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1巻

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 1 変わり者ウィル


 変わり者で、落ちこぼれ。
 それが僕、ウィリアム・グレーテルに対する周囲の評価だ。
 僕の家は王国でも有数の貴族として知られている。
 生まれてくる子供は全員男性で、一人の例外もなく魔法使いとしての才能を持っていて、代々優秀な魔法騎士まほうきし輩出はいしゅつしている家柄……だった。
 十八年前までは。
 僕がこの世に生を受けるまでは。
 みんなが持っていて当たり前の才能が、僕にはなかった。
 貴族特有の膨大な魔力こそ備えていたけど、それを表に出す手段を持っていなかった。
 より具体的に言うなら、魔力はあっても、魔法は全然使えなかった。
 世界にはたくさんの国がある。
 魔法技術によって繁栄はんえいを得た国もあれば、科学技術の進歩に尽力じんりょくしている国もあって、発展の仕方はそれぞれに異なっている。
 その中でも僕の生まれた国は、魔法技術のほうが発展している場所だった。
 国によっては、科学技術のほうが進歩しているけど、僕の国では、魔法の力こそが国の繁栄に繋がると信じられていた。
 炎魔法、水魔法、風魔法、大地魔法……基本属性の四種に加え、光魔法ややみ魔法、幻影げんえい魔法などの特殊属性も含めれば、その種類は両手両足の指の本数を簡単に超えるだろう。
 それだけあっても、僕には一つも当てはまらなかった。
 五歳になったときに行った身体検査で、僕に何の魔法適性もないと発覚した瞬間。
 あのときの両親の絶望したような顔は、今になっても忘れられない。
 その頃から、僕に対する周囲の目は変わった。
 友人は皆離れていき、肉親ですらゴミを見るような目を向けてくる。


 こんな毎日……僕には耐えられない。


 というわけでもなかった。
 周りは僕のことを変わり者だと言うけど、自分でもそうだと思う。
 周囲の視線とか、心ない罵倒ばとうとか、そういったことにはそれほど傷つかなかった。
 そんなことよりも、興味のあることがたくさんあったから。
 良い具合に自分を誤魔化ごまかせていたのかもしれない。
 結局、何が言いたいのかと言えば――
 これでも僕は、とっても幸せだということだ。


   †


 固く閉ざされた地下室に、たくさんの奴隷どれいが収容されていた。
 奴隷の大半は成人していない少女。
 その中でも不人気なのが、亜人種あじんしゅと呼ばれる彼女たち。
 人間に近いけれど、純粋じゅんすいな人間ではない種族だ。
 人間の少女はすぐにもらい手が見つかるが、亜人は汚らしいと言って誰も目にとめない。
 もしも成人するまでに買い手が見つからなければ、彼女たちは揃って家畜かちくえさにされてしまう。


 誰かにわれるなんて嫌だけど、餌にされるなんてもっと嫌。


 そんな矛盾をはらんだ思いを胸に、彼女たちは願い続けている。
 願わくば、普通の暮らしができますように、と。
 無理だとわかっていても、願うだけなら誰にも迷惑はかからない。
 せめて願うくらいは許してほしい。そう思っていた。
 そしてある日――
 ガチャン。
 地下室の扉が開く音が聞こえた。
 足音は二つ聞こえてくる。一つは管理者の男性、もう一つはたぶん奴隷を選びに来た誰かだろうと、彼女たちは思った。
 奴隷を買いに来るのは、大抵たいていがどこかの貴族だ。
 コツン、コツン、コツン――
 足音は徐々に近づいてくる。
 このフロアで唯一の亜人。灰色のおおかみの耳と尻尾しっぽを生やした少女は、できる限りお利口りこうさんでいようと、背筋をピンと伸ばして座っていた。
 誰かが来るときは、いつでもこうするように心がけている。
 そうまでして買われたいのかと、他の奴隷少女からは白い眼で見られている。
 だけど、仕方がないのだ。
 そうでもしないと買ってもらえない。
 自分が亜人で、人間から良く思われていないと知っているから。しかし、これまで誰も彼女の前で足を止めた者はいない。
 一瞬目を向けて、尻尾や耳が目に入った瞬間、嫌そうな顔をしてそそくさと行ってしまう。


 どうせ今日も駄目なんだろうな……。


 彼女はそう思っていた。
 突然、目の前で足音が止まる。
 二つの人影が、彼女の前で足を止めたのだ。

「このを貰うよ」
「えっ――」

 彼女は目を見開き、驚きのあまり声を漏らした。


   †


「お客さんも相変わらず物好きですね~。それじゃ精算していただきましょうか」
「はい。そこの君、じゃあ、また後でね」

 僕は亜人の彼女に手を振ってその場を立ち去る。
 同じ地下にある別室で精算を済ませると、おりから出された彼女がやって来た。
 首輪に繋がれ、汚い奴隷服を着せられたままの姿で。

「付いておいで」
「……はい」


 僕は彼女を連れて地上へ戻る。
 フードを被っているから、彼女には僕の顔は見えていない。
 声で男だということくらいは把握はあくできるだろう。
 ただまぁ、そんなことを考えられないくらい、今の彼女は驚いているだろうね。
 どうして自分が選ばれたのか、不思議に思っているはずだ。

「すまないが、荷台の後ろに乗ってもらえるかな? 揺れると思うけど、少しの間辛抱しんぼうしてくれ」

 彼女を馬車の荷台へ案内した。
 荷台にはほろがかかっていて、入口に布を垂らし、中が見えないようにしている。
 奴隷を購入することは貴族にとってさほど珍しいことではないけど、大っぴらにできることでもない。
 だからこうして、目的地に着くまでは隠す必要があるんだ。
 ガタン、ガタン。
 馬車に揺られること十数分。
 目的地に到着したので、荷台の布をめくり、彼女に声をかける。

「着いたよ。出ておいで」

 彼女は恐る恐る荷台から外に出た。
 そしてその目に映ったのは、貴族が暮らしている豪華な屋敷。
 閉ざされた門の柱に刻まれているのは、この屋敷を所有する貴族の名前だ。

「グレー……テル?」
「そう、ここはグレーテル家の別荘べっそう。そして僕――ウィリアム・グレーテルは、この別荘に住んでいるんだ」

 そう言いながら、僕は顔を隠していたフードを上げる。
 世間では珍しい薄いオレンジ色の髪は、やさしい太陽の光みたいだと言われたことがある。
 瞳の色はひまわりの花びらの黄色。
 僕の顔を見て、彼女は目を輝かせているように見えた。

「ようこそ! 僕の家へ!」


 僕の住む別荘は、王都から少し外れた場所にある。
 別荘なのだから本宅から離れているのは当たり前なのだけれど、そんな場所で僕は八年以上暮らしているんだ。
 理由は言うまでもなく、嫌われているから。
 避けられているから、距離を置かれているからだよ。とはいえ、全然寂しいとは思わない。
 五歳のときに見放されて以来、ずっとこんな感じだからもう慣れてしまった。
 それに一人ぼっちというわけでもなかった。こんな僕にも、一緒にいてくれる人はいる。
 それにほら、今日だって一人増えただろう?

「ウィル様はお人好し過ぎます」

 玄関に向かうと、メイド服を着た可愛い少女が待っていて、僕を見るなり呆れ顔でそう言った。

「また女の子をたぶらかしてきたんですね」
「誑かしてなんてないよ? 僕はただ、彼女をうちの新しいメイドに迎え入れただけさ」
「本人の了承なしに連れて来ただけでしょう? まったくあなたという人は……もう少し周りの目も考えてくださいね」
「ごめんごめん。これからは気を付けるよ」

 そう僕が言うと、メイド服の彼女はもっと呆れた顔になった。
 僕が心から謝っていないとバレているようだ。
 さすがに何度も同じことを言っていると、嘘だとわかってしまうらしい。

「あ、あの……」

 連れて来たばかりの少女が言いにくそうに口を開いた。

「ああ、ごめん。紹介がまだだったね? 彼女はソラ、この屋敷のメイド長をしてくれてるんだよ」
「初めまして。ウィル様の専属メイドをしています。突然のことで色々と混乱していると思いますが、どうか安心してください。ここはあなたにとって、悪い環境ではありませんから」

 ソラは優しく、そして小さく微笑みながらそう言った。
 名前の通りに空色をした髪に、カチューシャをつけている彼女は、僕のメイドさんで幼馴染おさななじみでもある。
 この屋敷の管理や、他の使用人たちの教育は、すべて彼女に一任してある。
 見た目は小さくて可愛らしい少女だけれど、メイドとしての能力はグレーテル家の中でも一、二を争うほどだ。
 僕の生活は、彼女によって支えられていると言っても過言ではない。

「ソラ、彼女に服と食事を」
「その前にお風呂ですね」
「そうだな、じゃあ頼めるかな?」
「はい。ではこちらに――」
「ああー‼ 新しい子が来てる!」

 ソラが案内を始めようとすると、二階へ続く階段から元気な声が聞こえてきた。
 声の主を見上げると、その視線から外れるように飛び上がって、見事僕たちの目の前に着地する。

「初めましてぇ‼ 今日から一緒に暮らすんだよね⁉ 仲良くしようね‼」
「えっ、あ、えっと……」
「こら、ニーナ。はしゃぎ過ぎだよ」
「イテッ!」

 元気良く登場したもう一人のメイドの頭に、僕は軽くチョップをかました。
 大して痛くもないだろうに頭を押さえながら、彼女は上目遣いで言う。

「もぉ~、叩かないでよウィル様~。どうせなら撫でてほしいなー」
「ちゃんと良いことをしたら撫でてあげるよ。ニーナが驚かすから、彼女がおびえちゃっただろ?」
「そんなことないよ~。ねぇ?」

 突然の闖入者ちんにゅうしゃに呼びかけられ、元奴隷の少女は言いよどむ。

「えっと……」
「怯えてはいませんが動揺していますね。反省してください」
「ソラちゃんにも怒られたぁ!」

 賑やかにしゃべる彼女はニーナという。
 トラ柄の猫の獣人で、ちょっぴり見える八重歯やえばが特徴的で、とても野生的な少女だ。
 そしてニーナの尻尾と耳を見て、同じく獣の亜人である元奴隷の彼女は戸惑とまどいを見せる。

「えっ……獣人?」
「んにゃ? そうだけど?」
「……」

 無言で見つめる彼女に、ニーナは首を傾げる。
 するともう一つ、別の足音と声が近づいてくる。

「ニーナー、あの子ったらどこに行っちゃったのかしら。まだお掃除の途中だったのに……あっ! こんな所にいたのね!」
「わっ、サトラさん……」
「駄目でしょう? お仕事を抜け出しちゃ! あら、ウィル様お帰りなさいませ」
「うん、ただいま」

 おしとやかに階段を下りてきた彼女も、この屋敷のメイドの一人だ。
 あわい桃色の長い髪と、包容力のある胸が印象的。
 年齢は僕より二つ上で、見た目はただのお姉さんだけど、彼女も普通の人間じゃない。
 セイレーンという種族で、人魚とも呼ばれている亜人の一種だ。
 普段は人間の脚だけと、水にれると下半身が魚に変身する。
 ちなみに年上っていう話をすると、笑いながら怒るので注意しよう。
 僕はニーナに向き直る。

「というか、ニーナは仕事サボってたの?」
「サ、サボってないよぉ⁉」
「声が裏返ってるんだよな~。これはさらにお仕置きが必要かな」
「うぇ~ん、ごめんさい~、今から頑張るから許してよ~」
「やれやれ」

 そんな他愛たあいもないやりとりをしていると、他の使用人たちも顔を出して来た。
 ニーナたちを含め、様々な種族がこの屋敷では働いている。
 その様子に驚いている少女が、ぼそりと口にする。

「亜人がこんなに……」
「新人さん」

 戸惑いながら周りを見渡す彼女に、ソラがやさしく語りかけた。

「先に話しておきますけど、この屋敷で純粋な人間は、私とウィル様だけですよ?」
「えっ⁉ そうなんですか?」
「そうだよ!」

 僕は胸を張ってそう答えた。

「ど、どうして?」
「どうして? う~ん、理由を聞かれてもな~」

 詳しく説明しようとすると、僕のちから話さないといけないんだよね。
 簡単に伝えるにはどうしたらいいのか。
 ちょっと考える時間を貰わないと難しいな。

「私が代わりに説明しましょうか?」
「ソラ? できるの?」
「もちろんです」

 ソラは自信あり気な表情を見せた。
 彼女とは一番付き合いが長い。これなら大丈夫だと思い、頷いた。

「おほん、では一言でお答えしましょう」

 元奴隷少女は息を呑む。
 そして僕は、ソラを信頼して安心しきった状態で見守っていた。
 さてさて、僕の幼馴染は僕のことをどう紹介してくれるのかな?
 期待で胸をおどらせる。
 が――

「ウィル様の趣味、です」
「ブッ!」

 思わず噴き出してしまった。

「しゅっ……」

 元奴隷の彼女がジトーッとした目つきになる。
 やめて!
 そんな目で僕を見ないで!

「ちっ、違うからね! ちょっとソラ、変なこと言わないでよ!」
「変ですか? 間違いではなかったと思いますが」
「間違ってるよ!」
「ですが、ウィル様は亜人の方が大好きでしたよね?」
「そうだけど、趣味じゃないから! もっと言い方考えてよ!」

 僕らが言い争っているのを、狼獣人の彼女は怪訝けげんそうに見ている。

「ほら見て! ソラのせいで警戒されちゃったじゃないか!」
「これは失礼しました。大丈夫ですよ?」
「ほ、本当ですか……?」
「はい。ウィル様は変人ですが、変なことをする方ではありませんから」
「変っ……」

 そう言った少女は、今度は疑うような目で、僕をじっと見つめてくる。
 まぁそこは否定しないでおこう。
 周りにも変わり者とか呼ばれてるし、自分でもその自覚はあるから。
 でも断じて変態じゃないからね!

「と、とりあえずさっきお願いしたことを準備してもらえるかな? それが終わったら、屋敷のみんなを集めてほしい」
「かしこまりました。では参りましょうか?」
「は、はい!」
「あっ、ちょっと待って!」

 僕は急いで二人を引きとめた。
 いけない、いけない。
 僕としたことがうっかりしていた。
 とりとめない雑談で惑わされて、一番大事なことを聞きそびれていたよ。

「ねぇ君、名前はなんていうんだい?」
「ホロウです」

 少女は答えた。
 とても良い名前だと、僕は思った。

「ありがとう。じゃあ待ってるね」
「……」

 ホロウは無言のまま、小さく僕にお辞儀じぎをして去っていった。
 あの様子だとまだ警戒されているみたいだな。仕方がないか。

「最初はみーんなあんな風だったね~」
「そう言うニーナは、出会ったときから元気だったよね」
「にゃっはは~。あたしはほら、相手の目を見れば大体わかっちゃうからね~」
「ニーナさんの目は特別ですからね。私も最初は戸惑いました。あの娘もたぶん、そうなんだと思いますよ」
「だろうね……」

 サトラに言外に「昔は警戒していた」と言われ、若干へこむ。
 ニーナはそんな僕を励ます。

「大丈夫だよウィル様! みんなそーやって仲良くなっていったんだから!」
「そうだね。それじゃ、君も仲良くサトラと仕事に戻ろうか?」
「うっ……」
「そんな顔しないっ! ほら急いで、時間までには終わらせるんだよ」
「は~い」

 やる気のない返事をして、ニーナはサトラと一緒に二階へ上がっていった。
 さてと、僕も書類を片付けてしまおう。
 ホロウがこの屋敷で暮らすためには、色々と処理しなくちゃいけない課題があるからね。
 頭の中でやることを整理しながら、二階にある自分の部屋へ向かう。
 二階にはたくさん部屋があって、そのうち一番奥の二つが僕の部屋だ。
 一つは仕事をするための執務室しつむしつ、もう一つは寝室になっている。
 他はすべて使用人たちの部屋。ちゃんと一人に一部屋ずつ割り振っている。
 僕は執務室に入り、棚に入っている書類に手を伸ばす。

「えーっと、まずはこれかな? 居住権の申請書!」

 奴隷として売られていた彼女には、この国で生きるための居住権がない。
 この状態では、誰かに殺されても文句は言えない。
 ひとまずこの申請を通して、彼女をこの国の民にするのが先決だ。
 ただ、亜人の申請はあまり良い顔をされない。
 国全体が亜人種を快く思っていないからだ。
 僕は貴族だから、お金を積めばなんとか通せるんだけど、一般人には難しいだろう。
 そういう理由で、この国に亜人種の居場所はない。


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