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本編
第17話
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眩い光が辺りを包んでから数時間後、少しづつ光は収まってきた。光が完全に収まる直前、1度明滅した……『すまなんだ…』という声が聞こえた気がした…。
「?」
『どうしました、あるじ?』
「ノクトール……いま…」
ううん、違う。
……だって宰相様言ってたもの、声が聞こえるのは自分に合った属性の精霊王様だけだって…。だから私は、ノクトールの声が聞こえるんだって…レーヴェ様の声が聞こえるのは、レーヴェ様が伝えてくれてるからだって……
『……あるじ、言葉を伝える権限を持つのは精霊王です。それと相性。でも、特例があります……』
ノクトールは、言いたくないけどと前置きをして、教えてくれました。
『王に気に入られ言語の加護を与えられると、王の言葉が聞こえるようになるのです。因みに私は、誰にも加護を与える気は一切ありませんっ!』
……、…………?
「つまり?」
『……先程の声は……確かにソルレヴェンテの声、という事です』
セラフィの問いに、ノクトールは面白くなさそうに、凄く嫌そうに答えていた。
セラフィは、14年の人生の中で多くの精霊を助けていた。7歳で伯爵に引き取られるよりも、ずっーと前から……
「ノクトール様、もう大丈夫なんでしょうか?」
先程とは打って変わって、嫌そうではあるが危機感を感じさせない態度に、ジークは警戒を解くべきか思案していた。
セラフィは、今も不安なのかノクトールを抱き締めたままだ。
『うむ、オプスキュリテが動いてくれた。もはや、心配は要らぬ』
「良かったです」
『状況確認が必要なら、離れても問題は無いぞ?』
ノクトールは、私の腕の中で耳を小刻みに動かして、周りの音を拾っているみたい。
廊下の方からは慌ただしい足音が、何度も行ったり来たりしてる…
「いえ、その辺はフェリクスが何とかしてくれてると思いますので」
「メルフィは、大丈夫そう?」
セラフィは、酷い事をされていたのにも関わらず、メルフィを気にかけていた。
(状況は、オプスキュリテから念話で聞かされた……、いずれ、主の耳にも入るだろう…が)
『あるじ、主の妹は、精霊の怒りに触れた…その意味が分かりますね?』
私は小さく頷いた。
だってあの時……私に怒った伯爵様にノクトールは、何かしたみたいだった。
精霊様は、私達にとって身近な神様の様な存在。王様だって時には膝を着くってネリア様に聞きました。
そんな精霊様を怒らせたんだもん、きっと凄い罰が与えられたんだ……
『あの娘は、失明しました』
「え?」
失 明?
って、目が見えなくなったってこと?
(今回は、失明だけで済みました……が、ソルレヴェンテがこれだけで許すとは思えません…まぁ、それを主に話す必要はありませんね)
無駄に恐がらせる必要は無いと、ノクトールはそれ以上何も言わなかった。ただジークだけは何も言わず、ノクトールを見つめ静かに頷いたのだった。まるで……この後の展開を知っているかのように。
「……さま、セラフィ様」
「……ぅん」
「起きて下さいまし」
誰かに揺すられて、私はゆっくりと閉じていた瞼を上げた。あの後、ノクトールを抱き締めたまま眠ったらしい私は、侍女の方に起こされたみたいです。
「あ、寝坊しちゃった?」
「いいえ、大丈夫ですわ。昨夜あんな事があったばかりですもの…仕方ありませんわ」
「いま、なんじ?」
侍女の方に聞いたら、もう11時だそうですっ!もっと早くに起こしてくれても良かったのにって言ったら、ジークさん達に止められたんだって言ってました。
寝たの朝方だから、もう少し寝かせてあげてって……
でも、流石に、お昼まで寝てるなんて……
「失礼します」
「お目覚めですか?セラフィ様」
控えめなノックの音がして、「どうぞ」って言ったら、ジークさんとフェリクスさんが入ってきたの。
2人とも最初は穏やかな顔で挨拶してくれたんだけど……
「セラフィ様、至急お支度をお願いします」
「支度?」
「はい、昨夜の件で伯爵夫妻及びメルフィ様に裁きが下る事になりました。当事者及び関係者は広間に集まるようにと」
裁判が始まるのは13時だそうです。
でも、メルフィだけじゃなくて、どうして伯爵様まで?
もしかして、あの傷のこと?
でも、あれは普通の事でしょ?
うーん、取り敢えず考えても分かんないから、急いでご飯食べて着替えないと。
✾✾✾
午後13時
王城内にある、貴族専用裁判室。
今ここには、国王陛下、王妃殿下、イザーク王太子、宰相が上座にいて。
被告人席には、メルフィとグリゴール伯爵夫妻。
証人席には、セラフィを治療した医者や、侍女アンナ、騎士フェリクスがいた。更に公爵令嬢ネリアや侯爵子息アレクシスもいた。
私や他の関係者は、仕切りの反対の席に座りました。私の左右の席にセルジュ様とジークさん、後ろにディルク様が座った。
メルフィの目には、包帯が巻かれていて……
(精霊様の怒りだから、治して貰えなかったのね……)
「これより、裁判を始める!」
国王陛下の一言で、裁判が始まりました。
先ずは、メルフィが起こした昨夜の罪を裁くみたいです。
精霊いえ、精霊妃グレイス様にした行為はこうです。
1. 精霊の卵に傷をつけ無理やり孵したこと
2. 生まれたばかりの精霊に持っていたナイフで切りつけたこと
3. 必要に殴る蹴るを繰り返し……失神させたこと
です。
その行為を見た方々が詳細に説明した。
想像以上に酷いことをグレイス様にしていたみたいです。
「これらの罪により、メルフィ・グリゴールをアフロス精霊監獄に収監する事を決定する」
精霊、監獄?
「セラフィ様、精霊監獄とは、精霊に害を与えた者を収監する施設です」
精霊様が直々に罰を与える場所だと、セルジュ様が小さく教えてくれました。
「続いて、ウォルター・グリゴール伯爵及びアンジェラ・グリゴール伯爵夫人の罪状を…」
「待って下さいっ!私は、私は精霊妃では?!何故こんな目にっ!」
「お黙りなさい、貴方は精霊妃ではありません。太陽の精霊妃は私コーネリア・ファスよ」
「そんなっ!?」
まだ、騒ごうとしたメルフィは、近くにいた騎士に取り押さえられました。
もう、気付いてもいいと思うのに……
「認めたくないのでしょう……」
誰かが、そう呟いた…
「ウォルター・グリゴールは前へ」
伯爵様がしたことは、もっと酷かった。
身寄りのいない子供を実験体として、毒を使って何日で死ぬか検証したり、薬で正気をなくさせたりしたそうです。そして亡くなったら埋めるでもなく山とかに捨ててたって……
他にも、お城の機密を他国に売ってたんだって。
アンジェラ様は、他の家で盗みをしていたんだって……それを売ってお金にしていたんだって。あと、領地の民から無理な徴収もしてたって……ひどい。
「最後に、セラフィ・グリゴールへの虐待行為」
え?
私の名前が呼ばれて顔を上げると、イザーク様と目が合った。イザーク様は優しく微笑んで、でも直ぐに真剣な顔で伯爵様達をみた。
「私から証言させて頂きます」
手を挙げたのは、私を治療してくれたお医者だった。
私の体にあった傷跡の全てを、記録してあったらしく証言しました。それから、ネリア様やフェリクスさんが、メルフィの行為と伯爵様の言動全てを証言しました。
「あれは!躾です!虐待じゃない!」
「躾だとしても限度というものがある!」
「ぐぅっ……」
ウォルター様の言葉にイザーク様が反論しました。
「これらの罪状により、伯爵夫妻にはグリゴッツ監獄に収監とす!」
周りが急に騒がしくなりました。
「グリゴッツ?!」「あそこに入ったら生きて帰れないって」「凶悪犯が入る所でしょう?!」「何かに食われたって話も聞くわよ?!」
グリゴッツ監獄という所は、凄く怖いところの様です。
陛下が、木槌を叩きました。
裁判はこれで終わりみたいです。
メルフィの伯爵夫妻が騎士に連れられて行きました。伯爵様がこちらを振り向きましたが、私はジークさんとディルク様の後ろにいたので、伯爵様の恨みのこもった目を見なくてすみました。
ネリア様とアレク様が私の元に来て、一緒に裁判室を出ていきました。
明日は最終選定日です。
今日はゆっくり休み、明日に備えることになりました。
「?」
『どうしました、あるじ?』
「ノクトール……いま…」
ううん、違う。
……だって宰相様言ってたもの、声が聞こえるのは自分に合った属性の精霊王様だけだって…。だから私は、ノクトールの声が聞こえるんだって…レーヴェ様の声が聞こえるのは、レーヴェ様が伝えてくれてるからだって……
『……あるじ、言葉を伝える権限を持つのは精霊王です。それと相性。でも、特例があります……』
ノクトールは、言いたくないけどと前置きをして、教えてくれました。
『王に気に入られ言語の加護を与えられると、王の言葉が聞こえるようになるのです。因みに私は、誰にも加護を与える気は一切ありませんっ!』
……、…………?
「つまり?」
『……先程の声は……確かにソルレヴェンテの声、という事です』
セラフィの問いに、ノクトールは面白くなさそうに、凄く嫌そうに答えていた。
セラフィは、14年の人生の中で多くの精霊を助けていた。7歳で伯爵に引き取られるよりも、ずっーと前から……
「ノクトール様、もう大丈夫なんでしょうか?」
先程とは打って変わって、嫌そうではあるが危機感を感じさせない態度に、ジークは警戒を解くべきか思案していた。
セラフィは、今も不安なのかノクトールを抱き締めたままだ。
『うむ、オプスキュリテが動いてくれた。もはや、心配は要らぬ』
「良かったです」
『状況確認が必要なら、離れても問題は無いぞ?』
ノクトールは、私の腕の中で耳を小刻みに動かして、周りの音を拾っているみたい。
廊下の方からは慌ただしい足音が、何度も行ったり来たりしてる…
「いえ、その辺はフェリクスが何とかしてくれてると思いますので」
「メルフィは、大丈夫そう?」
セラフィは、酷い事をされていたのにも関わらず、メルフィを気にかけていた。
(状況は、オプスキュリテから念話で聞かされた……、いずれ、主の耳にも入るだろう…が)
『あるじ、主の妹は、精霊の怒りに触れた…その意味が分かりますね?』
私は小さく頷いた。
だってあの時……私に怒った伯爵様にノクトールは、何かしたみたいだった。
精霊様は、私達にとって身近な神様の様な存在。王様だって時には膝を着くってネリア様に聞きました。
そんな精霊様を怒らせたんだもん、きっと凄い罰が与えられたんだ……
『あの娘は、失明しました』
「え?」
失 明?
って、目が見えなくなったってこと?
(今回は、失明だけで済みました……が、ソルレヴェンテがこれだけで許すとは思えません…まぁ、それを主に話す必要はありませんね)
無駄に恐がらせる必要は無いと、ノクトールはそれ以上何も言わなかった。ただジークだけは何も言わず、ノクトールを見つめ静かに頷いたのだった。まるで……この後の展開を知っているかのように。
「……さま、セラフィ様」
「……ぅん」
「起きて下さいまし」
誰かに揺すられて、私はゆっくりと閉じていた瞼を上げた。あの後、ノクトールを抱き締めたまま眠ったらしい私は、侍女の方に起こされたみたいです。
「あ、寝坊しちゃった?」
「いいえ、大丈夫ですわ。昨夜あんな事があったばかりですもの…仕方ありませんわ」
「いま、なんじ?」
侍女の方に聞いたら、もう11時だそうですっ!もっと早くに起こしてくれても良かったのにって言ったら、ジークさん達に止められたんだって言ってました。
寝たの朝方だから、もう少し寝かせてあげてって……
でも、流石に、お昼まで寝てるなんて……
「失礼します」
「お目覚めですか?セラフィ様」
控えめなノックの音がして、「どうぞ」って言ったら、ジークさんとフェリクスさんが入ってきたの。
2人とも最初は穏やかな顔で挨拶してくれたんだけど……
「セラフィ様、至急お支度をお願いします」
「支度?」
「はい、昨夜の件で伯爵夫妻及びメルフィ様に裁きが下る事になりました。当事者及び関係者は広間に集まるようにと」
裁判が始まるのは13時だそうです。
でも、メルフィだけじゃなくて、どうして伯爵様まで?
もしかして、あの傷のこと?
でも、あれは普通の事でしょ?
うーん、取り敢えず考えても分かんないから、急いでご飯食べて着替えないと。
✾✾✾
午後13時
王城内にある、貴族専用裁判室。
今ここには、国王陛下、王妃殿下、イザーク王太子、宰相が上座にいて。
被告人席には、メルフィとグリゴール伯爵夫妻。
証人席には、セラフィを治療した医者や、侍女アンナ、騎士フェリクスがいた。更に公爵令嬢ネリアや侯爵子息アレクシスもいた。
私や他の関係者は、仕切りの反対の席に座りました。私の左右の席にセルジュ様とジークさん、後ろにディルク様が座った。
メルフィの目には、包帯が巻かれていて……
(精霊様の怒りだから、治して貰えなかったのね……)
「これより、裁判を始める!」
国王陛下の一言で、裁判が始まりました。
先ずは、メルフィが起こした昨夜の罪を裁くみたいです。
精霊いえ、精霊妃グレイス様にした行為はこうです。
1. 精霊の卵に傷をつけ無理やり孵したこと
2. 生まれたばかりの精霊に持っていたナイフで切りつけたこと
3. 必要に殴る蹴るを繰り返し……失神させたこと
です。
その行為を見た方々が詳細に説明した。
想像以上に酷いことをグレイス様にしていたみたいです。
「これらの罪により、メルフィ・グリゴールをアフロス精霊監獄に収監する事を決定する」
精霊、監獄?
「セラフィ様、精霊監獄とは、精霊に害を与えた者を収監する施設です」
精霊様が直々に罰を与える場所だと、セルジュ様が小さく教えてくれました。
「続いて、ウォルター・グリゴール伯爵及びアンジェラ・グリゴール伯爵夫人の罪状を…」
「待って下さいっ!私は、私は精霊妃では?!何故こんな目にっ!」
「お黙りなさい、貴方は精霊妃ではありません。太陽の精霊妃は私コーネリア・ファスよ」
「そんなっ!?」
まだ、騒ごうとしたメルフィは、近くにいた騎士に取り押さえられました。
もう、気付いてもいいと思うのに……
「認めたくないのでしょう……」
誰かが、そう呟いた…
「ウォルター・グリゴールは前へ」
伯爵様がしたことは、もっと酷かった。
身寄りのいない子供を実験体として、毒を使って何日で死ぬか検証したり、薬で正気をなくさせたりしたそうです。そして亡くなったら埋めるでもなく山とかに捨ててたって……
他にも、お城の機密を他国に売ってたんだって。
アンジェラ様は、他の家で盗みをしていたんだって……それを売ってお金にしていたんだって。あと、領地の民から無理な徴収もしてたって……ひどい。
「最後に、セラフィ・グリゴールへの虐待行為」
え?
私の名前が呼ばれて顔を上げると、イザーク様と目が合った。イザーク様は優しく微笑んで、でも直ぐに真剣な顔で伯爵様達をみた。
「私から証言させて頂きます」
手を挙げたのは、私を治療してくれたお医者だった。
私の体にあった傷跡の全てを、記録してあったらしく証言しました。それから、ネリア様やフェリクスさんが、メルフィの行為と伯爵様の言動全てを証言しました。
「あれは!躾です!虐待じゃない!」
「躾だとしても限度というものがある!」
「ぐぅっ……」
ウォルター様の言葉にイザーク様が反論しました。
「これらの罪状により、伯爵夫妻にはグリゴッツ監獄に収監とす!」
周りが急に騒がしくなりました。
「グリゴッツ?!」「あそこに入ったら生きて帰れないって」「凶悪犯が入る所でしょう?!」「何かに食われたって話も聞くわよ?!」
グリゴッツ監獄という所は、凄く怖いところの様です。
陛下が、木槌を叩きました。
裁判はこれで終わりみたいです。
メルフィの伯爵夫妻が騎士に連れられて行きました。伯爵様がこちらを振り向きましたが、私はジークさんとディルク様の後ろにいたので、伯爵様の恨みのこもった目を見なくてすみました。
ネリア様とアレク様が私の元に来て、一緒に裁判室を出ていきました。
明日は最終選定日です。
今日はゆっくり休み、明日に備えることになりました。
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