また、明日

sun

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一年前、続き二

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「香山遥」

「………へ?」

唐突に何を言い出すのだ、この男は。

「俺の名前。

知りたいんでしょ?」

「え………うん……」

んなわけ無いだろ。

「ん」

握手、とでも言いたげに手を出してきた。

……こいつ、私と握手したいのか……?

一応、私も手を出す。

「ぎゅ」

握られた手が、意外と大きくて、

ドキッとした。

ーーーが、一瞬だった。

「ぎゅううううう」

この男、思いっきり手を握って、ニヤッと笑っている。

痛いが、声は一応我慢する。

やっぱり……好きになれん……。

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