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破られた話
しおりを挟むシャワーを浴びて制服に着替えた緋禄が、背中を合わせて座り込んだ。
「ルールを決めようぜ」
「ルール?」
「あぁ。簡単なルールだよ。"泣いたらゲームオーバー"それだけ」
「泣いたら?」
「恋人同士は泣かないもんだろ」
それを聞いて思ったことは、楽しいゲームにしたいからか?程度だった。
緋禄と一緒にいるのは楽しいし、お互いこの4年涙を見せたこともないし大丈夫だろう。
そう思っていた。
この時は。
―…死期が間近に迫る緋禄の意図も知らないで
「分かった。ルールは守る」
「まぁゲームだし、気楽に行こうぜ。さぁて、1限目はサボるか。あと30分で終わるしな」
こうして窓から差し込む光を浴びて、背中を合わせて。
これだけでも心地良いと感じた。
「あ…雪だ」
「今朝冷え込んだからな」
「俺雪好きなんだよね。綺麗じゃん」
外を見ると綺麗な晴れ空にうっすらと雪が舞っていた。
確かに綺麗だ。
白くて、綺麗で、
まるで緋禄のように美しい。
高2の1月。
二人きりで雪が舞う空を見つめながら、俺と緋禄のゲームが始まった。
「ルールを決めようぜ」
「ルール?」
「あぁ。簡単なルールだよ。"泣いたらゲームオーバー"それだけ」
「泣いたら?」
「恋人同士は泣かないもんだろ」
それを聞いて思ったことは、楽しいゲームにしたいからか?程度だった。
緋禄と一緒にいるのは楽しいし、お互いこの4年涙を見せたこともないし大丈夫だろう。
そう思っていた。
この時は。
―…死期が間近に迫る緋禄の意図も知らないで
「分かった。ルールは守る」
「まぁゲームだし、気楽に行こうぜ。さぁて、1限目はサボるか。あと30分で終わるしな」
こうして窓から差し込む光を浴びて、背中を合わせて。
これだけでも心地良いと感じた。
「あ…雪だ」
「今朝冷え込んだからな」
「俺雪好きなんだよね。綺麗じゃん」
外を見ると綺麗な晴れ空にうっすらと雪が舞っていた。
確かに綺麗だ。
白くて、綺麗で、
まるで緋禄のように美しい。
高2の1月。
二人きりで雪が舞う空を見つめながら、俺と緋禄のゲームが始まった。
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