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勇者王決定戦
第31話 決勝戦
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決勝戦が始まって直ぐ、死の蜘蛛に特攻を仕掛けたヴァルツ……
だが、相手のチームは動こうとしなかった。
「何をやっている?」
「どうして、動かないのでしょうか?」
「諦めてるんじゃない」
フォルスさん達が憶測を並べている間、私は違和感を感じていた。
暗殺者から微かに聞こえる呪文……
「冥界の王ハディス、黄泉の王ルシファル、地獄の番人ケルヴィル……
来たりて我が願い聞き入れよ……」
それは……
ガタッ!
「どうした?!イレーネ?!」
「大変!」
「おいっ!イレーネ!どうしたんだ?!」
フォルスさんやザックさんに返事を返している余裕はない!
この呪文が完成したら、全員が死んでしまうっ!
「ティア!力を貸して!」
『良かろう!この場にいる者達を仮死状態にすれば良いのだな?』
「どうして……!」
『死の呪文を知っておるからじゃ!その対処法もな!』
一般客の人達はティアに任せ、私はチーム達を守る為に下に降りた。
「我が命を糧に、我が魂を捧げん。地獄の扉を開き……」
死の蜘蛛の頭上に、褐色の肌をし背中に黒い翼を携えた男と、黒く長い髪に黒い瞳をした色白の男と、3つの頭を持つ獣が現れた。
「な……なんだよアレ!」
「なんか、ヤバそうじゃない…?」
観客席の一般人が異変を感じ取って騒ぎ出し、氷薔薇のティアが、配下の狼を各観客席に配置した。
『我が配下の者達よ!指定の位置につくのじゃ!凍てつく氷の』
私はヴァルツさんとサムアさんを直ぐに白銀狼陣地に連れ戻し時空間魔法を発動させる。
「時と空間を司りし時の王クノロス!我が願い聞き入れよ!彼の者達を時空の狭間に閉じ込め、現実世界から隔離せり!」
「汝らの力でこの場にいる全てに等しく死を与えん事を!!」
私の呪文と暗殺者の呪文が同時に唱え終わる。ぎりぎり白銀の狼チームとギルドマスターを亜空間に閉じ込める事に成功した。
私は、自身の周りにクノロスの力で空間を歪めた……が、一時しのぎでしかないこの方法で死の呪文から逃れられるだろうか……
目の前では、2人の王と3つの頭を持つ獣が暗殺者の頭上に手をかざす
真っ黒い扉が現れ、ゆっくりと開かれる。
完全に開かれた扉から、無数の黒い手が伸びて来た。
無尽蔵に伸びてくる手は、観客席に向かって行った。
だが、氷に阻まれ仮死状態になった彼らを連れて行くことは出来なかった。
私や死の蜘蛛の他のメンバーにも黒い手が伸びる。空間の歪みに阻まれて完全に私の元には届かなかったが、それでも黒い波動が私の体を切り刻んでいく。
死の蜘蛛のメンバー2人は、為す術なく黒い手に捕まり、絡め取られて扉まで連れて行かれる。叫ぶ事も動くこともない2人は、最初から意識がなく操られていたのかも知れなかった。
そのまま、暗い闇の中に入れられ扉が真っ赤に染る。
「グギャアアァァァァァ!」
死の呪文を唱えた暗殺者は、地獄の番人に食われ、魂を2人の王が分け合った。
手足を食いちぎり、腸を食われ、頭をゴキュゴキュと音を立てて食べる地獄の番人ケルヴィル。
「うっ……!」
吐き気を催すような光景に目を背け口元に手を当てた。
王や番人は、殺し足りないのか、辺りに目を走らせるが、ここに居るのは氷漬けにされ仮死状態になってる観客と空間の歪みに守られた私だけ。
もう誰も連れて行けないと悟ると、王たちは黒き手を収め扉を閉じた。
そして、自分達もそれぞれの世界に帰って行く。
「っ!……はぁ!」
完全に扉が閉まり、王が消えると私も魔法を解除した。
「時と空間を司りし王よ、亜空間に閉じ込めし者たちを解放したまえ」
亜空間に閉じ込めていた白銀の狼と、ギルドマスターを解放するとティアも氷の魔法を解いた。
「な、なに?!何が起きたの?」
「イレーネ!!どうしたのよ!?この怪我!」
ミネアさんやマスターが駆け寄ってくる。
「無事……ですよね?」
「ああ!俺達は全員無事だ!」
「一般……人は?」
『妾が失敗するはずがなかろう?』
「ティア、ありがとう」
「ごめん、なさいマスター。死の蜘蛛、の人達、助けられなかっ」
「お前が気にする必要はない!フレイル!!ラハル!」
「「分かってます!」」
マスターの言葉を聞き、私の意識はそこで途絶えた。遠くで、フレイルさん達の声が聞こえた気がした。
意識を失ったイレーネを、サムアが抱え、フレイルとラハルが左右から浄化魔法と回復魔法をかける。彼女の体には、闇の瘴気がまとわりついていたからだ。
「なんだって、こんな事態に……!」
「取り敢えず、一般人をここから出した方がいい!」
「分かってるわよ!あんた達、一般人を避難させて頂戴!今日の試合は終了よ!」
「この事件……サラサード公が関係してるのか?!」
降りてきたフォルスの言葉に、サムアは口噤む。
多くの命を危険に晒した上に、死の蜘蛛のチームを死に追いやった事件。
これを、サラサード公が関係してるとしたら……?
目の前の光景を目に入れる。
そこには、暗殺者の成れの果て……
顔はなくバラバラにされた暗殺者が、そこにはいた。
サムアは1つ溜息をつくと、通信機を取りだした。
「ヴォルフにも伝えなきゃね……」
「ああ、そうだな。……本戦も何かが起きそうだ……」
「シグレ、入れ替わりの魔法、早めに習得して下さい」
ラハルがシグレに魔法の習得を急がせ、フォルスはイレーネを抱き上げた。
氷薔薇の力を借りてマスター達と共にギルドに戻り医務室にイレーネを寝かせた。
だが、相手のチームは動こうとしなかった。
「何をやっている?」
「どうして、動かないのでしょうか?」
「諦めてるんじゃない」
フォルスさん達が憶測を並べている間、私は違和感を感じていた。
暗殺者から微かに聞こえる呪文……
「冥界の王ハディス、黄泉の王ルシファル、地獄の番人ケルヴィル……
来たりて我が願い聞き入れよ……」
それは……
ガタッ!
「どうした?!イレーネ?!」
「大変!」
「おいっ!イレーネ!どうしたんだ?!」
フォルスさんやザックさんに返事を返している余裕はない!
この呪文が完成したら、全員が死んでしまうっ!
「ティア!力を貸して!」
『良かろう!この場にいる者達を仮死状態にすれば良いのだな?』
「どうして……!」
『死の呪文を知っておるからじゃ!その対処法もな!』
一般客の人達はティアに任せ、私はチーム達を守る為に下に降りた。
「我が命を糧に、我が魂を捧げん。地獄の扉を開き……」
死の蜘蛛の頭上に、褐色の肌をし背中に黒い翼を携えた男と、黒く長い髪に黒い瞳をした色白の男と、3つの頭を持つ獣が現れた。
「な……なんだよアレ!」
「なんか、ヤバそうじゃない…?」
観客席の一般人が異変を感じ取って騒ぎ出し、氷薔薇のティアが、配下の狼を各観客席に配置した。
『我が配下の者達よ!指定の位置につくのじゃ!凍てつく氷の』
私はヴァルツさんとサムアさんを直ぐに白銀狼陣地に連れ戻し時空間魔法を発動させる。
「時と空間を司りし時の王クノロス!我が願い聞き入れよ!彼の者達を時空の狭間に閉じ込め、現実世界から隔離せり!」
「汝らの力でこの場にいる全てに等しく死を与えん事を!!」
私の呪文と暗殺者の呪文が同時に唱え終わる。ぎりぎり白銀の狼チームとギルドマスターを亜空間に閉じ込める事に成功した。
私は、自身の周りにクノロスの力で空間を歪めた……が、一時しのぎでしかないこの方法で死の呪文から逃れられるだろうか……
目の前では、2人の王と3つの頭を持つ獣が暗殺者の頭上に手をかざす
真っ黒い扉が現れ、ゆっくりと開かれる。
完全に開かれた扉から、無数の黒い手が伸びて来た。
無尽蔵に伸びてくる手は、観客席に向かって行った。
だが、氷に阻まれ仮死状態になった彼らを連れて行くことは出来なかった。
私や死の蜘蛛の他のメンバーにも黒い手が伸びる。空間の歪みに阻まれて完全に私の元には届かなかったが、それでも黒い波動が私の体を切り刻んでいく。
死の蜘蛛のメンバー2人は、為す術なく黒い手に捕まり、絡め取られて扉まで連れて行かれる。叫ぶ事も動くこともない2人は、最初から意識がなく操られていたのかも知れなかった。
そのまま、暗い闇の中に入れられ扉が真っ赤に染る。
「グギャアアァァァァァ!」
死の呪文を唱えた暗殺者は、地獄の番人に食われ、魂を2人の王が分け合った。
手足を食いちぎり、腸を食われ、頭をゴキュゴキュと音を立てて食べる地獄の番人ケルヴィル。
「うっ……!」
吐き気を催すような光景に目を背け口元に手を当てた。
王や番人は、殺し足りないのか、辺りに目を走らせるが、ここに居るのは氷漬けにされ仮死状態になってる観客と空間の歪みに守られた私だけ。
もう誰も連れて行けないと悟ると、王たちは黒き手を収め扉を閉じた。
そして、自分達もそれぞれの世界に帰って行く。
「っ!……はぁ!」
完全に扉が閉まり、王が消えると私も魔法を解除した。
「時と空間を司りし王よ、亜空間に閉じ込めし者たちを解放したまえ」
亜空間に閉じ込めていた白銀の狼と、ギルドマスターを解放するとティアも氷の魔法を解いた。
「な、なに?!何が起きたの?」
「イレーネ!!どうしたのよ!?この怪我!」
ミネアさんやマスターが駆け寄ってくる。
「無事……ですよね?」
「ああ!俺達は全員無事だ!」
「一般……人は?」
『妾が失敗するはずがなかろう?』
「ティア、ありがとう」
「ごめん、なさいマスター。死の蜘蛛、の人達、助けられなかっ」
「お前が気にする必要はない!フレイル!!ラハル!」
「「分かってます!」」
マスターの言葉を聞き、私の意識はそこで途絶えた。遠くで、フレイルさん達の声が聞こえた気がした。
意識を失ったイレーネを、サムアが抱え、フレイルとラハルが左右から浄化魔法と回復魔法をかける。彼女の体には、闇の瘴気がまとわりついていたからだ。
「なんだって、こんな事態に……!」
「取り敢えず、一般人をここから出した方がいい!」
「分かってるわよ!あんた達、一般人を避難させて頂戴!今日の試合は終了よ!」
「この事件……サラサード公が関係してるのか?!」
降りてきたフォルスの言葉に、サムアは口噤む。
多くの命を危険に晒した上に、死の蜘蛛のチームを死に追いやった事件。
これを、サラサード公が関係してるとしたら……?
目の前の光景を目に入れる。
そこには、暗殺者の成れの果て……
顔はなくバラバラにされた暗殺者が、そこにはいた。
サムアは1つ溜息をつくと、通信機を取りだした。
「ヴォルフにも伝えなきゃね……」
「ああ、そうだな。……本戦も何かが起きそうだ……」
「シグレ、入れ替わりの魔法、早めに習得して下さい」
ラハルがシグレに魔法の習得を急がせ、フォルスはイレーネを抱き上げた。
氷薔薇の力を借りてマスター達と共にギルドに戻り医務室にイレーネを寝かせた。
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