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おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】
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帰り4日かけて、無事に王都に戻ってきました。
馬車ではずっと寝っぱなしで、ロイさんとマリアさんにずっとお世話されていました。
グランダル先輩は、領に残りました。新年を迎えてから、学園に戻るそうです。
私は離宮で3日ほど休んでから、学園に戻ります。
「新米できました!」
と、離宮にルカさんとイズランド隊長が訪れたのは、離宮2日目のことでした。
ロイさん達は王宮で、報告・対策と陛下と騎士団で会議です。
「おこめぇ!」
新米の袋に抱きついて頬擦り中です。
イズランド隊長は、私の奇行に少し引いています。
「アオイさんのおかげで、騎士団から米の注文が入って、実家は今大忙しですよ。」
「おにぎり屋はいけそうですね。」
私とルカさんは、ぐふふと笑った。
「あとは、具材探しですね。安定して供給できるものと季節のものとありますから。」
「まぁ、お米自体もまだ安定していないから、道のりは遠いですね。」
「グランダル領には、何かありましたか?」
「観光で行ったわけでないので。ほとんど移動だったし、買い物もしてないですよ?」
「話は聞いています。お疲れ様でした。」
「はい、疲れました。」
「今回護衛した騎士の話だと、シュバルツバルト公爵とのイチャイチャぶりが凄かったらしいですね。」
「ふふん、羨ましいでしょ?」
「くっ、羨ましい!」
「おい!」
「私だって1度くらいは、女性としてみたかった!」
スパーン!
ルカさんは、イズランド隊長に頭を叩かれる。
「シュバルツバルト嬢、申し訳ございません。」
イズランド隊長が謝罪する。
「いやいや、気にしないでください。ルカさんとの仲なので。」
「え?!」
「アオイさん、誤解を生む言い方はしないでください。」
「だって、今は米愛好会の仲間、将来はおにぎり屋共同経営者の予定じゃない。っていうか、ルカさんはネコだから、女性相手に勃たないんじゃないの?」
「は?そんなことないですよ!」
「前世も今世も童貞じゃん。」
「アオイさん!!」
「アオイ様!女性がそんな言葉を使ってはいけません!」
マリアさんに叱られてしまった。
イズランド隊長も私のあけすけな言い方に驚いている。
「んっ、まぁ、イズランド隊長の心配はわかりますが、お互いその気は全くございません。」
「わかりました。それと一つ私からシュバルツバルト嬢に謝罪をしたくて、今日は無理を言ってついてきました。」
休暇明けすぐの件かな?
「いえ、謝罪は不要です。騎士団の方ですぐに対応していただいたので、それ以上は受け入れません。」
「わかりました。お気遣い感謝致します。」
「アオイさんはそれで良かったの?」
「うん、この国の刑法なんてわからないから。」
「そうだとしても。」
「やっぱり、潰せば良かった?」
「…どこを?」
「た「やっぱり言わなくていいから!ひゅんとなる!」
ルカさんに言葉を遮られた。
「あとダグラス、アオイさんと私の仲をこれ以上疑うんなら、離婚するからね。」
「いや、ルカ、疑っていないから。」
「嘘つき。今日だって、半分はどんな仲か確認しについてきたくせに。」
何やら、ルカさんが怒りだした。イズランド隊長の私を疑うような視線は気にしていなかったけど、ルカさんが気にしてしまったようだ。
必死にイズランド隊長は弁解しているが、ルカさんは怒ったままだ。
コンコン
マリアさんが扉を開けると、ロイさんが来た。
「アオイ。」
私の近くまで来た時に、ルカさん達は言い合いをやめて、立ち上がり、礼をする。
「座っていい。」
と声をかけて、私を抱え、ソファに座り、私を膝の上に乗せる。安定の定位置だ。
「アオイ、なんか争いごとかな?」
「私とルカさんが浮気していると、イズランド隊長が疑っていまして、夫婦喧嘩をしていたところです。」
と、正直に答えた。
2人は慌てだしたが、
「アオイが浮気?無理だろ。」
「ですよね。」
ロイさんはイズランド隊長を見て、
「アオイは浮気しないし、できない。君は伴侶の言葉を信じないのか?」
と、問う。
「いえ、信じないわけでなくて。女性とまともに話せないルカがシュバルツバルト嬢と気安く話しているので、もしかしたらと思い込んだだけです。ルカ、ごめん、疑って。」
「ダグラス。」
2人は見つめ合うが、私が邪魔をする。
「えーと、誤解がとけてなにより。続きは家に帰ってからにしてください。」
2人は顔を赤くする。はいはい、ごちそうさま。
その後は当たり障りのない話をして、ルカさん達は帰って行った。
「アオイは浮気したかったの?」
「ロイさん以上に素敵な男性なんていないから、無理だよ?」
「アオイィ!」
と、ぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
ダンさんとマリアさんには、生温かい目で見られていた。
しかし、あまりの力強さに圧死しそうになって、ダンさん達に助けられるハメになった。
馬車ではずっと寝っぱなしで、ロイさんとマリアさんにずっとお世話されていました。
グランダル先輩は、領に残りました。新年を迎えてから、学園に戻るそうです。
私は離宮で3日ほど休んでから、学園に戻ります。
「新米できました!」
と、離宮にルカさんとイズランド隊長が訪れたのは、離宮2日目のことでした。
ロイさん達は王宮で、報告・対策と陛下と騎士団で会議です。
「おこめぇ!」
新米の袋に抱きついて頬擦り中です。
イズランド隊長は、私の奇行に少し引いています。
「アオイさんのおかげで、騎士団から米の注文が入って、実家は今大忙しですよ。」
「おにぎり屋はいけそうですね。」
私とルカさんは、ぐふふと笑った。
「あとは、具材探しですね。安定して供給できるものと季節のものとありますから。」
「まぁ、お米自体もまだ安定していないから、道のりは遠いですね。」
「グランダル領には、何かありましたか?」
「観光で行ったわけでないので。ほとんど移動だったし、買い物もしてないですよ?」
「話は聞いています。お疲れ様でした。」
「はい、疲れました。」
「今回護衛した騎士の話だと、シュバルツバルト公爵とのイチャイチャぶりが凄かったらしいですね。」
「ふふん、羨ましいでしょ?」
「くっ、羨ましい!」
「おい!」
「私だって1度くらいは、女性としてみたかった!」
スパーン!
ルカさんは、イズランド隊長に頭を叩かれる。
「シュバルツバルト嬢、申し訳ございません。」
イズランド隊長が謝罪する。
「いやいや、気にしないでください。ルカさんとの仲なので。」
「え?!」
「アオイさん、誤解を生む言い方はしないでください。」
「だって、今は米愛好会の仲間、将来はおにぎり屋共同経営者の予定じゃない。っていうか、ルカさんはネコだから、女性相手に勃たないんじゃないの?」
「は?そんなことないですよ!」
「前世も今世も童貞じゃん。」
「アオイさん!!」
「アオイ様!女性がそんな言葉を使ってはいけません!」
マリアさんに叱られてしまった。
イズランド隊長も私のあけすけな言い方に驚いている。
「んっ、まぁ、イズランド隊長の心配はわかりますが、お互いその気は全くございません。」
「わかりました。それと一つ私からシュバルツバルト嬢に謝罪をしたくて、今日は無理を言ってついてきました。」
休暇明けすぐの件かな?
「いえ、謝罪は不要です。騎士団の方ですぐに対応していただいたので、それ以上は受け入れません。」
「わかりました。お気遣い感謝致します。」
「アオイさんはそれで良かったの?」
「うん、この国の刑法なんてわからないから。」
「そうだとしても。」
「やっぱり、潰せば良かった?」
「…どこを?」
「た「やっぱり言わなくていいから!ひゅんとなる!」
ルカさんに言葉を遮られた。
「あとダグラス、アオイさんと私の仲をこれ以上疑うんなら、離婚するからね。」
「いや、ルカ、疑っていないから。」
「嘘つき。今日だって、半分はどんな仲か確認しについてきたくせに。」
何やら、ルカさんが怒りだした。イズランド隊長の私を疑うような視線は気にしていなかったけど、ルカさんが気にしてしまったようだ。
必死にイズランド隊長は弁解しているが、ルカさんは怒ったままだ。
コンコン
マリアさんが扉を開けると、ロイさんが来た。
「アオイ。」
私の近くまで来た時に、ルカさん達は言い合いをやめて、立ち上がり、礼をする。
「座っていい。」
と声をかけて、私を抱え、ソファに座り、私を膝の上に乗せる。安定の定位置だ。
「アオイ、なんか争いごとかな?」
「私とルカさんが浮気していると、イズランド隊長が疑っていまして、夫婦喧嘩をしていたところです。」
と、正直に答えた。
2人は慌てだしたが、
「アオイが浮気?無理だろ。」
「ですよね。」
ロイさんはイズランド隊長を見て、
「アオイは浮気しないし、できない。君は伴侶の言葉を信じないのか?」
と、問う。
「いえ、信じないわけでなくて。女性とまともに話せないルカがシュバルツバルト嬢と気安く話しているので、もしかしたらと思い込んだだけです。ルカ、ごめん、疑って。」
「ダグラス。」
2人は見つめ合うが、私が邪魔をする。
「えーと、誤解がとけてなにより。続きは家に帰ってからにしてください。」
2人は顔を赤くする。はいはい、ごちそうさま。
その後は当たり障りのない話をして、ルカさん達は帰って行った。
「アオイは浮気したかったの?」
「ロイさん以上に素敵な男性なんていないから、無理だよ?」
「アオイィ!」
と、ぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
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