ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

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おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

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「褒賞、ですか?」

新年の挨拶の3日目にして最終日に夜会が開かれる。
夜会に神樹と大樹を守ったことを陛下から発表される。
もちろんロイさん、グランダル辺境伯と一緒である。
領地より戻って来たロイさんから、その話を聞かされている。

「新年の挨拶の謁見時に、兄上より賜るのだが、アオイの望むこと1つは叶えてくれるそうだ。兄上は、領地や王都の屋敷やらと考えておられるが、アオイはいずれ俺と一緒になるから、いらないだろう?」

「…そうですね。今は、寮生活だし、長期休みはお城かシュバルツバルト領のどちらかなので屋敷はいらないし、領地経営はできないので、いただいたところで領民の皆様にご迷惑をかける未来しかないですね。ちなみに、ロイさんは?」

「俺は、まだ継承権もあるから、王族としての務めで終わり。何もいただかないよ?」

「そうなんですね。ロイさんはただ働きなんですか?」

「いや、違うから!きちんと報酬はいただいているから。今回はそれと別に賜るから。」

「なるほど、ボーナスみたいなものですか?ちなみに、私にも報酬って出ているんですか?」

「出ているよ。きちんとアオイの口座に入っている。」

「口座?この世界、銀行なんてあるんですか?」

「銀行?それはわからないけど、金融ギルドがあるから、そこに預けてあるよ。ダン。」

「こちらがアオイ様の口座のカードになります。」

1枚のカードが渡された。前の世界のキャッシュカードみたいだが、金属でできている。私の名前が彫られている。

「カードに魔力を流すと、残額や利用の明細が浮かび上がる。今は、仮の状態だから見えないが、ギルドに行ってきちんと登録をすれば、いつでもおろせるようになる。今から行くか?」

「行きたい!他にギルドで何をするのか知りたい!」

「ダン、マリア、準備を。」

「「はい。」」

と、金融ギルドに行くことになりました。






金融ギルドで口座の登録をしてきました。
マンガ等で多く見られる血を垂らして登録!ではなく、魔力を流して登録!でした。まぁ、どちらかとは思っていたけど。
300年前は、血を垂らして登録していたらしいけど、一卵性双生児による、弟の口座から兄が遊興費として度々引き出していた事件を受けて、魔力の質による登録になったそうだ。一卵性であれば、ほぼほぼDNAは一緒だから、区別がつかないだろう。魔力の質は、一卵性双生児でも違って、完全一致は本人しかありえないらしい。

金融ギルドは、大体銀行と同じ働きをする機関だった。預金・貸付が主体となっている。送金も専用の用紙に相手から名前と金額を書いてもらい、ギルドの受付に出せば自分のカードと用紙を出せば送金してくれる。引落は、個人間では脅されている場合があるのでしないらしい。
大きな商会であれば、現金ではなく、カードで支払いもできるようだ。1度はしてみたい。

カードに魔力を流して口座の明細を確認する。リバーシを依頼した商会からの毎月の入金だけだった。それも結構な額だった。

「ロイさん、この金額って…。」

「20年は遊んで暮らせるな。」

「マジ?!」

「マジ?」

「本当?!」

「本当。」

「よし、カジノにい「「賭博はダメだ!!」」」

ロイさんとダンさんにすかさず遮られた。

競馬やパチンコはしたことないから、1度は賭け事をしてみたかったのに。






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