ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

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おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

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夜会は基本立食なので、つまみながら、6人で歓談をする。途中、他のクラスメイトからも声を掛けられる。とりわけ男子からは、『いっぱい食べろ』的なことも言われる。多分ドレス姿を見て、あまりにもツルペタだからか?身長も胸もこれ以上大きくなりません!!

殿下とモリー様は、呼ばれてその場から立ち去る。マクスウェル様が残ってくれた。

「マクスウェル様、殿下について行ってもよろしかったのに。」

「いえ、アオイ様から目を離すなと言われていますから。」

「…何かすみません。」

「お気になさらずに。」

まぁ、殿下に言われたのであれば仕方ない。

「あの、シュバルツバルト様。」

「アルカード様。」

魔法の授業の休憩時間に、絡んできた方だった。

「この間は、申し訳ございませんでした。私、貴女に嫌な言い方をしてしまいました。」

「いえいえ。」

「でも、貴女のクラスメイトの方達にお聴きしましたら、殿下でないと対処できない危険人物だと。」
「ぶほぉっ。」

マクスウェル様、笑いましたね。

「アルカード様、アオイ様は危険人物ではありませんわ。ただ行動が私達の範疇から外れているんです。」
「そうですわ。アオイ様は、刺繍よりも剣術の方が好きなだけなんです。」

お二人とも、相変わらず、フォローでないフォロー、ありがとう。マクスウェル様、笑いすぎです。ダンさん思い出すわぁ。

「謝罪は受け入れます。仲良くしてくれますか?」

「もちろんですわ。」

他クラスの友達ゲットしました!

「マクスウェル様は笑いすぎです。」

「まさかの危険人物って。」

「本当にまさかそんなものに認定されたのでしょうか?」

「…私には、わかりかねます。」

何か知っているが、言う気はないようだ。

「それよりあちらのお料理が気になるので、取ってきていいですか?」

「私が持ってきます。」

とマクスウェル様が行ってくれた。

「マクスウェル様は、紳士ですねぇ。」

「アオイ様、マクスウェル様は男女問わず人気がありますのよ。嫡男ではないので、婿入り希望の声が多いですわ。」

「マクスウェルはまだ婚約者が決まっていませんから、届く釣り書きの量が凄いとか。」

「モテるのも大変ですねぇ。」

トンっと、誰かに押されて前つめりで倒れる。

「キャー!」
「アオイ様!」

咄嗟に手が出て、掌が擦れて、血が滲んでくる。

後ろを振り返ると、ふんわりボブのピンク髪の女子が涙目で、

「シュバルツバルト様、ひどいですぅ。ぐすっ。」

と、泣き出した。

いや私の方が泣きたいよ。掌痛い。
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