ポーションが作れない錬金術師は、アトリエを追い出され家族を探す旅に出る

紫宛

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本編

プロローグ

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ヴィロン王国の王都シャマイム。その街の商業地区の一等地には、ある錬金術のアトリエがある。貴族も平民も訪れる、凄腕の錬金術師が建てたアトリエだ。

そのアトリエで……

「カイム!カイムはどこだ?!」

アトリエの現最高責任者である、錬金術師のデュナメスが怒号を響かせる。

「デュナメス様、カイムならアトリエの方ですよ」

と、迷惑そうに答えたのは、同じく錬金術師のアルカン。アルカンの言葉を聞くや否や走り出し、デュナメスは怒りの表情を浮かべたままアトリエに向かった。

アルカンは、またあの役たたずが何かしたのか、それとも何もしてないからなのかは分からないが、いい気味だと思った。カイムが、ヴィロン王国最高の錬金術師と謳われる、アモルの弟子だと言うのが気に入らなかったからだ。

「ふん」

走っていくデュナメスを視界の済で確認すると、彼は反対の廊下を鼻を鳴らして歩いていった。
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