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第一部
12.鶏ガラスープ素麺
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「あつ……」
日曜日の朝、暑さで目が覚めた。
ここ最近はエアコンをつけたり消したりしていたのだがもう無理だ、調節だとか節電だとか言ってられない。
しかしもう起きたからには寝室には用はない。リビングのエアコンをつけなくては。
そう思って寝室を出ると既にリビングは涼しかった。その中でセレスティノが快適そうに寝ている。
我慢していた自分が馬鹿みたいだと思いながら苦笑して勝臣はエアコンの送風口の下に立った。
「あー涼しー」
じんわり浮いていた汗があっという間に引いていくのがわかる。
一頻り冷たい風を浴びたところで寝坊助を起こすことにする。
「ディーノ、おい、起きろ」
「んむぅー……」
唸りながらセレスティノが目を覚ます。
「おはよ、兄さん」
「おお、おはよ」
勝臣はカーテンをシャッと開けると眩しさに目を細めた。今日もいい天気だ。外は既に暑そうだが。
歯を磨いて顔を洗い、パンを焼いて食べる。いつものパターンだ。
着替えて外に行く準備ができたら出かけるか、とセレスティノを誘った。
今日はタブレットを購入しに行こうかと思っている。
勝臣は自分用のノート型パソコンは持っているがタブレット端末は持っていない。
これを機にひとつ購入してセレスティノのパソコンの練習に充てたいと思ったのだ。
ありがたくも金は足りていたのでそれほど負担には思わなかった。
外に出ると日差しが強かった。これは帽子があった方がいいな、と思ってまずはコンコースに隣接している商業施設でファッション系の店を見て周り、キャップを買った。カーキ色を自分に、黒色をセレスティノに買い与えた。
その場でタグを外してもらい被って歩く。
「ディーノは黒が似合うな」
「そう?」
「黒髪に金眼だから黒猫っぽくて可愛い」
するとセレスティノはちょっと拗ねた様子でカッコいいじゃないの?と言った。
「お前なんて可愛いで十分だよ」
ぶくくっと笑って不貞腐れた頬をつまんでみる。
「もう、やめてよ」
ぷいっとセレスティノが顔を背けて勝臣の指から逃れる。セレスティノの頬は柔らかくて餅みたいだなと勝臣は笑いながら思った。
続いて電気量販店に向かい、タブレットを見る。
考えた結果、キッズモデルのタブレットを買った。これなら漢字やローマ字などの勉強にもなる。プログラミングのゲームも入っていて今の子供は進んでるな、と思った。
「色が選べるみたいだけどブルーとパープルとイエローどれがいい?」
「ブルーかな」
「ん。じゃあこれにすっか」
代金を支払って紙袋を受け取る。俺が持つよ、とセレスティノが申し出たがいいって、と止めた。
「お前にはスーパーでの買い物を持ってもらうからな」
笑って言うとセレスティノも笑った。
その足でスーパーに向かうとセレスティノが率先してカゴを持った。
素麺とささみと鶏ガラスープの素とラー油、大葉を買った。他はあるはずだ。
帰宅してすぐさまエアコンをつける。
ふたりして送風口の下でしばし立ち尽くしてそれからタブレットを開封した。
初期設定は店でやってもらったのでもう電源を入れるだけである。
セレスティノにはローマ字などの知識は頭にダウンロードされているようだったがだからとキーボードが打てるかと言えばノーだ。
ホームポジションから教えてやり、基礎の基礎から教えてやった。
「ん、こんな時間か」
時計を見ると昼を回っていた。
「昼飯にするか」
「うん!」
途端にセレスティノの腹がぐうと鳴って勝臣が笑うと勝臣の腹もぐうと鳴ってセレスティノに笑われた。
「よし、今日の昼は素麺だ!」
「おー!」
エプロンをつけて手を洗ったふたりは大鍋と小鍋に湯を沸かす。
「湯を沸かしている間に大葉を切って梅干しの種を取り除いて叩きます」
大葉を切ってとんとんと梅干しの果肉を包丁で叩いて潰すと小鍋の方の湯が沸いた。
「ディーノ、ささみを一本ずつ入れてって」
「あいさ」
ピンク色のささみが湯に入るとあっという間に白くなって湯の中で踊る。
「どんぶりだして」
「これ?」
「そう、大きい方」
ラーメンどんぶりを取り出してそこにぬるま湯と鶏ガラスープの素を多めに入れてかき混ぜる。
「にんにくはお好みで入れてあと塩も少し入れろ」
「これくらい?」
「おーいいね。そしたら箸で混ぜとけ」
勝臣は湯だったささみをザルにあけて冷水を当てた。
「大鍋も沸いてきたな。素麺を四束パラパラーっと入れてくれ」
「こう?」
「そうそう。そしたら菜箸でかき混ぜておけ。吹いてくるからそうしたら火力を下げろ」
「うん」
神妙な顔つきで鍋をかき混ぜているセレスティノに少しだけ笑って勝臣は冷えたささみを手で割いていった。
「あちち」
表面は冷めていても中はまだ十分に熱い。水を当てながらささみを全て割いた。
そして大きなザルを取り出してよし、とセレスティノを見る。
「火、止めろ」
「うん」
鍋つかみをつけて勝臣がざあっとザルの中に素麺をあける。
十分流水に晒して冷やし、水を切ってどんぶりにそうめんを盛った。
スープがぬるいので冷凍庫から氷を取り出して適当に散らす。そのための濃いめのスープだ。
そしてその上にささみ、大葉、梅を乗せてごま油をひと回しかけた。
「ラー油はお好みでかけてくれ」
「ラー油は辛いやつだっけ?」
「そ。辛いのがよけりゃかけてくれたまえ」
「はーい」
ローテーブルに運んで麦茶を添えて。
「いただきます」
「いただきます」
勝臣ははじめからラー油を入れてずぞーっと素麺を啜る。ちゃんと噛まなくてはと思うのだがつい一、二回噛んだだけで飲んでしまう。喉越しが気持ちいい。
「ささみを梅と大葉で一緒に食べるとめっちゃ美味しい!」
「だろー?」
「麺も美味しい!つるつるしこしこしてる!俺、あっちの世界で素麺って食べたことあったけど母上の言ってた通り全然違う!」
「母さん、素麺まで作ってたのかよ」
「ここまで細くはないけど近いものは作ってた」
「すげえな」
するとセレスティノはにっこりと笑ってそうだよ、と言った。
「母上は凄いんだ」
「……そうか」
勝臣は苦笑してセレスティノの頭を撫でた。セレスティノが嬉しそうに笑う。
こいつはもうその母上とも会えないのだなと思うと切なかった。
日曜日の朝、暑さで目が覚めた。
ここ最近はエアコンをつけたり消したりしていたのだがもう無理だ、調節だとか節電だとか言ってられない。
しかしもう起きたからには寝室には用はない。リビングのエアコンをつけなくては。
そう思って寝室を出ると既にリビングは涼しかった。その中でセレスティノが快適そうに寝ている。
我慢していた自分が馬鹿みたいだと思いながら苦笑して勝臣はエアコンの送風口の下に立った。
「あー涼しー」
じんわり浮いていた汗があっという間に引いていくのがわかる。
一頻り冷たい風を浴びたところで寝坊助を起こすことにする。
「ディーノ、おい、起きろ」
「んむぅー……」
唸りながらセレスティノが目を覚ます。
「おはよ、兄さん」
「おお、おはよ」
勝臣はカーテンをシャッと開けると眩しさに目を細めた。今日もいい天気だ。外は既に暑そうだが。
歯を磨いて顔を洗い、パンを焼いて食べる。いつものパターンだ。
着替えて外に行く準備ができたら出かけるか、とセレスティノを誘った。
今日はタブレットを購入しに行こうかと思っている。
勝臣は自分用のノート型パソコンは持っているがタブレット端末は持っていない。
これを機にひとつ購入してセレスティノのパソコンの練習に充てたいと思ったのだ。
ありがたくも金は足りていたのでそれほど負担には思わなかった。
外に出ると日差しが強かった。これは帽子があった方がいいな、と思ってまずはコンコースに隣接している商業施設でファッション系の店を見て周り、キャップを買った。カーキ色を自分に、黒色をセレスティノに買い与えた。
その場でタグを外してもらい被って歩く。
「ディーノは黒が似合うな」
「そう?」
「黒髪に金眼だから黒猫っぽくて可愛い」
するとセレスティノはちょっと拗ねた様子でカッコいいじゃないの?と言った。
「お前なんて可愛いで十分だよ」
ぶくくっと笑って不貞腐れた頬をつまんでみる。
「もう、やめてよ」
ぷいっとセレスティノが顔を背けて勝臣の指から逃れる。セレスティノの頬は柔らかくて餅みたいだなと勝臣は笑いながら思った。
続いて電気量販店に向かい、タブレットを見る。
考えた結果、キッズモデルのタブレットを買った。これなら漢字やローマ字などの勉強にもなる。プログラミングのゲームも入っていて今の子供は進んでるな、と思った。
「色が選べるみたいだけどブルーとパープルとイエローどれがいい?」
「ブルーかな」
「ん。じゃあこれにすっか」
代金を支払って紙袋を受け取る。俺が持つよ、とセレスティノが申し出たがいいって、と止めた。
「お前にはスーパーでの買い物を持ってもらうからな」
笑って言うとセレスティノも笑った。
その足でスーパーに向かうとセレスティノが率先してカゴを持った。
素麺とささみと鶏ガラスープの素とラー油、大葉を買った。他はあるはずだ。
帰宅してすぐさまエアコンをつける。
ふたりして送風口の下でしばし立ち尽くしてそれからタブレットを開封した。
初期設定は店でやってもらったのでもう電源を入れるだけである。
セレスティノにはローマ字などの知識は頭にダウンロードされているようだったがだからとキーボードが打てるかと言えばノーだ。
ホームポジションから教えてやり、基礎の基礎から教えてやった。
「ん、こんな時間か」
時計を見ると昼を回っていた。
「昼飯にするか」
「うん!」
途端にセレスティノの腹がぐうと鳴って勝臣が笑うと勝臣の腹もぐうと鳴ってセレスティノに笑われた。
「よし、今日の昼は素麺だ!」
「おー!」
エプロンをつけて手を洗ったふたりは大鍋と小鍋に湯を沸かす。
「湯を沸かしている間に大葉を切って梅干しの種を取り除いて叩きます」
大葉を切ってとんとんと梅干しの果肉を包丁で叩いて潰すと小鍋の方の湯が沸いた。
「ディーノ、ささみを一本ずつ入れてって」
「あいさ」
ピンク色のささみが湯に入るとあっという間に白くなって湯の中で踊る。
「どんぶりだして」
「これ?」
「そう、大きい方」
ラーメンどんぶりを取り出してそこにぬるま湯と鶏ガラスープの素を多めに入れてかき混ぜる。
「にんにくはお好みで入れてあと塩も少し入れろ」
「これくらい?」
「おーいいね。そしたら箸で混ぜとけ」
勝臣は湯だったささみをザルにあけて冷水を当てた。
「大鍋も沸いてきたな。素麺を四束パラパラーっと入れてくれ」
「こう?」
「そうそう。そしたら菜箸でかき混ぜておけ。吹いてくるからそうしたら火力を下げろ」
「うん」
神妙な顔つきで鍋をかき混ぜているセレスティノに少しだけ笑って勝臣は冷えたささみを手で割いていった。
「あちち」
表面は冷めていても中はまだ十分に熱い。水を当てながらささみを全て割いた。
そして大きなザルを取り出してよし、とセレスティノを見る。
「火、止めろ」
「うん」
鍋つかみをつけて勝臣がざあっとザルの中に素麺をあける。
十分流水に晒して冷やし、水を切ってどんぶりにそうめんを盛った。
スープがぬるいので冷凍庫から氷を取り出して適当に散らす。そのための濃いめのスープだ。
そしてその上にささみ、大葉、梅を乗せてごま油をひと回しかけた。
「ラー油はお好みでかけてくれ」
「ラー油は辛いやつだっけ?」
「そ。辛いのがよけりゃかけてくれたまえ」
「はーい」
ローテーブルに運んで麦茶を添えて。
「いただきます」
「いただきます」
勝臣ははじめからラー油を入れてずぞーっと素麺を啜る。ちゃんと噛まなくてはと思うのだがつい一、二回噛んだだけで飲んでしまう。喉越しが気持ちいい。
「ささみを梅と大葉で一緒に食べるとめっちゃ美味しい!」
「だろー?」
「麺も美味しい!つるつるしこしこしてる!俺、あっちの世界で素麺って食べたことあったけど母上の言ってた通り全然違う!」
「母さん、素麺まで作ってたのかよ」
「ここまで細くはないけど近いものは作ってた」
「すげえな」
するとセレスティノはにっこりと笑ってそうだよ、と言った。
「母上は凄いんだ」
「……そうか」
勝臣は苦笑してセレスティノの頭を撫でた。セレスティノが嬉しそうに笑う。
こいつはもうその母上とも会えないのだなと思うと切なかった。
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