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追放と加入
第7話 王都を出ました
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ヴォルフとの通信を切る。
(はぁ)
俺は、短く溜息をつき立ち上がると静かに部屋を出て行った。夜も更けた廊下は、昼の喧騒と違い、静かで少し身が竦む思いだ。
コツコツと自身の靴の音が響く。
そうして、辿り着いたのは兄上の部屋だ。
この時間なら、まだ起きているだろう。
コンコン
「誰だ」
「俺です、兄上」
「入れ」
「失礼します」
入室許可を貰い、中に入ると、父上や母上が居た。少し驚いたが、直ぐに表情を引き締める。この後、翌朝まで、俺が部屋の外に出る事はなかった。
※※※
翌朝、何時もより少し遅くに目が覚めた。
今日、王都を出て北の領地スノースノーを目指す。スノースノーには、地方ギルドがあり、北の勇者パーティは、そこを拠点に活動している。
途中、寄り道をして、3日程の行程で進む予定だ。
テントや、ポーション、予備のポーション、攻撃系アイテム、逃走用アイテム、食料……
「よし、準備万端!」
部屋を出て、ヴォルフさんの元に向かう。
昨日、出る前に寄って欲しいと言われていたからだ。
昨日……ザハルさん達が来た時は、どうなることかと思ったけど……ヴォルフさん達が追い返した。勇者を……国や神殿を敵に回すかもしれないのに………でも、嬉しかった。
ヴォルフさんの執務室に到着して、ノックしようと手を上げたら、ドアが開いた。
「お、来たな。待っていたぞ」
「ヴォルフさん、おはようございます」
「ああ、おはよう。入れ」
「失礼致します」
部屋の中に入れば、フヨウさんもいた。
「イレーネさん、おはようですよぉ」
「おはようございます、フヨウさん」
「イレーネ、こっち来て座れ」
ヴォルフさんに呼ばれ、彼の前のソファに座る。隣にはフヨウさんが座っていた。
「イレーネ、お前にこれを渡しておこうと思ってな」
「これは?」
渡されたのは、丸い水晶が付いた腕輪?だった。ヴォルフさんが、身につけろと目線で訴えてきたので、取り敢えず身に付ける。
「魔力を流し込んでみろ」
言われた通りに魔力を流すと、水晶がキラリと光り、『 魔力認証完了しました』と文字が浮かび上がった。
「こいつは、ギルドと国で開発された魔道具でな。魔力を流した本人しか、扱うことが出来ない通信魔道具だ」
「同じ物を持った方々を登録する事で、何時でも何処でもお話可能ですよぉ。ダンジョン内でも使用可能なんですよぅ」
「……え、こんな良いものを頂いてもいいんですか?」
「おおよ、いつでも連絡してこい!アイツらに虐められたとかでも良いからよ」
そんな事ありはしないのに…
「はい!ありがとうございます」
「もちろん、私に連絡してくれても良いですよぅ」
「……あ!そうだ、ヴォルフさんに、私からも渡したい物があるんです」
「渡したい物?」
かばんの中を漁り、目的の物を取り出す。
それは、一見クリスタルの様な物。
でも、ただのクリスタルじゃない。
魔力を込めると、その人が行ったことがある場所に瞬時に行くことの出来るアイテムだ。
魔力を込めれば、最大5m以内の人数を一緒に転移出来る。距離は関係なく、他国でも、地の果てでも、行った事があれば瞬時に飛べる優れものです。
「転移のアイテムです」
「……は?」
「魔力量で決まりますが、だいたい5m以内の人数を一緒に転移出来ます。転移出来る距離は……何処までも、です」
「……え?」
「あ、でも、魔力を込める人の行ったことのある場所じゃなきゃ無理ですが…」
「「…………」」
あれ?2人が黙り込んじゃった。
どうしたんだろう?
わたし、変な事言った?
「イレーネ……それ、国宝レベルのアイテムじゃないか?」
「え?そうなんですか?」
「そうですよぅ!転移のアイテムは、蘇生のアイテムと同じくらいの希少なアイテムですよぅ!」
え……え?
材料さえあれば、普通に作れますけど……
あ、もちろん、貴重な材料なので簡単には作れないんですけど……
「そうなんですか、貴重な材料を消費するので、量産は出来ませんけど……ヴォルフさんにはお世話になったので差し上げようと思って」
「……」
まだ、言葉を失っていたが、気を取り直したヴォルフさんが、ニカッと笑って『 ありがてぇ』と言ってくれた。
フヨウさんが、羨ましそうに見てましたが…
「じゃあ、ヴォルフさん、フヨウさん、お世話になりました。私、そろそろ行きますね」
立ち上がって、出立の挨拶をすれば、2人も立ち上がって一緒に部屋を出て行く。
見送りをしてくれるようだ。
ギルドのロビーに出たら、ヴァルツさん達が寄ってきた。
「よう、イレーネも出るのか?」
「はい、ヴァルツさん達もですか?」
「ええ、私達も北の大地に向かうのよ」
「荒野遺跡の依頼が入りまして、イレーネ殿途中までご一緒しませんか?」
実はヴァルツさん達は、白銀の狼と言われる有名な冒険者パーティです。
かなりパーティのレベルも高く、冒険者ランクはSランクです。
「白銀の狼が、一緒に行ってくれるなんて心強いです。よろしくお願いします」
「ああ、よろしくな」
豪快に笑って、私の頭をガシガシと撫でた。
髪がぐちゃぐちゃだ。
手が離れてから、手ぐしで直してる間……私は気付かなかったが、ヴァルツさん達がヴォルフさんに親指を立てて笑っていた。
「じゃあ、行ってきます」
「北の大地は、本当に危険だから、気を付けろよ」
「ご無事で合流出来ることを祈ってますですよぅ」
ヴォルフさんや、フヨウさん、他の冒険者達に手を振りギルドを後にした。
街中をヴァルツさん達と共に歩く。
そんな私達の後ろを何人かが後をつけていた。
「くそ!1人じゃねぇじゃねぇか!」
「あんな奴ら俺たちの敵じゃない、行く?」
「でも、街中で問題を起こすのは得策じゃないわ」
話し声は、喧騒となり私たちの耳に届かなかった。
北の門扉に辿り着く。
門番に話しかけ、ギルドカードを提示する。
「イレーネさんに、白銀の狼ですね」
「はい、OKですよ。どうぞ、お進み下さい。お気を付けて」
「ありがとうございます」
門を通って、街道にでる。
その頃、門扉の前では……
「はぁ?なんで通れねぇんだよ!」
「貴方たちは東の勇者なんですから、北の大地に行ける訳ないでしょう」
「お帰り下さい」
「くそったれ!」
「どうするの?ギルドでポーション買う?」
「くそ……」
(はぁ)
俺は、短く溜息をつき立ち上がると静かに部屋を出て行った。夜も更けた廊下は、昼の喧騒と違い、静かで少し身が竦む思いだ。
コツコツと自身の靴の音が響く。
そうして、辿り着いたのは兄上の部屋だ。
この時間なら、まだ起きているだろう。
コンコン
「誰だ」
「俺です、兄上」
「入れ」
「失礼します」
入室許可を貰い、中に入ると、父上や母上が居た。少し驚いたが、直ぐに表情を引き締める。この後、翌朝まで、俺が部屋の外に出る事はなかった。
※※※
翌朝、何時もより少し遅くに目が覚めた。
今日、王都を出て北の領地スノースノーを目指す。スノースノーには、地方ギルドがあり、北の勇者パーティは、そこを拠点に活動している。
途中、寄り道をして、3日程の行程で進む予定だ。
テントや、ポーション、予備のポーション、攻撃系アイテム、逃走用アイテム、食料……
「よし、準備万端!」
部屋を出て、ヴォルフさんの元に向かう。
昨日、出る前に寄って欲しいと言われていたからだ。
昨日……ザハルさん達が来た時は、どうなることかと思ったけど……ヴォルフさん達が追い返した。勇者を……国や神殿を敵に回すかもしれないのに………でも、嬉しかった。
ヴォルフさんの執務室に到着して、ノックしようと手を上げたら、ドアが開いた。
「お、来たな。待っていたぞ」
「ヴォルフさん、おはようございます」
「ああ、おはよう。入れ」
「失礼致します」
部屋の中に入れば、フヨウさんもいた。
「イレーネさん、おはようですよぉ」
「おはようございます、フヨウさん」
「イレーネ、こっち来て座れ」
ヴォルフさんに呼ばれ、彼の前のソファに座る。隣にはフヨウさんが座っていた。
「イレーネ、お前にこれを渡しておこうと思ってな」
「これは?」
渡されたのは、丸い水晶が付いた腕輪?だった。ヴォルフさんが、身につけろと目線で訴えてきたので、取り敢えず身に付ける。
「魔力を流し込んでみろ」
言われた通りに魔力を流すと、水晶がキラリと光り、『 魔力認証完了しました』と文字が浮かび上がった。
「こいつは、ギルドと国で開発された魔道具でな。魔力を流した本人しか、扱うことが出来ない通信魔道具だ」
「同じ物を持った方々を登録する事で、何時でも何処でもお話可能ですよぉ。ダンジョン内でも使用可能なんですよぅ」
「……え、こんな良いものを頂いてもいいんですか?」
「おおよ、いつでも連絡してこい!アイツらに虐められたとかでも良いからよ」
そんな事ありはしないのに…
「はい!ありがとうございます」
「もちろん、私に連絡してくれても良いですよぅ」
「……あ!そうだ、ヴォルフさんに、私からも渡したい物があるんです」
「渡したい物?」
かばんの中を漁り、目的の物を取り出す。
それは、一見クリスタルの様な物。
でも、ただのクリスタルじゃない。
魔力を込めると、その人が行ったことがある場所に瞬時に行くことの出来るアイテムだ。
魔力を込めれば、最大5m以内の人数を一緒に転移出来る。距離は関係なく、他国でも、地の果てでも、行った事があれば瞬時に飛べる優れものです。
「転移のアイテムです」
「……は?」
「魔力量で決まりますが、だいたい5m以内の人数を一緒に転移出来ます。転移出来る距離は……何処までも、です」
「……え?」
「あ、でも、魔力を込める人の行ったことのある場所じゃなきゃ無理ですが…」
「「…………」」
あれ?2人が黙り込んじゃった。
どうしたんだろう?
わたし、変な事言った?
「イレーネ……それ、国宝レベルのアイテムじゃないか?」
「え?そうなんですか?」
「そうですよぅ!転移のアイテムは、蘇生のアイテムと同じくらいの希少なアイテムですよぅ!」
え……え?
材料さえあれば、普通に作れますけど……
あ、もちろん、貴重な材料なので簡単には作れないんですけど……
「そうなんですか、貴重な材料を消費するので、量産は出来ませんけど……ヴォルフさんにはお世話になったので差し上げようと思って」
「……」
まだ、言葉を失っていたが、気を取り直したヴォルフさんが、ニカッと笑って『 ありがてぇ』と言ってくれた。
フヨウさんが、羨ましそうに見てましたが…
「じゃあ、ヴォルフさん、フヨウさん、お世話になりました。私、そろそろ行きますね」
立ち上がって、出立の挨拶をすれば、2人も立ち上がって一緒に部屋を出て行く。
見送りをしてくれるようだ。
ギルドのロビーに出たら、ヴァルツさん達が寄ってきた。
「よう、イレーネも出るのか?」
「はい、ヴァルツさん達もですか?」
「ええ、私達も北の大地に向かうのよ」
「荒野遺跡の依頼が入りまして、イレーネ殿途中までご一緒しませんか?」
実はヴァルツさん達は、白銀の狼と言われる有名な冒険者パーティです。
かなりパーティのレベルも高く、冒険者ランクはSランクです。
「白銀の狼が、一緒に行ってくれるなんて心強いです。よろしくお願いします」
「ああ、よろしくな」
豪快に笑って、私の頭をガシガシと撫でた。
髪がぐちゃぐちゃだ。
手が離れてから、手ぐしで直してる間……私は気付かなかったが、ヴァルツさん達がヴォルフさんに親指を立てて笑っていた。
「じゃあ、行ってきます」
「北の大地は、本当に危険だから、気を付けろよ」
「ご無事で合流出来ることを祈ってますですよぅ」
ヴォルフさんや、フヨウさん、他の冒険者達に手を振りギルドを後にした。
街中をヴァルツさん達と共に歩く。
そんな私達の後ろを何人かが後をつけていた。
「くそ!1人じゃねぇじゃねぇか!」
「あんな奴ら俺たちの敵じゃない、行く?」
「でも、街中で問題を起こすのは得策じゃないわ」
話し声は、喧騒となり私たちの耳に届かなかった。
北の門扉に辿り着く。
門番に話しかけ、ギルドカードを提示する。
「イレーネさんに、白銀の狼ですね」
「はい、OKですよ。どうぞ、お進み下さい。お気を付けて」
「ありがとうございます」
門を通って、街道にでる。
その頃、門扉の前では……
「はぁ?なんで通れねぇんだよ!」
「貴方たちは東の勇者なんですから、北の大地に行ける訳ないでしょう」
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「くそ……」
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