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第9話(シュテル目線)
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「お久しぶりです、マーキス様」
「ああ、よく来たな、ジュリア嬢……そちらは?」
「私の妹のケイナ、そして弟のシュテルと申します」
姉様がマーキスに俺達を紹介する。
自己紹介するように優しく背中を押され、俺達はマーキスの前に立った。
「お姉様の妹、ケイナです!よろしくお願いします。マーキス様ぁ」
ケイナの目が、マーキスに狙いを定めたような気がする。…ケイナの方を盗み見すれば、気の所為じゃない事は明白。
前の時は、俺は来なかった。
ケイナだけ、姉様に付いていった……
だから、今日ここで何があるのかは正直分からない。録画用の水晶を使う事態が来るかも分からない。
もし万が一にも、取れなかったら……
時間を少しだけ巻戻ればいい…何十年とかは無理だけど、数時間なら俺でも可能だ。
そのための魔宝石、タンザナイトで作ったカフスボタンをポケットに忍び込ませてきた。
4歳の俺がカフスボタン持ってたらおかしいからな、もう少し大きくなれば問題ないんだろが……流石に、4歳はないよな……
「シュテル・タンザナイトです」
俺は素っ気なく、姉様の後ろに隠れるようにして自分の名を告げた。何も知らない、分からない、ただの子供を演じる。
マーキスは、やはり10歳とは思えないほど成長した姿だった。青年と言っても良いぐらいじゃないか?筋肉強化は、肉体に負荷がかかるから成長が早いと聞くけど……
12歳のハーヴェイより断然背が高く、筋肉もしっかりとついている…
……脳筋じゃないことを祈るか。
「シュテル、ケイナ。私はマーキス様とお茶してくるから、2人は遊んでおいで」
構いませんか?とマーキスに問いかける姉様。マーキスは、別に構わないと一言だけ告げると、執事を呼んだ。
「ハーヴェイは、2人についててくれる?」
その言葉にハーヴェイは、俺を横目でこっそりと見て頷き姉様に断りを入れた。
「申し訳ありません、私はジュリアお嬢様の護衛ですので」
「マーキス様がいらっしゃるから大丈夫よ」
「それでも、出来かねます」
「……」
姉様は困ったように笑い、どうしようかと思案しているようだった。
「姉様、姉様に何かあったらヤダよ。だから、ハーヴェイは姉様に付いてるべきだよ」
「俺は、どっちでも構わない」
マーキスは、何と言うか……姉様に対し無関心?のような感じだ。
昔から、こうだったのか?
ケイナはまだ、何も行動を起こさない。マーキスを気に入ったと言っていたが……もっと何か、決定的な何かがあったんじゃないのか?
初対面のアレだけじゃ、ケイナが気に入るにしても弱い気がするんだが……
「分かりました。じゃあ、ハーヴェイ行きましょう?」
「はい、お嬢様」
姉様とハーヴェイ、マーキスは庭の方に消えて行き、俺とケイナは執事に案内されて屋敷内を探検する事になった。
マーキスを気に入った感じだが、ケイナはまだ動かない…録画用の水晶は、ハーヴェイから受け取ったから今は俺が持ってるけど…
それから暫くして、俺とケイナは屋敷内の一室でお茶を飲みながら姉様が戻るのを待っていた。
でも、ケイナがトじゃなくて、花摘みに行ってから結構な時間が経つのに戻ってこない……
まさか……
俺は、ケイナを探しに屋敷の中を歩いていた。姉様には、ハーヴェイが付いてるし大丈夫だとは思う。ただ、記録が出来ないだけで。
俺がケイナに張り付いてれば問題ないと思ったけど……、花摘みの事は頭になかった。
全く何をやってるんだ俺は……
「ケイナ姉様?」
ここにも、居ないか……
さっき、ジュリア姉様のいる庭にも行ったけどケイナは来てなかった。
姉様にも確認したから、大丈夫。
その時はまだ、マーキスは姉様と居た。
どこにいる?
あの女……まだ、6歳だと言うのに…何を企んでいる?母上と共謀でもしてるのか?
それとも、ただ迷ってるだけか?
くそっ、分からん!
「シュテル?」
「っ!?姉様!」
壁に拳を叩きつけた時、後ろから姉様の声がした。駆け足で寄ってきた姉様は俺の手を取ると、「大丈夫?」と聞きながら怪我してないか見てくれた。
「それより、姉様…何でここに?」
「マーキス様が、さっき執事の方とどこかに行ったきり戻ってこないから、見に来たのよ」
なっ?!
嘘だろ?!
ハーヴェイに視線を向ければ、彼は首を振って答えた。
「姉様、ケイナも見つからないの…」
「え?」
俺は泣いてるように見せるために、俯いて声を震わせた。
ごめん姉様、騙すけど……姉様を傷付けるために騙すわけじゃないから……許してくれ
「ぼく、ケイナ探したけど……ふぇ、どこにもいないのぉ」
「そう、じゃ私も一緒に探すわね」
「うん!」
それにしても、どこに行ったんだ……
ハーヴェイの能力でも見えない、となると……無効化が関係してくる。
魔宝石、レッドスピネルの能力を無効化する存在がある……封魔石と呼ばれる物だ。
全ての魔宝石を無力化出来る代物だが、そう簡単には手に入らないはずなんだけど……
まぁ、クンツァイト家だし、持ってる可能性はある。
まさか、ケイナが持ってるわけ無いだろうし…
「あれ?あそこにいるの……ケイナ?マーキス様も?」
「どこ?!」
姉様の指し示す先には、確かにケイナとマーキスが居た!
俺は姉様にバレないように、記録用の水晶を手に持って魔力を流した。
水晶自体は小さいから、バレることは無いと思う。
ってか、何話してんだよ……
マーキスの奴、さっき姉様と会ってた時より表情緩くないかっ?!
あっ!
ケイナが転びそうになったのを、マーキスが助けて……胸を腕に当ててる?!
あの顔……転んだのも、ワザとだな?!
この部分、バッチリ撮ってるからな……
にしても、どこかにあるのか?
無力化する封魔石……
ハーヴェイに視線を向ける。
彼は目を瞑って、辺りを見てるようだった。
目を開けた彼と目が合って…俺の耳元でハーヴェイは囁いた。
(ケイナ様だけ、見えません)
それの意味するところ……それは、ケイナが封魔石を持っている…という事……。
チッ……
意外と用意周到なのか?
そもそも、なんでケイナが封魔石なんて持ってるんだよっ!
だが、外で、誰にでも見える所で婚約者のいる男性に近付く行為……
俺達が見てるかもしれないのに、馬鹿なのか?
それとも……罠、なのか……
くそ、分からない……
もしかしたら、アイツの頭はそんなに悪くないのかも知れないな。
ただの、馬鹿の可能性もあるけど……
「ああ、よく来たな、ジュリア嬢……そちらは?」
「私の妹のケイナ、そして弟のシュテルと申します」
姉様がマーキスに俺達を紹介する。
自己紹介するように優しく背中を押され、俺達はマーキスの前に立った。
「お姉様の妹、ケイナです!よろしくお願いします。マーキス様ぁ」
ケイナの目が、マーキスに狙いを定めたような気がする。…ケイナの方を盗み見すれば、気の所為じゃない事は明白。
前の時は、俺は来なかった。
ケイナだけ、姉様に付いていった……
だから、今日ここで何があるのかは正直分からない。録画用の水晶を使う事態が来るかも分からない。
もし万が一にも、取れなかったら……
時間を少しだけ巻戻ればいい…何十年とかは無理だけど、数時間なら俺でも可能だ。
そのための魔宝石、タンザナイトで作ったカフスボタンをポケットに忍び込ませてきた。
4歳の俺がカフスボタン持ってたらおかしいからな、もう少し大きくなれば問題ないんだろが……流石に、4歳はないよな……
「シュテル・タンザナイトです」
俺は素っ気なく、姉様の後ろに隠れるようにして自分の名を告げた。何も知らない、分からない、ただの子供を演じる。
マーキスは、やはり10歳とは思えないほど成長した姿だった。青年と言っても良いぐらいじゃないか?筋肉強化は、肉体に負荷がかかるから成長が早いと聞くけど……
12歳のハーヴェイより断然背が高く、筋肉もしっかりとついている…
……脳筋じゃないことを祈るか。
「シュテル、ケイナ。私はマーキス様とお茶してくるから、2人は遊んでおいで」
構いませんか?とマーキスに問いかける姉様。マーキスは、別に構わないと一言だけ告げると、執事を呼んだ。
「ハーヴェイは、2人についててくれる?」
その言葉にハーヴェイは、俺を横目でこっそりと見て頷き姉様に断りを入れた。
「申し訳ありません、私はジュリアお嬢様の護衛ですので」
「マーキス様がいらっしゃるから大丈夫よ」
「それでも、出来かねます」
「……」
姉様は困ったように笑い、どうしようかと思案しているようだった。
「姉様、姉様に何かあったらヤダよ。だから、ハーヴェイは姉様に付いてるべきだよ」
「俺は、どっちでも構わない」
マーキスは、何と言うか……姉様に対し無関心?のような感じだ。
昔から、こうだったのか?
ケイナはまだ、何も行動を起こさない。マーキスを気に入ったと言っていたが……もっと何か、決定的な何かがあったんじゃないのか?
初対面のアレだけじゃ、ケイナが気に入るにしても弱い気がするんだが……
「分かりました。じゃあ、ハーヴェイ行きましょう?」
「はい、お嬢様」
姉様とハーヴェイ、マーキスは庭の方に消えて行き、俺とケイナは執事に案内されて屋敷内を探検する事になった。
マーキスを気に入った感じだが、ケイナはまだ動かない…録画用の水晶は、ハーヴェイから受け取ったから今は俺が持ってるけど…
それから暫くして、俺とケイナは屋敷内の一室でお茶を飲みながら姉様が戻るのを待っていた。
でも、ケイナがトじゃなくて、花摘みに行ってから結構な時間が経つのに戻ってこない……
まさか……
俺は、ケイナを探しに屋敷の中を歩いていた。姉様には、ハーヴェイが付いてるし大丈夫だとは思う。ただ、記録が出来ないだけで。
俺がケイナに張り付いてれば問題ないと思ったけど……、花摘みの事は頭になかった。
全く何をやってるんだ俺は……
「ケイナ姉様?」
ここにも、居ないか……
さっき、ジュリア姉様のいる庭にも行ったけどケイナは来てなかった。
姉様にも確認したから、大丈夫。
その時はまだ、マーキスは姉様と居た。
どこにいる?
あの女……まだ、6歳だと言うのに…何を企んでいる?母上と共謀でもしてるのか?
それとも、ただ迷ってるだけか?
くそっ、分からん!
「シュテル?」
「っ!?姉様!」
壁に拳を叩きつけた時、後ろから姉様の声がした。駆け足で寄ってきた姉様は俺の手を取ると、「大丈夫?」と聞きながら怪我してないか見てくれた。
「それより、姉様…何でここに?」
「マーキス様が、さっき執事の方とどこかに行ったきり戻ってこないから、見に来たのよ」
なっ?!
嘘だろ?!
ハーヴェイに視線を向ければ、彼は首を振って答えた。
「姉様、ケイナも見つからないの…」
「え?」
俺は泣いてるように見せるために、俯いて声を震わせた。
ごめん姉様、騙すけど……姉様を傷付けるために騙すわけじゃないから……許してくれ
「ぼく、ケイナ探したけど……ふぇ、どこにもいないのぉ」
「そう、じゃ私も一緒に探すわね」
「うん!」
それにしても、どこに行ったんだ……
ハーヴェイの能力でも見えない、となると……無効化が関係してくる。
魔宝石、レッドスピネルの能力を無効化する存在がある……封魔石と呼ばれる物だ。
全ての魔宝石を無力化出来る代物だが、そう簡単には手に入らないはずなんだけど……
まぁ、クンツァイト家だし、持ってる可能性はある。
まさか、ケイナが持ってるわけ無いだろうし…
「あれ?あそこにいるの……ケイナ?マーキス様も?」
「どこ?!」
姉様の指し示す先には、確かにケイナとマーキスが居た!
俺は姉様にバレないように、記録用の水晶を手に持って魔力を流した。
水晶自体は小さいから、バレることは無いと思う。
ってか、何話してんだよ……
マーキスの奴、さっき姉様と会ってた時より表情緩くないかっ?!
あっ!
ケイナが転びそうになったのを、マーキスが助けて……胸を腕に当ててる?!
あの顔……転んだのも、ワザとだな?!
この部分、バッチリ撮ってるからな……
にしても、どこかにあるのか?
無力化する封魔石……
ハーヴェイに視線を向ける。
彼は目を瞑って、辺りを見てるようだった。
目を開けた彼と目が合って…俺の耳元でハーヴェイは囁いた。
(ケイナ様だけ、見えません)
それの意味するところ……それは、ケイナが封魔石を持っている…という事……。
チッ……
意外と用意周到なのか?
そもそも、なんでケイナが封魔石なんて持ってるんだよっ!
だが、外で、誰にでも見える所で婚約者のいる男性に近付く行為……
俺達が見てるかもしれないのに、馬鹿なのか?
それとも……罠、なのか……
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