までに迫り、圧倒的な劣勢とも思われる状況下にあるものの、それを迎えるツグナたちの表情に悲壮感は欠片もなかった。
「……よし、それじゃあ陣形の確認だ」
他のレギオンメンバーを率いて里の入り口にやって来たツグナは、後方から向けられるレイラたちの視線を背に受けながらも、あくまでも普段通りに落ち着いた声音で呟く。
「まずは前衛――これはソアラとアリアで頼む。一番戦闘が激しくなる場所だが……イケるな?」
「うん! 任せて!」
「了解だよ、ツグ兄っ!」
ツグナの言葉を受け、装着したグローブ越しに両拳を打ち付けるソアラに、ビシッと親指を立てて笑うアリア。彼女らの力強い返答を受け、ツグナはさらに続ける。
「アリアはとにかく手数重視で頼む。森の中は思っている以上に間合いが狭いからな。大振りな攻撃は木が邪魔して上手く発動できない場合があるってことを念頭に動いてくれ。ソアラは逆にこういった場所の方がトリッキーな『魔鋼糸術』が生きてくる。それに、この森はいわばソアラの庭みたいなもんだろ? 思う存分やってやれ。俺もここの防衛体制が整い次第、戦線に加わる」
「分かったよツグ兄!」
「うん。思いっきりやってみる!」
ツグナのアドバイスを受けた二人は、返事もそこそこに足早にポイントへと向かっていった。
「ソアラとアリアの後方、中衛の担当はキリアだ。補助系統魔法で前方のソアラとアリアを支援しつつ、二人が取りこぼした魔物の排除を頼む」
「了解よ。まぁ、あのやる気に満ちた二人が仕留めそこなう魔物っていないと思うけれど、留意しておくわね」
くすりと笑いながらもツグナの指示に従い、キリアは前を走る二人を追うように森の中へと消えていった。
「さて、と。残るリーナは、ここで里の防衛を頼む」
「はい、承知しました。しかし……兄さん。私が防衛に回るとして、兄さんはどうするのです?」
ツグナの指示に頷きながらも、リーナはふと湧いた疑問をそのまま口にする。
「俺は遊撃だな。さっき前衛の二人にも言ったが、ここの防衛体制が整い次第、戦線に加わる。前衛のフォローに回りつつ、キリアが討ち損ねた魔物を潰す」
「……なるほど。ですが、防衛が私一人では少々弱いのではないですか? 魔物だって馬鹿じゃありません。おそらくは私の見えない場所から密かに内部に侵入を試みる者も出てくるかと」
「あぁ、分かってるよ。だから、こうした拠点防衛にうってつけのヤツを呼ぶのさ」
ニシシ、と悪戯っぽい笑みを浮かべたツグナは、リーナの指摘にそう返すと徐に左腕から魔書を引き抜いた。
ツグナの腕から本が引き抜かれる光景は、リーナは何度も目にしたことがあったが、後方から事態を見守っていたレイラを始めとした里の狐人族たちは皆一様にギョッと目を見開き、ある者は「ヒィッ……!?」と小さな悲鳴を挙げている。
「さて出番だ。力を貸してくれ――比奈菊、フラン」
彼の呼び声に応じ、開かれた魔書から青白い燐光が立ち昇り、やがてその燐光は二つの柱となってツグナの眼前に現れる。
そして、その燐光が消え去るとそこには――
「主ぃ~! 敵情分析ならこのフラン様にまっかせなさ~い☆」
「うん……防衛は得意」
白衣姿に背中からコウモリにも似た羽を生やした少女――フランネルと、白色の単衣に紅色の袴姿、濃紺の長い髪を金と銀の鈴がついた髪留めで一つに結えた少女――比奈菊が顕現する。
「比奈菊。早速で悪いが、里全体を覆う結界の生成を頼む。フランは結界の中から敵の戦力を分析してくれ」
「「了解っ!」」
「それじゃあ、早速生成する。囲え――無廟陣」
ツグナからの指示を受け、比奈菊は早速彼女の持つ固有スキル「幾何方陣」の一つ、無廟陣を展開し、狐人族の里全体を覆う半球状の結界が形成される。
「なっ!? こ、これは……こんな大きな結界を、いとも簡単に!?」
突如として現れた巨大な結界に、レイラはポカンと口を開けながらそれを見つめる。
(この里を覆うほどの巨大な結界ともなれば、その発動には相応の時間と魔力が必要になるはず。けれども、あの子はそれをほんのわずかな時間で成し遂げた。しかも、魔力の消費による疲労感は微塵も感じさせていない……)
あたかも「それが当然」だと告げるように、飄々とした態度で驚くべきことを成し遂げる比奈菊に、レイラは思わず顔を引き攣らせる。
しかし、彼女の驚きは、ここで終わらなかった。
「さぁ~て、このフランネル様が……まるっとグリッと解析しちゃうよぉ~☆」
続いて片眼鏡の縁をキラリと輝かせたフランが、固有スキル「詳細情報解析」を発動させ、里めがけて押し寄せるオークの大群の戦力を詳らかにする。
「ふぅむ……主。解析した限りだと、どうやらあの群れには『王』はいないようだ。だが、あの中にはキングの上位である『皇帝』がおるようだぞ? それに、『将軍』は4、『精鋭』は20だな。それに――」
フランが言葉を切ると同時に、展開されたばかりの結界に突然、無数の氷の針が襲いかかる。
「うわあああぁぁぁっ!!」
襲来した氷の針に、思わず結界の中にいた狐人族の人たちは咄嗟にその場に蹲ってしまうが、恐れていた痛みは待てどもやって来る気配は無い。「どうしたんだ?」と思い、恐る恐る顔を上げて様子を窺うと――
「むぅ……いきなりは卑怯。だから、ここは『お返し』させてもらう」
わずかに頬を膨らませた比奈菊が、スッと手を前に掲げると、結界に突き立てられた氷の針が、ぐるりとその向きを反転させ、来た道を戻るように彼方へと飛んでいく。
「あぁ、スマンな主。あの群れには希少種と呼ばれる『オーク・メイジ』が10体、その周囲に展開していた通常種のオーク20体の合わせて30体が今ので倒れたゾ」
「……うむ。今日も絶好調、なり」
クスクスと笑いながら呟くフランに、フンスと軽く鼻息を吐いた比奈菊が言葉を発する。
「あー、そう言えば比奈菊の張った結界は、攻撃をそのまま撥ね返せるんだったな。それにしてもオーク・メイジか。希少種なら、ギルドに持ち込めば高く買い取ってくれるかね? 物は試しで買取依頼を出してみるか。『オークはランクが上がるほど、その肉は美味い』って聞いた記憶があるんだけど……後でちょっと料理してみるってのもアリかな?」
二人の発言に、ツグナは頭を掻きながらボソッと独り言を呟く。
その発言を逃さず耳にした比奈菊・フラン・リーナの目がギラリと鋭さを帯びた。
「オーク……肉……」
「主の、美味なる料理……」
「兄さんの手料理。しかも、極上の素材――っ!!」
そして、居合せた三名は、図らずも一致した思いに、ただ顔を見合わせて大きく頷く。
そして、彼女らの「思い」は、リーナの装備した「星夜の腕輪」による念話によって他のメンバーに伝播した。
「皆さん。戦いの直前ですが、これだけは。今、こちらに襲来しているオークの群れ。そこには超希少種たる『エンペラー』を始め、ジェネラルやエリートなどの上位種も存在しているとのこと。また……ここからが本題ですが――『オークから獲れる肉は、ランクが上がるほど美味い』との情報もあります。つまり、この極上たる素材に、兄さんの卓越した料理スキルが合わされば……もうお分かりですね?」
静かに、しかしハッキリと告げられたリーナの念話。その発言を契機に、この戦いの意味合いはガラリと一変する。
単なる魔物討伐から――「肉狩り」の戦いへと。
リーナの発言に感化されたソアラ・アリア・キリアの三名は、各々の手にした武具を強く握り締めて「笑う」。
彼女らの浮かべた笑みは、普段見せる華やかで可憐なものではない。どちらかと言えば、茂みからじっと獲物を見つめる狩人のそれだ。
間もなく、先頭に立つアリアとソアラは押し寄せるオークの群れと鉢合わせる。
しかし、彼女らの頭には彼我の物量差などどうでもよく、むしろ確定事項となった「オーク肉祭り」に、「誰が一番戦果を上げられるか?」ということに意識が向けられている。
(これじゃあどっちが脅威か分かりゃしねぇな……)
ツグナはわずかばかりの同情を、向かって来るオークたちに寄せる。
そして――それから程なくして戦いの火蓋は切られたのだった。
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以下、アトガキ。
・肉は正義
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