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第138話
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◆岸元美晴 視点◆
「ごめん、美晴さん・・・まだダメみたい・・・」
「ううん、私こそごめんね。冬樹くんを試すようなことをして・・・」
一昨日の津島さんに誘われた飲み会があった日の夜から冬樹くんは勃たなくなってしまっていた。
一昨日は色々あって心身ともに疲れてしまっていたからだろうと安易に結論付けたけど、1日経って昨日の夜もダメで精神的なものがあるかもしれないと察してはいたけど疲れのせいにして目を逸らし、そして今もダメだった。
みゆきさんが自宅へ戻ったために今まで抑えていた分を取り戻すかのように激しく求めあったのは飲み会の前の日の夜で、飲み会の当日はしないつもりだったものの色々あったせいで気分が落ち着かなくて求めてしまったのだけど、結果は冬樹くんがダメで添い寝をするだけで終わってしまって、せっかくふたりきりになれたのにおあずけ状態になってしまっている。
最近まで経験がなかったというのに一度経験すると愛している冬樹くんを感じるのが心地よくてタイミングが合えばふたりでこっそり愛を求めあっていた・・・みゆきさんは察していたようだけど触れることはなく、私も一時の羞恥よりも大事だと開き直って愛し合っていたけど、それでも気恥ずかしい気持ちもあったので声や動きは抑えていた。
みゆきさんが自宅へ戻ったことでふたりきりになれたので、みゆきさんの件が落ち着いた木曜の夜に全力全開でぶつかりあった時は得も言えない多幸感が全身を支配して、同時にこれからはずっとこんな事ができると嬉しくなったものだった・・・だと言うのにおあずけになるなんて・・・理性ではしょうがないことだと思っているけど、感情が収まってくれない。
そしてまさに今も口付けと前戯で身体が悶々として落ち着かなかったので「大学のレポートで書きたい事を思い付いたから先に寝ていて」と冬樹くんに言って自室に戻り自分で慰め、更には手で触るだけでは物足りなく台所からすりこぎ棒を持ち出してしまった。
◆神坂冬樹 視点◆
「ごめん、美晴さん・・・まだダメみたい・・・」
「ううん、私こそごめんね。冬樹くんを試すようなことをして・・・」
一昨日の美晴さんが飲み会へ行き松本さんの悪ノリでちょっとした騒動になった日の夜から僕は勃起障害になってしまっていた様だ。
一昨日は色々あって心身ともに疲れてしまっていたからだろうと安易に結論付けたけど、1日経って昨日の夜もダメで精神的なものがあるかもしれないと察してはいたけど疲れのせいにして目を逸らし、そして今もダメだった。
みゆきさんが自宅へ戻ったために今まで抑えていた分を取り戻すかのように激しく求めあったのは飲み会の前の日の夜で、飲み会の当日はしないつもりだったけど色々あったせいで美晴さんから求められてしようとしたものの、結果は僕がダメで添い寝をするだけで終わってしまって、せっかくふたりきりになれたのに美晴さんを満足させてあげられない状況になってしまっている。
不完全燃焼だったので思っていたよりは早い時間になってしまったけど、心身ともに疲れてしまっていたので僕はそのまま寝ようと提案したのだけど、美晴さんは「大学のレポートで書きたい事を思い付いたから先に寝ていて」と自室に戻ってしまったのでひとりで寝ることにした。
飲み会の日の事は女性である松本さんのイタズラだったと説明されたけど、あの時の電話の声を聞いた時は男としか思えなかったし、説明されてもなお信じがたい気持ちもあるくらいだ・・・
そして記憶の隅へ追いやってたけど、松本さんの冗談を聞いた時にあの空き教室で美波が鷺ノ宮と交わっていた時の映像を鮮明に思い出していた・・・あの時は美波のことはどうでも良いと思っていたし、実際映像を見ても美波への気持ちが覚めただけで動揺はしなかった。更にはその後の鷺ノ宮の仲間たちがやってきて美波が蹂躙されていたところを見てもなんとも思わなかった。
でも、それが美晴さんだったらと想像してしまった時に全く違う景色に思え、恐怖心が芽生えてきた。
◆春日悠一 視点◆
昨日姉貴がうちに来て、百合恵と別れて悦子さんと再婚しろと言ってきて、実際にその方向で話をまとめられた。
先月姉貴に引き合わされてからメッセージアプリでは毎日数回のやり取りを行っていて、先週末の連休では直接会って食事をし話の流れで百合恵とご無沙汰になっていることを零したら誘われるがままにホテルへ行ってしまった。
その時の悦子さんは「この事で結婚を迫ったりしませんから安心してください」と言っていたけど、その翌週には姉貴が押しかけてきて不貞行為だからと百合恵とは即日離婚が成立するスピード感で、悦子さんとも結婚を前提に付き合うことになってしまった。
お節介な性格の姉貴の独断ならまだマシだが、悦子さんが姉貴を使って結婚せざるを得ない状況へ追い込まれているのだとしたら堪ったものではない。
出来心でいたしてしまった代償としてはあまりにも大きい。
百合恵が出ていって1日が経ち、改めて百合恵を愛していたことを痛感させられた。心に大きな穴が空いている・・・7月の時の比較にならないくらいに大きな穴だ。だと言うのに、思い返すと後悔することばかりで、百合恵を大事にしていなかった事を強く認識させられる。
世間体や親兄姉の目線を気にして百合恵のことを蔑ろにしていた・・・間違いない。仕事を辞めろとか、子供が生まれないのは百合恵のせいとか・・・その上、浮気までしてしまったのだから愛想を尽かされても当然だ。
むしろ別れるだけで済ませてくれたのだから温情があったとも言える。
それに引き替え悦子さんは、昨日からもう嫁気取りで滅入る。仕事を辞めることを前提に、自分が費用を負担してもいいから百合恵の荷物をすぐに貸倉庫にでも預けて自分が住める様にして欲しいという要求がきているし、来週にでも悦子さんのご両親への挨拶をしに行かないかとかの打診も来ている。
豹変した悦子さんを相手に逃げ出したい気持ちしかない。百合恵と離婚したのはしょうがないとしても、悦子さんと再婚をするのは・・・
「ごめん、美晴さん・・・まだダメみたい・・・」
「ううん、私こそごめんね。冬樹くんを試すようなことをして・・・」
一昨日の津島さんに誘われた飲み会があった日の夜から冬樹くんは勃たなくなってしまっていた。
一昨日は色々あって心身ともに疲れてしまっていたからだろうと安易に結論付けたけど、1日経って昨日の夜もダメで精神的なものがあるかもしれないと察してはいたけど疲れのせいにして目を逸らし、そして今もダメだった。
みゆきさんが自宅へ戻ったために今まで抑えていた分を取り戻すかのように激しく求めあったのは飲み会の前の日の夜で、飲み会の当日はしないつもりだったものの色々あったせいで気分が落ち着かなくて求めてしまったのだけど、結果は冬樹くんがダメで添い寝をするだけで終わってしまって、せっかくふたりきりになれたのにおあずけ状態になってしまっている。
最近まで経験がなかったというのに一度経験すると愛している冬樹くんを感じるのが心地よくてタイミングが合えばふたりでこっそり愛を求めあっていた・・・みゆきさんは察していたようだけど触れることはなく、私も一時の羞恥よりも大事だと開き直って愛し合っていたけど、それでも気恥ずかしい気持ちもあったので声や動きは抑えていた。
みゆきさんが自宅へ戻ったことでふたりきりになれたので、みゆきさんの件が落ち着いた木曜の夜に全力全開でぶつかりあった時は得も言えない多幸感が全身を支配して、同時にこれからはずっとこんな事ができると嬉しくなったものだった・・・だと言うのにおあずけになるなんて・・・理性ではしょうがないことだと思っているけど、感情が収まってくれない。
そしてまさに今も口付けと前戯で身体が悶々として落ち着かなかったので「大学のレポートで書きたい事を思い付いたから先に寝ていて」と冬樹くんに言って自室に戻り自分で慰め、更には手で触るだけでは物足りなく台所からすりこぎ棒を持ち出してしまった。
◆神坂冬樹 視点◆
「ごめん、美晴さん・・・まだダメみたい・・・」
「ううん、私こそごめんね。冬樹くんを試すようなことをして・・・」
一昨日の美晴さんが飲み会へ行き松本さんの悪ノリでちょっとした騒動になった日の夜から僕は勃起障害になってしまっていた様だ。
一昨日は色々あって心身ともに疲れてしまっていたからだろうと安易に結論付けたけど、1日経って昨日の夜もダメで精神的なものがあるかもしれないと察してはいたけど疲れのせいにして目を逸らし、そして今もダメだった。
みゆきさんが自宅へ戻ったために今まで抑えていた分を取り戻すかのように激しく求めあったのは飲み会の前の日の夜で、飲み会の当日はしないつもりだったけど色々あったせいで美晴さんから求められてしようとしたものの、結果は僕がダメで添い寝をするだけで終わってしまって、せっかくふたりきりになれたのに美晴さんを満足させてあげられない状況になってしまっている。
不完全燃焼だったので思っていたよりは早い時間になってしまったけど、心身ともに疲れてしまっていたので僕はそのまま寝ようと提案したのだけど、美晴さんは「大学のレポートで書きたい事を思い付いたから先に寝ていて」と自室に戻ってしまったのでひとりで寝ることにした。
飲み会の日の事は女性である松本さんのイタズラだったと説明されたけど、あの時の電話の声を聞いた時は男としか思えなかったし、説明されてもなお信じがたい気持ちもあるくらいだ・・・
そして記憶の隅へ追いやってたけど、松本さんの冗談を聞いた時にあの空き教室で美波が鷺ノ宮と交わっていた時の映像を鮮明に思い出していた・・・あの時は美波のことはどうでも良いと思っていたし、実際映像を見ても美波への気持ちが覚めただけで動揺はしなかった。更にはその後の鷺ノ宮の仲間たちがやってきて美波が蹂躙されていたところを見てもなんとも思わなかった。
でも、それが美晴さんだったらと想像してしまった時に全く違う景色に思え、恐怖心が芽生えてきた。
◆春日悠一 視点◆
昨日姉貴がうちに来て、百合恵と別れて悦子さんと再婚しろと言ってきて、実際にその方向で話をまとめられた。
先月姉貴に引き合わされてからメッセージアプリでは毎日数回のやり取りを行っていて、先週末の連休では直接会って食事をし話の流れで百合恵とご無沙汰になっていることを零したら誘われるがままにホテルへ行ってしまった。
その時の悦子さんは「この事で結婚を迫ったりしませんから安心してください」と言っていたけど、その翌週には姉貴が押しかけてきて不貞行為だからと百合恵とは即日離婚が成立するスピード感で、悦子さんとも結婚を前提に付き合うことになってしまった。
お節介な性格の姉貴の独断ならまだマシだが、悦子さんが姉貴を使って結婚せざるを得ない状況へ追い込まれているのだとしたら堪ったものではない。
出来心でいたしてしまった代償としてはあまりにも大きい。
百合恵が出ていって1日が経ち、改めて百合恵を愛していたことを痛感させられた。心に大きな穴が空いている・・・7月の時の比較にならないくらいに大きな穴だ。だと言うのに、思い返すと後悔することばかりで、百合恵を大事にしていなかった事を強く認識させられる。
世間体や親兄姉の目線を気にして百合恵のことを蔑ろにしていた・・・間違いない。仕事を辞めろとか、子供が生まれないのは百合恵のせいとか・・・その上、浮気までしてしまったのだから愛想を尽かされても当然だ。
むしろ別れるだけで済ませてくれたのだから温情があったとも言える。
それに引き替え悦子さんは、昨日からもう嫁気取りで滅入る。仕事を辞めることを前提に、自分が費用を負担してもいいから百合恵の荷物をすぐに貸倉庫にでも預けて自分が住める様にして欲しいという要求がきているし、来週にでも悦子さんのご両親への挨拶をしに行かないかとかの打診も来ている。
豹変した悦子さんを相手に逃げ出したい気持ちしかない。百合恵と離婚したのはしょうがないとしても、悦子さんと再婚をするのは・・・
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