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外伝:虜囚の開眼
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「……待て、その声、布留都か」
「声だけで僕を思い出してくれたようで何よりです。ちょっとした都合で今、僕の姿を見せても僕だと分からない可能性があったので、こんな手間をかけさせてもらいました」
しばらく聞いていなかったが、それでも数年旅をした。
たった数日会わなかっただけで、声を忘れられるわけがねえ。
人の頭の上に居やがるくせに、丁寧に振るいまいやがって……それに癪に障る話し方だ。
だがそんな事より、重要なのは。
「何しに来た。人の最期をあざ笑いに来たのか? それともケイトにやったみたいに俺のスキルを奪いに来たか?」
裏切り者のクズが今更俺に何の用事かって事だ。
義手に魔力を注ぎ込む。
布留都が何か1つでも俺に対して敵対的な行動をとった瞬間、全ての魔力を注ぎ込んで暴走させ、この牢の中を地獄に変えてやる。
死ぬ前にせめて俺を侮辱した奴の1人くらい道連れにしてやる。
「おやおや。そんなに警戒、威圧しなくてもいいじゃありませんか。僕は貴方にとっても良い取引を持ってきたんですよ」
布留都の影が再び俺の足元に現れた。
やっと降りた布留都の顔を拝んでやろうと、頭を上げると蝋燭の光がぼんやりとあいつの顔を照らし出した。
「お前……」
その顔は爛れ、混じっていた。
所々に鱗が混じり、その変異に耐え切れなかった肌が、鱗との中間に不完全に変形している。
全身をローブと巨大なつばの付いた帽子で隠しているが、その下も似たり寄ったりだろう。
「『欲望の繭』、ケイトさんから頂いたスキルは開花には成功しましたが、やはり僕は資格不足だったようです。力の獲得と理性の保持と引き換えに、肉体は醜く変容してしまいました」
「いい気味だな。どうせ、お前みたいな知識オタクは自分の容姿なんて気にしてないだろ」
「失礼ですね……まあ貴方の言っている事もはずれではありませんが」
そう言って布留都は帽子を脱いで自分の顔を見せた。
頭の上半分は消えて脳みそが露出したグロテスクな頭と、見慣れていた冷徹で能面のような顔。
率直に言って吐き気がする。
「見ての通り、僕の今の顔は客観的に言って醜い。簡潔に伝えますが、竜輝さんには僕の代わりに軍を率いてほしい」
布留都は俺に頭を下げて見せる。
そんな事をされても、半透明の物質でカバーされた脳みそが見えて不快なだけだ。
それにこいつは何を言っている?
顔が悪いから、俺が代わりに軍を率いる?
こいつの言いそうな事を推察すると……。
「顔が醜いと人を集めにくいから、代わりに俺を立てるって話か?」
「やはり貴方は頭が良い。話が早い。そうです、これからライブラリアに行こうと思うのですが、何分未知の領域なので……」
「断る」
布留都の言葉を遮る様にそう言うと、あいつのポーカーフェイスが崩れた。
鳩が豆鉄砲を食ったような顔。
ここ数日で最高におもしろい物を見た。
「やりたきゃ自分でやれ。どうせテメエは俺がこんな状況で断れないと思って取引を持ち掛けたんだろうが、俺はテメエの事をよく知ってるぜ。承諾した所で契約魔法で縛って傀儡にする気だろ?」
「……簡単には承諾しなくとも、最終的には受け入れてくれると思っていたんですが。まさかこんなに早く見抜かれるとは。もしかして貴方、少し頭が良くなりましたか?」
「こんな地下に押し込められて頭が冷え切ってるだけだ。用がこれだけならさっさと消えろ。でないとお前を――」
地下牢に満ちる濃厚な殺気。
それに伴って肌に纏わりつく、泥の様な魔力。
布留都の野郎、誘いに乗らなかった俺を殺すつもりか。
だったらこっちも――!
「いや……もういいか」
義手に込めた魔力を霧散させる。
死に時が今だとしたら、潔く死のう。
魔力を暴走させて死んだら俺は何て言われる?
【力加減を間違った間抜け】【捕まって憤死した虐殺者】……貶されるのは分かってる。
だったら同じ事だ。
万が一なんて考えず、ここで布留都の攻撃を受けて死ぬ。
自分で諦めて死ねるのなら、本望だ。
「死ぬ覚悟はできたようですね。権力だけを求めた貴方の目的と僕の目的は相容れませんでしたが、貴方はそれなりに役に立ってくれましたよ。……それではさようなら、もう二度と会う事はないでしょう!」
深淵の色をした波動が放たれる。
魔力によって強化された肉体は、死の目前にあってもそれを明確に捉えていた。
俺に死を齎そうとする殺意も。
そして、俺を救おうと飛び込んでくる馬鹿も。
「やらせてたまるかぁ!」
そいつは階段から飛び降り、落下の勢いをそのまま推進力に変えて飛んでくる。
雷の魔法を纏い、光の速さで肉体を動かし牢の格子を突き破り、剣を振り上げ――そして閃光が深淵の波動を切断した。
「魔法を斬った!? あり得ない、貴方にそんなスキルはないはずだ!」
「……さあ、どうしてできるんだろう。僕にも分からないよ。でも今重要なのはそんな事じゃない。布留都、君こんな所で何してるんだ?」
俺と布留都の間に立つ男が、有無を言わせぬ迫力で問い詰める。
「僕の目的が貴方に関係ありますか? それに聞く必要もなく見れば分かるでしょう。竜輝さんを殺すんですよ」
動揺を引っ込めた布留都が距離を取りつつ、不遜な態度で答える。
「やらせない!」
「おや、何故? 貴方だってこんな所に竜輝さんを捉えて、処刑を待っているんでしょう。 竜輝さんは貴方の軍の人間を何百と殺しましたよ。何故そんな相手を助けようとしているんですか?」
「『何故』だって……? そんなの決まってるじゃないか!」
男は剣を構え、布留都を追い詰める。
俺を守る様に。
「竜輝が僕の仲間だからだ」
やめろ、俺はお前の仲間じゃない。
「同じ学校で学んで、同じ部で遊んで、仲良くなった友達だ」
慣れ合おうとするな、俺は友なんていらない。
「それに――」
もう何も言うな、お前のふわついた脳みそに虫唾が走る。
「竜輝にはもう戦う意志がない。そんな同郷の仲間を殺そうとするなんて俺は許せない」
ふざけるな。
「あ……言ってしまいましたね。聖さん。」
「一体何を――あ、熱っ。何をしてるんだ竜輝!」
戦う意志がないだと! 同郷の仲間だと!
「ふざけるなああああああ! 命はくれてやってもプライドをくれてやるつもりはねえ! 死ぬのも生きるのも俺の意思だ! 慈悲を掛けた気になってんじゃねえええ!」
血が滾る、迸る。
血管の中を豪速で走り抜け、血管の壁を擦り傷つけ滲み出す。
目や腐った傷口から噴き出た血液が熱を持ち、地下を燃やす。
怒りが『怒髪帝剣』を通して俺に力を与える。
俺を繋ぎ止めていた鎖も、容易く引き千切れる。
だが脱出なんてどうでもいい。
後の事より目の前の怨敵だ。
「俺はこの世界に生きて死ぬと決めてんだ! 甘ったれた過去に縋って生きたけりゃ勝手にしてろ! 今ここにいるのは覇道を征き、この世界を支配する帝王となる男リューキだ!」
際限ない怒りで『怒髪帝剣』が変化している。
心の隅で、言葉が浮かぶ。
日本に生れ育った北崎竜輝は死んだ、今から俺はリューキだ。
『怒髪天帝』によりこの世を支配する天帝リューキだ。
「捕虜が脱走したぞー! 皇国の勇者だ、捕まえろ!」
「あんな手負い俺達でも殺せるぜ!」
「やめろ、ヒジリ様でさえ半殺しだぞ。迂闊に近づいたら無駄死にだ! 将軍様達を待つんだよ!」
蹂躙してきた雑魚共の嘆きの声が聞こえる。
弱い、あまりにも弱い。
生半可な覚悟の勇者も、腑抜けた兵士も。
戦争が終わり油断していたのか、包囲を抜け出すのは思っていたよりも簡単だった。
「上機嫌ですね。先程の激高が嘘の様だ」
いつの間に消えていたのか、布留都が木陰から姿を現す。
「俺は変わった。もう感情に振り回される事はない。怒りも俺の支配下だ。さっさと消えるなら殺さないでおいてやる」
「そうですね。今の貴方なら僕を殺せそうだ。……なので最後に1つ聞いておきたいのですが、これから何をするつもりですか?」
布留都が俺の前に立ちふさがる。
笑みを浮かべているが、それは地下牢で見た表情とは別物だ。
回答次第では敵対する。
そう言う事だろう。
「言った通りだ。ライブラリアには行かない。俺が行くのは――東だ」
俺と布留都は敵対しない。
ライブラリアは南東。
何があるか分からない未開の地。
俺が支配すべき物など存在しない。
「それを聞いて安心しました。やはり貴方とはもう二度と会う事はないでしょう。ところでケイトさんは置いて行くんですね」
「あぁあいつか……お前が裏切ってから気力がなくなったが、どうにでもなるだろう。あいつは強かな奴だ」
「そうですか。まあ僕には関係のない事ですが。貴方達付き合っていたんですから、気にしていると思っていたんですがね」
そう言って布留都は再び影に消えた。
あいつは勘違いしている。
俺はケイトに恋をした事はないが、ケイトの事をよく知っている。
ケイトは無能でも弱い人間でもない。
そして俺は帝王だ。
何にも縛られる事はない。
連邦も皇国も支配するのは俺の方だ。
「声だけで僕を思い出してくれたようで何よりです。ちょっとした都合で今、僕の姿を見せても僕だと分からない可能性があったので、こんな手間をかけさせてもらいました」
しばらく聞いていなかったが、それでも数年旅をした。
たった数日会わなかっただけで、声を忘れられるわけがねえ。
人の頭の上に居やがるくせに、丁寧に振るいまいやがって……それに癪に障る話し方だ。
だがそんな事より、重要なのは。
「何しに来た。人の最期をあざ笑いに来たのか? それともケイトにやったみたいに俺のスキルを奪いに来たか?」
裏切り者のクズが今更俺に何の用事かって事だ。
義手に魔力を注ぎ込む。
布留都が何か1つでも俺に対して敵対的な行動をとった瞬間、全ての魔力を注ぎ込んで暴走させ、この牢の中を地獄に変えてやる。
死ぬ前にせめて俺を侮辱した奴の1人くらい道連れにしてやる。
「おやおや。そんなに警戒、威圧しなくてもいいじゃありませんか。僕は貴方にとっても良い取引を持ってきたんですよ」
布留都の影が再び俺の足元に現れた。
やっと降りた布留都の顔を拝んでやろうと、頭を上げると蝋燭の光がぼんやりとあいつの顔を照らし出した。
「お前……」
その顔は爛れ、混じっていた。
所々に鱗が混じり、その変異に耐え切れなかった肌が、鱗との中間に不完全に変形している。
全身をローブと巨大なつばの付いた帽子で隠しているが、その下も似たり寄ったりだろう。
「『欲望の繭』、ケイトさんから頂いたスキルは開花には成功しましたが、やはり僕は資格不足だったようです。力の獲得と理性の保持と引き換えに、肉体は醜く変容してしまいました」
「いい気味だな。どうせ、お前みたいな知識オタクは自分の容姿なんて気にしてないだろ」
「失礼ですね……まあ貴方の言っている事もはずれではありませんが」
そう言って布留都は帽子を脱いで自分の顔を見せた。
頭の上半分は消えて脳みそが露出したグロテスクな頭と、見慣れていた冷徹で能面のような顔。
率直に言って吐き気がする。
「見ての通り、僕の今の顔は客観的に言って醜い。簡潔に伝えますが、竜輝さんには僕の代わりに軍を率いてほしい」
布留都は俺に頭を下げて見せる。
そんな事をされても、半透明の物質でカバーされた脳みそが見えて不快なだけだ。
それにこいつは何を言っている?
顔が悪いから、俺が代わりに軍を率いる?
こいつの言いそうな事を推察すると……。
「顔が醜いと人を集めにくいから、代わりに俺を立てるって話か?」
「やはり貴方は頭が良い。話が早い。そうです、これからライブラリアに行こうと思うのですが、何分未知の領域なので……」
「断る」
布留都の言葉を遮る様にそう言うと、あいつのポーカーフェイスが崩れた。
鳩が豆鉄砲を食ったような顔。
ここ数日で最高におもしろい物を見た。
「やりたきゃ自分でやれ。どうせテメエは俺がこんな状況で断れないと思って取引を持ち掛けたんだろうが、俺はテメエの事をよく知ってるぜ。承諾した所で契約魔法で縛って傀儡にする気だろ?」
「……簡単には承諾しなくとも、最終的には受け入れてくれると思っていたんですが。まさかこんなに早く見抜かれるとは。もしかして貴方、少し頭が良くなりましたか?」
「こんな地下に押し込められて頭が冷え切ってるだけだ。用がこれだけならさっさと消えろ。でないとお前を――」
地下牢に満ちる濃厚な殺気。
それに伴って肌に纏わりつく、泥の様な魔力。
布留都の野郎、誘いに乗らなかった俺を殺すつもりか。
だったらこっちも――!
「いや……もういいか」
義手に込めた魔力を霧散させる。
死に時が今だとしたら、潔く死のう。
魔力を暴走させて死んだら俺は何て言われる?
【力加減を間違った間抜け】【捕まって憤死した虐殺者】……貶されるのは分かってる。
だったら同じ事だ。
万が一なんて考えず、ここで布留都の攻撃を受けて死ぬ。
自分で諦めて死ねるのなら、本望だ。
「死ぬ覚悟はできたようですね。権力だけを求めた貴方の目的と僕の目的は相容れませんでしたが、貴方はそれなりに役に立ってくれましたよ。……それではさようなら、もう二度と会う事はないでしょう!」
深淵の色をした波動が放たれる。
魔力によって強化された肉体は、死の目前にあってもそれを明確に捉えていた。
俺に死を齎そうとする殺意も。
そして、俺を救おうと飛び込んでくる馬鹿も。
「やらせてたまるかぁ!」
そいつは階段から飛び降り、落下の勢いをそのまま推進力に変えて飛んでくる。
雷の魔法を纏い、光の速さで肉体を動かし牢の格子を突き破り、剣を振り上げ――そして閃光が深淵の波動を切断した。
「魔法を斬った!? あり得ない、貴方にそんなスキルはないはずだ!」
「……さあ、どうしてできるんだろう。僕にも分からないよ。でも今重要なのはそんな事じゃない。布留都、君こんな所で何してるんだ?」
俺と布留都の間に立つ男が、有無を言わせぬ迫力で問い詰める。
「僕の目的が貴方に関係ありますか? それに聞く必要もなく見れば分かるでしょう。竜輝さんを殺すんですよ」
動揺を引っ込めた布留都が距離を取りつつ、不遜な態度で答える。
「やらせない!」
「おや、何故? 貴方だってこんな所に竜輝さんを捉えて、処刑を待っているんでしょう。 竜輝さんは貴方の軍の人間を何百と殺しましたよ。何故そんな相手を助けようとしているんですか?」
「『何故』だって……? そんなの決まってるじゃないか!」
男は剣を構え、布留都を追い詰める。
俺を守る様に。
「竜輝が僕の仲間だからだ」
やめろ、俺はお前の仲間じゃない。
「同じ学校で学んで、同じ部で遊んで、仲良くなった友達だ」
慣れ合おうとするな、俺は友なんていらない。
「それに――」
もう何も言うな、お前のふわついた脳みそに虫唾が走る。
「竜輝にはもう戦う意志がない。そんな同郷の仲間を殺そうとするなんて俺は許せない」
ふざけるな。
「あ……言ってしまいましたね。聖さん。」
「一体何を――あ、熱っ。何をしてるんだ竜輝!」
戦う意志がないだと! 同郷の仲間だと!
「ふざけるなああああああ! 命はくれてやってもプライドをくれてやるつもりはねえ! 死ぬのも生きるのも俺の意思だ! 慈悲を掛けた気になってんじゃねえええ!」
血が滾る、迸る。
血管の中を豪速で走り抜け、血管の壁を擦り傷つけ滲み出す。
目や腐った傷口から噴き出た血液が熱を持ち、地下を燃やす。
怒りが『怒髪帝剣』を通して俺に力を与える。
俺を繋ぎ止めていた鎖も、容易く引き千切れる。
だが脱出なんてどうでもいい。
後の事より目の前の怨敵だ。
「俺はこの世界に生きて死ぬと決めてんだ! 甘ったれた過去に縋って生きたけりゃ勝手にしてろ! 今ここにいるのは覇道を征き、この世界を支配する帝王となる男リューキだ!」
際限ない怒りで『怒髪帝剣』が変化している。
心の隅で、言葉が浮かぶ。
日本に生れ育った北崎竜輝は死んだ、今から俺はリューキだ。
『怒髪天帝』によりこの世を支配する天帝リューキだ。
「捕虜が脱走したぞー! 皇国の勇者だ、捕まえろ!」
「あんな手負い俺達でも殺せるぜ!」
「やめろ、ヒジリ様でさえ半殺しだぞ。迂闊に近づいたら無駄死にだ! 将軍様達を待つんだよ!」
蹂躙してきた雑魚共の嘆きの声が聞こえる。
弱い、あまりにも弱い。
生半可な覚悟の勇者も、腑抜けた兵士も。
戦争が終わり油断していたのか、包囲を抜け出すのは思っていたよりも簡単だった。
「上機嫌ですね。先程の激高が嘘の様だ」
いつの間に消えていたのか、布留都が木陰から姿を現す。
「俺は変わった。もう感情に振り回される事はない。怒りも俺の支配下だ。さっさと消えるなら殺さないでおいてやる」
「そうですね。今の貴方なら僕を殺せそうだ。……なので最後に1つ聞いておきたいのですが、これから何をするつもりですか?」
布留都が俺の前に立ちふさがる。
笑みを浮かべているが、それは地下牢で見た表情とは別物だ。
回答次第では敵対する。
そう言う事だろう。
「言った通りだ。ライブラリアには行かない。俺が行くのは――東だ」
俺と布留都は敵対しない。
ライブラリアは南東。
何があるか分からない未開の地。
俺が支配すべき物など存在しない。
「それを聞いて安心しました。やはり貴方とはもう二度と会う事はないでしょう。ところでケイトさんは置いて行くんですね」
「あぁあいつか……お前が裏切ってから気力がなくなったが、どうにでもなるだろう。あいつは強かな奴だ」
「そうですか。まあ僕には関係のない事ですが。貴方達付き合っていたんですから、気にしていると思っていたんですがね」
そう言って布留都は再び影に消えた。
あいつは勘違いしている。
俺はケイトに恋をした事はないが、ケイトの事をよく知っている。
ケイトは無能でも弱い人間でもない。
そして俺は帝王だ。
何にも縛られる事はない。
連邦も皇国も支配するのは俺の方だ。
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