猫の王子と鼠の姫君

五条葵

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婚約者へお手紙を

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 婚約披露が終わって以来、なんだかんだと連日トレシアの有力貴族達との面会が続く中でようやく出来た特に大きな予定のない日。とはいえ明日からはまた、かなり多忙な日が続くことから今日はのんびりと過ごして、疲れを取ろう、と思っていたリリーは思わぬ事態の発生に自室にお置かれた繊細な装飾のついた文机に突っ伏していた。

「なかなか良いお返事が思い浮かばないのですか?」気遣いつつもどこか「あらあら」という微笑ましげな顔を隠さないトレシアの侍女達。

 もちろん一国の姫君でもうじき王太子妃となる人が取る姿勢ではないのはリリーも承知だが、彼女がこうなるのは私室の私的な時間だけであることを知っている侍女たちは「困ったお姫様だこと」とでも言いたげな笑みを見せるだけで咎めはしない。

 ロビンが隣国とはいえ、ほとんど知らない人たちばかりの国へ嫁ぐことになったリリーのために、優しく穏やかで飾らない女性達を集めたリリーの侍女たちは、ほんの数日でリリーの猫を剥がしてしまい、そしてロビンの期待に応えて、彼女とすぐに打ち解けた。

 リリーの無作法を咎めるつもりはないが、しかし貴重な休日。いつまでも机に突っ伏していても休まらない。侍女達を代表して声をかけるのはやはりいちばん彼女との付き合いが長いクレアだった。

「姫様、いつまでもそうしていらっしゃるわけにもまいりませんよ。早めにお返事をされるおつもりなのでしょう?」

 彼女が唸っている理由。それは文机に置かれた一通の手紙、王子からの手紙が原因だった。
 トレシアへ来て分かったことだが、ロビン王子は相当マメな人らしい。会うと必ず「姫は淡い色がお似合いですね、花の精のようでとてもかわいらしいですよ」とか「深紅のドレスもお似合いとは、まるで一輪のバラのようです」とか「今日はまた一弾と気品ある装いですね。ベルンの至宝という言葉そのものですね」、賛美の雨が降り注ぐし、更にはどうやって調べたのか王子とお茶を楽しんだときにはベルンにいた頃に好きだったお菓子が出されたり、きっと祖国のことが気になるだろうから、とわざわざベルンの新聞を取りせて届けてくれたりもした。

 そして今日は外での執務があるから一日会えない、と聞いていたのだが、その代わりとばかりにご機嫌伺いの手紙が美しい花束まで添えて送られたのだ。

 手紙を頂いた以上はお返事を送らなければ、それもせっかくなら王子が戻ってくる前に書いてしまわれれば、という侍女の提案を受け入れて文机に向かったリリーだったが、公的な手紙を書くことはあっても婚約者にあてた手紙など書いたことのないリリーは早速煮詰まってしまったのだった。

「ありふれた内容で良いのではないのですか?お手紙ありがとうとか、素敵なお花を見てあなたを思い出していますとか、早くあなたに逢いたいとか」

「いやっ、それはいきなり情熱的過ぎない?王子に引かれてしまったらどうするの」

「あの王子がそれぐらいで引くとは思えませんけど、既に結構な温度差を感じますし」

 ロビン王子の対応にただの政略結婚相手に対するもの以上のものを感じ取っていたクレアは小声でつぶやく。

「王子がどうかしたの?」

「いえ、王子はお優しい方ですのでそれぐらいでひかれたりは・・・・・・、むしろお喜びになると思います、よね」

 クレアが最後、同意を求めるのは自分たちより余程応じのことを知っているであろうトレシアの侍女達だ。間髪入れずうなずく彼女たちを見たクレアは更に続ける。

「何でしたら私が代筆することもできますが、姫様はそれではだめなのですよね」

「気持ちはありがたいけど、そうね。仮に文面を考えてもらうだけでも殿下は気づくでしょうし。」

 切れ者と知られる王子が、婚約者へのご機嫌伺いの返事の代筆に気づかない筈はない。そしてそのことに気づけばきっと王子は傷つくだろうし、それは避けたい、と無意識に考えているリリーがいた。

「これだけ色々気を回してくださっているのですもの、私も誠実にお答えする必要はあるわ。手紙はもう少しゆっくり考えてみることにするわ。幸い今日は時間があるのだし」

 そんな姫にクレアは苦笑する。確かに王子と姫にはこの結婚に対する温度差を感じるが、一方でリリー姫はベルンで阻害されていたこともあって、一国の姫として評価を落とさないようにはしていたが、この人に好かれたい、とか嫌われたくない、と言った感情は薄かった。

 トレシアに着いた日から王子の優しさに結婚相手としての評価が上がっていたのは感じていたが、王子に嫌われたくない、と考えているのは姫様の心も少し変わってきているのかな、と感じるのだった。

 もう一度文机に座り直し、まだ真っ白な便箋に向かいつつ、また悩み始めたリリーに今度はトレシアの侍女が声をかけた。

「よかったら一度お茶でもされてはいかがですか?ずっと煮詰まっておられても良い文は書けませんわ」

 そういう彼女の手元には既にお湯が入っているポットとちょっとしたお茶菓子が乗っているカート。主が古参の侍女と話しているうちに用意していたらしい。

 ここまでしてもらって断ることも出来ない。実際煮詰まっていることを感じっていたリリーは彼女の提案にありがたく乗ることにした。

 場所をローテーブルに移し、さすがの洗練された動きでお茶がカップに注がれるのを見ていると、お茶を準備していた侍女から声をかけられた。

「あの、リリー様?もしよろしければなのですが一つお願いしたいことがあるのですが」

 ポットを起き居住まいを正した侍女から声をかけられるとリリーも少し緊張する。飾らないとはいえ彼女達は同時にプロの使用人。そうそう主人にお願いをすることもないとなると、リリーも一体なんだろうとはなる。

 やや緊張した空気の中告げられたお願いはリリーの予想の斜め上を行くものだった。

「あの、実は私、魔法というものにとても憧れておりまして、リリー様がベルン公国からいらっしゃるとお聞きして以来ずっと目の前で魔法を見てみたいと思っておりました。もしよろしければ簡単なもので構いませんので見せていただくことは出来ませんでしょうか?」

 そんなお願いをしてきたのはブラニカという侍女。テキパキとした動きと侍女としては珍しいほどくるくる動く表情が特徴で、王族の侍女としては少し気さく過ぎるところもあるが、リリーともすぐ打ち解けた。

 そしてブラニカの後ろを見ると他の侍女たちも期待を込めた顔でこちらを見ているのがわかり、リリーはクレアと一瞬顔を見合わせ苦笑する。魔法を使える人がほんの一握りしかいないトレシアでは身近で魔法を見る機会というのは本当に貴重なのだろう。そしてその分、童話などで魔法に憧れる人も多い、と聞く。侍女としてあまり褒められた行為ではないだろうが、我慢しきれなかったのだろう。

 ただ、彼女たちの気持ちは分かるがリリーの気持ちは複雑だった。リリーではおそらく彼女たちが望むような大きな魔法は使いようがない。見た瞬間にがっかりとする様子が目に浮かぶようだ。ただ、かといってこれほど期待されているのを断るのも心苦しい、結局彼女のとった選択は

「分かったわ。でも私は魔力が少ないからできることは本当にちょっとしたことよ」

 そう言ってにっこりと笑うと、なにか魔法をかけられるものはないかと当たりを見回す。すると驚き半分、心配半分といったクレアと目があった。彼女の無言の訴えに、

「大丈夫よ、クレア。魔力は増えることはないけど、減ることもないのだから」

 そう言うと、ちょうど窓際のテーブルの花瓶に目がいった。今朝ちょうどブラニカが庭で詰んできてくれたものだ。

「そう・・・・・ね、あれにしましょうか」というと、リリーは窓際により花に手を当てるようにして目をつむる、すると、先日王太子の前で魔法を披露したときのように花が淡い光で包まれふわりと花瓶ごと浮く。更に光が強くなり、そして消えると、先程まで赤色だったはずの花は白色に変わっていた。

「みんなはいずれ知ることになると思うから先に伝えておくけど、私が仕える魔法はこんなものよ、大したことないでしょ。」

 そう自嘲気味に言い、目を開けると、そこには目をキラキラと輝かせ、花瓶を見つめるブラニカ初め侍女たちの姿があった。

「いえ!私こんな近くで魔法を見たのは初めてで感激しております。本当に不思議な力ですね」

 そう普段ならまず見せないであろう興奮した様子を隠そうともせず、感動をあらわにするブラニカに続き侍女たちが口々にリリーの魔法を絶賛する。魔法といえば、本当に時折祭典で国が呼んだ魔法使いがデモンストレーションとしてする、手品のようなものしか見たことがない彼女たちにとって、魔法が使われる瞬間は憧れの的だった。

 あまりの勢いに若干引きつつも、とはいえそこまで褒められて悪い気分ではないリリーは、続けてもう一つの魔法を使うことにする。いつまでも浮かせておくわけにも行かないのでいったん花瓶をテーブルに下ろすと、再度手をかざし、花瓶が光で包まれる。そしてその光が消えると花瓶から花を一輪抜き取りブラニカに渡した。

 不思議な現象が起きたのは分かるものの何が起きたかはわからず、そして傍目には何も変わっていないことから、目をパチクリさせていた、ブラニカ達だったが、リリーから花を受け取り、「軽く花を触ってみて」と促される通りにすると、ブラニカは大きく息を呑んだ。

「リリー様、これはもしかして」

「ええ、そうよ、時間を止める魔法だわ。この花瓶の周りだけ時間を止めたの、だから数日間ならその花は全くしおれないはずよ。せっかくだしあなたに上げるわ。」

「本当によろしいのですか?」

 そう感激の声を上げるブラニカ。近くで魔法を見たのが初めてなら魔法がかかったものに触れたこともない。そしてもう一度確かめるように花びらに触れるとたしかに取ろうとしても不思議な力で直ぐに元の形に戻るのだった。

 そして、その不思議な花を見つめていたブラニカがふと声を上げる。

「そうですわ、これが良いですわ!」

 満面の笑みで言うブラニカを訝しげに見るリリー。そんな彼女にブラニカは続ける。

「王太子殿下への手紙にございます。もし殿下も姫様の力をご存知なのでしたら、ぜひこの時間を止めた花を添えて送られてはいかがでしょうか?この国ではしおれない花というのは早々すぐに用意できるものではなく貴重ですし、ちょうど本日生けております花は色によって花言葉が変わります。殿下への気持ちに会う色に変えられてお花を贈られればきっと殿下も喜んで下さいます。」

 そんなブラニカの提案を聞いたリリーはクレアと顔を見合わせなるほど、とうなずきあう。ベルンでは魔法を使った贈り物といえば、数年間解けない氷の彫刻だの、魔法で本来の数倍輝くように加工した宝石だの規模の大きなものばかりだったから、自分の魔力をプレゼントに使う、という考えがなかったリリーだ。

「名案ね、じゃあ早速何色にするか選ばなくちゃ」

 と、笑顔を見せるリリーに用意の良いブラニカは既にトレシアの花言葉が乗った書籍のページを開く、そしてもう一度花瓶が光り、現れた花に侍女たちは殿下の気持ちを思ってなんとも言えない気分となったのだった。





 もうとっくに晩餐の時間も過ぎた執務室。外出から戻り軽い食事と入浴を済ませ部屋着に着替えた王太子は、本日中に見なければならない書類に目を通し終え、宮殿に戻ってすぐにリリーからだと届いた手紙を満面の笑みで開封しようとしていた。

「嬉しそうにございますね、殿下」

「それはそうだろう、彼女から初めてもらった手紙だぞ、それもまさか今日中に返事をもらえるとは思ってもいなかった、嬉しい誤算だな。」

 そう言って待ちきれなさを隠さず、しかし丁寧に風を開けるロビン、そして出てきた手紙を読み終えた殿下の顔は嬉しさを隠さないものだった。

「どのようなことが書いてあったのですか?」

「まあ、一般的な手紙への返事だな、手紙とこちらへ来て以来のもてなしについての感謝、私の体への気遣いと言ったところか」

「それではかなり殿下の手紙と温度差がありますね。」

 アンドリューに「あまり積極的すぎると引かれますからね、リリー姫としてはまだ会ったばかりの人なんですからね」

 そう、念を押されたことで最初の予定よりはかなり抑えた内容になってはいるが、それでも「今日は会えなくて寂しい」、「あなたの姿を一目でも見たい」、「結婚して毎朝あなたの顔を見れるときを楽しみにしている」、と結構な熱量で見る人が見れば、一歩引いてしまうものだ。

 殿下の様子からして幸いリリー姫は嫌がってはいないようだと胸をなで下ろしたアンドリューだったが、一方当然かも知れないが、彼の熱量についてきている訳でもないようだ。

 そんな従僕の複雑な気持ちは知らず、殿下は続ける。

「私だって最初から、情熱的な返事が来ると思うほど、楽観的ではないさ、しかし何より姫の直筆で、それにきっとこれは彼女自身で考えた文面だ。彼女がわざわざ手紙を書いてくれた、そこに何よりの意味があると思わないかい」

「そうでございますね。」

「それになんといっても、贈り物まで添えてくれているんだぞ、それも彼女が手ずから魔法をかけて色を変え、しおれないようにしてくれた、という。これほど嬉しいことはないよ。」

「それは良うございましたね。」

「そうだろう、それにしても不思議な力だな。もう夜だというのに、満開に咲いたときのものであろう瑞々しさを失う様子もない。届けてくれた侍女の話しによれば数日は持つのだとか。」

「はい、後で殿下の私室に飾って置きますね。ただ、花の色は、なんと言いますか、やはり熱量の差を感じてしまいますね。」

 そう言われたロビンはこれまでの勢いがぱっとしおれ、そして手元の花に目を落とす。ちょうど今朝摘まれたらしいガーベラは色によって様々な花言葉を持つ。そんな中でリリー姫が選んだピンク色の花言葉は『感謝』。

 そういえば手紙でもそういった文面が多かった印象だ。

「まあ、あれだ。感謝されているということは少なくとも良い印象ではあるはずだ。いずれは『親愛』か『友情』ぐらいはもらえたら嬉しいんだけどな』

(それで良いんですか?)と心の中で苦笑しつつも口には出さないアンドリュー。そしてそれはそうとして気にかかっていたことを王太子に確認する。

「ところで、いずれ彼女たちには魔法のことを話すだろう、とは仰ってましたが意外と早かったですね」

 今日ロビンの元へ手紙を届けに来たのはリリー姫付きの侍女の一人。リリー姫をトレシアに迎えるに当たってロビン自身が中心になって選定した侍女たちの一人だ。いずれも能力、身持ち、気立て揃った有能なものばかりで、実際リリー姫とも仲良くしていると聞いていたから、いずれ魔法のこともばらすだろうと思っていたが、正直なところもう少し後だろうとアンドリューは考えていた。ロビンへは初日に披露したそうだが、基本的に魔法については慎重だ、という情報を聞いていたからなおさらそうだったのだが、そんな疑問を含んだ声にロビンが苦笑しながら答える。

「あぁ、それだがな、うちの侍女たちが我慢しきれずにリリー姫に頼んだらしい。まあトレシアの少女は魔法に憧れを抱くものが多いからな、あまりの勢いに姫も断りづらかったんだろう、一緒に彼女の魔力量のことも話したそうだ。早速侍女長から謝罪があったよ」

「で、対応はどうされるのですか。」

「ま、いずれは知ることになったことだし、彼女達に大いに感激されて、姫はむしろ喜んでたそうだし、彼女達には侍女長が叱責したそうだから、これ以上何もすることはないよ。こちらから公表するまでは超一級の機密事項だ、ということはもちろん分かっているようだしね。」

 そこは多少好奇心を抑えきれなかったからとはいえ、有能な侍女たちだから、と言うロビン。

「かしこまりました」

 と、アンドリューが頭を下げ、もう夜も遅いから、とロビンは部屋に下がることにしたのだった。
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