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2章 ゴブリンの花嫁たち
おでんは夕食のおかずたり得るのだろうか?大根それはまるで褐色の肌である。
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「ケンタさんただいま!」
建てつけのあまり良いと言えない木のドアを馬鹿力で勢い良く開けてレオナは入ってくる。
レベルが上ったレオナは力の加減ができないポンコツだ。
壊れちゃうからね?
何度言ってもわからないやつだ、ドアの代わりにお前の体を壊してやろうか?
性的な意味で!
とか不埒なことを考えているとクニャラが後ろから顔をだしてレオナに注意する。
娘と孫は今日も元気そうです。
ちょことちょことやってきて俺の前に座るクニャラの帽子を取り頭をなでる。
「子供扱いはやめて欲しいのです」
そうは言いつつも昔のように手を叩かないので実は撫でられに来てるのを俺は知っている。
クニャラを撫でていると、レオナも自分の頭も撫でろと言わんばかりにクニャラの頭に頭突きを食らわせ自分の頭と入れ換える。
その事にクニャラに抗議はするものの、クニャラはまるで子供をみるように優しい目でみている。
あれから1ヶ月、俺は欠損部分を治せる回復薬(大)を作るために色々工夫したが結果はダメだった。
ゴウマ草の新芽を臼で潰してエキスだけを絞り出したものが回復薬(低+++)だった。これはゴウマ草では回復薬(低)を越えることができない。
そして回復薬(大)の素材を煮たり焼いたりしたがそれもダメだった。訳のわからないものができただけだ。
スキルがあるから作れるはずなんだが……。
「ケンタさん、また新しい武器作ったんですね」
「おうよ、きれいだろ?」
俺は虹色に輝くブレードソードをレオナに見せ評価を仰いだ。
通常鍛冶師では作れるものが限定される。
レベル1では短剣とバックラーしか作れない。
そこで俺はスキルに頼らず自分で剣を作ることにした。
調理師でもないものが料理を作ったり、改良できないはずの回復薬をスキルに頼らずに作って高品質化できるのだ。
なら武器も作れるだろう言う自信から試してみた。
結果は当然剣も作れたのだが。
作れはした。しかし鋳造なのでまるで太古の青銅の剣みたいなできなのだが。それでも攻撃力+100は伊達じゃなく二刀流のレオナに試用させている。
仮に一本壊れても二刀流なら問題なく戦える。とは言え片手が開くので、にいつでも使えるように小型の盾を背中に装備させている。
あれから二人は慎重になり、安全マージンを欠かさなくなった。
俺も武具やアイテム支援をした。今度は前のようにはならないだろう。
「すごいですね、この剣」
「いろんな色が混ざってるです」
そうだろう、そうだろう。それはダマスカス鋼と言って、波紋が美しい金属から作られたナイフを模倣して作った、なんちゃってダマスカスブレードだ。
ダマスカス鋼風なのだ。レオナはそれを試し切りとばかりにブンと振るう。
その衝撃だけで剣は途中で折れ、俺の股の間にドスッと言う音をたてて突き刺さった。
「ご、ごめんなさい!!」
「ああ、良いよ。やっぱり違う金属を鋳造でくっつけるのは無理かなのかな、見た目はよかったんだけどな」
金属を溶かす温度が低いのかもしれない、もっと高温で溶かさないと混ざりきらないのか?
刀みたいに折り返しで作るのが良いんだろうけど。刀の作り方はネットで見たが、程度の知識で作れるわけがない。
まず同じものを作るのは無理だろうが試行錯誤をして作る楽しみがあるのは良い。
現在俺の手足は細工師が作れる木偶人形の手足をもぎ取ってつけている。
少し不格好だがなんとか歩けるようにはなった膝より上まで食べられなかったのが幸いした。間接は作れてたとしても固定や思った動かすのは至難の業だからな。
それと、女神からもらった棒のおかげでレベル2になった。
ゴウマ草を栽培しまくって得た経験値が元になっている。色々やったが結局栽培が一番楽で経験値が一気に手に入った。
鍛冶屋が一番ダメだった。
何せ作ったものが売れないと次が作れない。在庫の山になるのだ。
そしてレベル2でブロードソードが作れるようになった当然、攻撃力+100%がついているので市販はしていない。レオナにしか持たせていない。
例の魔窟ができてから町は発展し出した。冒険者がこぞって集まり出したのだ。
S級推奨の魔窟とはいえ表層ならBクラスでも稼げる。なにより高位の魔窟は魔物が湧く速度が早いのだ。
殺しても殺しても際限なく湧き出す。まるで人間を滅ぼそうかとするように。
魔窟周辺は簡易バリケードが張られ、町の板塀も強化された。まあ板塀が二枚になっただけで正直心もとない。
それと俺はこの家と周辺の土地を剣を売った金で買いとった。
薬草栽培や自給自足するためだ。
ちなみに併設する畑にはカカシが設置してある。
このカカシは、ただのカカシではなく”カカシ+自動迎撃”なのだ。
不当にに畑内に入る不届きものや野鳥を撃退する。
人間はしびれる程度だが野鳥や害獣等は殺す。
そこで俺はあえて野鳥が好きなリンゴーンの果樹を植えている、
リンゴーンの果樹は1年中実をつける。
果樹の実というよりヤマノイモのような”むかご”が鈴なりで実をつけるのだ。
名前や見た目はリンゴみたいだが味は21世紀梨が一番近い。
大きさはテニスボールほどなのだがシャキシャキしていてそれでいて水々しい。
その美味しさにつられて毎朝数匹の野鳥が実を味わおうと来訪するが、カカシはそれを許さない自動で迎撃するので毎朝畑には数羽の鳥の死体が落ちている。
そのおかげで肉が安定供給され二人に美味しい食事が出せるようになった。
この肉と果実はゴメスさんにも譲っているのだが、性格なのか必ずお金を渡してくる。
断るともらえないと言い張るので差し出す金額の半分でと言うことにした。
体で返しても良いんだよ、というゴメスさんにサラは冗談きついなと言うと顔を真っ赤にしてうつむく。
ビッチなのに名前呼びで恥ずかしがるなんて可愛いよね。
まあ、俺としては”バブみ”も捨てがたいと思う。身長175cmの俺じゃバブミしたくても自分より背が小さい女性相手に”バブみ”を感じるのは恥ずかしい。
その点ではクニャラこそ”バブみ”にはもってこいだろう。
けどゴメスさんなら”バブみ”がなくても甘えたい。
そこから”バブみ”を感じてオギャりたい。
光源氏でさえ10歳の紫の上に”バブみ”を感じたのだ、俺が20歳の娘に”バブみ”を感じても仕方だないというものだ。
んっまぁまぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
「どうしたんだいボーッとして」
俺の目の前にゴメスさんがいる、あれ? さっきまでレオナとクニャラがいたのに、なんででゴメスさん?
ああ、そうかいつもの白昼夢か。夢ならゴメスさんをからかっていいか?
俺はゴメスさんのアゴに手をかけ唇を奪おうとした。
突然後ろからすんごい衝撃が来た、俺はそのままゴメスさんの巨乳にダイブした。
「なにしてるです!」
「そうです、不潔です!」
あれなんで二人がいるの? これは現実? 恐る恐る上をみると顔を真っ赤にしたゴメスさんが口を~状にしてはにかんでいる本当に攻撃に弱いビッチだ。
しかし、この状況どうしよう。
「ええと……ばぶぅ?」
当然、小一時間正座です。片足で正座だから痛みが二倍なんです拷問か!
「とういうか、こんな時間に珍しいですね」
「ケンタの様子見だよ、最近ギルド来ないときあるし、来ても時間短いからね」
確かに最近は客がこちらに来るようになって、あまりギルドに行っていない。
木偶人形の足では移動すると結合部分が痛いので少し出無精になった気がする。
それに木偶人形の足では大荷物を持てない。
シャーロンさんに忠告されアイテムストレージは人目のある場所では使っていない。
なんでもアイテムストレージは国家を揺るがすような能力で、下手すると殺されることもあるという。
確かに、謁見の間でいきなり王様の前で武器をだして暗殺なんかもできるし、なにげにヤバイの能力だよな。
「ゴメスさんがおんぶしてくれれば毎日行けるんですけどね」
「いいよ」
「え?」
「だからおんぶするよ」
「「……」」
レオナとクニャラがゴメスさんの顔をみる。二人は顔を見合せうなずく。
「ケンタちょっと二階にいってるです!」
「え、なんで?」
「いいからいくです! 良いというまで降りてきたらダメです」
あのう、ここ俺の家なんですが、とは言えず。スゴスゴと二階に這いずって上がるのだった。
おじいちゃん孫には勝てないよ。
やることがないのでゴロゴロとしていると、降りてきて良いと言われたので階段を降りると三人が正座して俺を迎える。
なにか真剣な表情で三人は俺を見る。その気迫に俺は唾をゴクリと飲む。
「どうしたの三人とも」
「ここに座るです」
俺は三人の目の前に座るよう促された。
「ケンタさん前に言ってた私たち二人ここに住みなさいと言ってましたが、まだ有効ですか?」
「ん? 来るの大歓迎だよ?」
「なら、そこにゴメスも入れるです」
「え ゴメスさんも? なんで?」
「ごめん、私やっぱり――」
ゴメスさんは立ち上がり玄関に行こうとするが、二人に取り押さえられまた座り直した。
「ケンタはゴメス嫌いです?」
「いや、好きだよ」
レオナを救いに一緒に来てくれた恩は忘れない。
「なら、ここに住んで良いです?」
「もちろん歓迎するけどゴメスさんはそれで良いの?」
「うん、お願いするよ。それとゴメスじゃなくサラと呼んで欲しい」
サラ呼びで顔が真っ赤になるというのに大丈夫なのだろうか。まあゴメスさんが望むならサラさんと呼ぶのはやぶさかではない。
「わかったサラさん今日からよろしくね、4人家族か楽しくなるね」
異世界の夜は暗い、正直一人で寝るの怖かったんだよね。
40歳の親父がなに言ってるんだと思うだろうが、怖いものは怖い。
分かりやすく言えば廃墟で寝泊まりする、あんな感じだ。
無理だろ?
ああそうさ無理さ。
だから家族の息づかいが聞こえればかなりましになるはずだ。
ん? あれ三人ってことはもしかして俺一人だけ下で寝るとか?
上に人いたら逆にミシミシしてラップ音みたいな音が鳴ってオカルティク感満載なんだけど?
むしろ誰か抱き枕になってくれないと寝れないんだけど?
クニャラがちょうど良いか、いや胸ないしやはりここはレオナか。
まてまて、逆にサラさんの抱き枕になるのもありなんじゃないか?
ふむ、つまりこれはおでんは夕食のおかずになるのかという理論ですな?
たまごはクニャラ、餅入り巾着はレオナそしてサラさんはちくわぶ。
まて、大根がいないでござるよ。大根こそおでんの最高峰。
つゆをその身に染みこませ、あなた色に染まりましたと言わんばかりになった褐色の肌。
まるで見た目ビッチでも中身は純真な処女ビッチではないか。
ぐふふ。たまりませんな。
ようし、今日は4人で一緒に寝れば良いじゃない! それで良いじゃない! それこそ至高じゃない!
何てことはなく結局、俺は一人で下に寝ることになるんだろうな。
おとうちゃんは悲しいです。
建てつけのあまり良いと言えない木のドアを馬鹿力で勢い良く開けてレオナは入ってくる。
レベルが上ったレオナは力の加減ができないポンコツだ。
壊れちゃうからね?
何度言ってもわからないやつだ、ドアの代わりにお前の体を壊してやろうか?
性的な意味で!
とか不埒なことを考えているとクニャラが後ろから顔をだしてレオナに注意する。
娘と孫は今日も元気そうです。
ちょことちょことやってきて俺の前に座るクニャラの帽子を取り頭をなでる。
「子供扱いはやめて欲しいのです」
そうは言いつつも昔のように手を叩かないので実は撫でられに来てるのを俺は知っている。
クニャラを撫でていると、レオナも自分の頭も撫でろと言わんばかりにクニャラの頭に頭突きを食らわせ自分の頭と入れ換える。
その事にクニャラに抗議はするものの、クニャラはまるで子供をみるように優しい目でみている。
あれから1ヶ月、俺は欠損部分を治せる回復薬(大)を作るために色々工夫したが結果はダメだった。
ゴウマ草の新芽を臼で潰してエキスだけを絞り出したものが回復薬(低+++)だった。これはゴウマ草では回復薬(低)を越えることができない。
そして回復薬(大)の素材を煮たり焼いたりしたがそれもダメだった。訳のわからないものができただけだ。
スキルがあるから作れるはずなんだが……。
「ケンタさん、また新しい武器作ったんですね」
「おうよ、きれいだろ?」
俺は虹色に輝くブレードソードをレオナに見せ評価を仰いだ。
通常鍛冶師では作れるものが限定される。
レベル1では短剣とバックラーしか作れない。
そこで俺はスキルに頼らず自分で剣を作ることにした。
調理師でもないものが料理を作ったり、改良できないはずの回復薬をスキルに頼らずに作って高品質化できるのだ。
なら武器も作れるだろう言う自信から試してみた。
結果は当然剣も作れたのだが。
作れはした。しかし鋳造なのでまるで太古の青銅の剣みたいなできなのだが。それでも攻撃力+100は伊達じゃなく二刀流のレオナに試用させている。
仮に一本壊れても二刀流なら問題なく戦える。とは言え片手が開くので、にいつでも使えるように小型の盾を背中に装備させている。
あれから二人は慎重になり、安全マージンを欠かさなくなった。
俺も武具やアイテム支援をした。今度は前のようにはならないだろう。
「すごいですね、この剣」
「いろんな色が混ざってるです」
そうだろう、そうだろう。それはダマスカス鋼と言って、波紋が美しい金属から作られたナイフを模倣して作った、なんちゃってダマスカスブレードだ。
ダマスカス鋼風なのだ。レオナはそれを試し切りとばかりにブンと振るう。
その衝撃だけで剣は途中で折れ、俺の股の間にドスッと言う音をたてて突き刺さった。
「ご、ごめんなさい!!」
「ああ、良いよ。やっぱり違う金属を鋳造でくっつけるのは無理かなのかな、見た目はよかったんだけどな」
金属を溶かす温度が低いのかもしれない、もっと高温で溶かさないと混ざりきらないのか?
刀みたいに折り返しで作るのが良いんだろうけど。刀の作り方はネットで見たが、程度の知識で作れるわけがない。
まず同じものを作るのは無理だろうが試行錯誤をして作る楽しみがあるのは良い。
現在俺の手足は細工師が作れる木偶人形の手足をもぎ取ってつけている。
少し不格好だがなんとか歩けるようにはなった膝より上まで食べられなかったのが幸いした。間接は作れてたとしても固定や思った動かすのは至難の業だからな。
それと、女神からもらった棒のおかげでレベル2になった。
ゴウマ草を栽培しまくって得た経験値が元になっている。色々やったが結局栽培が一番楽で経験値が一気に手に入った。
鍛冶屋が一番ダメだった。
何せ作ったものが売れないと次が作れない。在庫の山になるのだ。
そしてレベル2でブロードソードが作れるようになった当然、攻撃力+100%がついているので市販はしていない。レオナにしか持たせていない。
例の魔窟ができてから町は発展し出した。冒険者がこぞって集まり出したのだ。
S級推奨の魔窟とはいえ表層ならBクラスでも稼げる。なにより高位の魔窟は魔物が湧く速度が早いのだ。
殺しても殺しても際限なく湧き出す。まるで人間を滅ぼそうかとするように。
魔窟周辺は簡易バリケードが張られ、町の板塀も強化された。まあ板塀が二枚になっただけで正直心もとない。
それと俺はこの家と周辺の土地を剣を売った金で買いとった。
薬草栽培や自給自足するためだ。
ちなみに併設する畑にはカカシが設置してある。
このカカシは、ただのカカシではなく”カカシ+自動迎撃”なのだ。
不当にに畑内に入る不届きものや野鳥を撃退する。
人間はしびれる程度だが野鳥や害獣等は殺す。
そこで俺はあえて野鳥が好きなリンゴーンの果樹を植えている、
リンゴーンの果樹は1年中実をつける。
果樹の実というよりヤマノイモのような”むかご”が鈴なりで実をつけるのだ。
名前や見た目はリンゴみたいだが味は21世紀梨が一番近い。
大きさはテニスボールほどなのだがシャキシャキしていてそれでいて水々しい。
その美味しさにつられて毎朝数匹の野鳥が実を味わおうと来訪するが、カカシはそれを許さない自動で迎撃するので毎朝畑には数羽の鳥の死体が落ちている。
そのおかげで肉が安定供給され二人に美味しい食事が出せるようになった。
この肉と果実はゴメスさんにも譲っているのだが、性格なのか必ずお金を渡してくる。
断るともらえないと言い張るので差し出す金額の半分でと言うことにした。
体で返しても良いんだよ、というゴメスさんにサラは冗談きついなと言うと顔を真っ赤にしてうつむく。
ビッチなのに名前呼びで恥ずかしがるなんて可愛いよね。
まあ、俺としては”バブみ”も捨てがたいと思う。身長175cmの俺じゃバブミしたくても自分より背が小さい女性相手に”バブみ”を感じるのは恥ずかしい。
その点ではクニャラこそ”バブみ”にはもってこいだろう。
けどゴメスさんなら”バブみ”がなくても甘えたい。
そこから”バブみ”を感じてオギャりたい。
光源氏でさえ10歳の紫の上に”バブみ”を感じたのだ、俺が20歳の娘に”バブみ”を感じても仕方だないというものだ。
んっまぁまぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
「どうしたんだいボーッとして」
俺の目の前にゴメスさんがいる、あれ? さっきまでレオナとクニャラがいたのに、なんででゴメスさん?
ああ、そうかいつもの白昼夢か。夢ならゴメスさんをからかっていいか?
俺はゴメスさんのアゴに手をかけ唇を奪おうとした。
突然後ろからすんごい衝撃が来た、俺はそのままゴメスさんの巨乳にダイブした。
「なにしてるです!」
「そうです、不潔です!」
あれなんで二人がいるの? これは現実? 恐る恐る上をみると顔を真っ赤にしたゴメスさんが口を~状にしてはにかんでいる本当に攻撃に弱いビッチだ。
しかし、この状況どうしよう。
「ええと……ばぶぅ?」
当然、小一時間正座です。片足で正座だから痛みが二倍なんです拷問か!
「とういうか、こんな時間に珍しいですね」
「ケンタの様子見だよ、最近ギルド来ないときあるし、来ても時間短いからね」
確かに最近は客がこちらに来るようになって、あまりギルドに行っていない。
木偶人形の足では移動すると結合部分が痛いので少し出無精になった気がする。
それに木偶人形の足では大荷物を持てない。
シャーロンさんに忠告されアイテムストレージは人目のある場所では使っていない。
なんでもアイテムストレージは国家を揺るがすような能力で、下手すると殺されることもあるという。
確かに、謁見の間でいきなり王様の前で武器をだして暗殺なんかもできるし、なにげにヤバイの能力だよな。
「ゴメスさんがおんぶしてくれれば毎日行けるんですけどね」
「いいよ」
「え?」
「だからおんぶするよ」
「「……」」
レオナとクニャラがゴメスさんの顔をみる。二人は顔を見合せうなずく。
「ケンタちょっと二階にいってるです!」
「え、なんで?」
「いいからいくです! 良いというまで降りてきたらダメです」
あのう、ここ俺の家なんですが、とは言えず。スゴスゴと二階に這いずって上がるのだった。
おじいちゃん孫には勝てないよ。
やることがないのでゴロゴロとしていると、降りてきて良いと言われたので階段を降りると三人が正座して俺を迎える。
なにか真剣な表情で三人は俺を見る。その気迫に俺は唾をゴクリと飲む。
「どうしたの三人とも」
「ここに座るです」
俺は三人の目の前に座るよう促された。
「ケンタさん前に言ってた私たち二人ここに住みなさいと言ってましたが、まだ有効ですか?」
「ん? 来るの大歓迎だよ?」
「なら、そこにゴメスも入れるです」
「え ゴメスさんも? なんで?」
「ごめん、私やっぱり――」
ゴメスさんは立ち上がり玄関に行こうとするが、二人に取り押さえられまた座り直した。
「ケンタはゴメス嫌いです?」
「いや、好きだよ」
レオナを救いに一緒に来てくれた恩は忘れない。
「なら、ここに住んで良いです?」
「もちろん歓迎するけどゴメスさんはそれで良いの?」
「うん、お願いするよ。それとゴメスじゃなくサラと呼んで欲しい」
サラ呼びで顔が真っ赤になるというのに大丈夫なのだろうか。まあゴメスさんが望むならサラさんと呼ぶのはやぶさかではない。
「わかったサラさん今日からよろしくね、4人家族か楽しくなるね」
異世界の夜は暗い、正直一人で寝るの怖かったんだよね。
40歳の親父がなに言ってるんだと思うだろうが、怖いものは怖い。
分かりやすく言えば廃墟で寝泊まりする、あんな感じだ。
無理だろ?
ああそうさ無理さ。
だから家族の息づかいが聞こえればかなりましになるはずだ。
ん? あれ三人ってことはもしかして俺一人だけ下で寝るとか?
上に人いたら逆にミシミシしてラップ音みたいな音が鳴ってオカルティク感満載なんだけど?
むしろ誰か抱き枕になってくれないと寝れないんだけど?
クニャラがちょうど良いか、いや胸ないしやはりここはレオナか。
まてまて、逆にサラさんの抱き枕になるのもありなんじゃないか?
ふむ、つまりこれはおでんは夕食のおかずになるのかという理論ですな?
たまごはクニャラ、餅入り巾着はレオナそしてサラさんはちくわぶ。
まて、大根がいないでござるよ。大根こそおでんの最高峰。
つゆをその身に染みこませ、あなた色に染まりましたと言わんばかりになった褐色の肌。
まるで見た目ビッチでも中身は純真な処女ビッチではないか。
ぐふふ。たまりませんな。
ようし、今日は4人で一緒に寝れば良いじゃない! それで良いじゃない! それこそ至高じゃない!
何てことはなく結局、俺は一人で下に寝ることになるんだろうな。
おとうちゃんは悲しいです。
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