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第三章『焔魔仙教編』
第二百五十二話 無垢なぬくもり【後】
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それは、若き新皇帝の即位が決まってまもなく。蒼雲と飛龍が十八の年のこと。
「当時下級妃だった彼女は、高熱を出して寝込んでいた飛龍の寝所に押しかけ……うなされる飛龍を、無理やり暴いたのです。未来の皇妃となる野心のために」
「なんですって……」
「一夜だけでは飽き足らぬと、彼女は三日三晩飛龍を……私がそれを知ったのは、三日目のことでした。そして思惑どおりに彼女は子を孕み、翌年皇子を生んで皇妃となった」
病弱な青年に対する、同意なき行為。
明かされた衝撃の事実に、早梅は言葉を失う。
「どうして、もっと早く気づいてあげられなかったのか……どうしていつも、あの子ばかり……っ!」
蒼雲は手のひらで顔を覆い、声をふるわせる。
(暗珠誕生の裏に、そんなエピソードがあったなんて……)
──皇妃、私の妻を自称していたあの女でさえも、愛を私に与えてくれたことは、ついぞなかったな。
淡々と語る飛龍の横顔が脳裏によみがえり、早梅は唇を噛んだ。
「ところが……皇子を出産した数日後、皇妃殿下はお亡くなりになられます。表向きは産後の肥立ちが悪かったことが原因とされていますが……」
「実際は、違うと」
「はい……飛龍と無理な行為をくり返したことが原因です。過度なまぐわいにより気交がなされたとされ、内功をあやつるすべを知らなかった彼女のからだは、出産の負荷に耐えることができなかった。その一方で、この気交によって飛龍の内功は養われ、虚弱体質が夢であったかのように丈夫な肉体を手に入れることに成功した……皮肉なことです」
高熱にうなされる最中に無理やり犯され、ようやく目を覚ましたときには、相手は息絶えていて。
あとに残されたのは、不自由のない肉体と、望まぬ赤子の存在。
それらをはじめて目の当たりにしたとき、飛龍は何を思ったことだろう。
「私はすぐに、飛龍のもとをたずねました。けれど、『あなたごときに、何ができるのか』と一蹴され……言い返せませんでした。瞳に何も映さない、抜け殻のような飛龍が、頭を離れません……」
うなだれ、言葉を詰まらせながら、蒼雲は言葉を絞り出す。
「あれから、あの子は変わってしまった……飛龍は当時幅を利かせていた高官たちの首を刎ね、妃たちを牢へ送りました。宮廷と後宮双方を、粛清したのです。その際、私は肉刑を受け、右ひざの骨を砕かれたのちに、燈角にある離宮へ幽閉されました」
一般に認知されていないとはいえ、皇族の血を引く蒼雲の処分は免れない。
事実上の、皇室からの追放だ。
「命があるだけ、ましなのかもしれませんね。飛龍は私を見逃してくれたのでしょう。相手にしたってしょうがない、出来損ないの兄だから」
皇室の記録から完全に抹消された蒼雲は、それから十五年、離宮でひっそりと暮らしていたのだと話す。
「しかしながら、私とて飛龍が何をしてきたのか、離宮で何が起こっていたのか、まったく知らなかったわけではありません。私は……どうにかして、止めたかったのです。不毛なあらそいを、悲劇の連鎖を、これ以上見たくなかった……」
「それで、老人に扮して、離宮内を調査されていたのですか」
「……おっしゃるとおりです」
そして蒼雲は、離宮に暗珠がおとずれていること、梅雪──早梅の存在を知ったのだろう。
(冷酷非情な皇帝、飛龍の悲しき過去……か)
早梅はまぶたを閉じ、しばし思案する。
羅飛龍という青年の闇にふれ、思うことは。
「どんな過去があろうとも、飛龍の犯した罪が正当化されることは断じてありません」
瑠璃の瞳をひらいた早梅は、真正面から蒼雲を見つめる。
ゆらめく緋色の瞳が、寂しげに伏せられた。
「えぇ……あなたのお言葉も、お怒りも、当然のものです。飛龍を許してくれとは申しません。早家のみなさまや、獣人の方々をはじめとした多くのみなさまに対して、謝罪してもしきれないことは、重々承知しております。それでも……!」
ふいに顔を上げた蒼雲が、早梅の手を取る。
そうしてすがるように、祈るように、訴えかけるのだ。
「それでも、私のお願いを聞いていただけないでしょうか。私があなた方に同行するお許しをください。飛龍に会いたいのです……許されぬことだとしても、あの子に寄り添いたいのです。私だけでも、あの子の味方でいてあげたい……こんな私でも、兄なのだから……!」
飛龍の凶行を止めることはできない。それは、蒼雲自身がよく理解していることだろう。
ゆえに蒼雲は、ただ、飛龍に寄り添うことをえらんだ。
「飛龍を罰するならば、私もともに罰を受けましょう。ですから、どうか……お願いします」
「顔をお上げください、蒼雲さま」
ひたすらに祈る蒼雲の背へ、早梅は手を添える。
「正直のところ、まだ気持ちの整理がつきません。ただ不思議と、落ち着いています」
「梅雪さま……」
恐る恐る顔を上げる蒼雲に対し、ひとつ息を吐いた早梅は、蒼雲の手をにぎり返した。
「悪だからといって、いたずらに奪われてもよい命はありません。必ず報いると決めた以上、私は羅飛龍というひとりの人間の存在を、生涯背負ってゆかねばならないのです」
「……はい」
「ですが、飛龍を許すことはできなくとも、理解をしたいと思っています」
飛龍がどのような思いで生きてきたのか、その苦痛を無下にする権利は、早梅にすらない。
「だから、知りたい。飛龍のことを」
飛龍を知り、理解することが、彼の経験した悲劇をくり返さないことにつながる。
絶望に嘆くだれかを新たに生み出さないために、必要なことだから。
「まぁ、こどもが生まれて人生楽しそうですし、そんな悠長なこと言ってんじゃないのばかって引っぱたくくらいは、いいんじゃないですかね。いや、あのひとにはそれすらごほうびになりそうですけど」
言いながら薄ら笑いを浮かべた早梅は、こほんと咳払いをひとつ。
「今日こうして蒼雲さまがお話しくださったことは、何ひとつ無駄にはなりません。お辛い記憶を思い出すでしょうに……勇気を出して話してくださり、ありがとうございます。あなたさまの想いを、覚悟を、わたくし早梅雪が、しかと聞き届けました」
澄んだ瑠璃のまなざしを前にして、蒼雲はしばし時を忘れ、見入る。
「だけどひとつだけ。蒼雲さま、ご自分が出来損ないだなんて言わないで。過酷な環境にあっても揺らぐことのなかった飛龍への想い、その包容力と愛情深さは、唯一無二のものです。蒼雲さまには、蒼雲さまにしかできないことが、きっとあります」
「私にしか、できないこと……」
「えぇ。もっと自信をお持ちになってください。蒼雲さまには、だれかを笑顔にするすごいお力があるんですから。うちの小蓮とか」
「っ……あぁっ……!」
じわりとにじんだ緋色の瞳から、ぽろりとこぼれ落ちるものがある。
「ありがとうございます、梅雪さま……本当に、ありがとう……」
早梅の手をにぎり返す手の力は、これまでの頼りなさげな青年のもとのは違う。
「……生きていて、よかった」
晴れやかな蒼雲の笑みに、早梅もつられて、笑みがほころんだ。
「──梅雪さま、梅雪さま!」
その直後のことだった。静けさに包まれた室の扉が開け放たれる。
飛び込んできたのは、茶黒の髪に薄緑の瞳をした青年、八歌。
見るからに、ただならぬ様子だ。
「詩詩……? 何かあったのかい」
「……皇子さまが、急変した」
「なんだって、殿下が!」
ついに、危惧していた事態が発生したか。
「八藍がおじいさまを呼びに行ってる。梅雪さまもはやくきて!」
「わかった、すぐに向かうよ。あとは……」
「私も行きます!」
すぐさま、蒼雲が声を上げる。
「私にも、お手伝いをさせてください」
早梅を見つめる緋色のまなざしからは、暗珠──血のつながった家族を案じる想いが、痛いほどにつたわる。
「もちろんです。まいりましょう、蒼雲さま」
否やのあろうはずもなかった。
手をさし出す早梅。
蒼雲はうなずき、早梅の手を取った。
「当時下級妃だった彼女は、高熱を出して寝込んでいた飛龍の寝所に押しかけ……うなされる飛龍を、無理やり暴いたのです。未来の皇妃となる野心のために」
「なんですって……」
「一夜だけでは飽き足らぬと、彼女は三日三晩飛龍を……私がそれを知ったのは、三日目のことでした。そして思惑どおりに彼女は子を孕み、翌年皇子を生んで皇妃となった」
病弱な青年に対する、同意なき行為。
明かされた衝撃の事実に、早梅は言葉を失う。
「どうして、もっと早く気づいてあげられなかったのか……どうしていつも、あの子ばかり……っ!」
蒼雲は手のひらで顔を覆い、声をふるわせる。
(暗珠誕生の裏に、そんなエピソードがあったなんて……)
──皇妃、私の妻を自称していたあの女でさえも、愛を私に与えてくれたことは、ついぞなかったな。
淡々と語る飛龍の横顔が脳裏によみがえり、早梅は唇を噛んだ。
「ところが……皇子を出産した数日後、皇妃殿下はお亡くなりになられます。表向きは産後の肥立ちが悪かったことが原因とされていますが……」
「実際は、違うと」
「はい……飛龍と無理な行為をくり返したことが原因です。過度なまぐわいにより気交がなされたとされ、内功をあやつるすべを知らなかった彼女のからだは、出産の負荷に耐えることができなかった。その一方で、この気交によって飛龍の内功は養われ、虚弱体質が夢であったかのように丈夫な肉体を手に入れることに成功した……皮肉なことです」
高熱にうなされる最中に無理やり犯され、ようやく目を覚ましたときには、相手は息絶えていて。
あとに残されたのは、不自由のない肉体と、望まぬ赤子の存在。
それらをはじめて目の当たりにしたとき、飛龍は何を思ったことだろう。
「私はすぐに、飛龍のもとをたずねました。けれど、『あなたごときに、何ができるのか』と一蹴され……言い返せませんでした。瞳に何も映さない、抜け殻のような飛龍が、頭を離れません……」
うなだれ、言葉を詰まらせながら、蒼雲は言葉を絞り出す。
「あれから、あの子は変わってしまった……飛龍は当時幅を利かせていた高官たちの首を刎ね、妃たちを牢へ送りました。宮廷と後宮双方を、粛清したのです。その際、私は肉刑を受け、右ひざの骨を砕かれたのちに、燈角にある離宮へ幽閉されました」
一般に認知されていないとはいえ、皇族の血を引く蒼雲の処分は免れない。
事実上の、皇室からの追放だ。
「命があるだけ、ましなのかもしれませんね。飛龍は私を見逃してくれたのでしょう。相手にしたってしょうがない、出来損ないの兄だから」
皇室の記録から完全に抹消された蒼雲は、それから十五年、離宮でひっそりと暮らしていたのだと話す。
「しかしながら、私とて飛龍が何をしてきたのか、離宮で何が起こっていたのか、まったく知らなかったわけではありません。私は……どうにかして、止めたかったのです。不毛なあらそいを、悲劇の連鎖を、これ以上見たくなかった……」
「それで、老人に扮して、離宮内を調査されていたのですか」
「……おっしゃるとおりです」
そして蒼雲は、離宮に暗珠がおとずれていること、梅雪──早梅の存在を知ったのだろう。
(冷酷非情な皇帝、飛龍の悲しき過去……か)
早梅はまぶたを閉じ、しばし思案する。
羅飛龍という青年の闇にふれ、思うことは。
「どんな過去があろうとも、飛龍の犯した罪が正当化されることは断じてありません」
瑠璃の瞳をひらいた早梅は、真正面から蒼雲を見つめる。
ゆらめく緋色の瞳が、寂しげに伏せられた。
「えぇ……あなたのお言葉も、お怒りも、当然のものです。飛龍を許してくれとは申しません。早家のみなさまや、獣人の方々をはじめとした多くのみなさまに対して、謝罪してもしきれないことは、重々承知しております。それでも……!」
ふいに顔を上げた蒼雲が、早梅の手を取る。
そうしてすがるように、祈るように、訴えかけるのだ。
「それでも、私のお願いを聞いていただけないでしょうか。私があなた方に同行するお許しをください。飛龍に会いたいのです……許されぬことだとしても、あの子に寄り添いたいのです。私だけでも、あの子の味方でいてあげたい……こんな私でも、兄なのだから……!」
飛龍の凶行を止めることはできない。それは、蒼雲自身がよく理解していることだろう。
ゆえに蒼雲は、ただ、飛龍に寄り添うことをえらんだ。
「飛龍を罰するならば、私もともに罰を受けましょう。ですから、どうか……お願いします」
「顔をお上げください、蒼雲さま」
ひたすらに祈る蒼雲の背へ、早梅は手を添える。
「正直のところ、まだ気持ちの整理がつきません。ただ不思議と、落ち着いています」
「梅雪さま……」
恐る恐る顔を上げる蒼雲に対し、ひとつ息を吐いた早梅は、蒼雲の手をにぎり返した。
「悪だからといって、いたずらに奪われてもよい命はありません。必ず報いると決めた以上、私は羅飛龍というひとりの人間の存在を、生涯背負ってゆかねばならないのです」
「……はい」
「ですが、飛龍を許すことはできなくとも、理解をしたいと思っています」
飛龍がどのような思いで生きてきたのか、その苦痛を無下にする権利は、早梅にすらない。
「だから、知りたい。飛龍のことを」
飛龍を知り、理解することが、彼の経験した悲劇をくり返さないことにつながる。
絶望に嘆くだれかを新たに生み出さないために、必要なことだから。
「まぁ、こどもが生まれて人生楽しそうですし、そんな悠長なこと言ってんじゃないのばかって引っぱたくくらいは、いいんじゃないですかね。いや、あのひとにはそれすらごほうびになりそうですけど」
言いながら薄ら笑いを浮かべた早梅は、こほんと咳払いをひとつ。
「今日こうして蒼雲さまがお話しくださったことは、何ひとつ無駄にはなりません。お辛い記憶を思い出すでしょうに……勇気を出して話してくださり、ありがとうございます。あなたさまの想いを、覚悟を、わたくし早梅雪が、しかと聞き届けました」
澄んだ瑠璃のまなざしを前にして、蒼雲はしばし時を忘れ、見入る。
「だけどひとつだけ。蒼雲さま、ご自分が出来損ないだなんて言わないで。過酷な環境にあっても揺らぐことのなかった飛龍への想い、その包容力と愛情深さは、唯一無二のものです。蒼雲さまには、蒼雲さまにしかできないことが、きっとあります」
「私にしか、できないこと……」
「えぇ。もっと自信をお持ちになってください。蒼雲さまには、だれかを笑顔にするすごいお力があるんですから。うちの小蓮とか」
「っ……あぁっ……!」
じわりとにじんだ緋色の瞳から、ぽろりとこぼれ落ちるものがある。
「ありがとうございます、梅雪さま……本当に、ありがとう……」
早梅の手をにぎり返す手の力は、これまでの頼りなさげな青年のもとのは違う。
「……生きていて、よかった」
晴れやかな蒼雲の笑みに、早梅もつられて、笑みがほころんだ。
「──梅雪さま、梅雪さま!」
その直後のことだった。静けさに包まれた室の扉が開け放たれる。
飛び込んできたのは、茶黒の髪に薄緑の瞳をした青年、八歌。
見るからに、ただならぬ様子だ。
「詩詩……? 何かあったのかい」
「……皇子さまが、急変した」
「なんだって、殿下が!」
ついに、危惧していた事態が発生したか。
「八藍がおじいさまを呼びに行ってる。梅雪さまもはやくきて!」
「わかった、すぐに向かうよ。あとは……」
「私も行きます!」
すぐさま、蒼雲が声を上げる。
「私にも、お手伝いをさせてください」
早梅を見つめる緋色のまなざしからは、暗珠──血のつながった家族を案じる想いが、痛いほどにつたわる。
「もちろんです。まいりましょう、蒼雲さま」
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