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第四章 弱くてNew Game ー救世主マイラの冒険譚ー
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光の粒になって消えた意識が戻ると私は森の中にいることに気がついた。
裸で……。
「くそ女神がぁぁぁ!!」
私は空に向かってウルガスに悪態をついた。
目の前に映るユーザーインターフェイスはいままでと同じモノだけど全く反応しない。
地図はノイズで見えないしボタン操作も受け付けない。
そしてレベル%#&の表示。
バグってる。
違う世界のインターフェースは受け付けないって訳ね。
本当あの女神はクソだわね。
違う世界に行かせるなら新しいシステムよこしなさいよ。
お金もアイテムも取り出せない、しかも森の中
装備もなし、お金も無しでゲームを始めろって無理ゲーですわ。
ふて腐れていても仕方がないので、私は木に巻き付いてる蔓を引きちぎり、身体に巻き付け服の代わりにした。
まるでイブだわ。
蔓を巻き付けたお陰で羞恥心が減り私は落ちている木の棒を拾いブンブンと振り回した。
重いわね、完全にただの人間だわ。まるでガリウス様じゃない。
ガリウス様もこんな不安な気持ちだったんだとろうかと少しでも同じ気持ちが味わえたことに喜びを感じる。
……いいわよ。やってやろうじゃない、弱くてニューゲーム。このくそゲームに勝って元の世界に戻ってやるんだから。
私が決意を込め拳を握ると爆音が轟いた。
どう考えても音のする方へいくのは危険だけど、私はそちらに行かなければいけない気がして、いつの間にか音のする方へと体が自然に向かっていた。
音の発生源にたどり着くと、そこでは戦いが繰り広げられていた。いや、戦いではない一方的に少年がなぶられているのだ。
一人は大剣を持っているが布の服を着た少年、もう一人はドラゴンに乗った獣人騎士でその色は漆黒だけど虹色に輝いていた。
実はあの少年が魔王の手先であの獣人が正義の使者……、いやそんなことないわね、あの弱い動物をいたぶっているような表情、どう考えても獣人の方が悪人よね。
少年にとどめを刺そうとする獣人に向かい私は石を投げつけた。
その石は獣人の頭に当たると獣人は動きを止め私を睨み付ける。
「グラブ デ ランドラス」
私に向かい何かを言っているようだけど、その言語は全く理解できない。
獣人の目が赤く光ると私にあり得ないほどの重圧がかかる、指一本動かせない。
これは少しはやまったかも……。
獣人が手をあげると黒い槍が生成され私に向かい投てきされた。
動けないし避けることもできない。
「お姉ちゃん危ない!」
少年が私を突き飛ばし黒い槍の餌食になる。少年の持っていた剣が私の前に突き刺さり倒れる。
少年に外傷はない、装備はただの服なのに相当な防御力はあるようだ。
もしかしたらあの攻撃自体それほどのものじゃなかった?
いや、そんなわけはないわね。
私は木の棒を捨て少年が持っていた剣を手に取った。
『プレイヤー確認 エンゲージ ブレイド解放』
握った剣の刀身が展開され中からもうひとつの刀身が現れると光が溢れだし地面に突き刺さる。
「なっ!」
「お姉ちゃん剣の切っ先をあいつに向けて!」
私は少年に言われるまま剣先を獣人へと向ける。
アッパースイングで剣を持ち上げると地面を溶かしながら光が現れ獣人を穿つ。
「ブガンボ!」
「うっさいわね何言ってるのかわかんないわよ!」
剣を少し動かすと、レーザーのような光が獣人を切り裂き乱切りにした。
ボトボトと崩れ落ちた獣人の後ろの森や山も光剣が焼き切ってまるで大災害でもあったような惨状になった。
「なんなのこの剣は……」
「その剣は最強の神龍、精霊龍デルス・マグラ倒した最強剣なんだよ」
そう言うと少年は私から剣を奪い取った。まあ元々私の物じゃないから奪い取ると言う言い方も変だけど。
『ノンプレイヤーキャラクター確認 エンゲージ解除 ブレイド収納』
剣からボイスが漏れると展開されていた剣は元の状態に戻り光の剣はただの剣になった。
少年はクタクタの身体を剣を支えにして立っている。回復魔法を唱えたけど全く反応しなかった。
この世界では大魔法使いでも無いらしい。
「それで、少年はなんでその最強剣を持っていて負けそうだったの?」
「僕には使えないんだよ。それよりお姉ちゃんはなんで裸なの?」
「ちょ、裸じゃないわよ! ちゃんと蔦巻いてるでしょ」
「……」
少年は無言で空中から色々な装備を取り出し私の前に置く。服とか鎧だけど全部男物だ。
と言うかこの世界ではアイテムボックスは誰でも使えるんだろうか。私も同じようにしたけど手は宙を泳ぐだけだった。
「貸してくれるの?」
「着れるならあげるよ」
「キレてないですよ?」
「……」
うむ、異世界人にはレベルが高すぎたか。
私は蔦をはずしてもらった防具を装着した。
その防具は装着すると色と形が代わり私にフィットした。
「魔法のアイテム?」
「ちがうよ、男女共通アイテムだよ」
「男女共通アイテム、まるでゲームね」
「お姉ちゃん地球人でしょ」
異世界人の少年から思いがけない言葉を聞き私はしらばっくれるように空を見上げた。
そこには青い地球と月が浮かんでいた。
裸で……。
「くそ女神がぁぁぁ!!」
私は空に向かってウルガスに悪態をついた。
目の前に映るユーザーインターフェイスはいままでと同じモノだけど全く反応しない。
地図はノイズで見えないしボタン操作も受け付けない。
そしてレベル%#&の表示。
バグってる。
違う世界のインターフェースは受け付けないって訳ね。
本当あの女神はクソだわね。
違う世界に行かせるなら新しいシステムよこしなさいよ。
お金もアイテムも取り出せない、しかも森の中
装備もなし、お金も無しでゲームを始めろって無理ゲーですわ。
ふて腐れていても仕方がないので、私は木に巻き付いてる蔓を引きちぎり、身体に巻き付け服の代わりにした。
まるでイブだわ。
蔓を巻き付けたお陰で羞恥心が減り私は落ちている木の棒を拾いブンブンと振り回した。
重いわね、完全にただの人間だわ。まるでガリウス様じゃない。
ガリウス様もこんな不安な気持ちだったんだとろうかと少しでも同じ気持ちが味わえたことに喜びを感じる。
……いいわよ。やってやろうじゃない、弱くてニューゲーム。このくそゲームに勝って元の世界に戻ってやるんだから。
私が決意を込め拳を握ると爆音が轟いた。
どう考えても音のする方へいくのは危険だけど、私はそちらに行かなければいけない気がして、いつの間にか音のする方へと体が自然に向かっていた。
音の発生源にたどり着くと、そこでは戦いが繰り広げられていた。いや、戦いではない一方的に少年がなぶられているのだ。
一人は大剣を持っているが布の服を着た少年、もう一人はドラゴンに乗った獣人騎士でその色は漆黒だけど虹色に輝いていた。
実はあの少年が魔王の手先であの獣人が正義の使者……、いやそんなことないわね、あの弱い動物をいたぶっているような表情、どう考えても獣人の方が悪人よね。
少年にとどめを刺そうとする獣人に向かい私は石を投げつけた。
その石は獣人の頭に当たると獣人は動きを止め私を睨み付ける。
「グラブ デ ランドラス」
私に向かい何かを言っているようだけど、その言語は全く理解できない。
獣人の目が赤く光ると私にあり得ないほどの重圧がかかる、指一本動かせない。
これは少しはやまったかも……。
獣人が手をあげると黒い槍が生成され私に向かい投てきされた。
動けないし避けることもできない。
「お姉ちゃん危ない!」
少年が私を突き飛ばし黒い槍の餌食になる。少年の持っていた剣が私の前に突き刺さり倒れる。
少年に外傷はない、装備はただの服なのに相当な防御力はあるようだ。
もしかしたらあの攻撃自体それほどのものじゃなかった?
いや、そんなわけはないわね。
私は木の棒を捨て少年が持っていた剣を手に取った。
『プレイヤー確認 エンゲージ ブレイド解放』
握った剣の刀身が展開され中からもうひとつの刀身が現れると光が溢れだし地面に突き刺さる。
「なっ!」
「お姉ちゃん剣の切っ先をあいつに向けて!」
私は少年に言われるまま剣先を獣人へと向ける。
アッパースイングで剣を持ち上げると地面を溶かしながら光が現れ獣人を穿つ。
「ブガンボ!」
「うっさいわね何言ってるのかわかんないわよ!」
剣を少し動かすと、レーザーのような光が獣人を切り裂き乱切りにした。
ボトボトと崩れ落ちた獣人の後ろの森や山も光剣が焼き切ってまるで大災害でもあったような惨状になった。
「なんなのこの剣は……」
「その剣は最強の神龍、精霊龍デルス・マグラ倒した最強剣なんだよ」
そう言うと少年は私から剣を奪い取った。まあ元々私の物じゃないから奪い取ると言う言い方も変だけど。
『ノンプレイヤーキャラクター確認 エンゲージ解除 ブレイド収納』
剣からボイスが漏れると展開されていた剣は元の状態に戻り光の剣はただの剣になった。
少年はクタクタの身体を剣を支えにして立っている。回復魔法を唱えたけど全く反応しなかった。
この世界では大魔法使いでも無いらしい。
「それで、少年はなんでその最強剣を持っていて負けそうだったの?」
「僕には使えないんだよ。それよりお姉ちゃんはなんで裸なの?」
「ちょ、裸じゃないわよ! ちゃんと蔦巻いてるでしょ」
「……」
少年は無言で空中から色々な装備を取り出し私の前に置く。服とか鎧だけど全部男物だ。
と言うかこの世界ではアイテムボックスは誰でも使えるんだろうか。私も同じようにしたけど手は宙を泳ぐだけだった。
「貸してくれるの?」
「着れるならあげるよ」
「キレてないですよ?」
「……」
うむ、異世界人にはレベルが高すぎたか。
私は蔦をはずしてもらった防具を装着した。
その防具は装着すると色と形が代わり私にフィットした。
「魔法のアイテム?」
「ちがうよ、男女共通アイテムだよ」
「男女共通アイテム、まるでゲームね」
「お姉ちゃん地球人でしょ」
異世界人の少年から思いがけない言葉を聞き私はしらばっくれるように空を見上げた。
そこには青い地球と月が浮かんでいた。
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