3 / 15
第3話 ディルグバーグ辺境伯
しおりを挟む
辺境伯様の住む町は、何だか要塞?みたいな感じがします。
高い塀に囲まれた街……塀の各所には、監視する騎士の方が立っています。
街の中の建物も、景観よりも襲撃に備えたしっかりした造りになってるみたいです。
沿道には多くの人が集まっていて、私が乗った馬車を歓迎してるみたいです。一人の少女が、手に持ったバスケットから花を取り出すと放り投げた。投げた花は空を舞い、とても綺麗でした。
やはり、ディルグバーグ辺境伯様は王都で噂になってるような方では無さそうです。騎士の方と接した時にも思いましたが、こんなにも皆に慕われているのですから。
そんな素晴らしいお方に、私なんかを押し付ける形で結婚する事になって申し訳ないです。
屋敷の前、金の髪を靡かせて立つディルグバーグ辺境伯様がいた。多くの使用人を後ろに従えて……
馬車が彼の前に止まり、ドアが開かれる。
騎士の方が、降ろしに来てくれるのを待っていました。
でも誰も来なくて、代わりに……
ディルグバーグ辺境伯様が中に入ってきて、私の背に手を添えて抱き上げて下さいました。
ゆっくりと馬車を降りると、使用人の皆さんが顔を上げて「ようこそ、おいで下さいました。リシア様」と言って下さいました。
ユリア以外で、丁寧に扱ってもらった事がないので緊張してしまいました。
固まった私を見て、ディルグバーグ辺境伯様は「どうした?」と声を掛けて下さり、私は首を振って「何でもないです」と答えました。
それより、なぜ私は辺境伯様に抱え上げられてるんでしょうか?私の事情をご存知なのでしょうか?
「あの?…ディルグバーグ辺境伯様……」
「貴方は…歩けないと聞いた」
どうして……と続く言葉は、辺境伯様の言葉に遮られました。素っ気ないお言葉でしたが、私を抱く手は優しく壊れ物を扱う様に慎重でした。
その状態のまま屋敷に入り、応接間に通されるとソファにおろして下さいました。
そして、横に置いてあった毛布を私の膝にかけて下さいました。
(なんて優しい方なの……)
こんなお方が、血濡れの悪魔などと呼ばれているなんて……戦争から帰ってきた時の姿を言ってるのでしょうけど…
レオンハルト・ディルグバーグ辺境伯様は、戦争終結時に敵将の首を国に持ち帰って来ました。鎧に刻まれた多くの傷跡は、私達を守る為に必死で戦ってくれた証。なのに、お父様や多くの貴族は彼の事を非難しました。
血濡れの悪魔……殺人狂、殺しが趣味などと。国王陛下が彼を侮辱した者は処罰すると、お触れを出してからは表立って非難するものは居なくなりました。ですがお父様達は、影で彼を非難し続けました。
怪我をして社交界に出れなくなる前までは、お茶会などで令嬢達の話題にもよく上ってました。
ディルグバーグ辺境伯様は、私をジッと見つめてきた。見つめられると、何だか……落ち着きません。
「貴方の名前は、リシア・スタリオンで問題ないか?」
「はい、そうですわ」
「貴方は、俺との結婚に反対しなかったのか?」
「え?」
ディルグバーグ様は、私が結婚を反対すると思っていたそうです。自分の噂を知っているだろう?と……
私は……むしろ、私なんかを押し付けられたディルグバーグ様が嫌がると思ったのですが…
「ディルグバーグ様こそ、私なんかを押し付けられて迷惑してるんじゃありませんか?私に遠慮せずにはっきりと言って下さって構いませんよ」
「俺は迷惑なんてしてない」
ディルグバーグ様は、真剣な目と声でハッキリと「迷惑はしてない」と言って下さいましま。
「それから、俺の事はレオンでいい」
「レオン……様、ですか……?」
ディルグバーグ様は、愛称で呼ぶ許可を下さいました。
「それから……」
「はい?」
「私なんかと、言うな」
「っ?!」
「貴方は、素敵な女性だ。自分を必要以上に卑下する必要は無い」
「ですが……」
「貴方を護衛していた者達から、話は聞いている。自分の事は後回しに、騎士達に気を遣ってくれたそうだな。安い宿で泊まる事になっても文句1つ言わなかったとか」
それは……当たり前です。
私なんかが高い宿に泊まるなど、あってはならないのだから……
「……」
「貴方は……」
レオン様は言いかけて、口をつぐみました。
そして、立ち上がると私の元にやってきて抱き上げました。
「話は明日にしましょう、貴方には休息が必要です」
「え?」
「貴方が、俺との結婚に抵抗がないのなら良かった」
レオン様は、安堵したような笑顔を私に向けてくれる。
でも、私は……
「ごめんなさい、私は……」
「言ったはずだ。騎士から話は聞いている、と」
私が何か言う前に、レオン様は騎士から話を聞いていると言いました。それは……私が、スワード様に話した内容を言っているのでしょうか…
私なんかを娶る理由が、レオン様には無いのでは?と言った言葉を。
私なんかと結婚しても、レオン様には得られるものが何も無いと言った言葉を。
私なんかと結婚しても、子供は望めないから止めた方がと言った言葉を?
「私は……」
「俺は、貴方と結婚する。だが、貴方が本気で拒否するならば諦めよう」
そんなっ?!
私なんかが貴方を拒否するなんて……!私なんかには、勿体ないお方なのにっ!
「レオン様は、私には勿体ないぐらい素敵なお方です」
「そうか」
レオン様は嬉しそうに笑い、私を部屋に運んで下さいました。
「今は客室を使ってくれ。結婚したら、部屋は隣同士で寝室は一緒になる」
「は、はい」
案内された客室は、無駄なものが一切ない落ち着いた感じの部屋だった。
更に床はフローリングで、絨毯は敷かれて無かった。
「貴方の事を聞いて急遽外した」
私が思っていた事を言い当てられて、びっくりしてしまいました。
「貴方は、結構顔に出る」
「そ、そうですか……」
うう、恥ずかしいっ!
レオン様が言うには、私が車椅子で移動すると騎士に聞いてから直ぐに、メイドさん達に指示し絨毯を外し要らなさそうな家具も退かしたと。
「これなら、部屋の中の移動には困らないか?」
「はい、ありがとうございます」
「貴方の侍女も隣の部屋に用意しておいた。俺の屋敷の者に、貴方の世話での注意事項を聞かせてやって欲しい」
ユリアは、「はい、もちろんです」と答えた。ここに来るまで、緊張した顔が今は安らいでいます。
「それから……何か困ったら、このベルを2回鳴らすんだ。すると、セバスが駆け付ける」
1人の執事が前に出て、お辞儀をした。
この方は、先程屋敷の前でレオン様の後ろに控えていたお方…
「セバスです。リシア様にお仕え出来て光栄です。よろしくお願い致します」
「あ、私こそ、よろしくお願い致します」
「リシア様、私共に敬語は必要ありません」
あ……でも……
「貴方は、俺の妻になる。他の者に示しがつかないだろう?」
「は…い、そうですね。気を付けま…付けるわ」
「ああ」
レオン様は、私の頭を撫でて「よく出来ました」と言って部屋を出て行きました。
レオン様は、口数が少ないお方ですけれど、スキンシップは多いと思います。
なんの躊躇もなく、私に触れて下さるのがとても嬉しい。
それに、ここの使用人の皆さんも私なんかの相手を嫌がることなく、仕えて下さる。
とても、嬉しくて幸せな事です。
なのに……
まさか、妹と元婚約者が屋敷を訪ねて来るなんて……思ってませんでした。
高い塀に囲まれた街……塀の各所には、監視する騎士の方が立っています。
街の中の建物も、景観よりも襲撃に備えたしっかりした造りになってるみたいです。
沿道には多くの人が集まっていて、私が乗った馬車を歓迎してるみたいです。一人の少女が、手に持ったバスケットから花を取り出すと放り投げた。投げた花は空を舞い、とても綺麗でした。
やはり、ディルグバーグ辺境伯様は王都で噂になってるような方では無さそうです。騎士の方と接した時にも思いましたが、こんなにも皆に慕われているのですから。
そんな素晴らしいお方に、私なんかを押し付ける形で結婚する事になって申し訳ないです。
屋敷の前、金の髪を靡かせて立つディルグバーグ辺境伯様がいた。多くの使用人を後ろに従えて……
馬車が彼の前に止まり、ドアが開かれる。
騎士の方が、降ろしに来てくれるのを待っていました。
でも誰も来なくて、代わりに……
ディルグバーグ辺境伯様が中に入ってきて、私の背に手を添えて抱き上げて下さいました。
ゆっくりと馬車を降りると、使用人の皆さんが顔を上げて「ようこそ、おいで下さいました。リシア様」と言って下さいました。
ユリア以外で、丁寧に扱ってもらった事がないので緊張してしまいました。
固まった私を見て、ディルグバーグ辺境伯様は「どうした?」と声を掛けて下さり、私は首を振って「何でもないです」と答えました。
それより、なぜ私は辺境伯様に抱え上げられてるんでしょうか?私の事情をご存知なのでしょうか?
「あの?…ディルグバーグ辺境伯様……」
「貴方は…歩けないと聞いた」
どうして……と続く言葉は、辺境伯様の言葉に遮られました。素っ気ないお言葉でしたが、私を抱く手は優しく壊れ物を扱う様に慎重でした。
その状態のまま屋敷に入り、応接間に通されるとソファにおろして下さいました。
そして、横に置いてあった毛布を私の膝にかけて下さいました。
(なんて優しい方なの……)
こんなお方が、血濡れの悪魔などと呼ばれているなんて……戦争から帰ってきた時の姿を言ってるのでしょうけど…
レオンハルト・ディルグバーグ辺境伯様は、戦争終結時に敵将の首を国に持ち帰って来ました。鎧に刻まれた多くの傷跡は、私達を守る為に必死で戦ってくれた証。なのに、お父様や多くの貴族は彼の事を非難しました。
血濡れの悪魔……殺人狂、殺しが趣味などと。国王陛下が彼を侮辱した者は処罰すると、お触れを出してからは表立って非難するものは居なくなりました。ですがお父様達は、影で彼を非難し続けました。
怪我をして社交界に出れなくなる前までは、お茶会などで令嬢達の話題にもよく上ってました。
ディルグバーグ辺境伯様は、私をジッと見つめてきた。見つめられると、何だか……落ち着きません。
「貴方の名前は、リシア・スタリオンで問題ないか?」
「はい、そうですわ」
「貴方は、俺との結婚に反対しなかったのか?」
「え?」
ディルグバーグ様は、私が結婚を反対すると思っていたそうです。自分の噂を知っているだろう?と……
私は……むしろ、私なんかを押し付けられたディルグバーグ様が嫌がると思ったのですが…
「ディルグバーグ様こそ、私なんかを押し付けられて迷惑してるんじゃありませんか?私に遠慮せずにはっきりと言って下さって構いませんよ」
「俺は迷惑なんてしてない」
ディルグバーグ様は、真剣な目と声でハッキリと「迷惑はしてない」と言って下さいましま。
「それから、俺の事はレオンでいい」
「レオン……様、ですか……?」
ディルグバーグ様は、愛称で呼ぶ許可を下さいました。
「それから……」
「はい?」
「私なんかと、言うな」
「っ?!」
「貴方は、素敵な女性だ。自分を必要以上に卑下する必要は無い」
「ですが……」
「貴方を護衛していた者達から、話は聞いている。自分の事は後回しに、騎士達に気を遣ってくれたそうだな。安い宿で泊まる事になっても文句1つ言わなかったとか」
それは……当たり前です。
私なんかが高い宿に泊まるなど、あってはならないのだから……
「……」
「貴方は……」
レオン様は言いかけて、口をつぐみました。
そして、立ち上がると私の元にやってきて抱き上げました。
「話は明日にしましょう、貴方には休息が必要です」
「え?」
「貴方が、俺との結婚に抵抗がないのなら良かった」
レオン様は、安堵したような笑顔を私に向けてくれる。
でも、私は……
「ごめんなさい、私は……」
「言ったはずだ。騎士から話は聞いている、と」
私が何か言う前に、レオン様は騎士から話を聞いていると言いました。それは……私が、スワード様に話した内容を言っているのでしょうか…
私なんかを娶る理由が、レオン様には無いのでは?と言った言葉を。
私なんかと結婚しても、レオン様には得られるものが何も無いと言った言葉を。
私なんかと結婚しても、子供は望めないから止めた方がと言った言葉を?
「私は……」
「俺は、貴方と結婚する。だが、貴方が本気で拒否するならば諦めよう」
そんなっ?!
私なんかが貴方を拒否するなんて……!私なんかには、勿体ないお方なのにっ!
「レオン様は、私には勿体ないぐらい素敵なお方です」
「そうか」
レオン様は嬉しそうに笑い、私を部屋に運んで下さいました。
「今は客室を使ってくれ。結婚したら、部屋は隣同士で寝室は一緒になる」
「は、はい」
案内された客室は、無駄なものが一切ない落ち着いた感じの部屋だった。
更に床はフローリングで、絨毯は敷かれて無かった。
「貴方の事を聞いて急遽外した」
私が思っていた事を言い当てられて、びっくりしてしまいました。
「貴方は、結構顔に出る」
「そ、そうですか……」
うう、恥ずかしいっ!
レオン様が言うには、私が車椅子で移動すると騎士に聞いてから直ぐに、メイドさん達に指示し絨毯を外し要らなさそうな家具も退かしたと。
「これなら、部屋の中の移動には困らないか?」
「はい、ありがとうございます」
「貴方の侍女も隣の部屋に用意しておいた。俺の屋敷の者に、貴方の世話での注意事項を聞かせてやって欲しい」
ユリアは、「はい、もちろんです」と答えた。ここに来るまで、緊張した顔が今は安らいでいます。
「それから……何か困ったら、このベルを2回鳴らすんだ。すると、セバスが駆け付ける」
1人の執事が前に出て、お辞儀をした。
この方は、先程屋敷の前でレオン様の後ろに控えていたお方…
「セバスです。リシア様にお仕え出来て光栄です。よろしくお願い致します」
「あ、私こそ、よろしくお願い致します」
「リシア様、私共に敬語は必要ありません」
あ……でも……
「貴方は、俺の妻になる。他の者に示しがつかないだろう?」
「は…い、そうですね。気を付けま…付けるわ」
「ああ」
レオン様は、私の頭を撫でて「よく出来ました」と言って部屋を出て行きました。
レオン様は、口数が少ないお方ですけれど、スキンシップは多いと思います。
なんの躊躇もなく、私に触れて下さるのがとても嬉しい。
それに、ここの使用人の皆さんも私なんかの相手を嫌がることなく、仕えて下さる。
とても、嬉しくて幸せな事です。
なのに……
まさか、妹と元婚約者が屋敷を訪ねて来るなんて……思ってませんでした。
70
お気に入りに追加
5,492
あなたにおすすめの小説

婚約破棄されてイラッときたから、目についた男に婚約申し込んだら、幼馴染だった件
ユウキ
恋愛
苦節11年。王家から押し付けられた婚約。我慢に我慢を重ねてきた侯爵令嬢アデレイズは、王宮の人が行き交う大階段で婚約者である第三王子から、婚約破棄を告げられるのだが、いかんせんタイミングが悪すぎた。アデレイズのコンディションは最悪だったのだ。

アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。

なにをおっしゃいますやら
基本二度寝
恋愛
本日、五年通った学び舎を卒業する。
エリクシア侯爵令嬢は、己をエスコートする男を見上げた。
微笑んで見せれば、男は目線を逸らす。
エブリシアは苦笑した。
今日までなのだから。
今日、エブリシアは婚約解消する事が決まっているのだから。

奪い取るより奪った後のほうが大変だけど、大丈夫なのかしら
キョウキョウ
恋愛
公爵子息のアルフレッドは、侯爵令嬢である私(エヴリーヌ)を呼び出して婚約破棄を言い渡した。
しかも、すぐに私の妹であるドゥニーズを新たな婚約者として迎え入れる。
妹は、私から婚約相手を奪い取った。
いつものように、妹のドゥニーズは姉である私の持っているものを欲しがってのことだろう。
流石に、婚約者まで奪い取ってくるとは予想外たったけれど。
そういう事情があることを、アルフレッドにちゃんと説明したい。
それなのに私の忠告を疑って、聞き流した。
彼は、後悔することになるだろう。
そして妹も、私から婚約者を奪い取った後始末に追われることになる。
2人は、大丈夫なのかしら。

【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~
紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。
※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。
※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。
※なろうにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる