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5話
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はじめに、数点お知らせがあります。
☆お茶会の作法について。
この世界では、お茶会のマナーを厳してくしてます。ご了承ください(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”
☆公爵家ですが、かなりの無能っぷりで書いてます。思う所はあると思いますが、物語として受け取って頂ければ幸いです。
ちゃんと理由もありますので。
☆1話~5話までのクロードの心の声?を丁寧にしていましたが、ティアとの区別がつきにくいとの意見があり、普通に戻そうと思います。少しずつ戻して行きますので、ご了承くださいm(_ _)m
では、本編をお楽しみ下さいです(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”
━━━━━━
両親が来たことにより、席に大幅な変更が余儀なくされた。
元々は、上座に王妃様の席、私達公爵家、侯爵家、伯爵家と身分で続くのですけど……
シェリアが両親を伴ってきた事によって、席がありませんでした。
公爵夫妻の席を確保するため、私とクロード様が王妃様のテーブルに着くことになりました。
本来であれば、こんな好待遇はしないのですが……
公爵夫妻がこの場にいる事で、色々と好都合な理由があり王妃様も両親の参加を許可して下さいました。
両親とシェリアは、クロード様と私が座る予定だったテーブルに座りました。
今回のお茶会のメンバーは、三大公爵家の令嬢2人と2人の公爵夫人。
侯爵家は6家全ての侯爵夫人が参加し、伯爵家は7家の内、伯爵夫人が4人が参加しています。皆様、王家に忠誠を誓った有力貴族です。
「お母様、王妃様のお茶会なのに、おばさんばかりですわ。何だか装いも地味ですし…私が王妃だったら、もっと若い子を呼びますのに」
「本当にねぇ。ミューティアも地味ですし、公爵家の名を汚す気かしら?」
……と、ボソッとお母様に話しているシェリア。
……聞こえてますわよ……
私にも、……もちろん私が聞こえているのですから王妃様やクロード様にも……あなた達の席と近い公爵家の夫人達も。
彼女達は一瞬眉を顰めたけど、私と目が合うと凄くいい笑顔で笑って下さいました。……目が笑ってませんけど。
「皆さん、お集まり頂きありがとうございますわ。イレギュラーな事が起きましたが、この時間が有意義になるよう楽しんで頂戴ね」
王妃様のお言葉でお茶会は始まった。
そして、本来ならここで私が王妃様やクロード様に挨拶をして、公爵家、侯爵家、伯爵家と続いてく予定だった。
だけど、私は王妃様達と同じテーブルについているので、……公爵家筆頭であるマグナリア家が挨拶をしなければ後が続かない。
……のだが、シェリアも両親もお喋りに夢中で誰一人動こうとしなかった。マーシェル公爵家令嬢マーシェリーがチラチラとシェリアを見ていますが気付かない。
マーシェル公爵夫人が扇子を閉じマーシェリーの前に持っていき首を振った。
「動くな」という意思表示。
王妃様が笑顔のまま、母の名を呼びました。
「アリステラ。貴方、私に挨拶もせずに何をしてますの?ただでさえ招待もされてませんのに、基本の挨拶も満足に出来ませんの?それでも貴方、本当に公爵夫人なの?」
指摘され、顔を真っ赤に染めた母は立ち上がり、父とシェリアと共に王妃様のテーブルにやってきた。
「本日はお招き頂きありがとうございますわ」
「公爵夫妻は、招待しておりませんけどもね」
「シェリア1人で参加させる訳には行きませんので」
「シェリアは子供ではないでしょう。デビュタントを済ませたならば、それはもう大人の仲間入りですわ。違いますか?」
言葉に詰まった母は、一礼し父とシェリアを連れて席に戻った。
その後は公爵家、侯爵家、伯爵家の順に挨拶を済ませ、王妃様が全テーブルを回り紅茶を注ぐ。
「シェイミー王妃様、とても良い香りですわね。これはなんと言う紅茶なんですの?」
「こちらの紅茶は、ティアから頂きましたのよ。ダージリンのマスカテルフレーバーですって。セカンドフラッシュと呼ばれるもので紅茶の女王と呼ばれているそうよ」
「まぁ素敵」
「美味しいですわ」
紅茶を褒める言葉がそこかしこから聞こえてきて、和やかに会話が進んで行く。
それぞれの領地の特産品を持ち寄ったり、商売の話をしたり、領地の経営の相談をしたりしていた。
みな自分達の領地にいる民の暮らしをより良くするために、他者の話に耳を傾け意見を聞き対策をしていく。
そんな中、1人の伯爵夫人が立ち上がった。
「そうですわ、私の領地で薔薇の品種改良をしており、先日遂に綺麗な青薔薇を咲かせることが出来ましたの」
「まぁ、青薔薇ですの?!」
「今日は王妃様にプレゼントしようと思いまして、持ってきたましたの。少々お待ちになって」
「凄いですわね、クロード様。カリナ様の努力の賜物ですわ」
「そうだね。私も楽しみだな」
そう言って自ら連れてきた使用人の元に歩いていく伯爵夫人カリナ様。
カリナ様は、
19歳と若いですが伯爵夫人として旦那様であるイェルガ伯爵を支え、特産品である薔薇を研究し品種改良を重ねた人物。
その研究の成果が現れたのが今回の青薔薇でしょう。お2人はとても仲が良く、他社の入る隙が無いとか…ちょっと羨ましいですわね。
クロード様と王妃様と3人で彼女に注目していた。
それを憎々しげに見つめるシェリアと母。
私達は、カリナ様に注視していたので2人の視線には気付きませんでした。
☆お茶会の作法について。
この世界では、お茶会のマナーを厳してくしてます。ご了承ください(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”
☆公爵家ですが、かなりの無能っぷりで書いてます。思う所はあると思いますが、物語として受け取って頂ければ幸いです。
ちゃんと理由もありますので。
☆1話~5話までのクロードの心の声?を丁寧にしていましたが、ティアとの区別がつきにくいとの意見があり、普通に戻そうと思います。少しずつ戻して行きますので、ご了承くださいm(_ _)m
では、本編をお楽しみ下さいです(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”
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両親が来たことにより、席に大幅な変更が余儀なくされた。
元々は、上座に王妃様の席、私達公爵家、侯爵家、伯爵家と身分で続くのですけど……
シェリアが両親を伴ってきた事によって、席がありませんでした。
公爵夫妻の席を確保するため、私とクロード様が王妃様のテーブルに着くことになりました。
本来であれば、こんな好待遇はしないのですが……
公爵夫妻がこの場にいる事で、色々と好都合な理由があり王妃様も両親の参加を許可して下さいました。
両親とシェリアは、クロード様と私が座る予定だったテーブルに座りました。
今回のお茶会のメンバーは、三大公爵家の令嬢2人と2人の公爵夫人。
侯爵家は6家全ての侯爵夫人が参加し、伯爵家は7家の内、伯爵夫人が4人が参加しています。皆様、王家に忠誠を誓った有力貴族です。
「お母様、王妃様のお茶会なのに、おばさんばかりですわ。何だか装いも地味ですし…私が王妃だったら、もっと若い子を呼びますのに」
「本当にねぇ。ミューティアも地味ですし、公爵家の名を汚す気かしら?」
……と、ボソッとお母様に話しているシェリア。
……聞こえてますわよ……
私にも、……もちろん私が聞こえているのですから王妃様やクロード様にも……あなた達の席と近い公爵家の夫人達も。
彼女達は一瞬眉を顰めたけど、私と目が合うと凄くいい笑顔で笑って下さいました。……目が笑ってませんけど。
「皆さん、お集まり頂きありがとうございますわ。イレギュラーな事が起きましたが、この時間が有意義になるよう楽しんで頂戴ね」
王妃様のお言葉でお茶会は始まった。
そして、本来ならここで私が王妃様やクロード様に挨拶をして、公爵家、侯爵家、伯爵家と続いてく予定だった。
だけど、私は王妃様達と同じテーブルについているので、……公爵家筆頭であるマグナリア家が挨拶をしなければ後が続かない。
……のだが、シェリアも両親もお喋りに夢中で誰一人動こうとしなかった。マーシェル公爵家令嬢マーシェリーがチラチラとシェリアを見ていますが気付かない。
マーシェル公爵夫人が扇子を閉じマーシェリーの前に持っていき首を振った。
「動くな」という意思表示。
王妃様が笑顔のまま、母の名を呼びました。
「アリステラ。貴方、私に挨拶もせずに何をしてますの?ただでさえ招待もされてませんのに、基本の挨拶も満足に出来ませんの?それでも貴方、本当に公爵夫人なの?」
指摘され、顔を真っ赤に染めた母は立ち上がり、父とシェリアと共に王妃様のテーブルにやってきた。
「本日はお招き頂きありがとうございますわ」
「公爵夫妻は、招待しておりませんけどもね」
「シェリア1人で参加させる訳には行きませんので」
「シェリアは子供ではないでしょう。デビュタントを済ませたならば、それはもう大人の仲間入りですわ。違いますか?」
言葉に詰まった母は、一礼し父とシェリアを連れて席に戻った。
その後は公爵家、侯爵家、伯爵家の順に挨拶を済ませ、王妃様が全テーブルを回り紅茶を注ぐ。
「シェイミー王妃様、とても良い香りですわね。これはなんと言う紅茶なんですの?」
「こちらの紅茶は、ティアから頂きましたのよ。ダージリンのマスカテルフレーバーですって。セカンドフラッシュと呼ばれるもので紅茶の女王と呼ばれているそうよ」
「まぁ素敵」
「美味しいですわ」
紅茶を褒める言葉がそこかしこから聞こえてきて、和やかに会話が進んで行く。
それぞれの領地の特産品を持ち寄ったり、商売の話をしたり、領地の経営の相談をしたりしていた。
みな自分達の領地にいる民の暮らしをより良くするために、他者の話に耳を傾け意見を聞き対策をしていく。
そんな中、1人の伯爵夫人が立ち上がった。
「そうですわ、私の領地で薔薇の品種改良をしており、先日遂に綺麗な青薔薇を咲かせることが出来ましたの」
「まぁ、青薔薇ですの?!」
「今日は王妃様にプレゼントしようと思いまして、持ってきたましたの。少々お待ちになって」
「凄いですわね、クロード様。カリナ様の努力の賜物ですわ」
「そうだね。私も楽しみだな」
そう言って自ら連れてきた使用人の元に歩いていく伯爵夫人カリナ様。
カリナ様は、
19歳と若いですが伯爵夫人として旦那様であるイェルガ伯爵を支え、特産品である薔薇を研究し品種改良を重ねた人物。
その研究の成果が現れたのが今回の青薔薇でしょう。お2人はとても仲が良く、他社の入る隙が無いとか…ちょっと羨ましいですわね。
クロード様と王妃様と3人で彼女に注目していた。
それを憎々しげに見つめるシェリアと母。
私達は、カリナ様に注視していたので2人の視線には気付きませんでした。
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