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第二部 祐
101 前世の因縁は全て断ち切ってみせる(アンディ視点)
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扉を開けると目の前に前世のジョセフィン様やジョゼと同じ顔をした小柄な女性が立っていた。左手に湯気が立つカップを載せたトレーを持ち右手は胸の前に拳という恰好で固まっている。ちょうどノックしようとした時に私が扉を開けてしまったようだ。
「ロザリー?」
「ココアをお持ちしました」
私が目の前の女性の名を呟くと彼女は手にしたトレーを掲げた。
確かに、トレーに載っているカップの中身はココアだ。「ジョセフ」の登場で明らかにショックを受けたジョゼの慰めになるようにココアを持ってきたのだろう。
ジョゼがいざという時、頼ったり縋ったりするのは今生の母親であるロザリーではない。
今のジョゼはロザリーをただ単に「生物学上の母親」と思っている訳ではない。優しい彼女は好意を示されれば絆されてしまうのだ。
それでも、それなりの好意を持っていても、ロザリーを本当の意味で「母親」とは認識していない。だから、頼ったり縋ったりなどしないのだ。
それは、ロザリーも分かっている。だから、せめて自分ができる事としてジョゼが疲れた時好んで飲むココアを持ってきたのだ。少しでも彼女の心が慰められるように。
「ロザリー?」
ソファに座ったままのジョゼが振り返った。私との会話で落ち着きを取り戻したが、その顔は明らかに憔悴している。
ロザリーは一瞬だけ痛ましそうに、そんなジョゼを見たが結局侍女らしく事務的に告げた。
「ココアをお持ちしました。置いたら、すぐ出て行きますから」
ロザリーがどんなに心配して、どれだけ慰めの言葉を口にしても、自分では娘の心を救えない事を分かっているのだ。
「……ちょうどよかった。あなたに話したい事があるの」
「え?」
ジョゼにそう言われるとは思ってもいなかったロザリーは素直に驚いている。
ロザリーと違い、前世からジョゼと付き合っている私は彼女が何を話したいのか大方の予想がついた。
「では、私は失礼します」
私は一礼すると部屋から出て行った。
隣室の自分に宛がわれた部屋に戻った私はソファに腰を下ろした。
思考は、どうしても先程のジョゼとの会話にいってしまう。
ジョゼ、《ローズ》こと相原祥子にとって「彼」の存在がどれだけ心の中心に居座っているのか、分かっているつもりだった。
異世界に生まれ変わっても、彼女の「彼」への気持ちは消せなかった。
それだけ彼女にとって彼は特別だったのだ。
それが、よりによって今生の父親の肉体で現れるとは。
彼女でなくても多大なショックだろう。
祐を目覚めさせてしまった責任として自らの死と引き換えにしてでも彼を殺す決意をしたのは分かっている。
そんなの到底認められないが。
――私を守るために命を棄てるような事は二度としないで。
そう口にした時の彼女の真剣な顔を思い出した。
(貴女がどう思おうと、いざとなれば、この命を引き換えにしてでも貴女を守る)
私でなくても自分を庇って死んだ人間がいれば優しい彼女はショックを受けるだろう。
それでも彼女が死ぬよりは余程いい。
(……私は、またお前に殺されるのかもしれないな)
《バーサーカー》、武東祐。
前世の私、《アイスドール》、武藤夏生を殺した男。
前世で殺された事を別に恨んではいない。
人間は、いつか必ず死ぬ。
天寿を全うした結果だろうが、誰かに殺された結果だろうが、同じ死だ。
元々前世では母親に棄てられた命だ。
櫂人が拾ってくれなければ赤ん坊の時に野垂れ死んでいた。
この命に価値を見出した事などない。
それは今生でも同じだ。
両親やジョゼやジョセフィン様など私を大切に想ってくれている人達がいるのは知っているし、私もまた彼らを大切に想っている。
それでも駄目なのだ。
いざとなれば、この命を棄てる事をためらわない。
私が死ぬのは構わない。
けれど、祐が生き残るのは到底許せない。
自分を殺した人間が生きているのが許せない、というのではない。
祐は生きている限りジョゼの命を狙うだろうし、どちらにしろ、共に生きても二人は相容れない。
ジョゼは前世から祐に恋している。
それでも、生きて共にあっても、傷つけ合うだけだ。
祐が今生の彼女の父親で、その恋が禁忌になるからではない。
「殺し合いでしか生きている実感がない」と宣う、人間でありながら人間をやめているとしか思えない祐と。
自分の大切な人達を優先する優しいジョゼが相容れる訳がないのだ。
異世界で新たな肉体で生まれ変わっても、前世の記憶を持つ以上、私達は変わらない。
(祐。今度は私がお前を殺そう)
私の死と引き換えになっても――。
自分の生きる実感である殺し合いのために自分の全てを懸けて心身を鍛える男だ。だからこそ甘ったれた貴族のお坊ちゃんだったジョセフの肉体を今生でも狂戦士と呼ばれるまでに鍛え上げる事ができたのだ。
ウジェーヌと違い、それなりに鍛えてはいる私だが前世でも今生でも頭脳労働が主だ。祐、《バーサーカー》と正面から戦って勝てるとは思っていない。
最初から勝つ事を諦めているのではない。
冷静な分析の結果だ。
それでも、何としてでも、祐を殺す。
ジョゼを死なせないために。
ジョゼに今生の父親を殺すという、人としての最大の禁忌を犯させないために。
今生まで唯一恋した男を手に掛けた事で苦しまないように。
(……ジョゼ……《ローズ》)
前世の自分が死ぬ間際の《ローズ》の顔を思い出す。
ひどくショックを受けた顔をしていた。
前世の私は彼女の両親を殺すように命じた人間だ。自分を庇って死のうと気にしなくていいのに。
たとえ仇だろうと十年も《アネシドラ》壊滅のために一緒に行動しているうちに情が移ったのか。
常に自分を律し個人である事よりも公人である事を優先する「祥子」やジョセフィン様も私の大切な主だ。
けれど、甘いと言われるだろうが情を切り捨てられない人としての優しさや弱さを持つ《ローズ》やジョゼもまた私の大切な主なのだ。
強く有能なだけの主など求めてはいない。
他人がどう思おうと、「私」が心酔できる人間こそが「私」が定めた主だ。
(私が死んでも、どうか悲しまないでください)
――貴女の思う通りに生きろ。
前世で彼女に向けた最期の言葉。
前世では私が彼女の両親を祐に殺すように命じたために、《ローズ》の二十年を復讐のために使わせてしまった。
《アネシドラ》を壊滅させた後は自由に生きられるはずだったのに――。
私の死の一ヶ月後、前世のレオンを庇って死んでしまった。
(今生こそ貴女の思う通りに生きろ)
そのためなら、前世の因縁は全て断ち切ってみせる――。
「ロザリー?」
「ココアをお持ちしました」
私が目の前の女性の名を呟くと彼女は手にしたトレーを掲げた。
確かに、トレーに載っているカップの中身はココアだ。「ジョセフ」の登場で明らかにショックを受けたジョゼの慰めになるようにココアを持ってきたのだろう。
ジョゼがいざという時、頼ったり縋ったりするのは今生の母親であるロザリーではない。
今のジョゼはロザリーをただ単に「生物学上の母親」と思っている訳ではない。優しい彼女は好意を示されれば絆されてしまうのだ。
それでも、それなりの好意を持っていても、ロザリーを本当の意味で「母親」とは認識していない。だから、頼ったり縋ったりなどしないのだ。
それは、ロザリーも分かっている。だから、せめて自分ができる事としてジョゼが疲れた時好んで飲むココアを持ってきたのだ。少しでも彼女の心が慰められるように。
「ロザリー?」
ソファに座ったままのジョゼが振り返った。私との会話で落ち着きを取り戻したが、その顔は明らかに憔悴している。
ロザリーは一瞬だけ痛ましそうに、そんなジョゼを見たが結局侍女らしく事務的に告げた。
「ココアをお持ちしました。置いたら、すぐ出て行きますから」
ロザリーがどんなに心配して、どれだけ慰めの言葉を口にしても、自分では娘の心を救えない事を分かっているのだ。
「……ちょうどよかった。あなたに話したい事があるの」
「え?」
ジョゼにそう言われるとは思ってもいなかったロザリーは素直に驚いている。
ロザリーと違い、前世からジョゼと付き合っている私は彼女が何を話したいのか大方の予想がついた。
「では、私は失礼します」
私は一礼すると部屋から出て行った。
隣室の自分に宛がわれた部屋に戻った私はソファに腰を下ろした。
思考は、どうしても先程のジョゼとの会話にいってしまう。
ジョゼ、《ローズ》こと相原祥子にとって「彼」の存在がどれだけ心の中心に居座っているのか、分かっているつもりだった。
異世界に生まれ変わっても、彼女の「彼」への気持ちは消せなかった。
それだけ彼女にとって彼は特別だったのだ。
それが、よりによって今生の父親の肉体で現れるとは。
彼女でなくても多大なショックだろう。
祐を目覚めさせてしまった責任として自らの死と引き換えにしてでも彼を殺す決意をしたのは分かっている。
そんなの到底認められないが。
――私を守るために命を棄てるような事は二度としないで。
そう口にした時の彼女の真剣な顔を思い出した。
(貴女がどう思おうと、いざとなれば、この命を引き換えにしてでも貴女を守る)
私でなくても自分を庇って死んだ人間がいれば優しい彼女はショックを受けるだろう。
それでも彼女が死ぬよりは余程いい。
(……私は、またお前に殺されるのかもしれないな)
《バーサーカー》、武東祐。
前世の私、《アイスドール》、武藤夏生を殺した男。
前世で殺された事を別に恨んではいない。
人間は、いつか必ず死ぬ。
天寿を全うした結果だろうが、誰かに殺された結果だろうが、同じ死だ。
元々前世では母親に棄てられた命だ。
櫂人が拾ってくれなければ赤ん坊の時に野垂れ死んでいた。
この命に価値を見出した事などない。
それは今生でも同じだ。
両親やジョゼやジョセフィン様など私を大切に想ってくれている人達がいるのは知っているし、私もまた彼らを大切に想っている。
それでも駄目なのだ。
いざとなれば、この命を棄てる事をためらわない。
私が死ぬのは構わない。
けれど、祐が生き残るのは到底許せない。
自分を殺した人間が生きているのが許せない、というのではない。
祐は生きている限りジョゼの命を狙うだろうし、どちらにしろ、共に生きても二人は相容れない。
ジョゼは前世から祐に恋している。
それでも、生きて共にあっても、傷つけ合うだけだ。
祐が今生の彼女の父親で、その恋が禁忌になるからではない。
「殺し合いでしか生きている実感がない」と宣う、人間でありながら人間をやめているとしか思えない祐と。
自分の大切な人達を優先する優しいジョゼが相容れる訳がないのだ。
異世界で新たな肉体で生まれ変わっても、前世の記憶を持つ以上、私達は変わらない。
(祐。今度は私がお前を殺そう)
私の死と引き換えになっても――。
自分の生きる実感である殺し合いのために自分の全てを懸けて心身を鍛える男だ。だからこそ甘ったれた貴族のお坊ちゃんだったジョセフの肉体を今生でも狂戦士と呼ばれるまでに鍛え上げる事ができたのだ。
ウジェーヌと違い、それなりに鍛えてはいる私だが前世でも今生でも頭脳労働が主だ。祐、《バーサーカー》と正面から戦って勝てるとは思っていない。
最初から勝つ事を諦めているのではない。
冷静な分析の結果だ。
それでも、何としてでも、祐を殺す。
ジョゼを死なせないために。
ジョゼに今生の父親を殺すという、人としての最大の禁忌を犯させないために。
今生まで唯一恋した男を手に掛けた事で苦しまないように。
(……ジョゼ……《ローズ》)
前世の自分が死ぬ間際の《ローズ》の顔を思い出す。
ひどくショックを受けた顔をしていた。
前世の私は彼女の両親を殺すように命じた人間だ。自分を庇って死のうと気にしなくていいのに。
たとえ仇だろうと十年も《アネシドラ》壊滅のために一緒に行動しているうちに情が移ったのか。
常に自分を律し個人である事よりも公人である事を優先する「祥子」やジョセフィン様も私の大切な主だ。
けれど、甘いと言われるだろうが情を切り捨てられない人としての優しさや弱さを持つ《ローズ》やジョゼもまた私の大切な主なのだ。
強く有能なだけの主など求めてはいない。
他人がどう思おうと、「私」が心酔できる人間こそが「私」が定めた主だ。
(私が死んでも、どうか悲しまないでください)
――貴女の思う通りに生きろ。
前世で彼女に向けた最期の言葉。
前世では私が彼女の両親を祐に殺すように命じたために、《ローズ》の二十年を復讐のために使わせてしまった。
《アネシドラ》を壊滅させた後は自由に生きられるはずだったのに――。
私の死の一ヶ月後、前世のレオンを庇って死んでしまった。
(今生こそ貴女の思う通りに生きろ)
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