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428.集結地4
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ヴェルがハルバートを赤帽鬼に向けて突き出した。
眼は赤帽鬼を捉えているが、ハルバートの穂先は躱されていた。
「くそっ。俺の速度じゃ牽制にしかならん。
シエンナ、あの速度を何とかしろよ」
「くそっ。ゴブリンの亜種の癖にいい!
レジストされてばかりよ。ちょっと待ちなさい。
集中するから、しっかり守んないさいよ」
シエンナは愚痴を零しながらも再度、赤帽鬼の能力を
低下させようと魔術を詠唱し始めた。
「キキっ。この自慢の帽子をお前らの血で
更に赤く染め上げてやろう。キキイッ」
シエンナの魔術を脅威と見なしていないのか、
ヴェルと誠一の二人に向けて両手の鉤爪を振るい襲いかかった。
「手数が多過ぎる!捌ききれなくなるぞ」
少しずつだが、鉤爪がヴェルを捉え始めていた。
誠一の漆黒のマントも少しずつだが、切り刻まれていた。
「はああっ3連飛電弓」
「キイ―」
突如としてサリナより投擲された短刀を赤帽鬼が払った。
その直後に3本の矢が赤帽鬼を襲った。
二本までは叩き落したが、最後の一本は紅い帽子に突き刺さった。
「ちょっ、あれ何よ。帽子が吹き飛ばないとか」
キャロリーヌは驚きを隠せなかったが、
それで次の行動が遅れることは無かった。
「お姉さまー」
緊急事態だからだろう。サリナが普段、隠していた癖が出てしまった。
憤怒の形相で二人へ突撃してくる赤帽鬼へ
ロジェが身体ごと体当たりをかました。
「パワーシフト!」
一瞬、止まった赤帽鬼へサリナがすかさず4本の短刀を
連続で投擲した。刀身が妙な色をしていた。
そして、キャロリーヌが追撃した。
「全てを貫き、迸れ閃電の矢」
閃電の技を速射で放った。
複数の矢は、赤帽鬼と確実に捉え、突き刺さった。
「ギャアギャア。くわっ痛い、痛い」
一旦、後退した赤帽鬼は闇に紛れて消えようとしていたが、
毒々しい赤色の帽子は暗闇の中でも十分に目立っていた。
そこに目がけて、誠一とヴェルが突撃した。
「毎度のことながら~」
「代わり映えしないけど~」
「うおおおっ、フレイムチャージ」
「ぬおおおっ、エアチャージ」
二人の声が折り重なった瞬間、炎と風の塊が赤帽鬼に向かった。
「まったくアホウなことを言ってないでさっさと、突撃しなさい!
サリナの即効性の毒とキャロリーヌの電撃の効果はあるみたいよ。
それとこれはおまけよ!地に臥し地に囚われ地に呑まれろ、アースバインド」
大地が赤帽鬼を地に拘束した。
地に囚われた赤帽鬼は、その最大の武器である速度を失ってしまった。
そこへ炎と風が襲いかかった。
「ギャアギャアアアッ、ってアレ?」
炎を風に包まれた赤帽鬼が一瞬、叫んだが、
即座に落ち着きを取り戻した。
大きな炎と風によるダメージはほとんどなかったようだった。
間の抜けた表情で赤帽鬼は、二人を見つめていた。
「んんんんーナニこれ、ギャグ」
二人は即座に無言で7面メイスとハルバートで攻撃を加えた。
二人は背中にシエンナの冷たい視線を感じていた。
これほどの生死を賭けた争いの中で二人は、冷や汗をかいていた。
眼は赤帽鬼を捉えているが、ハルバートの穂先は躱されていた。
「くそっ。俺の速度じゃ牽制にしかならん。
シエンナ、あの速度を何とかしろよ」
「くそっ。ゴブリンの亜種の癖にいい!
レジストされてばかりよ。ちょっと待ちなさい。
集中するから、しっかり守んないさいよ」
シエンナは愚痴を零しながらも再度、赤帽鬼の能力を
低下させようと魔術を詠唱し始めた。
「キキっ。この自慢の帽子をお前らの血で
更に赤く染め上げてやろう。キキイッ」
シエンナの魔術を脅威と見なしていないのか、
ヴェルと誠一の二人に向けて両手の鉤爪を振るい襲いかかった。
「手数が多過ぎる!捌ききれなくなるぞ」
少しずつだが、鉤爪がヴェルを捉え始めていた。
誠一の漆黒のマントも少しずつだが、切り刻まれていた。
「はああっ3連飛電弓」
「キイ―」
突如としてサリナより投擲された短刀を赤帽鬼が払った。
その直後に3本の矢が赤帽鬼を襲った。
二本までは叩き落したが、最後の一本は紅い帽子に突き刺さった。
「ちょっ、あれ何よ。帽子が吹き飛ばないとか」
キャロリーヌは驚きを隠せなかったが、
それで次の行動が遅れることは無かった。
「お姉さまー」
緊急事態だからだろう。サリナが普段、隠していた癖が出てしまった。
憤怒の形相で二人へ突撃してくる赤帽鬼へ
ロジェが身体ごと体当たりをかました。
「パワーシフト!」
一瞬、止まった赤帽鬼へサリナがすかさず4本の短刀を
連続で投擲した。刀身が妙な色をしていた。
そして、キャロリーヌが追撃した。
「全てを貫き、迸れ閃電の矢」
閃電の技を速射で放った。
複数の矢は、赤帽鬼と確実に捉え、突き刺さった。
「ギャアギャア。くわっ痛い、痛い」
一旦、後退した赤帽鬼は闇に紛れて消えようとしていたが、
毒々しい赤色の帽子は暗闇の中でも十分に目立っていた。
そこに目がけて、誠一とヴェルが突撃した。
「毎度のことながら~」
「代わり映えしないけど~」
「うおおおっ、フレイムチャージ」
「ぬおおおっ、エアチャージ」
二人の声が折り重なった瞬間、炎と風の塊が赤帽鬼に向かった。
「まったくアホウなことを言ってないでさっさと、突撃しなさい!
サリナの即効性の毒とキャロリーヌの電撃の効果はあるみたいよ。
それとこれはおまけよ!地に臥し地に囚われ地に呑まれろ、アースバインド」
大地が赤帽鬼を地に拘束した。
地に囚われた赤帽鬼は、その最大の武器である速度を失ってしまった。
そこへ炎と風が襲いかかった。
「ギャアギャアアアッ、ってアレ?」
炎を風に包まれた赤帽鬼が一瞬、叫んだが、
即座に落ち着きを取り戻した。
大きな炎と風によるダメージはほとんどなかったようだった。
間の抜けた表情で赤帽鬼は、二人を見つめていた。
「んんんんーナニこれ、ギャグ」
二人は即座に無言で7面メイスとハルバートで攻撃を加えた。
二人は背中にシエンナの冷たい視線を感じていた。
これほどの生死を賭けた争いの中で二人は、冷や汗をかいていた。
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