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Prolog___プロローグ
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『カミサマ、わたしをお救いになられますか?』
「いいえ、きっとむりでしょう」
「だって、あなたは天使ではなく、」
「悪魔、なのだから」
「そうだ、そうだ」
「天使がいるのなら私らは救われる。
だが、悪魔ならどうだろうか」
「殺される!!!」
「..生贄にされる」
「そうだそうだ、その通りだ」
「じゃあこの、悪魔を」
「処刑するのがいちばん最適だと思わないか?」
そうだそうだ、歓声の嵐。
『そんな....私は悪魔ではありません、』
『ただの、シスターのひとりですもの...』
「....言い訳はご無用」
「彼女を、処刑しろ」
"やめて...やめて、おかあさん!!!!!"
「そうね、ごめんね....」
"おかあさんがしんだら...だれと、生きればいいの?"
「そう...ね」
一瞬、明るい顔が曇る。
「おい、誰と喋っているんだ!???」
「やっぱりこいつは悪魔に違いない..」
「お前も...見えないよな?」
「あぁ、もちろん...」
その女性は、天に向かって喋っている。
「えぇい、問答無用!!!殺せぃ!!!」
「はっ!!!」
その瞬間、悪魔、と呼ばれた女性の首は、
撥ねられた。
"ねぇ...おかあさん!!!おかあさん!!!!!!"
血が滴る。首の境目から、
真っ赤で綺麗な血が、滴っている。
おかあさん、おかあさんといくら呼んでも
その首は応えてくれない。
返事といっても、血が落ちるだけだ。
そんな残虐な光景のなか、
ずっと高く遠い、空の上から声はいう。
"ねぇ....私はだれと、生きればいいの??"
「いいえ、きっとむりでしょう」
「だって、あなたは天使ではなく、」
「悪魔、なのだから」
「そうだ、そうだ」
「天使がいるのなら私らは救われる。
だが、悪魔ならどうだろうか」
「殺される!!!」
「..生贄にされる」
「そうだそうだ、その通りだ」
「じゃあこの、悪魔を」
「処刑するのがいちばん最適だと思わないか?」
そうだそうだ、歓声の嵐。
『そんな....私は悪魔ではありません、』
『ただの、シスターのひとりですもの...』
「....言い訳はご無用」
「彼女を、処刑しろ」
"やめて...やめて、おかあさん!!!!!"
「そうね、ごめんね....」
"おかあさんがしんだら...だれと、生きればいいの?"
「そう...ね」
一瞬、明るい顔が曇る。
「おい、誰と喋っているんだ!???」
「やっぱりこいつは悪魔に違いない..」
「お前も...見えないよな?」
「あぁ、もちろん...」
その女性は、天に向かって喋っている。
「えぇい、問答無用!!!殺せぃ!!!」
「はっ!!!」
その瞬間、悪魔、と呼ばれた女性の首は、
撥ねられた。
"ねぇ...おかあさん!!!おかあさん!!!!!!"
血が滴る。首の境目から、
真っ赤で綺麗な血が、滴っている。
おかあさん、おかあさんといくら呼んでも
その首は応えてくれない。
返事といっても、血が落ちるだけだ。
そんな残虐な光景のなか、
ずっと高く遠い、空の上から声はいう。
"ねぇ....私はだれと、生きればいいの??"
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