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森の獣 3章 諸国動乱の刻。暗躍する者たち編
説得力(九之池)
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九之池の尋常ならざる雰囲気に
ルージェナは驚き、声をかけた。
「九之池さん、どうしました?大丈夫ですか?」
「あっ、ルージェナ。こんばんは。
そうだ、明日から魔術師団所属ね。
後、30人のうち15人を護衛にするから、
適当に選んで。
明日から、15名ほど連れて、
しばらく留守にするから、よろしくね」
と言って、馬車でごろごろし出す九之池だった。
「ちょっ、九之池さん。どういうことですか?
寝る前にちゃんと説明をしてください」
と言って、九之池を揺するルージェナだった。
「ちょっと、公都に用事ができたから、
明日、行ってくるよ」
とろんとした目でルージェナを見つめて、答えた。
「えっ、それは、ちょっ、無理ですよ。
九之池さん、なんとか言ってください」
と更に揺するルージェナだった。
「いや、仕方ないよね。
この状況じゃ、早晩、全滅するよ。
レズェエフ王国軍は全滅させるつもりでしょ。
見せしめのためにね。
まあ、噂が広がるように少しは見逃すと思うけど。
よくゲームとかにあるパターンだよ。
この臭いにまみれて、もう、うんざりだよ。
援軍を求めに公都に行けってさ」
とろんとした目であったが、少しは感情が戻ったのか、
ルージェナを見つめて、答えた。
「では私もこっそりとついて行きます」
とにっこりと答えるルージェナだった。
「いや、だめ、死ぬから。
ここなら、生き延びる可能性が
ほんの少しだけどあるからね。
ここにルージェナは残りなさい」
と姿勢を正し、ルージェナに言うと、
九之池はありったけの魔晶と魔石を
上手く使うようにとルージェナに手渡した。
「いえいえ、どう言おうとついて行きます。
九之池さんがいなくなったら、その時点で打ち首ですよ。
そういう約束で生かされていますからね」
と言って、譲らないルージェナだった。
「ルージェナ、大丈夫だよ。
僕から離れても何かしらの魔術的な制約は
君にはないでしょ。
はじめて会った闘技場のときから、
どうも違和感があったから。
他の人達はさ、どうも何かしらの制約が
かかっていたけど、君だけは感情があって、
違っていたからね。
多分、君は、大逆を犯した一族ではないよね。
他の罪のせいで、僕の監視役をやっているんでしょ」
と淡々と語る九之池だった。
ルージェナは腹を抱えて、げらげらと笑いだした。
そして、狂ったのか思うくらい笑い続けていた。
見たことのないルージェナの態度に
九之池はどうしていいか分からず、
ルージェナの笑いが収まるのを待った。
「流石に想像力が過ぎますよ、九之池さん。
正真正銘、大逆の一族に連なる者です。
まあ、取引はありましたけどね。
監視役と言うより、世話役です。
まーあまりに物事がスムーズに進んで、
関係者全員、驚きましたけどね。
それで、どうしますか?
死ねと言うなら、ここに残りますが?
九之池の亡き後は、死刑ですから」
と真剣な表情で見つめるルージェナだった。
「いやいや、眼下に広がる包囲網を
掻い潜れる訳ないでしょ。
生き残る算段をしてよ」
「それは答えになっていませんよ、九之池さん。
今、答えて欲しいのは、ここに残って、死ぬのか、
それとも公都に一緒に向かうのかのどちらかです」
と九之池の目を逸らさせずに強い眼差しで
見つめるルージェナだった。
九之池は答える術を持っていなかった。
押し黙っていると、ルージェナが言った。
「九之池さんの参謀として決めました。
ついて行きますね。決定です」
とルージェナはいうと、お休みなさいと九之池に伝えて、
マントに包まると、寝始めた。
ルージェナは驚き、声をかけた。
「九之池さん、どうしました?大丈夫ですか?」
「あっ、ルージェナ。こんばんは。
そうだ、明日から魔術師団所属ね。
後、30人のうち15人を護衛にするから、
適当に選んで。
明日から、15名ほど連れて、
しばらく留守にするから、よろしくね」
と言って、馬車でごろごろし出す九之池だった。
「ちょっ、九之池さん。どういうことですか?
寝る前にちゃんと説明をしてください」
と言って、九之池を揺するルージェナだった。
「ちょっと、公都に用事ができたから、
明日、行ってくるよ」
とろんとした目でルージェナを見つめて、答えた。
「えっ、それは、ちょっ、無理ですよ。
九之池さん、なんとか言ってください」
と更に揺するルージェナだった。
「いや、仕方ないよね。
この状況じゃ、早晩、全滅するよ。
レズェエフ王国軍は全滅させるつもりでしょ。
見せしめのためにね。
まあ、噂が広がるように少しは見逃すと思うけど。
よくゲームとかにあるパターンだよ。
この臭いにまみれて、もう、うんざりだよ。
援軍を求めに公都に行けってさ」
とろんとした目であったが、少しは感情が戻ったのか、
ルージェナを見つめて、答えた。
「では私もこっそりとついて行きます」
とにっこりと答えるルージェナだった。
「いや、だめ、死ぬから。
ここなら、生き延びる可能性が
ほんの少しだけどあるからね。
ここにルージェナは残りなさい」
と姿勢を正し、ルージェナに言うと、
九之池はありったけの魔晶と魔石を
上手く使うようにとルージェナに手渡した。
「いえいえ、どう言おうとついて行きます。
九之池さんがいなくなったら、その時点で打ち首ですよ。
そういう約束で生かされていますからね」
と言って、譲らないルージェナだった。
「ルージェナ、大丈夫だよ。
僕から離れても何かしらの魔術的な制約は
君にはないでしょ。
はじめて会った闘技場のときから、
どうも違和感があったから。
他の人達はさ、どうも何かしらの制約が
かかっていたけど、君だけは感情があって、
違っていたからね。
多分、君は、大逆を犯した一族ではないよね。
他の罪のせいで、僕の監視役をやっているんでしょ」
と淡々と語る九之池だった。
ルージェナは腹を抱えて、げらげらと笑いだした。
そして、狂ったのか思うくらい笑い続けていた。
見たことのないルージェナの態度に
九之池はどうしていいか分からず、
ルージェナの笑いが収まるのを待った。
「流石に想像力が過ぎますよ、九之池さん。
正真正銘、大逆の一族に連なる者です。
まあ、取引はありましたけどね。
監視役と言うより、世話役です。
まーあまりに物事がスムーズに進んで、
関係者全員、驚きましたけどね。
それで、どうしますか?
死ねと言うなら、ここに残りますが?
九之池の亡き後は、死刑ですから」
と真剣な表情で見つめるルージェナだった。
「いやいや、眼下に広がる包囲網を
掻い潜れる訳ないでしょ。
生き残る算段をしてよ」
「それは答えになっていませんよ、九之池さん。
今、答えて欲しいのは、ここに残って、死ぬのか、
それとも公都に一緒に向かうのかのどちらかです」
と九之池の目を逸らさせずに強い眼差しで
見つめるルージェナだった。
九之池は答える術を持っていなかった。
押し黙っていると、ルージェナが言った。
「九之池さんの参謀として決めました。
ついて行きますね。決定です」
とルージェナはいうと、お休みなさいと九之池に伝えて、
マントに包まると、寝始めた。
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